鍋・フライパンあれこれ美味
100万ポイント山分け!1日5回検索で1ポイントもらえる
>>
人気記事ランキング
ブログを作成
楽天市場
000000
ホーム
|
日記
|
プロフィール
【フォローする】
【ログイン】
第1章 始まりは雨
雨が街に降り注いでいた。
人通りの少ない街に、小さな声が響く、猫の鳴き声にも聞こえるその声がなぜか、はっきりと赤子の声だと認識できた。街を歩くのは自分一人で、他の者は家で静かに雨が上がるのを待っている。多分、赤子の声は雨の音にかき消されているのだろう。誰も、その声に気付いた様子がなかった。
「……こいつか」
小さく洩らした言葉に反応するように赤子の泣き声はさらに大きくなった。声色が低く背も高い、それだけを見れば男に見えるが、其の者の格好は明らかに女の物だった。世の中には男にしか見えない女も居るが、そう滅多に居るような存在ではない。
パサッ
赤子を抱き上げると、身体に包んであった布がすっと地面に落ちた。雨はまるで赤子に試練でも与えるように強く降り注ぐ。
「ブロンド?…人間じゃない、天使」
この世界で自分の種族を証明するのは血の流れではなく、髪の色だった。人間は茶色、エルフは青色、龍は薄茶色、そして金色は天使というのに、はっきりと別れていた。
「………どうしたものか……」
天使は危険な存在と認識されている世の中で、その赤子を育てたとなれば、大罪である。衆人環視のものとで死刑となってもおかしくない。しかし、性別不明の人間は、抱いた赤子が雨で濡れないようにと、自分の服で包み直すと、泣き続ける赤子に笑いかけた。
「大丈夫、誰もお前を殺したりしないから」
赤子にそんなことを言って通じるとは思わないが、その人間の言葉を理解できたのか赤子はそれ以上泣かなくなった。
「良い子だ」
そっと頭を撫でる、まるで父親が子供をあやすような感じにも似ていた。
「今からお前を俺の家に連れ行く。それからは、天使としてではなく、人間として暮らしていくんだ。辛いかもしれないがそれがお前にとって一番良い方法なんだが」
人間は赤子をあやすと、そのまま自分の家に帰る。道の先にある自分の家は街全体で見るならばかなり大きい家にもなるのだろうが、他の街にはもっと大きな家を持つ人間だっている。
ただ、自分は幸運だっただけのこと。
カランカランッ!
玄関を開けると、帰りを待っていたかのように、奥から一人の女性が出てきた。人間にしては随分と黒い髪をしている女性は、少し機嫌を損ねているようにも見えた。
「ただいま、カレンこいつを頼む」
「お帰り、頼むっていきなりなんだよ?」
女性であることは明らかだったが、何故か口調は随分と男らしかった。カレンと呼ばれた女性は、そのまま赤子を抱き上げると、布の隙間から見える金髪に目が止った。
「こいつ………」
「あぁ、どう見ても天使だ」
天使をかくまうなど、正気の人間がするような好意ではない、普通ならばここで殺すといっている所だろう。
「レチェ、育てる気か?」
「嫌か?」
「嫌じゃないけど、天使は……」
犯罪者にはなりたくない、それは誰もが思う当然のこと、しかし、それを聞き入れてくれるような相手でないことは承知していた。
「………まさか、ついに人間だけじゃ飽き足らず天使にまで手を出したとか?」
「何でそうなる、だいいちそんなことできたらやってみたいもんだなぁ」
冗談半分のつもりで行っているのだろうが、カレンの方は既に目が座っていた。
「正直に話せばまだ生きられると思うのだが……」
「拾ったんだ」
嘘を言っても無駄だと知っているから何も言わない、ただ、本当のことを言っていれば相手は必ず信じてくれる。
「どうする気なんだ?天使なんて育てられるのか?」
「分からないけど、やってみるしかないだろ。拾った以上。拾った人間の責任がある」
「だが……」
いまいち納得がいかないのか、首を縦に振ろうとはしないカレンに対してレチェの反応はあまりにも普通だった。
「この街の人間で天使を知っている人間が何に居ると思うか?もしいたとしても、そいつらがあの子を天使だと言って誰が信じる?実際に天使を知っている人間が、あの子を人間だと言いきってしまえば、街の人間はこの街に居る間はあの子を人間だとは疑わない」
「本当にそうなると思っているのか?」
「さぁ」
曖昧な返事、何もハッキリしない口調に、カレンはあまり深く追求することはなかった。
「苦労するぞ」
「解っている」
何を言っても無駄なのだと改めて痛感する。
「馬鹿」
「そうだな」
