宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
~新潮文庫、 1961
年~
宮沢賢治さんによる童話8編と戯曲3編を収録した作品集です。
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「虔十公園林」
子供たちにばかにされていた虔十は、杉苗を植え、林をつくります。しかし、その林もばかにされるのですが、やがて…。
「よだかの星」
みにくく、ほかの鳥からばかにされていたよだかが、遠く遠くへと飛んでいく話。
「やまなし」
蟹のこどもたちが「クラムボン」の話をしたりする物語。(むかし、教科書で読みました。「やまなし」というタイトルだったのですね。)
「雪渡り」
二人のこどもが、子ぎつねに、幻灯会に招待される話。
「銀河鉄道の夜」
父親のことを旧友に悪く言われていたジョバンニが、祭りの夜に出かけ、気づけば列車に乗っていました。中には、友達のカムパネルラもいます。二人は、様々な乗客と話しながら、遠く列車に乗って進んでいきます。
「双子の星」
ボウセ童子とチュンセ童子が、カラスとサソリのケンカを仲裁し、感謝されます。しかし、悪い彗星にだまされて、海の中に落ちてしまい…。
「ざしき童子のはなし」
タイトルどおり、ざしき童子がどんな存在かを、いくつかのエピソードで紹介します。
「グスコーブドリの伝記」
イーハトーヴの森に生まれ、飢饉の際に両親と妹と別れたブドリがたどる生涯を描きます。
「ポランの広場」
(戯曲)
「植物医師」
(戯曲)
「飢餓陣営」
(戯曲)
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あまりに有名なのにもかかわらず、恥ずかしながらおそらく表題作や「グスコーブドリの伝記」を読んだのは初めてなので、物語の面白さもともかく、単純に勉強になりました。
特に好みだったのは冒頭の「虎十公園林」。ばかにされていた少年が残した財産が素敵です。
「よだかの星」も有名ですが、好みでした。
表題作は正直よく分からない部分もありましたが、印象的なことばに出会えました。「 なにがしあわせかわからないです。ほんとうにどんなつらいことでも、それがただしいみちを進む中でのできごとなら、峠の上りも下りもみんなほんとうの幸福に近づく一あしずつですから
」 (99
頁 )
。また、青白い顔のおとなが紹介する、地理と歴史の辞典の話も印象的でした。
「グスコーブドリの伝記」は、ひたむきに働き、学ぶブドリが素敵です。
(2022.10.30 読了 )
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