・・・逢いたい

・・・じゃあ、またね

そう言って彼との電話を切った
卒業と同時に付き合いはじめた私たち
順調に進んだ付き合い
ただ1つの予想外の出来事を覗いては・・・

彼は遠い学校へ進学した
当たり前のことではあるけれど
今まで毎日逢えていた彼とホトンド逢えなくなった

そして、私の中で廻る想い

・・・・・アナタに
      ・・・・逢いたい

電話ではできるだけ明るく振舞ってる
・・・・でもね
アナタに逢いたいという気持ちが
日毎に高まってるの
・・アナタもそうでしょ?

そんな時の小さな波

毎日かかってきてた電話が
今日はなかった

・・・忙しいのかな?

次の日の電話で聞いてみた

・・・ちょっと友達とね

・・よかった
あれ?
私なんで安心してるんだろ?
彼はそんなことしないもん
・・・そうだよね
変なこと考えて・・バカみたい

・・それなのに
今日、また電話がかかってこない
始めはマレだった電話の鳴らない日
それが週に1回になって
3日に1日になった
私の中で消えた不安が蘇る

毎日毎日・・・アナタの電話を待ってる
アナタに言って欲しかった
『逢いたい』という一言
でもアナタは言ってくれない
1日おきになった電話

アナタから電話のない日
私の心のなかは『逢いたい』という思いだけだった
膨れ上がる気持ち

それと同時に膨れ上がる不安

・・・そんなことない
・・・彼はそんなことしない
・・・絶対

・・・いや、するね
・・・オトコがしないはずがない

・・・しないって

・・・・だって電話がないだろう?

・・・忙しいからだよ

・・・そんなことはないね
・・・だいたいオトコなんて

      やめて!!

心の中の私と心の中の黒い私

我慢できなくなった私
彼に内緒で彼の家まで行ってみた

どうしたの、急に?

・・・電話ないからどうしたのかと思ってさ
逢いたいって言ってくれないから不安になっちゃって
もしかしたら、って
・・・逢いたくなかった?

・・・・違うよ
逢いたくないはずないでしょ
でも、俺が逢いたいって言っちゃったら
逢わなきゃいられなくなる
それを繰り返すわけにはいかないから・・

・・電話は?

毎日電話で話すと、逢いたいって言っちゃいそうで
話したかったけど控えてたんだ

全然考えてもいなかった彼の言葉と
黒い私に負けたことへの罪悪感で
いつの間にか溢れていた涙

・・・ごめんな
これからは毎日電話しようね

          ・・・ぅん


女が待っているのはあなたの本心
オトコが待っているのはそれを察してくれる心

        あなたはどうですか?




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