どんなことを言っても必ずそこに居る者、安心と温もりがそこには合って、自分にはない何かを求める。
それが、人の情というものだから。
後日、その名もない天使に付けられた名は、ハロルド=ガルバーニという。
それから7年後二人は女児を儲けた。以後数年は平和な日々が続いた一家だったが、子女ユリアが6つを迎える頃は家庭内事情ゆえに二人は離別することになった。
それから7年後、天使は19歳を迎えていた。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
この世界に住んでいる種族の中で、古い歴史を持つエルフは、人とは違い山奥で周囲とは隔絶するような生活を送っていた。
古くからこの地に住まう種族はエルフや龍のほかに、海底に住まうマーメイドや、地中深くに連なる洞窟をすみかとするドワーフなどがいた。
その中で尤も大きく世界に影響を及ぼしているのは、白く大きな翼を持ち、大空を自由に飛び交う天使だった。
御伽噺では、優しく全ての者に平等を与える神の使いとされていたが、この世界で天使といえば、全ての者に平等に死を与える存在でもあった。
全ての者に許された絶対的に犯される事のない自由、それが死であると唱える。天使達は罪亡き者に贖罪と称して罪を下す存在だった。
しかし、日頃天使たちは地上に住まうのではなく、天上界と呼ばれる、鏡面世界に住んでいる。空の上にあるもう一つの大陸。誰も近寄る事が出来ないその場所はある意味、聖地とも言えた。
地上の森を一人で居る者などまず存在しない、何処に誰が潜んでいるか、獣が一度牙をむけば、自分が死ぬか、相手が死ぬか、選択は二つに一つしかなかった。
「………………………」
「こんな所でなにをしている?」
「あっ」
自分だけが知っているお気に入りの場所を見つけると、自然にそこへと向かう回数は増える、一人で居たい時、考え事をしている時、このエルフもまた、同じようにその場所を見つけてからは、毎日のようにそこに居た。
「いつまで寝ているつもりだ、アルカリア」
「っるさいな~~」
昼寝を邪魔されたのがむかついたのか、アルカリアと呼ばれた女性のエルフは寝返りを打つと、狸寝入りを始めた。
「仕事はどうした?」
「今、お休み中」
「もうとっくに昼時は過ぎているのにか?」
「………………………」
何も言わず、黙り続けるアルカリアの頭を男のエルフは数回撫でると、小さく笑った。
「寝ているなら、折角デートも行かないか」
「行く!何処に行く?」
その一言に機嫌を良くしたのか、アルカリアは飛び起きると、にっこりと笑った。
「何処に行きたい?」
「カルバスが決めて良い、この前は俺が決めたから」
背格好や容姿には似合わず、男口調で喋るのはいつも側に居る者の口調が移ったのだろうか。アルカリアは、自分の事を決して私とは言わなかった。
カルバスといわれたエルフは同じようににこりと笑って返すと、何もない森の中を見渡した。
「大変だ~~~~」
遠くから小さな声が聞こえた。人間では聞き届けることの出来名ほど小さな声だったが、エルフである二人にはハッキリとした声として認識できた。
「なんだ、今の声」
「ここからどれくらい距離がある?」
「M6000、だいぶ離れてる!」
エルフにも様々な能力がある、火・水・地・木・風のように五行に基づいてその力を使う者達や、全く無機質な力を扱うものの二通りがあった。カルバスの場合は後者にあたり、基本的な体質はおなじだが、エルフとして野能力は低かった。逆にアルカリアの方は前者にあたり、形のない風を操るエルフとしてその種族の中でもかなり奇特な人材でも合った。アルカリア刃、風に乗せて伝わってくる、音との距離感の方かに、どんなに頑張っても砕けない大きな岩や木を切り倒したり、持ち上げたりするのにかなりその力が、集団生活において、重要的な役割を担った存在だった。
「天使だ、天使が来たぞ~~~!」
再び聞こえてきた声、アルカリアとカルバスの二人は顔を見合わせた。
「どうする?」
「行くしかないだろう」
二人は、木々の縫うように進んでいくと、前方に立ち込める煙が見え始める。
「あれか?」
「あぁ、多分」
「良いか、倒そうなんて考えるなよ。追い返すだけで良い」
「分かっている」
二人、呼吸を合わせるように、一気に煙の中に飛び込んだ。
「!?」
目の前に立ち込める煙が晴れると、辺りが良く見え始める。
「おいおい」
隣りに立つカルバスもあまりの惨状に何も言えない様子だった。
「アルカリア……」
「…………大丈夫、天使に刃向かおうなんて考えてない」
