カフカ
忘れられない想い
そんなものもあるのか
私は腹の中から
黒くてぬめぬめした
得体の知れないものを現世に呼び出す
それはきっと私の中でのカフカ
もう一人の私
鋭い爪とくちばしを持って
あの人を八つ裂きにする
抵抗しないのは承諾の意思表示
お気に召されて？
火あぶりにしてあの人のことを想う
骨を優しく砕いていきながら
ネクタイを締め上げながら
メスで身体を切り裂きながら
静寂の空間
微笑を絶やさぬまま私はそこにいる
私は決してあの人を食さない
愛していないから
粉砕するまでもなく投棄する
いい加減私の中から消えなさい
私はあの人のことなど
これっぽっちも想っていない
私の夢を汚さないで
私の妨げにならないで
ちっぽけな人間
夢のない人でなし
あの人といたのが間違いの始まり
05年07月03日
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