コタ&こたplusサチイブ お気楽DAYS

コタ&こたplusサチイブ お気楽DAYS

2004年上半期パート3

2004年度1月~6月に試写会&映画館で観た作品の
こたっぺ☆的勝手なレビュー(笑)です。
(※当時の日記からのコピーなので、統一感のない書き方で申し訳ないです。)

『しあわせの法則』
『雨あがる』
『犬と歩けば―チロリとタムラ』
『ビッグフィッシュ』
『トロイ』
『ワイルドレンジ』

◆しあわせの法則(2004/3/18の日記より)◆

精神科医の研修生サム(クリスチャン・ベール)は、
博士過程のアレックス(ケイト・ベッキンセール)と婚約中。
研修期間の間過ごすのに、ロスにあるサムの母の家で滞在することにするが、
留守だと思っていた母の家に行くと、そこにはまだ母とバンドマンたちがたむろしていた。
音楽プロデューサーをやっている母ジェーン(フランシス・マクドーマンド)、
レコーディングが思うように進まず、
出ていくまで今しばらくかかるという。

仕方なく彼らとともに留まるサムたちだったが、
昔から勝手で恋多き母に我慢できないサム。
そんなサムも翌日から病院へ出勤していかなくてはならなかった。

一人残って博士論文の仕上げに取りかかるアレックスだったが、
レコーディング中の音楽や楽しそうに騒ぐ声が気になって
なかなか進まない。
自由奔放なジェーンたちと暮らすうちに、
自分が今まで知らなかった世界にアレックスは次第に興味を持ち始める。
そして、サムもまた、病院でサラという美人研修生と出会っていた。
すれ違いはじめたアレックスとサムだったが・・・




優等生の殻を破ろうとするアレックスを
『パール・ハーバー』でブレイクしたケイト・ベッキンセールが
体当たりで演技していました。
彼女を初めて観たのは・・・たしか
10年くらい前に観たケネス・ブラナーの『から騒ぎ』で。
なんてキュートな女の子なんだろうと思ったなぁ。
それっきり見なくなって、久々に観たのが『パール・ハーバー』。
それから某CMでも観るようになりましたねぇ。

母とは逆に堅実な人生を選んできたサム役には、渡辺謙さんの敵役?次期バットマンのクリスチャン・ベール。
こたっぺ☆にとっては『太陽の帝国』の男の子のイメージ。
(ついでに「OK牧場」のガッツ石松を観ても、
未だに軍服姿を思い出してしまう。)
10年くらい前までは「子役で成功したイギリス美男子俳優」ってのが売りだったので、
タフでちょっと丸くなった彼にプチ違和感。
でも、その瞳は昔のままだったから、すぐ慣れたけどね。
『若草物語』のローリー役のときはそんなに違和感なかったんだけどな~。
ま、彼も年を取ったってことか。

・・・ハッ (°口°;) !!こたっぺ☆もか!?


サムの母ジェーン役には、
『ファーゴ』でオスカーを獲ったフランシス・マクドーマンド。
そういえば、前日の『恋愛適齢期』にもダイアン・キートンの妹役で出ていました。
陽気でおしゃべり好きなゾーイ、そして、自由奔放で母親としてはイマイチなジェーンと
印象に残る女優さんだわ。

しあわせの法則公式HP


◆雨あがる(2004/4/5の日記より)◆

作品賞、主演男優賞、助演女優賞、脚本賞などなど、
数年前の日本アカデミー賞を総なめにした作品で、
脚本は故黒澤明監督。
脚本としては彼の遺作となってます。
プロデューサーは、林寛子と離婚した黒澤久雄、
監督は、黒澤さんのもとで助監督していた人らしい(←よく知らないです。すいません。)

素浪人・三沢伊兵衛(寺尾聡)は、妻(宮崎美子)と共に仕官を目指して旅をしていた。
伊兵衛は、見事な剣の腕を持ちながら、
優しすぎるその心の不器用さでなかなか仕官がうまくいかない。
なんとか妻に楽をさせてあげようと頑張っても、
どうもカラ回り。

