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◆　「２０１２ＧＷ旅行。そうだ道東、行こう」　《 1日目：帯広士幌篇》 ◆

2012年　5月 3日（木）

それは、あるチケットを手にした事から始まりました。

【 2012年3月某日】

ＡＮＡ全日空の株主優待券が２枚残っている・・・これ、いつ使おうかな？
近距離で使うのは勿体無いし、どうしようかと悩んでいると、目に入った雪ミクぬいぐるみ。

そういえば昨年、道東自動車道が開通して帯広方面には行きやすくなったな～

『そうだ道東、行こう』

思い立ったらスグに航空券などの予約を取っていたわけです。

おはようございます。 2012年5月3日AM7:00。ＧＷ初日の北陸自動車道徳光パーキングエリアです。
連休初日ということもあり、高速道路も珍しく混んでるな～？

徳光ＰＡに併設されている”松任海浜公園バス停”から今回の旅はスタートします。

松任海浜公園バス停と言えば、いつもなら東京行きツアーバスに乗ったり、盆暮れの有明イベントの後に
ヘトヘトになって戻ってくることで自分的には定番になっていますがｗ　今回は北陸鉄道バスに乗って福井方面へ向かいます。

バスが向かった先は、北陸地方の空の玄関口でもある『小松空港』

「鉄道使わないのかよ！？」と言われそうですが、日本海が廃止されるわ何やらで・・・いや、ぶっちゃけ鉄道より安いんですよ！（ぁ

空港到着後、さっさと荷物を北海道新千歳空港まで預けて同時にANA Skipサービスを利用するために
ANAカウンターにて株主優待手続きを済ませると・・・暇だな～？

小松空港は殆どが到着便でしか利用したこと無いので、よく考えたら空港内を見たこと無かったのでちょい探検。
向かった先は、到着ロビー横にある石川県の交流センター（無料休憩所）。

「おいっ！なんだアレは！？」

某探検隊シリーズの藤岡隊長並みに驚いてしまった。まさかの北海道行く前に、石川県で未知の生命体に遭遇？

実はこれ、福井県の福井県立恐竜博物館のＰＲ用のオブジェらしいです。
「石川県の空港なのになんで福井県？」と思うかもしれませんが、福井県には定期便が発着する空港がないんです。

そのため小松空港を利用しての誘客を進めているらしいです。確かに航空時刻表では『小松空港（金沢・福井）』ってありますね

ちょっと驚きの発見がありましたが、次に向かった先は小松空港展望デッキ。

朝の出発便ラッシュということで早速、ＡＮＡ羽田行きの飛行機が離陸して行きました。

それに続いてＪＡＬの羽田行き、ＪＴＡ沖縄那覇行き、ＡＢＥＸ成田行きと続々と離陸していきますよ？

そんな中、牽引車に引っ張られて駐機場に来たのは私が今回乗るＡＩＲＤＯ札幌新千歳行きの飛行機・・・って

【 2011年春撮影】

ベア・ドゥ仕様じゃない！？　・・・ちょっとショック～orz

ノーマル仕様ですが搭乗予定の飛行機が駐機場に来たみたいなので、搭乗口へ向かいますか！

展望デッキから搭乗口へ向かいますが・・・ん？あれは

あぁ！？　ぷ、プリキュア・・・だと。
待て、落ち着け小松空港だよ？これから北海道へ行くんだよ？のぞみん、ちょっと落ち着いて！

・・・ごめん、買ってしまった（ﾀﾞﾒﾀﾞｺｲﾂ）

良い年した大人がウルトラハッピーになったところで、セキュリティーチェックを受けて飛行機に乗り込みますよ。

搭乗案内が始まったので乗り込みますよ～

ボーディングブリッジの広告。　まゆゆ、可愛いな～♪

飛行機に乗り込み、いざ北の大地へ！　エアドゥ、札幌新千歳行き離陸です。

・・・で、あっという間に雲の上ｗ

いつも飛行機乗ると、離陸着陸の瞬間ってネタになる光景が沢山あるから紹介したいんだけど発着時の電子機器の使用は厳禁。
本当に残念な限りです・・・せっかくだ、新千歳までライトノベルでも読んで時間潰そう。

小松空港から約1時間半、特に素敵イベントもなく無事に北海道新千歳空港に到着です。

小松空港で預けた荷物を受け取り新千歳空港内を移動しますが・・・

新千歳空港、なんか以前来た時より大きくなっていない？

昨年６月に大規模改修を終えた新千歳空港。お店も大幅に増えて、空港内なのに温泉や映画館も完備されました。
ＧＷ初日と言うこともあり、まぁまぁ出発ロビーは大混雑。

そんな、リニューアルした新千歳空港には面白いテナントも数多く出店。個人的に注目なのが・・・

ここ、『アニメイト新千歳空港店』

世界初となる空港内に開設されたアニメイト。
ここでしか買えない限定グッズやお土産などの他にも、通常のキャラクターグッズやＣＤ、ＤＶＤなども豊富に取り扱っていました。
店舗面積は広くないけど商品は充実していましたね。

アニメイト新千歳空港店の隣には100円ショップの「ダイソー新千歳空港店」もあります。

空港内にありそうでなかった100均。これがあると結構助かるんですよね？
ちなみに、新千歳空港のお店では電子マネー（Ｅｄｙ，ＷＡＯＮ）などがアニメイトやダイソーでも使えます。
いちいち小銭を用意しなくて良いのは本当に助かります。

さて、そんな両店で買い物を済ませたら、再び到着ロビーに戻ってレンタカー受付窓口へ向かいますよ

毎度お世話になっていますが、今回も「ホンダレンタリース札幌」さんにレンタカーをお願いしました。

空港窓口で受付を済ませて、専用バスに乗って千歳市内にあるホンダレンタカーへ向かいますよ～

10分ほどでホンダレンタカー千歳店へ到着。　賃貸手続きを済ませてスマートキーを受け取ります。今回の相棒は・・・

ＣＲ－Ｚですよ～！！

昨年も同じ車種を借りたんですが、やっぱり北海道を走るならスポーツカーは外せないでしょ？
正直に言えば当初は、トヨタ「８６」を借りようかと思っていたんですが燃費の件や、そもそもレンタル開始前と言うことで断念。

でも、ＣＲ－Ｚでも結構良い走りするので3ヶ月前に予約抑えました♪（ぇ

ＥＴＣカード挿入してＦＭトランスリミッターも装着完了（アニソンを聴くため）
カーナビの設定も終わらせた後、千歳東ＩＣから道東自動車道に乗って一路、帯広方面へ向かいますよ

・・・で、向かった先がＪＲ石勝線沿いにある

「楓信号場（旧ＪＲ楓駅）」

鉄道ファンなら一度は訪れてみたい幻の駅だった旧楓駅。
数年前に旅客運送が廃止されるまでの間、新夕張駅との間で1日1往復と言う超希少ダイヤで運行されていた駅。

その名前から某美少女ゲームのヒロインに関連付けた巡礼客もいたとか・・・

駅としては廃止されてしまいましたが、現在でも信号場として活躍しておりホームも当時のまま残されていました。

本線上に残る使われることが無かったホーム跡を見ていると、あらためて感慨深いものがありますね。

ここ、楓信号場は当然ながら最寄り駅からは相当離れており残念ながら車以外での訪問は非常に困難。
そこで高速道路を途中下車してでも立ち寄りたかった場所なんです。

楓信号場を後にして次に向かったのが、JR新夕張駅に併設された道の駅「夕張メロード」　北海道で111番目に完成した道の駅。
特産物の夕張メロンなどもあり、ちょっとしたショッピングも楽しめました。

それでは再び道東自動車道夕張ICより高速道路に乗って一路、帯広方面へ。
夕張IC以東の区間は昨年、開通したばかりの出来立てホヤホヤの新区間・・・どんな感じなんだろうとwktkしながら走ると

「ごらんの有様だよ・・・」

交通集中やら、濃霧やら、接触事故などが重なり合って道東自動車道のど真ん中で身動きが取れなくなった。
誰だよ？『こんな熊しか通らない高速道路は廃止にしろ！』って言ってた国会議員の先生は？

多少のトラブルには巻き込まれましたが、なんとか無事に目的地である「音更帯広IC」に到着しました。

現在、道東道では「夕張・むかわ・占冠立寄りパス」という企画を実施しています。

道央自動車道森IC～札幌南IC、道東自動車道千歳恵庭JCT～本別IC･足寄IC、日高自動車道の区間に存するICを発着する車を対象に
道東自動車道の「夕張IC」、「むかわ穂別IC」、「トマムIC」、「占冠IC」のいずれか１つのICで途中下車可能なパス。

事前にPCや携帯などで登録したうえで、上記ICなら1回だけ途中下車しても直通した通行料と同額になるというサービス。
鉄道などでは乗り放題きっぷとかあるけど、高速道路にはありそうで無かったですね～？これは意外に使えますね。

音更帯広ICからは国道241号線を上川方面へ向かいます。うん、北海道らしい直線道路ですね

帯広から約1時間、まずは最初の目的地である上士幌町の糠平温泉にある鉄道資料館に到着です。

入館料100円を支払って館内へ入ってみると、貴重な鉄道展示物が沢山あります。

かつてここには旧国鉄士幌線という鉄道路線が帯広駅から伸びていました。ここ糠平鉄道資料館は旧糠平駅の跡地に建っています。

かつて北海道には蜘蛛の巣状に鉄道路線が張り巡らされていましたが、旧国鉄からＪＲへと民営化に際して数多くの路線が整理縮小されました。

士幌線も例外ではなく、帯広から終点となる十勝三股に至る路線は終点が行き止まりと言う盲腸線という路線に加えて
利用者減から国鉄再建法の第2次特定交通路線に指定されて1987年ＪＲ移行される前に廃止されてバスに移行されました。

士幌線で活躍していた車両たち。蒸気機関車のほか現在でも現役のキハ４０も使用されていたんですね。

現役時代の士幌線の写真パネルを見ながら、あらためてこの地に鉄道があったことを実感します。
・・・いや、実際に来てみて分かったんですが結構山奥なんですよね？糠平周辺って。

そうなると当然、建設費は膨大に膨らむわけで。ちなみに、士幌線建設に際して掛かった費用は・・・

《線路延長：単線38ｋｍ》：昭和10年～14年建設（上士幌～十勝三股間）

【測量費】：約330,000円（当時）
【橋架費】：約350,000円（当時）

【土木軌道設置費】：約1,000,000円（当時）

【総建設費用】：約1,941,200円（当時）

1銭2銭のような時代に百万円単位って・・・現在の貨幣価値を考えたらトンデモナイ巨額の工事費が掛かったんですね。

巨額の工事費の割には沿線住民の減少もあり、末期の鉄道ダイヤは悲惨な状態に・・・これは廃止も仕方ないのか

資料館敷地内に再現された線路と踏切、『列車は通りません』の文字が少し寂しげでした。

熱心に展示物を見ていると、資料館の学芸員の方から「もし良かったらタウシュベツ橋も見てきたら？」と教えて頂けた。
多くの鉄道ファンや観光客から”幻の橋”とも言われるタウシュベツ橋梁・・・・

それは見に行かなければ！ってことで、CR-Zに飛び乗り再び国道273号線を上川方面へ向かいます。

10分ほど走ると道路沿いに小さな駐車帯があります。ここに車を停めて展望台まで歩いて行くみたいです。

・・・って、おいっ！　物騒な看板だなと思ったら去年の5月ってまさに今シーズンじゃなイカ！？

目的地のタウシュベツ橋梁を見学できるスポットは国道から200mほどブナ林を進んだところ。
とにかく熊に出会わないように祈りながら、獣道を進んでいきます。

あれ？この不自然に人工的な道は・・・実はこれが旧士幌線（新線）の廃線跡地。遊歩道に転用されて糠平まで続いてます

廃線跡地に建つ標には「国鉄事業団北海道支社」（国鉄清算事業団）の文字が・・・98年に解散したはずなのに

足場が悪い獣道を歩くこと数分で展望台に到着・・・で、タウシュベツ橋梁って何処？何処？

水の引いた糠平湖畔の奥にタウシュベツ橋梁が見えます。・・・う～ん、よく見えませんね

望遠レンズでズームイン！なるほど、綺麗なアーチ橋梁が見えますね

このタウシュベツ橋梁。糠平ダム湖の水位が低くなる春先から6月までの間しか見ることが出来ない橋梁。
秋になればダム湖の水位の上昇によりタウシュベツ橋梁は完全に水没してしまいます。故に”幻の橋”と言われているんですね。

本来ならば橋脚の袂まで行くことは出来たのですが、そこに繋がる林道が崖崩れの恐れがあり橋梁まで行けません。
一般の観光客は糠平湖を挟んだ対岸側からしか見学出来ない・・・

あれ？よくよく見たら橋梁の下に人影が！？

さらに望遠拡大。あ、確かに誰かがいる！？
工事関係者じゃなさそうだし、あれ？でも一般の観光客は立ち入れないはずなのになんで橋梁の真下に行けるの？

なになに、「アーチ橋見学ツアー」？
ＧＷ限定で見学ツアーを開催していたみたいです。あ～、事前に分かっていたら参加していたのになぁ～

貴重な文化遺産を堪能したので、次の目的地へ向かいましょう。国道沿いを走っていると廃線跡も堪能出来ますよ？

国道273号線を走り続けると、広い敷地がある場所に辿り着きます。

ここが旧国鉄士幌線終点の十勝三股駅跡地。

木材運搬がメインの駅でしたが、実は路線廃止となる以前の1978年12月のダイヤ改正から乗客不足で列車での運行は休止。
糠平駅～終点十勝三股駅間はバスによる振替輸送による運転になっていました。駅なので列車が来なかった駅なんですね

まぁそれにしても、本当にな～～～～～んにもない旧十勝三股駅周辺。そもそも人家はゼロ（喫茶店を除く）
「１軒くらいはあるだろう？」と思っていたら、本当に民家が１軒も無い場所。あぁ、これは廃止されるのも納得

定期のローカル路線バス（列車代行）は2003年に全廃。現在は都市間高速バスが1日1本便宜的に停車しているのみ。
でも、バス停留所のボロボロ具合や表示が直されていないところを見ると利用者は皆無なんでしょうね。

そもそも１日１本で人家が無いときたら、その後はどうしろと？　クマも出るんですよね。

色んな意味で北海道を満喫しながら、レンタカーでさらに山奥に進み大雪山方面へ目指しますよ～

十勝三股から少し進むと北海道で１番標高の高い峠でもある「三国峠」に到着します。
”北海道一の標高を誇る峠”ということで、ここからの眺めは絶景・・・

なんてこった！濃霧で視界が殆ど無いよ！？　流石は北海道一の峠、そう簡単に絶景は拝めないか。

晴れていれば大雪山系の山々が望めたのに残念でした。
あ、でも三股～三国峠山頂までの道程は運転していて楽しかったですよ！すごく走り甲斐がありましたね。

三国峠からは大雪湖から国道39号線に合流して・・・

到着したのは大雪山国立公園にある有名観光地「層雲峡」

切り立った崖は結構迫力ありますね。層雲峡と言えば、温泉なんかも有名ではありますが・・・

「お前の定めは俺が決める！」

そんな某仮面ライダーを連想させられる名前ですが、この流星の滝は日本の滝百選にも選ばれている名滝。

流星の滝から流れ込んだ豊富な水は、石狩川に流れ込みます。石狩川の上流ってこの大雪山系になるんですね

滝からのマイナスイオンに加えて、元々1,000ｍ近くある標高の為、とにかく寒いんですよ！？
5月に入ったというのにまだ雪が解けずに残っていました。

そんな、”流星の滝”の隣にはそれをも勝る名滝「銀河の滝」があります。

・・・すごく、大きいです

全体像を見るとこんな感じ。
大雪山から流れ出す豊富な雪解水、この滝の水が石狩川に流れてあの広大な河川を形成しているのか・・・

余談ですが、この画像を撮影した駐車場。元々は国道39号線の道路だったらしい。
20年前に起こった大崩落によって封鎖された国道を一部転用。封鎖された国道沿いには「天城岩」や「小函」などの観光名所もあるが
興味本位でネットで調べてみたら、半端なく恐ろしい封鎖道路であると実感。いや、軽い気持ちで考えてはダメですね。

あらためて北海道の自然の雄大さに圧倒されたところで、時間も時間なので今日の宿へ向かいましょう。

自然の雄大さと言えば、さっきから国道沿いに鹿が多くて本気でビビる。
国土交通省直轄の主要2桁国道にも関わらず、道路のど真ん中に座り込むシカとか・・・怖いな。

層雲峡から国道39号線を北見方面へちょっと走ると「石北峠」山頂に到着です。

今夜の宿がある北見市まではここから約69km。
なんか、北海道の道路に慣れてくると100km未満は「あと少し」という変な感覚に襲われますねｗ

石北峠には標高に応じて動物達のキュートな案内看板があることでも有名。頂上にいたのはクマさんでした

石北峠（上川旭川方面）を望む。いや、それにしてもよくこんな場所まで道路を建設したもんだ

さぁ、目的地である北見市へ向けて石北峠を一気に下るよ～

石北峠から1時間半、途中のガソリンスタンドで給油を済ませて19時30分ごろ宿泊するホテル駐車場に到着。

CR-Zの燃費性能を考えれば実はまだ給油する必要は無かったんです。メーターも半分近く残っているし。
ただ、明日以降はガソリンスタンドがあるかどうか分からないエリアを走るので早々と給油を済ませたわけです。

ホテルにチェックインした後、北見市内で夕食を済ませてからＪＲ北見駅前のセイコーマートでお買い物。

北海道民御用達のコンビニ「セイコーマート」
道外の人間ですが私、このコンビニが大好きです！調子に乗っていろいろ買っちゃった♪ てへぺろ。

雲行きが怪しい北海道ですが、そんな中でも能天気なWestNozomi。　こうして北見の夜が深けていきます。

【本日走行距離：３７４．８ｋｍ（ﾎﾝﾀﾞﾚﾝﾀﾘｰｽ千歳（新千歳空港）～北見市）】