雪の降る夜に

静かな闇につつまれた道を
独り歩く私

こんなに静かな夜に
こんなに静かな夜なのに
とまらないのは私の泪

いっそ雨でも降ってくれれば
自分の泪を知らずにすんだのに
雨が泪を流してくれれば
あのヒトを思い出さずにすんだのに


頬にふれた冷たい感触
ふと上を見上げると
私の肩に舞い降りるように降りてくる雪達
私の泪を冷ましてくれる白い雪


雨のように泪を流してはくれないけれど
雨のように私の声を消してはくれないけれど
ふわりと優しく私を包んでくれる雪

泪を知らないふりをしてはいけない
しっかりと見据えて
しっかりと感じて
前をむいて
しっかりと歩こう

華やかさはないけれど
雪のように
優しく・・・強く・・・


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