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シン が スピラ から居なくなって２年。
シン の脅威に脅えて暮らすこともなくなった スピラ の空に突如現われた真っ赤な飛空挺。
そのブリッジに、この永遠のナギ節をもたらした召喚士・ ユウナ の姿がある。
ユウナ は リュック たちと共にスフィアハンターとして生活していた。
スピラ 中に散らばったお宝スフィアを集めるスフィアハンター。
ユウナ たちは『スフィアハンター・ カモメ団 』として、
新飛空挺セルシウスを拠点に スピラ 中を飛びまわっている。
カモメ団 は操縦士兼リーダーには リュック の兄・ アニキ
情報収集には アニキ の友人 ダチ
、また、獲得したスフィアの解析を少年 シンラ
が、そして、 ユウナ 、 リュック とともにスフィア獲得実行メンバーとして
銀髪ショートカットの女性 パイン
というメンバー。さらに、飛空挺には マスター と呼ばれるハイペロ族も乗っていた。
以前はアルベド語しか話すことができなかった アニキ も、
ユウナ と話をしたいがためにスピラ語を勉強し、
なんとか会話できるほどになっていた。 （←そして、キャラクターも思いきり不思議ちゃん系になっている）
ダチ は アニキ の幼馴染で、暴走しがちな アニキ を冷静にカバーしている。
アルベド族の シンラ は子供ながらもその頭脳はずば抜けていて、
スフィア解析だけでなく、スフィアをセットしてそのスフィアの能力を引き出すことのできる
リザルトプレートというものを発明した。
人の記憶が込められたドレスフィアという特殊なスフィアをはめることによって、
その人物特有の能力を借りることができるという新発明。
これがあれば、使用者は魔法を駆使したり、剣技を繰り出したりできるようになるのだ。
つい先日には盗まれたリザルトプレートを
ルブラン
、 ウノー
、 サノー
という ルブラン一味
から取り返したばかり。
あろうことかリーダーの ルブラン は ユウナ に姿を変え、
ルカ でコンサートを行うという大胆なことまでしていた。
ガガゼト でも彼らとスフィアの争奪戦となったが、なんとか ユウナ たちはＧＥＴ。
そして、謎多き女性 パイン 。
口数の少ない彼女のことは、誰も詳しくは知らないのだ。
ユウナ がなぜ今スフィアハンターとして生活しているのか。
彼女は シン を倒してから、 ビサイド島 で ワッカ や ルールー たちと暮らしていた。
そこへ キマリ が ガガゼト で見付けたというスフィアを、 リュック が持ってきた。
それには【彼】
が映っていると言うのだ。ユウナ はそのスフィアにこめられた映像を目にした。
かなり古いスフィアのせいか映りは悪いが、
どこかの牢獄のようなところで、確かに金髪の青年が何か叫んでいる。
「“あいつ”に会わせてくれ・・・」
その声も姿も、永遠のナギ節を迎えたあの日に消えていった【彼】によく似ていた。
そして、 ユウナ はそのスフィアに映った人物が果たして【彼】＝ ティーダ なのかを確かめるため、
スフィアハンターとなって、他にも【彼】の手がかりとなるスフィアがないかどうか探す旅に出たのだった。
ダチ が次のお宝スフィア検索を始める。
一つは ビサイド島 、もう一つは ザナルカンド にスフィア反応が出た。
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Ｅｐｉｓｏｄｅ２
ビサイド島 ―――――― ユウナ の育った島。
そして、【彼】と初めて出会った島。
みんなに黙って村を出て来てしまったことが悔やまれる。
あの【彼】の映ったスフィアを見てから、
何もいわずに村を飛び出してきたのだから。
永遠のナギ節を迎えてから、
ユウナ は大召喚士として扱われることに疲れを感じ始めていたのも事実だった。
―――『 シン を倒した大召喚士さま』
違う
あれは私だけがしたことじゃない
みんなの力だったのだから
ワッカ
や ルールー
、ビサイド・オーラカのみんなは
変わらず暖かく迎えてくれたことが、 ユウナ には嬉しかった。
夫婦となった ワッカ と ルールー の間には、
まもなく子供が生まれようとしていた。
父親になることに喜びと不安を抱える ワッカ 。
「いい父親」になるため、彼は小さい頃に死に別れ、
顔さえ覚えていない自分の父親の姿を求める。
彼の亡き弟 チャップ が島の洞窟に彼らの両親の映るスフィアを置いていたのでは？
それを思い出し、洞窟へ向かった ワッカ を ユウナ たちも追う。
しかし、洞窟にあったスフィアは ワッカ の望むものではなかった。
両親の理想像を作り上げていた ワッカ は、
かえって実物とのギャップがなくてよかったと言って、
そのスフィアを カモメ団 にそのまま譲った。
ワッカ の中で気持ちの整理はついたようだ。
カモメ団 は次にスフィア反応のあった死者の都 ザナルカンド へと降りたった。
機械を駆使し、反映していた１０００年前の都市の残骸。
かつて仲間たちと共に スピラ の、そして、 シン の真実を知った場所 ザナルカンド 。
そこは今、歴代大召喚士や大召喚士 ユウナ とその一行の通った要所ということで、
リュック の父 シド
によって観光地化されていた。多くの観光客が訪れ、エボンドーム内にはいつしかサルたちの住処となっている。
ユウナレスカ の居た異空間には、
召喚士をやめた イサール がガイドとして働いていた。
彼もまた、 シン を倒そうとこの ザナルカンド を目指した元召喚士。
その聖地に携わることが彼にとって本望だという。
ただ、想い出の詰まったこの場所をずっと大切にしたいと思っていた ユウナ は、
少なからずショックを受けた。
そして、そんな ユウナ の気持ちを知り、
自分のしたことがどれだけかわいい姪を傷つけてしまったのかと知った シド は、
一人凹んでしまう。
ユウナ たちはここでスフィアを発見するが、
それは半分欠けているもので、映像化するのは不可能だった。
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Ｅｐｉｓｏｄｅ３
飛空挺に戻ると、 ダチ から『すんごいスフィア』の争奪戦があることを知らされる。
これはＧＥＴしない手はないと ユウナ 、 リュック 、 パイン は ポルト＝キーリカ へ向かった。
２年前の シン の強襲からすっかり立ち直り、もう シン に破壊されることもない ポルト＝キーリカ の村は
以前にも増して大きな村となっていた。
平和な雰囲気もただよっていたが、
人々の間では 青年同盟 派と対する 新エボン党 派との小競り合いが
しょっちゅう起こっている。
新エボン党 は、かつてのエボン信者や僧兵たちが、
真実を捻じ曲げていた寺院とエボンの過ちを悔い改め、
正しい過去を知ることから新たに スピラ の為に立ちあがった組織である。
かつてのエボンの総本山 ベベル をそのまま本拠地とし、
過去の真実を学ぶために スピラ 各地に散らばるスフィアを集めているという。
創設者 トレマ は現在行方不明で、現在党の代表を務めるのは、
バラライ
という青年議長だった。ユウナ は一度彼と会ったことがあったが、
彼は短い銀髪をバンダナでまとめた色の浅黒い穏やかな青年だった記憶がある。
そして、そんな 新エボン党 に相対するのは 青年同盟 。
新エボン党 といっても、
結局は以前の秘密ばかりのエボン寺院のままではないのかと考え、
再び過ちを犯させないために、
シン との闘いで寺院に捨て石にされた元討伐隊員を中心に結束した組織で、
彼らをまとめ上げるのは自らも元討伐隊だった ヌージ
という青年。彼らもまた、「過去を知ること」が スピラ の平和に繋がると考え、スフィアを集めていた。
そして、 新エボン党 と 青年同盟 はことあるごとに衝突しているのである。