アルカリアは唾を飲みこむと、まだ煙が立ち込めている場所に立つ物を凝視した。地面に蹲っているようにも見えるが、ただ座っているだけのようにも見える。
「へぇ、まだ生きている奴が居たんだ………」
純白の翼を纏い、大空を支配するもの、アルカリアは何も感じる事なく、笑っている天使に嫌悪したが、それどころではなかった。
「悪いけど、生きようなんて考えないでよね。そうゆうの面倒だから」
何も思っていないから言える言葉、天使の前では生も死も同じでしかない。
「黙れ」
カルバスはそう小さく呟くと、すぐさま力の行使を始めた。長い言霊ではなく、短く簡潔な言葉を繋げるだけの言霊は、勢い付き天使へと、向かって進んでいく。
「へぇ、面白い力だね、その力僕に頂戴」
にっこりと笑う。自分が攻撃されている事を気付いていないのか、それとも、弱すぎてどうでも良いのか。どちらにしても、自分達の力で天使に叶わないのは目に見えていた。
「カルバス!」
アルカリアが叫んだ所で、事態が変化する訳ではなかったが、それでもそうせずにはいられなかった。
「アルカリア。お前は逃げろ、生きて必ず……」
カルバスの言葉を最後まで聞き取る事が出来ず、繰り返し聞こうと思っても、天使と力とがぶつかった衝撃波によって、アルカリアの身体はいとも簡単に宙を舞い、林の中に押し戻されてしまった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
大きな悲鳴を上げて、アルカリアの身体は重力によって地面に叩き付けられる。その中でも必死に体勢を立て直しながら、元板場所を探した。
その場所は、空中からでもすぐに分かる、翼を高々と広げ、突き出した手の中にエルフの死体を吸い込んでいく、ブラックホールのように、それは全てを飲み込んだ。
「………………………」
何も言葉が出なかった。思いつく言葉があるならば、それを知りたいと思うほどに。
バキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキ………
木がクッションになって、ゆっくりと地面に落ちた。幸い落下による致命傷はないが、小さな小枝で所々かすり傷を作ってしまった。
「うっ」
どんなに目に見える傷はなくても、身体の中はそうも行かなかった。急に重力がかかったせいで、吐き気を催したが、そこで、吐く訳にも行かなかった。
「なんだ、死ななかったんだ」
近くで呟かれた言葉なのだろうか、随分と遠く感じたが、半分意識がもうろうとする中で、天使の姿を見つめる。
「どうしよかなぁ」
困った振りでもしているのか、天使は首をかしげて見せたが、死の宣告を受けた気分だった。
「まっ、今更ちっぽけな命、どうでも良いや」
天使は、にっこりと笑って、その辺に落ちていた剣を拾い上げる。
「これ一刺しで死ぬなんて意外と脆いいきものだよねぇ………」
慈悲など天使に求めるだけ無駄なのだと、心の中の冷め切った自分がそう言っているようだった。誰も救いの手を伸ばすはずがない、エルフは他の種族との交流など持っていない、あるのは自分達をプライドだけなのだからと。
ブワァァァァァァァァァッ!
風が起こると、アルカリアの体は簡単に宙に舞い上がる。天使は追いかけようと羽を広げたが、再び強い風が吹くと、天子の行く手を拒んだ。
「風が守るっていうの?随分と傲慢な子だね。まぁ良いや、二度と僕の前に現れないなら見逃してあげる。でも…次にあったときはちゃんと殺させてよね」
天使はにっこりと笑いながらそう言った。誰も居なくなった廃墟で天使は楽しそうに舞う、微かに残った風は何の意味も持たず消えていく。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
エルフと同じように人里はなれたところに住まう龍族、彼らはみな龍王に従い底に集う。しかし、王城の隣に立つひとつの大きな塔の中に閉じ込められた龍族の姫がいた。長年閉じ込められて育った姫は、何も知ることなく、ただ窓から見える景色をいつも見ていた。しかし、今日はその窓に異様な光景が映った。遠くで響く叫び声、声がなくなると、そこに大きな竜巻が発生し、一人のエルフが風に乗って人里近くに落とされていた。塔の中に居ては助けたくても助けることが出来ず、困り果てているときの出来事だった。
『リシア、分かっていますよね?』
「うん、分かってる。助けてあげたほうが良いよね?」
