2年目のOP室ナースマン

基礎看護実習2


 私の基礎看護実習2で担当した患者さんは67歳の男性で心筋梗塞(AMI)の患者さんでした。性格的にとても頑固な方で、病床での絶対安静というように行動制限をされているのにもかかわらず、病室から脱走して病室にいないことがしばしばあってホントに大変な思いをさせられました。心筋梗塞とは心臓を養う冠動脈という血管が詰まって心臓が壊死状態になるというような大変な状態です。そんな状態で運ばれてきた患者さんは冠動脈形成術(PTCA)という動脈硬化で狭窄した冠動脈を広げる手術で、“風船療法”です。先端に風船(バルーン)のついたカテーテルを使って、冠動脈の狭窄部でこの風船をふくらませ、動脈を広げるのです。また、風船で十分に広がらない場合は、特殊な合金による金属を網の目状にした筒(ステント)を血管の内部に入れ、内側から補強する方法がありますが私の患者さんもこのステントを入れていました。手術が終わり患者さんは心筋梗塞の再発防止や合併症(心破裂や心不全)防止のために行動制限、水分制限、塩分制限させられます。
 私の患者さんは今まで病気一つしたことがなかったらしく、突然心筋梗塞になり、いきなり入院することになって何がなんだかわからないようで気が動転していました。だから、実習の初日に挨拶にいったところすごく機嫌が悪くて「話したくないから帰ってくれ」とか言われるしとても焦ったりしました。しかし、私は患者さんの機嫌をとりながら、心理的な面でケアしながら日に日に上手く患者さんとコミュニケーションをとることが出来ました。患者さんは行動制限があるものの日常生活動作(ADL)は自立しているのでどんな援助をしたら良いのか悩みました。考えたあげく患者さんは自分の病気のことをあまり理解していないことや、病気の原因が患者さんの日常生活に合ったことから、患者さんにパンフレットを使い、わかりやすく指導をすることに決め実施しました。
 それで何とか実習を終えたわけですが、ホント看護は奥が深いと思いました。人の気持ちになって考えられるって簡単なようで難しいですよね。

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