一方妻・たよは、夫を立て、
つつましくもしっかりとバックアップ。

二人は途中、雨で川が増水したために進むに進めず、
小さな木賃宿に泊まることに。
伊兵衛は、貧しい他の人々のために
武士としてはご法度とされている賭け試合をして、
儲けたお金で料理を振舞ったり、
川で魚を釣ってきてはお裾分けしたりして、
川が渡れるようになるまで暮らしていた。


ある日、剣の鍛錬に山の中へ入った伊兵衛は、
地元の若侍たちのいざこざに出会い、止めに入る。
それを遠くから見ていた地元の領主(三船史郎)から
剣の腕前を買われ、領主は伊兵衛に

「藩の剣術指南の師範代に是非就任して欲しい」

と申し入れる。

やっと来た仕官のチャンスと、
人の良い領主に気を良くした伊兵衛は、帰りを待つたよの元へ。
ところが、士官が叶うかも知れないという伊兵衛の言葉に、
たよは喜びを見せない。


後日、領主と家臣たちの前で腕前を確かめるべく、
家老(井川比佐志)は練習試合を開催。
二人の勇気ある若侍が伊兵衛に挑戦するも、
いとも簡単に一本取られてしまうのをふがいなく思った領主は、
自らヤリを持ち出し、伊兵衛に挑む。
しかし、「遠慮は無用」という領主の言葉そのままに、
伊兵衛はついつい力を出しすぎ、領主を池へ落としてしまった。
腹をたてる領主に謝罪するも、領主の機嫌はなおらなかった。
領主は池に落とされたのが頭に来たのではない。
いや、むしろその腕前は見事だった。
しかし、そのあと、負けた自分に伊兵衛が情けを
かけたことが腹立たしいのだった。

それを自分の無礼に腹を立てておられるのだと
思いこんだ伊兵衛は、
無礼なことをしてしまった自分に腹を立てるのだった。


一方、いきなり自分たちの師範代に得たいの知れぬ浪人を雇うと聞かされ、
伊兵衛の存在がおもしろくない地元の道場のものたちは、
伊兵衛を闇討ちにしようと狙っていた。
自責の念で腹の虫の居所のわるかった伊兵衛に複数で切りつけるも、
伊兵衛の前では赤子同然だった。

川がようやく渡れるようになった。
これで仕官の話はなくなったかもしれないと思う伊兵衛は、
たよに正直に報告し、自分への怒りを静めて
そこでの仕官への未練を断ち、数日中にこの地を去ることにした。

でも・・・万に一つでも・・・もしかしたら、
お城から正式な師範代任命の返事がくるやもしれないということで、
ギリギリまで粘るちょっぴりおちゃめな伊兵衛の元へ、
待ちに待った使者の家老たちがやってきた。

わずかな希望に懸ける伊兵衛に、
家老は武士としてやるべきではない賭け試合をしたことをとがめ、
それを理由に仕官の話をなかったことにすると告げる。
人のためであったとは言え、返す言葉もない伊兵衛。

「賭け試合は武士にはご法度。なれど、夫はすばらしい人です。
大事なのは、何をしたか、ではなく、何のためにしたか、なのです。
あなた方でくのぼうにはわからないでしょう。」

そう家老に言葉を返したのは、控えていた妻たよであった。


そして伊兵衛とたよは宿を後にし、また旅に出るのだった。


城へ戻り、家老がことの次第を領主に告げると、
たよの言葉にハッとした領主は
自ら伊兵衛を連れ戻そうと馬を走らせるのだった。


あれだけ長雨でうっそうとした天気が続いた日々。
静かな峠を歩く二人の前に、
今は、伊兵衛とたよの心のようにすがすがしい晴れた景色が広がるのだった。




世界の黒澤を語れるほど、彼の作品を観ているわけではないけれど、
ステキな作品だなと思いました。
なんていうか、いわゆる正義の味方が悪党をバッサバッサと切りまくる時代劇じゃなくて、
武士としてではなく、人としてなにが大切かを描いたヒューマン・ドラマ系かな。
チャンバラもちょびっとだけ。
まぁ、首から血がブシューーーーっと吹き出すのはこの静かな映画には
どうかなとは思ったけど(笑)
『切り合い』じゃなくて、ほとんどが『剣術』としての立回り。