心の中で聞こえる言葉に普通に返事をする、誰かが自分に喋っていないことは分かる。医者曰く解離性同一性障害というもので、簡単に言えば多重人格らしい。難しい医学用語を並べられても理解できない、姫にとって、幻影でも誰かがそばに居てくれるというのは嬉しい事でもあった。
「ルーヴァ、この格子何とかなる?」
『もちろん、まかしなさい!』
別の人格が答える。リシアはその返事を聞いて小さく微笑むと、大きく深呼吸をした。
「すぅぅぅはぁぁぁぁ、よし!行きますか」
リシアと違って口調は荒かったが、ルーヴァは楽しそうに頷くと、講師に手をあてていとも簡単に、格子を外してしまった。
『ルーヴァ、そのまま外に出てください。せっかくですからこのまま逃亡しましょう』
「ラージェさりげなく悪党。まぁ、俺もその考えには賛成だけどな」
リシアやルーヴァに比べて、低い声が語る。ルーヴァははずした格子を外の連中に見つからないように、部屋の中に放り投げると、小さな窓に身を乗り出す。高さだけならそれなりにあるだろうが、それを気にするつもりなど、無いのだろう。ルーヴァは、壁を蹴ってそのまま塔を飛び出してしまった。
「やっほう!」
飛び出しながら言う言葉を、誰か聞いていただろうか。ルーヴァは木々が近くなると、受身を取りつつも、一本の枝につかまり、人回転した後、何事も無かったかのように、地面に降り立つ。もちろん怪我など一つもしていない。ただ、スカートについた枯葉を手で払うと、後方の王城を見上げた。
「まっ、気が向いたら戻ってくるよ」
『ルーヴァ急いでください、時期に先ほどの音を聞いた衛兵が来ます』
温厚かつ統率力のあるラージェは、ルーヴァをせかすと。ルーヴァの方も急いでその場を離れる。
「おい、こっちから変な音がしたぞ」
走り去りながら、落下地点で何かを話す龍族の声が聞こえる。このままうまく逃げれば、相手をまくことは簡単だろう。ルーヴァはとにかく真っ直ぐに走り続けた。
「で、結局御姉様逃げ出しちゃったの?」
王城の一室でドレッサーに向かいながら、後ろに使えるメイドに話しかける、妹姫の姿があった。
「はい、何でも窓から飛び降りたとか……」
自分には考えられないと話をするメイドに、妹姫は大きくため息をついた。
「どうでも良いけど、早いところ見つけてよね。そうでないと私の王位継承権が危ないじゃない」
自分勝手で我侭な妹は、自分の言い分だけを突き通すと、メイドを叱責する。誰もその姿をとがめるものは居なかったが、次代王には妹姫と、姉姫の間で議論は分かれている最中だった。そんな中での出来事に、妹姫の方は自分の身分が気が気ではなかった。
この姉姫の逃亡が、以後龍族、そして全ての出来事に影響するとは誰も予想だにしなかった。ただ、それはまだ先のことではあるが……。
【NEXT】
【TOP】
【Novel】
無断転載禁止です。無断転載した場合は即通報させていただきます。
ジャンル別一覧
出産・子育て
ファッション
美容・コスメ
健康・ダイエット
生活・インテリア
料理・食べ物
ドリンク・お酒
ペット
趣味・ゲーム
映画・TV
音楽
読書・コミック
旅行・海外情報
園芸
スポーツ
アウトドア・釣り
車・バイク
パソコン・家電
そのほか
すべてのジャンル
人気のクチコミテーマ
X JAPAN!我ら運命共同体!
手紙~拝啓十五の君へ~(くちびるに…
(2024-07-25 18:16:12)
クラシック、今日は何の日!?
クラシックTV「曽野舜太と巡る!ラヴ…
(2026-09-12 16:55:49)
やっぱりジャニーズ
Hey! Say! JUMP 13枚目のオリジナル…
(2026-09-27 06:48:07)
© Rakuten Group, Inc.
X
共有
Facebook
Twitter
Google +
LinkedIn
Email
Design
a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧
|
PC版を閲覧
人気ブログランキングへ
無料自動相互リンク
にほんブログ村 女磨き
LOHAS風なアイテム・グッズ
みんなが注目のトレンド情報とは・・・?
So-netトレンドブログ
Livedoor Blog a
Livedoor Blog b
Livedoor Blog c
楽天ブログ
JUGEMブログ
Excitブログ
Seesaaブログ
Seesaaブログ
Googleブログ
なにこれオシャレ?トレンドアイテム情報
みんなの通販市場
無料のオファーでコツコツ稼ぐ方法
無料オファーのアフィリエイトで稼げるASP
ホーム
Hsc
人気ブログランキングへ
その他
Share by: