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2016.09.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類




「聲の形」(こえのかたち)は、大今良時による漫画。

最初の作品が45Pで『別冊少年マガジン』2011年2月号に、リメイクされた作品が61Pで『週刊少年マガジン」2013年12号に掲載され、その時の書簡をアメブロに記しました。

「週刊少年マガジン」にて2013年36・37合併号から2014年51号まで連載。

単行本は全7巻。

下記が当時のアメブロの記録となります。

閲覧注意:「聲の形」を読んだ方のみ閲覧下さい

「聲の形」を読まれた方のみの閲覧となりますのでご了承願います。

また、万が一、お読みになっておられない方に配慮して核心となるストーリ等は記載しておりませんのでご了承ください。

「聲の形」所感


昨日、まとめサイトを閲覧していると「聲の形」の話題が出ていました。

ある特定の作品が単品で話題になるというのは、非常に珍しいケースです。

興味が湧いてきて、二十数年ぶりに少年マガジンを購入して早速読んでみました。

ネット状の評価としては、概ね好評のようです、

皆様もいろんな感想を持たれたと思います。

私の結論としては、「評価し難い」の一言に付きます。

「良作」とも「駄作」とも言い難いと感じています。

「話題性」、「テーマ」、「技巧等」、「ストーリ」、及び「キャラクター」に分けてそれぞれに下記のとおり、述べていきたいと思います。

2 話題性


久しぶりに他の作品も楽しみつつ、じっくりと本作品を「熟読」しました。

「読み切り限定で単行本の記載がない」、「掲載に伴う賛否両論」を全面に押し出し、ネットにおける話題性の拡散効果によるところは、大いにあったと思います。

ただ、「不自然な作為的なもの」をうっすらと感じています。

何故、この時期にこのような作品が発表されるのか?

ただでさえ、発行部数の落ち込みが顕著である同誌の状況において穿った見方ですが、「賛否 両論が分かれる等の「話題性作りによる購読数拡大」を図っているのではと思いました。

現に、反響は大きく、今週の購読部数は、かなり大きなものとなるとおもわれますが、果たして、それが今後の同誌の継続的な購読部数の「安定化」に繋がるとは思いません。

良い機会でもあり、他の作品を含めた「購読部数の安定化」に更なる努力が必要であると感じました。

3 テーマ
選定については、「青年誌」において過去においても「同種」のテーマを取り扱ったものは、数多くあったので、特に、私自身、大きな感銘を受けたという訳ではありません。

むしろ、なにを今更といった感が少なからずともありました。

しかし、「精神的に未熟で情緒不安定期にある」少年誌の対象者に「タブー視」されている 部分に果敢に取り組んだとういう点、特に、 「障がい者に対する問題意識の提起とそれを考え る機会を与えた」 という面において、大いに評価はできると思います。

もし、読者が高年齢であれば、期待しすぎてがっかりしたということもあるのかも知れません。

本作品を読まれる際には、「少年の立場に立った視点」に置き換えて読まれることが必要なのかも知れません。

4 技法等
技法、作画、及び心象表現等には、特に感銘を受けた面はありませんでした。

「良くもなく、悪くもない」、「平凡」であると思います。

言い過ぎで申し訳ないのですが、あれで「違ったテーマ」であれば、おそらく話題性はなかったと思います。

作画において「主人公の可愛らしさ、健気さ」が本作における「重いテーマ」にオブラートとなっており、読者を「惹きつけた」点は良かったと思います。

ただ、 「本作の可愛さ等」と「現実の醜さ」が乖離することによる本作品をよんだ少年達 の「障がい者観」に悪い影響を及ぼす部分があるかもしれないことを危惧しています。

このことは、本作に留まることなく、当該「重いテーマ」を取り扱う上での諸作品の大きな「今後の課題」になるのではないかと思われます。

5 ストーリー
読みになられた方とも賛否両論があると思いますが、全体的に、テンポの良さもあり、読者をグイグイと引き込んでいく「上手さ」はあります。

また、クラスメート達と主人公の関わりの部分が「淡々」と描かれています。

そこには、「思いやり」も「優しさ」も「人間の尊厳」も「人格の尊重」など「人」として必要なものが欠落した「日常のたわいのないクラスの一場面」として「淡々」と描かれています。

主人公との意思の疎通も試みず、「興味本位」で行動する「残酷」な子供たち。

いや、彼らを「残酷」と評しているのは、我々、大人の観点からなのであって作者が描かんとしたのは、「子供のありのままの姿=対象年齢たる読者」なのでしょうね。

対象年齢たる読者は、作品中のクラスメートの立場に立って様々なシーンを「自ら考えて欲しい」ため、作者が意図的にストーリー全般をあえて「淡々」と描いているようにも感じます。

それぞれが「どうであるか」、「どうあるべきなのか」を意識して認識しながら読み進めることを作者は、意図していると感じます。

結末は、「少年漫画の枠組みの中で物語を締めなくてはならない」ためにやむを得ないと思いますが、本作の「重いテーマ」を考えると結末部においては、一筋縄ではいかない部分を納得させる、または、納得させないまでも納得に至る道筋を見せる等の配慮がないと「重すぎるテーマ」がストーリー的に帰結しないと思います。

できうるならば、対象年齢が分別のつく青年を対象とし、「週間ヤングマガジン」等において、同作品の「青年対象版」を読んでみたいですね。

「青年版」と「本作」の両面をもって本作は、始めて帰結するものであると考えます。

全年齢層を「納得させてこそ」、本作品は、「始めて」評価されるものであると考えます。

6 キャラクター
キャラクターで一番印象を受けたのは、担任の先生です。

主人公にに対して常に無関心であり、「厄介者」扱いしているシーンしかありません。

だからといって、単に彼を「悪者」として位置づけるのは違うと思います。

健常者と障がい者との「普通学級」においての教育の共存については、非常に困難であると考えます。(否定をしているわけではありません)

特に、受け皿となる「両者が共存しうる学習環境をいかに整えるか」、また、「担任の先生とクラスの子供達が一体となったサポート体制の確立」がなされていなければ、その「普通学級」における障がい者教育は、困難であるばかりか双方にマイナスの効果しかもたらさないことは目に見えてわかっています。

「学校の指導方針」、「管理者たる校長の教育理念」等、なんからの理由により引き受けざる得ない理不尽な思い、また、健常者との積極的な関わりを促す音楽の先生の「あるべき(彼女が考える)姿の教育の理念」に対する理想と現実のギャップによる反発、彼は、それが「できない」ことが主人公が転入してきた時からすでに分かっていたんでたと思います。

押し付けられた「失望感」、「やるせなさ」を随所に垣間見ることができます。

「教育者としての自分の否定」彼が、クラスの学童を尋常でないくらいに叱る場面がありますが、それは、「自らへの叱責」でもあるように感じます。

この作品で実は、一番辛い思いをしていたのは「担任の先生」だったかもしれません。

7 さいごに
主人公が「聞こえない」ことで主人公を取り巻く「つぶやき」...おそらく、主人公は、雰囲気や口の動きで「十分に理解していた」と思います。

恨まず、憎まず、その「事実」をただ、「あるがままに受け入れた(許した)」ようにも思える表情の表現が特に秀逸であったと思います。



「聲の形=人と人とを結びつけるものとはなんなのか」を最後のページで各人がそれぞれいろんな想いで感じたと思います
。

少年である読者諸君にも、作者の「聲の形」の真意は「十分に伝わったと思います。

余談となりますが、今後の作者の創作活動が今後、どのように展開していくかが気がかりな点があります。

その反響の大きさゆえに、それに、押しつぶされて「書けなくなった」作家の方もいました。

おそらく、これからが作者の「腕の見せどころ」なのでしょうね。

今回、本作品を読み終えて、胸にしこりが残った気がします。

若い時に感じた不快ではない「切ない」想いです、

釈然とせぬ、もどかしいような気持ちです。

「評価」うんぬんを抜きにして「惹きつけられた」作品であることは間違いないと思います。

また、機会があれば、作者の関連各品を読んでみたいと思います。

と、こんな具合で3年前に考えていました。

リメイク版も含め、映画を観て、また、この作品と対峙でき嬉しく思っています。

映画を見終わったら、また、所感を記してみたいですね。

カップルさんの片隅でコッソリと鑑賞してきます。





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最終更新日  2016.09.27 22:55:34
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