それと音。
たよのナレーションはあるけれど、
とにかく、映画のサントラみたいなバックミュージックがほとんどないの。
もちろん音響スタッフが作った音もあるけれど、
大袈裟な効果音とか、映像に対して邪魔な音じゃなくて、生きた自然の音。
風のそよぐ音や川のせせらぎ、鳥の声や虫の声・・・
その自然の音がいいんだな~。


寺尾聡は、まさにこの役にジャストミート。
剣の腕とは正反対に、拍子抜けするほどの穏やかな人柄。
世渡りの下手な正直者の伊兵衛にピッタリ。
武士としての礼儀なんだろうけど、伊兵衛が
「三沢伊兵衛です」
といろんな場面で何度も丁寧に自己紹介するのが笑えた(笑)


妻役の宮崎美子。
夫を立て、三歩後を行くつつましい妻、
1歩間違えるととっても影の薄い存在になりそうなのに、
宮崎さんの“出すぎない”貫禄は見事。
何があっても夫を尊び、信じ、支えるその姿。
伊兵衛がすばらしい武士だからこそ、こういうすばらしい妻がいて、
すばらしい妻がいるからこそ、伊兵衛はすばらしい武士でいられたんだろうな。

ふと現代と比べてしまうのだ~。

すばらしい仕事能力を持ちながらも、世渡りが下手で穏やかすぎる性格のせいか、
なかなか職が定まらない不器用なリストラ夫。
なんとか妻のためにも再就職して定職を持とうと思ってあちこち二人で転々としている。
そして、妻は余計な口出しをいっさいせず、夫を温かく見守りながらも、今の二人での放浪生活に満足している。

・・・・なんてシチュエーションもありえなくはないけど、
物々交換や自給自足だった時代と違って、
やっぱり現代ってお金なくしては生活が難しいだろうから、
妻も働きに行くだろうなぁ。
おまけに旅しながらだと余計お金かかるもんなぁ。


そして、理解のある領主役には、故三船敏郎の長男・三船史郎。
登場したときは、三船敏郎の面影に思わず感動♪
あぁ、三船敏郎がご存命なら、きっと彼が演じたんだろうなぁ。
演技力はイマイチだけれど、三船ファンにはとっても嬉しい特典じゃないかしら~。

領主の妻には檀ふみ、旅篭の夜鷹(客引き女郎)には原田美枝子、
家老には名脇役の井川比佐志、家臣の若侍・権之丞には『北の国から』の吉岡秀隆というメンバー。

とっても単純なストーリーだけれど、含まれるテーマはとても大切なことだと思いました。

最後に一言。

「殿、大変でございますっ。
殿も権之丞も、セリフが棒読みでございまする!」



◆犬と歩けば―チロリとタムラ(2004/4/14の日記より)◆

定職につくこともなく日々を過ごし、恋人・美和(りょう)のアパートに居候するうだつのあがらない岡村靖幸(田中直樹)は、
コンビニの帰りに1匹の野良犬と出会う。
ついついエサをあげてしまったために、犬は靖幸について美和のアパートまで来るが、
美和は入院中の母の看病と引きこもりの妹の面倒をみるために、
アパートを引き払い、実家の山口へ帰る。
新婚の妹夫婦の家に転がり込むが追い出され、
美和についていくことも出来ず、お金もなく、宿無しになった靖幸は
昨夜の野良犬と再び出会う(というより、犬にストーキングされる(笑))
小学校時代の同級生・田村とかぶるその犬を放っておけず、靖幸は行動を共にする。

しかし、その日暮らしのままやっていけるわけがない。

TVでたまたまセラピードッグを知った靖幸は、タムラと名づけた犬だけでも保護してもらおうと、
セラピードッグセンターを訪ねた。
先生(大木トオル)は特例として行き場のない靖幸とタムラにある提案をする。
タムラを預かるかわりに、靖幸自身がタムラをトレーニングすること、それが先生の出した提案だった。
居場所を手に入れた靖幸とタムラ。
セラピードッグの育成トレーニングに真剣に取り組み、靖幸とタムラの信頼関係はさらに
強くなっていった。

一方、帰郷した美和は、もう長くはない母の看病と、部屋にこもりっぱなしで反抗的な妹・ミキのことで
イッパイイッパイ。
そんな中、電話して能天気なことを話す靖幸に、余裕のない美和は苛立ち、
二度と電話してこないでと突き放すのだった。

順調に訓練を続けていた靖幸とタムラは実地講習会で初めて老人ホームを訪れる。
そこで犬たちとふれあうお年寄りたちの生き生きとした顔、
病に伏せるお年寄りにも活力を与える様を実際に目の前で経験した靖幸は、
ある決意を持って美和のいる山口を目指す。




アニマルセラピーという動物介在療法が注目されている今、
セラピードッグをテーマにした作品で、
出演していたワンちゃんたちは現役セラピードッグ。

会場についたら、すごい報道陣の数。
もしかして、ゲスト付き?と思っていたら
なんと、舞台挨拶があり、主演のココリコ田中直樹さん、
りょうさん、篠崎監督、そして、
特別出演されている国際セラピードッグ協会の代表で、
世界で活躍するブルースシンガーでもあるらしい大木トオルさん、
さらに、出演しているセラピードッグのチロリ役チロリちゃんとタムラ役のピースくんが登場。
ピースくんって会社のコロさんそっくりなの。
映画観てたら、コロさんに見えて仕方なかったわ。
横にゴロンとなっているのなんかソックリ。

ココリコ田中さんなんて、舞台に出てくるだけで笑いを取ってたよ(笑)
それだけで笑いが取れるってお笑いの人にとってはすごいことだろうね。

りょうさんも、細い細い(笑)

舞台挨拶には来なかったけれど、ほかにもPUFFYの由美ちゃんとか、
はなわとか、ガダルカナル・タカもちょこっと出てました。

笑えるシーンもたくさんあって、
全体的にはほのぼのとしていたけれど、
その背景にあるものは重いものがあったよ。

チロリちゃんは、コーギーの血が入ってそうな短足のワンちゃんで、セラピードッグ協会でもリーダー的存在なんだって。
ピースくんは、柴犬系の男の子で虐待も受けたことがあるとか。
それでもここまで人との信頼関係を回復させることができたのね。

チロリちゃんもピースくんも元は捨てられたワンコ。
毎年処分されてしまう何十万頭ものワンコの中から
救われたラッキーな子たちなのね。
心無い人や自分勝手な飼い主が捨てていくワンコ。
保健所での様子も映画の中にありました。
どんどん子犬が誕生して買われていく中、
その一方では多くのワンコたちが処分されているのよね。
こたっぺ☆は現状ではムリだけれど、
今度ワンコを飼うときは、こういう子たちから迎えたいと思っています。
今できることは、今いるコタローを最後まで責任持って
大切にすること。
そんなこたっぺ☆の心情なんてサッパリ気付かず、
今コタローはニャースのぬいぐるみを齧っております(笑)

犬と歩けば―チロリとタムラ公式サイト


◆ビッグフィッシュ(2004/5/1の日記より)◆



今日はウィル・ブルーム(ビリー・クラダップ)の結婚式。
招待客の前で、自分の得意な夢物語を語る父エドワード(アルバート・フィニー)が注目を浴び、
ウィルとしてはおもしろくなく、その夜二人は喧嘩別れしてしまう。

新婚生活をフランスで過ごすウィルと妊娠中の妻ジョセフィーヌの元へ、
エドワードの容態があまりよくないという電話が入り、
ウィルたちはすぐにアメリカの実家へ戻る。

結婚式の夜に口論して以来、母サンドラ(ジェシカ・ラング)を介してしか
話をしなかった父との久々の再会。

エドワードは今、病床に臥し、ほとんどベッドの上での生活だった。
自分は、小さい頃から何百回ともなく聞かされてきた冒険話や夢物語での父しか知らない・・・
ウィルは父が他界してしまうまえに本当の父が知りたいと願う。

それとは裏腹に、エドワードは看病してくれるジョセフィーヌに、
サンドラとの出会い話をする。
その話もまた、冒険とファンタジーに富んだもの。

しかし、ウィルはとうとうエドワードに言ってしまう。

「そんな夢物語ではなく、善人でも悪人でもいいから本当の父さんが知りたいんだ。」

と。

「自分が話して聞かせてきたことこそ、本当の自分だ。それがわからないなら、お前が悪いんだ。」

エドワードはそう言うだけだった。


その後エドワードは容態が悪化し、入院を余儀なくされる。
ERでたくさんの医療機器につながれて眠る父エドワード。
彼の最期は近い。
ウィルは本当の父を見出すことができるのか?




『シザーハンズ』や『ナイトメア・ビフォァ・クリスマス』のティム・バートン監督作で、
原作はスピルバーグも映画化を望んでいたほどのベストセラーとか。
スピルバーグよりもティムでよかった気がするなぁ。

主演が誰なのか迷うところなんだけれど、キャスティングは
まず悩める息子ウィル役は『スリーパーズ』に出ていたビリー・クラダップ。
父エドワード役には盟友アルバート・フィニー、そして、彼の話す物語に出てくる
若いころのエドワードをユアン・マクレガーが演じていました。
変わらずエドワードを愛しつづける妻サンドラには『トッツィー』のジェシカ・ラング、
その若いころを演じるのはアリソン・ローマン。
さらに、エドワードの話に出てくる魔女には、特殊メイクで老女となったヘレナ・ボトム・カーター、
同じく話の中に出てくる詩人役には『アルマゲドン』のスティーブ・ブシェーミ、
サーカスの支配人には『ツインズ』のダニー・デビートと層々たるメンバー。

身長5mの大男、未来をよむ魔女、下半身1つで上半身は2つのアジアン双子姉妹、
そして、ウィルの誕生日にエドワードの結婚指輪を飲み込んだという誰も捕まえることのできなかった大きな魚(ビッグフィッシュ)など、
エドワードの夢物語がもたらすものとは。
そして、本当のエドワードとは。

夢あふれる人生のすばらしさを描いたステキな作品でした。

ちなみに、ビッグフィッシュとは俗語で「大物」という意味。




◆トロイ(2004/6/17の日記より)◆


ホメロスの叙事詩『イリアス』を元にして、
トロイ戦争を描く『TROY』だけど、
原作の『イリアス』は、小学生のときだか中学生のときだかに挫折したのよね~(笑)
だからほとんど予備知識なしです。


監督は『ネバー・デンディング・ストーリー』や『パーフェクト・ストーム』のヴォルフガング・ペーターゼン。
キャストはご存知ブラッド・ピット、オーランド・ブルーム、
それから、ダイアン・クルーガー、エリック・バナ、
ショーン・ビーン、ブライアン・コックス、
さらに名優ピーター・オトゥールやジュリー・クリスティも出てます。


アガメムノン(ブライアン・コックス)は戦争を繰り返し、数々のポリスを領土とし、
ギリシアをその手中におさめて行った。
その影には、女神といわれるテティス(ジュリー・クリスティー)の息子アキレス(ブラッド・ピット)の活躍があったが、
反抗的なアキレスにアガメムノンは辟易していた。
世界征服のみを求めて策略をめぐらし、
戦争で多くの民を闘わせているアガメムノンに、アキレスは忠誠どころか嫌悪感を示し、
ときにアガメムノンを苛立たせた。
しかし、アキレスとその部下たちの戦力は、ギリシア軍一の天賦のものであることは
認めていた。

アガメムノンの弟で、スパルタの王メネラウスは、
和平を結ぼうと元敵国トロイから二人の王子ヘクトル(エリック・バナ)とパリス(オーランド・ブルーム)を招き、
その宮殿では祝賀会が行われていた。
両国の平和に互いに杯をかわす男たち。
だが、メネラウスの若き妻ヘレン(ダイアン・クルーガー)と密通するパリスは、
彼女をトロイへ連れ去ってしまう。

「愛のために」という自分本意の弟の愚行に国を思うヘクトルは怒りをあらわにするが、
時すでに遅し。
ヘレンがパリスと居なくなったことを知り、頭に血が上ったメネラウスは、
兄アガメムノンの元へ行き、共にトロイを攻め、ヘレンを取り戻してくれと頼む。
トロイを攻める口実ができたアガメムノンは、喜んで全ギリシア軍連れ、
何千もの船でトロイへと向かう。
その中には、栄誉のためと闘いに参加したアキレスがいた。

一方、トロイではヘクトルが父王プリアモス(ピーター・オトゥール)らとともにギリシア軍を迎え撃つ策を練っていた。
ギリシア軍を甘くみてはいけないという現実主義のヘクトルに対し、
信仰心厚いプリアモスは、今までに突破されたことのない城壁を見ながら、
神の加護があるのだから負ける事はないといった。

そして、トロイの海岸線に無数の船影が現われた。
そのうちの一隻だけは、いち早く海岸へ乗りこんだ。
アキレスの隊である。
無謀なアキレスにアガメムノンは

「たったあれだけで闘うつもりか?愚か者が。」

というが、
屈強の戦士が集うアキレス隊だけで、
トロイの最前線はヘクトルを残して全滅した。
アキレスはトロイで一番の戦士といわれるヘクトルとここで始めて対峙するが、
今は闘うときではないと言って彼を逃がす。

アキレスたちの先攻により、アガメムノン率いるギリシア軍がすべて接岸し、
トロイの浜辺で陣形を取る。
そして、城へ帰還したヘクトルもまた、全トロイ軍をもって、
ギリシア軍を迎え撃つ準備を固めるのだった。


まもなく壮絶な闘いの火蓋が切っておとされた!





まずね、良かったかといえば期待してるほどではなかったという感じかな。
そこそこおもしろいけど、もう一度映画館で・・・とは思わないくらいかな。


すばらしいくらいトロイの町並みとかはすごくいい感じに再現されていたし、
大好きな古代史が背景なんだけど、う~ん、テーマが中途半端というか、
納得いかない部分が大きいというか・・・
戦争は無意味だってことを言いたいのかな。
確かに、誰かが発端となってあとは敵討ちのように
やられたらやりかえす・・・
今のどこぞの戦争と同じ。

「愛のために闘う」っていうのもね。
ある意味すばらしいことなんだけど、
この場合はどうなのよ?という気持ちが残ってしまう。
テンポもあまり良くなかった。
昔の戦争の仕方なのかもしれないけれど、
夜になるとちゃんと闘いをやめるし、休みが多いし、
戦場で戦ってる中、
「今日は終わりにしましょう。」
ってやめちゃうのよ。


戦闘シーン自体は、動きが速すぎるのかゴチャゴチャしてるのかでよくわからなかった。
とりあえず、鎧が臭そうってのは思ったかな(笑)

アキレスの気持ちの変化がわかりづらい分、
クライマックスの感動が半減したかも。

でも、アキレスと忍んできたプリアモスとのシーンは良かったかな。




とにかくパリスのヘタレ王子ぶりにイラつく人もいるでしょ~(笑)
ハッキリ言って、パリスにレゴラスを求めちゃダメです。
人妻(しかも、敵国の王の)と恋に落ちちゃって、
民のことを考えもせずに連れていっちゃうし、
一騎打ちでは腰が抜けちゃうし、最後の最後には・・・!!!
このダメダメぶりがいいの~♪って人はそうはいないんじゃないかしら?(笑)
演じたのは愛しのオーリーなんだけど、ヘタレ王子を見事演じてたわ~(笑)
こういうアンチヒーローを演じてみたかったらしい。
そんなオーランド、最近本国イギリスの映画番組のアンケートで、
【英国一セクシーな男】ナンバー1に選ばれてました( ̄ー ̄)v

パリスも本物の愛に目覚めて
いろんなことを経験して心が成長していくさまは見られるけど、
もっと早く成長しろよ~~~~って思っちゃう。
でも、弓を射る場面はレゴラスファン必見かな。



それに対して、兄貴のヘクトルはできた男だ、うんうん。
そんなヘタレな弟を大事にして、トロイという国や民、
家族を大切に思うまともな男。
ただ、決闘を望んでヘクトルを呼びつづけるアキレスを
ほったらかしにしてたところは笑えた(笑)
あいつっていいやつだよね~ってタイプ。
演じたのは『ハルク』のエリック・バナ。
リーアム・ニーソンをずっと若くした感じかなぁ。
彼はかなり好演していたので、注目して観てね。


それから、一応主役(?)のアキレス。
ご存知アキレス腱の語源となった男で、最強の傭兵という感じ。
闘いの中に生きる道を見出す根っからのファイタータイプ。
妻をめとって平穏な生活を送るよりも、
戦で栄誉を得て、名を残すほうを選ぶアキレス。
でも、彼も愛で変わって行くのよ・・・

一つはトロイの女性との愛。

もう一つは、父が息子を思う愛。

でも、この変化が上手くは描ききれてなかったかな。
でも、それは脚本がまずいだけで、演じたブラピはすばらしかった。
とくに肉体美が(笑)
ほんとにあんた40歳!?と思ってしまうほどのいい体を披露してくれてます。
でも、やっぱりなんか古代のスタイルが似合ってない(笑)
ブラピには白いTシャツと「ゴ~マルサン」のジーンズがいいわよね。


ヘタレ王子に惚れてトロイへ来てしまう人妻ヘレン。
なんかトロイに来て泣き言ばかりいうのが気に食わないわ。
だったら最初から来るなっちゅーの!
あんたのせいでしょーが!・・・と言いたくなる(笑)
まぁ、あのダンナ(メレネウス)だったら、
若くてかっこいいパリスに逃げたくなるのもわかるけどさぁ。

演じたダイアン・クルーガーはギョーム・カネの奥さまで、
『ミシェル・ヴァイヨン』とかに出てたらしい。
まぁ、キレイだったけれど、絶世の美女ではないかなぁ。
絶世の美女というなら、シャーリーズ・セロンがよかったかも。



アキレスを愛するようになるトロイの巫女ブリセウスには、
『スターウォーズEP2』でアミダラの側近役だったというローズ・バーン。
そういえば・・・こんな顔してたな。


トロイの王プリアモスは穏和そうだけど数々の闘いを生きぬいてきた王で、
太陽王アポロンをあがめているの。
でも、この映画では信心深い彼の性格もまた祖国を滅ぼすのダ。
とても家族思いのおじいちゃまで、二人の王子を心から愛しているのよね。

演じたのは『アラビアのロレンス』、『ラスト・エンペラー』のピーター・オトゥール。
感動したのは、かわらない美しい瞳。
注)おひょいさんじゃないです(爆)


あと、ギリシアの策士オデュッセイ役でショーン・ビーンも出てました。
オデュッセイはいいヤツなんだけど、一番美味しい所を持っていった男だわね。

アキレスの第1の部下エウドロスがとっても印象深かったかも。

神話で描かれているトロイの木馬も出てくるよ。


言いたいことを全部は書ききれてないけれど、文字制限があるのでこの辺で。





◆ワイルド・レンジ(2004/6/30の日記より)◆

ケビン・コスナー製作・主演・監督作『ワイルド・レンジ』。
西部開拓時代のアメリカの話だよ。


19世紀終わりのアメリカ西部。
定地農場を持たず、牛の群れを率いて移動しながら生活するカウボーイたちがいた。
リーダーはボスことボス・スペアマン(ロバート・デュバル)。
その右腕として10年以上彼と行動を共にするチャーリー・ウェイト(ケビン・コスナー)、
そして、大きな体を持つも優しく、義理堅いモーズ、メキシコからの移民で元浮浪者だった少年
バトンと、4人の男が馬を駆り、遊牧生活を送っていた。
屋根もなく、充分な設備もないが、彼らを束縛するものはなにもない。

だが、彼らも大自然には逆らえない。
嵐が来ると何日もテントの中で足止めを食らうこともあった。

次のキャンプ地へ行く前に、食料などを調達しておいた方がいいということで、
チャーリーたちはモーズを数日前に通った町に使いにやる。
だが、モーズは戻らない。
心配したボスとチャーリーは、バトンを馬車と牛の番に置いて、
街へと急いだ。

街で馬屋番のパーシーに聞き込みすると、
モーズは雑貨屋でこの街の顔役牧場主バクスター(マイケル・ガンボン)の手下たちとケンカになり、
一人をケガさせたとして留置場につながれているという。
あの心優しいモーズがなぜ?
そう思いながらボスとチャーリーは保安官事務所をたずねる。
そこには、バクスターに金で買われている保安官と、ちょうどバクスター自身もいた。
モーズの釈放を申し出ると、バクスターは自分の土地を
タダで通すわけにはいかないという。
以前も行きずりの牛追いカウボーイたちとの争いがあり、
死亡者も出たという。
「後ろから撃ったのでは?」
というチャーリーの牽制にバクスターは腹を立てたのか、
今すぐモーズを連れてこの土地から大人しく出ていけといった。

留置場のモーズはひどく殴られ、重傷だった。
ボスたちはすぐに町外れの医者の家にモーズを連れていく。
彼らを迎え入れたのは、
医師のバーロウとその妻らしき看護係の女性スー(アネット・ベニング)だった。
彼らの治療を受け、なんとかモーズを馬に乗せ、
バトンの待つキャンプへ戻るボスとチャーリー。

4人の覆面男たちがキャンプを見張りに来ていた。
おそらくバクスターの手下だろう。
ボスはモーズをここまでケガさせたお礼をしなくてはといって、
覆面男たちのところへ行って痛めつける。
だが、手下はこれだけではなかった。

いそいでキャンプに戻ると、牛は追われ、
モーズとチャーリーの愛犬ディックが殺されていた。
撃たれたものの、まだ息のあるバトンを翌朝、嵐の中、
急いで街のバーロウ医師のところへ連れていく二人。
バーロウはチャーリーたちにケガさせられた覆面男たちの治療のため、
バクスターに呼び出されて留守だったため、
スーが代わりに処置。
人妻かと思っていたスーは、実はバーロウ医師の姉だった。
チャーリーとスーはお互い惹かれつつあったが、
色恋沙汰に不慣れなチャーリーはなにもできなかった。
そして、二人はバトンの看病をスーに頼み、街で情報を集める。
どうやら街の住民もバクスターや保安官の悪政には苛立つも、
仕打ちが怖くて手が出せないのだった。
そして、嵐がすぎると、
ボスとチャーリーはバクスター一味へ復讐の挑戦状を叩きつける。



こたっぺ☆の感性なんてアテにならないけど、
はっきり言って、『トロイ』よりおもしろかった(笑)
期待しすぎてたからね~、『トロイ』には。


西部劇によくある、街の悪いヤツラをやっつけるってストーリーで、
話は単純なんだけど、なんか興味を引かれたのよね。
とても新鮮かつ気に入ったのは、銃撃戦のシーン。
クライマックスで盛りあがる場面だから、普通の映画ならかっこいいBGMが
流れるところなんだけれど、
この作品は違ったの。
BGMはなし。
飛び交う銃声と当たった人の悲鳴だけ。
それ以外はいっさい静かなの。
すごくリアリティを感じる場面だったよ。
帰りにはこたっぺ☆母も同じこと言ってた(笑)

ほかにも、ボスが野生のマスタングを駆り集めてくるシーンも
馬の躍動感が出ていてステキだった~。


主演はケビン・コスナー。
彼は暗い過去を持つ不器用な男チャーリー役。
ボス役には『ジョンQ』『ウォルター少年と夏の休日』のロバート・デュバル、
街の顔役牧場主のバクスター役には、『ハリーポッター』シリーズで
新しくダンブルドア校長となったマイケル・ガンボン、
花を添える心根のまっすぐな看護婦スー役には、
『バグジー』『アメリカン・ビューティー』のアネット・ベニング。

う~ん、アネットもかなり年とったなぁ~。

ワイルド・レンジ





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