山スキー(薙刀山)



奥美濃のこの残雪期しか登れないという山がある

白山の南登山口 石徹白(いとしろ)の奥に位置する 福井との県境の山々である

これらの山々は山スキーのメッカとして有名でもある

以前 この場所を山スキーで訪れたのは実に20年ぐらい前の事

山スキーで有名な野伏ヶ岳に登っている その途中にある牧場跡から見上げる

野伏山は余りにも大きく高くそして白い峰が山スキー屋の意欲をかき立てる訳だが

今回 その牧場跡から遙か遠くに見える 白い山(薙刀山)にゆく事になった

湿原の奥 大きな谷の そのまた向こうに位置するこの山は野伏と並んで一度は

訪れたいあこがれの山であった。

今回 この地域に詳しい福井のH氏と地元で大活躍のB氏が同行する事となった

最初は10日の予定であったが天気図から9日に決行する事となった

かつては道路事情が悪く 前日から出て麓の民宿で1泊して早朝 出ていたが 

(それは それで楽しい思い出なんだけど)

今は高速道路で早朝出ての日帰りも 充分可能となった。

登山口にはH氏はすでに到着 準備をしていざ出発 雲ひとつない上天気

牧場までは林道を1時間半ほど歩く 杉の植林地を抜けると 広々とした牧場跡である

そして眼前に野伏と遙か奥に今日登る薙刀山が現れる 

和田山と言われるこの場所は牧場跡なんでXCスキーで訪れても最高の場所である

牧場の奥には大きなミズナラがあり かつての自然の豊かさが想像される

その湿原を抜け 野伏ヶ岳を横に見ながら さらに奥の谷に進む

この雪の中 ヤナギは白い綿帽子を被り トチノキの芽はネバナバの樹液を出して

春を迎える 準備をしている

谷の奥から 吹く一陣の風は暖かく この風が春を運んでいるのだと思えた

樹林を抜け 谷を詰めると 稜線からの雪庇が見えてきた

あれを越えれば稜線だ しかし斜度はきつく 足下の雪は緩み崩れてゆく

一歩ずつ いや半歩ずつ足もとのシール(滑り止め)に託して 進む

20年前の装備でも(その頃は最新鋭であったが)充分役立ってくれた

雪庇を抜けると 遙か頂まで白い道が続く 先行の二氏も稜線を喘ぎ喘ぎ

登っているようだ 奥越の山々と青い空に支えられ 一歩ずつ登ってゆく


稜線

ここは忍耐力だーー ピークまではあと一歩 雪の壁が眼前を遮る そして乗越す

今まで見えなっかった 白山の白い峰々 なんという素晴らしいパノラマ

今までの疲れが一気に吹き飛んだ これがあるから山登りはやめられない 

山頂は北からの風が冷たく吹いていた 登山口から約5時間 

体力とブランクを心配していたが 白く長い道をなんとか登りきれた。

一緒に登ってくれた仲間に感謝 感謝です

山頂

手早く 昼食を済ませ シールを剥がして いざ滑降である

この薙刀の大斜面 どこをどう滑ろうと自由である この一瞬の為にここまで来た

雪は緩んでいるが 斜度は20度ほど 良い条件だこんなとこ滑るのはひさびさだ

中回りのターンで慎重に下ってゆく 風を切る音と白い斜面以外なにもない世界

ほんの30秒ほどであったが 満足の一滑りであった

後は薙刀の南斜面をトラバース気味に降り 登って来た谷を一気に滑り降り 湿原へ

すでに頂は遠くに見え 今日の滑降を振り返る

牧場は暑くTシャツ1枚で 牧場口までの登り返す 野伏から戻ってきたのか

大勢のパーティーが休憩をしていた。

あとは林道をひたすら下るだけだ 山頂から1時間半で登山口に さすがにスキーは早い

あと1週遅れれば この林道の雪も消え 歩いて降りなければいけない所も出てくる

いい時期に いい仲間とこれてよかった よかった。

ひさびさの山スキー 心配だったけど なんとか降りてこられた

忘れないよう年に2-3度は 山スキーを続けたいと思っている

春スキーはこれからが本番 白馬の峰々を滑る事を夢みて 体力維持にがんばらねば

            サロンパスの臭いが香しい ブランク ポットでした  

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