そんな小競り合いは ユウナ たちをも巻き込む。
青年同盟 派と 新エボン党 派に考えが分かれた元召喚士 ドナ
と バルテロ
の痴話げんかにいきなり出会ってしまった。 （←あ～らあらあらあら・・・）
意地っ張りな ドナ は、つい バルテロ にきつく当たってしまう。
ドナ に拒絶された バルテロ は、肩を落として新エボン党員の集まるキーリカ寺院へと歩いていったが、
ドナ はそれを止める事もなく、思想の違いから別れすらほのめかした。
寺院へ向かう広場には、すんごいスフィアの情報を得て、
多くの人々が ポルト＝キーリカ を訪れていた。
どうやらスフィアを保管しているのは 新エボン党 のようだ。
そこに集まっていたのは、大切なスフィアを 新エボン党 から奪うためにかけつけた 青年同盟 の者たちで、
盟主 ヌージ もまた、彼らの覇気を上げるために訪れていた。
初めて見る 青年同盟 の盟主 ヌージ 。
長い髪をポニーテールにまとめ、左足が義足の男 ヌージ は、まだ若く、カリスマ性にあふれていた。
しかし、彼のメガネの奥の目は、
なにか冷めたような表情を見せているように ユウナ には見えた。
とにかく、 ユウナ たちには 新エボン党 も 青年同盟 も関係ない。
すんごいスフィアを手に入れるため、３人は寺院へ向かった。
新エボン党 の警備に阻まれる 青年同盟 の人々を横目に
たまたま知ることの出来た 新エボン党 の合言葉を使って寺院への階段を駆け登る。
踊場では早くも先行していた 青年同盟 と 新エボン党 の小競り合いが始まっていた。
新エボン党 は、
「そんなもの（すんごいスフィア）はない。」
といい張るばかり。
腕ずくででもと他のスフィアハンターたちは寺院の方へ走っていく。
彼らに負けじと ユウナ たちも一目散に寺院へと上っていった。
しかし、途中で機械の巨大兵器が襲ってくる。
新エボン党 の放ったものだ。
やはりすんごいスフィアはあるのだ！
そう思った ユウナ たちは、迷うことなく兵器に向かっていく。
巨大な兵器も ザナルカンド 目指して旅をしてきた ユウナ たちの敵ではなかった。 （←楽勝）
それをあっさり倒すと、腰を抜かすほかのハンターたちを尻目に
ユウナ たちはすんごいスフィアを手に入れ、飛空挺に持ち帰った。
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Ｅｐｉｓｏｄｅ４
さっそくブリッジで シンラ にスフィアの解析をしてもらうが、
カモメ団 の面々はすんごいスフィアの映像を目にすることになる。
これもまたかなり古いスフィアのようだ。
ときどき砂嵐が入り、乱れる映像の中、一人の男が歩いていく―――――
ユウナ の目がしっかりとその男の様子を捉えている。
【彼】だ！
画質が悪くはっきりとはしないが、
キマリ が見つけたあのスフィアに映っていた ティーダ に似た男。
そして、【彼】の向かう先には暗く広い空間にたたずむ
恐ろしげで巨大な・・・機械のようなもの。
その機械の前で、【彼】はつぶやく。
「お前が レン を助けてくれるんだな。」
すんごいスフィアの映像を見つめたまま、
あまりに非現実的な映像に、全員が黙り込む。
映っていた男は、あの【彼】・・・
そして、巨大な機械は一体？
何よりも ユウナ が気に掛かっていたのは・・・
「・・・ レン って誰？」
ユウナ は心の中でつぶやいた。
シンラ によれば、どうやら巨大な機械は兵器のようだ。
彼らは完全に見てはいけないものを見たような感覚に陥っていた。
声を上げたのはリーダー・ アニキ だった。
「はげしくヤ・バ・イ！」
いつもは元気な アニキ が珍しく危機感を感じている。
すんごいスフィアを 青年同盟 か 新エボン党 に返そうというのだ。
スフィアを奪っておいて、今更のこのこ返しに行くのも・・・という パイン たちの意見にも、 アニキ は耳を貸さない。
「とにかく、こんなの持ってたくないっ。
返すったら返す！」
まるでだだっこである。
映っていた【彼】が気になった ユウナ も、
リーダーの決定に従うということで
「すんごいスフィアを返却する」という意見で一致。
あまりにすごい映像を見たが為に、ブルーな雰囲気になってしまった カモメ団 。
甲板で ユウナ たちが踊り、
宴会を楽しむが、
ユウナ の気持ちは晴れなかった。
「 レン って誰だっつーのーーーーーッ！」
思わず大声で叫ぶ ユウナ 。
驚くみんなにばつの悪い顔をしながら ユウナ は寝室へと向かい、
気を紛らわすために眠りについた。
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Ｅｐｉｓｏｄｅ５
早く！
早く逃げなければ！
息を切らして駆ける ユウナ の手を引くのは――――― ティーダ ！？
何者かに追われるように必死で走る二人。
逃亡者を追うたくさんの足音。それは手に武器を携えた複数の僧兵たち。
知らない場所であてもなくただ逃げ、走る―――――
二人の行きついた場所は行き止まりだった。
行く手を遮られ、立ち尽くす。
優しく見つめる ティーダ 、そして、同じ眼差しで見つめ返す ユウナ 。
バパン バババン バン
手を取り合う二人を、多数の弾丸が貫いた――――――――
―――――目を開けると、愛しい彼が倒れている。
彼は動かない。
彼へと伸ばす ユウナ の手もまた、動かなくなる。
ハッ
ユウナ は思わず飛び起きる
目覚めた ユウナ を、 リュック と パイン が迎えにきていた。
どうやら悪い夢を見たようだ。
リュック が、それはゆうべ歌姫のドレスフィアを使って宴会に出たまま、
歌姫の恰好で寝たから変な夢を見たのではないかと言う。
それにしても、さっきの夢は・・・？
彼は出てきたけれど、妙にリアルでハッピーエンドではなかった。
この夢の意味するものは一体？
ユウナ たちは青年同盟本部のある キノコ岩街道 へ向かった。
すんごいスフィアを返すためだ。
カモメ団 は 青年同盟 のみんなから賞賛をあびながら、
盟主 ヌージ にそのスフィアを手渡した。
「で、見たのか？」
受け取ったスフィアを見ながら ヌージ が訊ねる。
ユウナ たちは正直にその問いを肯定した。
その答えを予想していたのだろう。
ヌージ は忠告した。
「忘れろ。」
まるでそれが何かを知っているような ヌージ の口調に、
ユウナ たちは驚いた。
そのスフィアに映っていたものは？という ユウナ の問いに、
ヌージ は静かに答えた。
「あれは――――あの大いなる存在は ヴェグナガン と呼ばれている。」
いにしえの兵器で
新エボン党 がその力を利用しようとしている。
それを 青年同盟 で食い止めるというのだ。
むろん カモメ団 には、 新エボン党 と 青年同盟 の関係に口出しするいわれはない。
だが、 ユウナ はもう一つ訊いておきたいことがあった。
「（スフィアに映っていた）男の人は？」
それは ヌージ にもわからないという。
無事にスフィアを返し、飛空挺へ戻ろうとした ユウナ たちを、
慌てた様子で ダチ が迎えに来た。
飛空挺に残っていた マスター からの緊急ＳＯＳ通信が入ったらしい。
急いで飛空挺へ戻る カモメ団 。
マスター 曰く、 ユウナ たちの留守中に飛空挺内に何者かが侵入し、スフィアを奪っていったという。
その侵入者の置き土産であるスフィアを見ると、
そこには ルブラン が映っていた。
「ざまぁ見なカモメ団。スフィアは全部頂いていくよッ」
盗られた物は盗り返す！
満場一致ですぐにルブラン一味から盗まれたスフィアを取り返そうと意気込む カモメ団 。
ただ、 ユウナ は心の中で自分自身につぶやく。
「 ヴェグナガン ・・・なんだか関わっちゃいけないような気がする・・・」
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