TMB スーパーモノセントリック EP
TMBモノ ショック！久しぶりに晴れの週末（しかも新月！）、いそいそと白木峰へ出かけた。２３時ごろに到着するも、気流は今ひとつ。今日はQCamかデジビで撮影と決めていたので、赤道儀を組んで、鏡筒の温度順応を待つ。天頂付近の土星は結構ゆれていたがとりあえず撮影。今日はバローを組み込むのはよそう。K3CCDをインターバル撮影にセットして、時間待ちしていたら、見知らぬ２台の車が止まった。空を見上げて、口々に「うわぁ、きれい！」とか言っていたので、早速声を掛けて、ミニ観望会モードに突入！８人の女性のグループだったので、普段の白木峰とは雰囲気がガラリと変わって、すごくにぎやかでした。ミニ観望会も終わったので、木星に向けて、何ショットか撮った後、眼視モードへ切り替え。CCDの眼だけじゃなく、自分の眼にも見せてやらないとね。笑。
自宅でちょっとだけ見比べたSMC O-7とTMBモノ7mmの比較をやってみた。やっぱりTMBの方がコントラストが良い！縞の濃さ、細部の見え方が違うのであった。星見人こと山口さんにも見てもらった。「アッベオルソを超える見え味」という意見は同じだった。
せっかくなので、シュワルツ150改のナグラーと差し替えてみる。「おおっ！」縞のグニョグニョが見えてきた！「うそだろー。15cmの見え方じゃないぞ。」何回差し替えても同じ。画像処理した後みたいに、フェストーンが浮き出てくる！左側の縞が細くなっているところがしっかり見える。山口さんのHC- Or5mmと差し替えてみてもコントラストのよさ（縞模様の見え方）はTMBだった。次はプリケルマ。うーん。エアリーディスクがすばらしい。ポリマは？くびれが見えてる。屈折との相性もいいみたいね。
次はC-8＋TMBで木星。げっ、上の方の縞のまんなか辺りがボヨーンと太くなっているのが分かるぞ。こんなところまで見えるのは年に何回？という見え方。今日のシーイングはめちゃくちゃ良い訳ではないのに。「何？これ？」
最後の仕上げはニンジャ400だ。木星。圧巻。濃い縞の部分はもちろん、縞と縞の間や上下の明るい部分にしっかりと明暗のグラデーションがかかってみえる。うそ！普段気づかないところまで見えているのが分かる。んじゃ、球状星団なんかどうだろ？M3に向ける。絶句。ニンジャ400で数知れないほど球状星団を見せてもらってきたが、こんなの見たことない！M13並みにバーンと視界いっぱいに、金色のツブツブに分離したM3が広がる。「これでM13と言われたら信じちゃうよ。迫力がM13クラスだもん。」しかも金色のツブツブがすごくきれい。黒地のビロードに砂金をばらまいたみたいな感じ。さっきナグラーでみたM104を見てみようか。「ええ？」はみ出してるよ！M31みたい。しかもバルジは明るいし、暗黒帯のくっきりさが全然違う。背景の暗さと暗黒帯の黒さが違うなんて知ってた？かっちょええー。M82行ってみよう！げっ、ハッブルですかぃ？こんなにドーンと延びてるM82ははじめてみた。M81。これまたきれいに延びてる。すげー。こんなに濃いか！？M5。これまたすげー。おいおいこれまで見た最高のM5だ。M13は？どへぇ。あんたはオメガか？というぐらい視野いっぱいにツブツブだ。こんなに表情豊かなM13ははじめて見る。いつもはM13のおまけとしてしかみてないM92は？げげっ。すげー。なんちゅう表現力や！ふくろうは？あーっ、眼が二つあるよ！黒眼は？げげー、こっちにらんでるっちゅーねん。こんな表情してたんだ。ちょっと高度が低いけど、キャッツアイは？おおっ、この高さでこれかい？ちゃんと眼の周りの表情がみえてる。M57？おっと、すでにリングのグラデーションというか微妙な濃淡が見えてるじゃないか。オメガは？ひえーはみ出してて何がなんだか分からん。彗星の核をどアップでみているような感じ。どこまで続くんだぁ？最後にもう一回 M13．やっぱすごすぎ。これまで見てきた記憶の中の球状星団とぜんぜん違う！なんだこれっ？
結論。大口径をお持ちの方は一度覗いてみてください。これまでのナグラーっぽい広視野の世界とは正反対の楽しみ方ができると思います。せまくてシンプル。でも、想像する以上に、これまで見逃していた星々の微妙な表情を楽しむことができると思います。
山口さん？すっかりハマってくれまして．．．笑。
「これは買うしかない」
「視野狭いよ！」
「関係ないっス。あれを見てしまっては．．．」
「だろーねぇ。そう思うよ。」
っつーわけで、ひさしぶりに二人でいろいろな対象に向けては、おもわず笑いがこみ上げてくるような観望をひたすらやりました。TMBモノって、やっぱすごいのねぇ。
2005/2/6 (Sun)
ちなみにTMBスーパーモノは生産が終わってます。在庫限りとなるはずですので、購入されたい方はお早めにどうぞ。
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