聖歌は生歌

聖歌は生歌

オルガン(伴奏2)

オ ル ガ ン ( 伴 奏 2 )


前回は、オルガン伴奏の基本の基本について考えてみましたが、今回は、実際の伴奏にいたる前段階、すなわち、『典礼聖歌』の練習について考えてみたいと思います。
 ところで、皆さんは、あるいは皆さんの教会では、オルガン伴奏者は、自身が奉仕するミサの前に、どれだけ、また、どのように、 そのミサの行われる聖堂のオルガンで 、練習をしているでしょうか?ちなみに、わたくしの場合は、練習は次のように行います。
  1. その日の、答唱詩編やアレルヤ唱や行動参加の歌(固有式文)を練習する
  2. その場合、ソプラノは、歌うように刻んで弾く
  3. 音取が終わったら、実施にそれらを、ミサと同じように歌いながら、弾いてみる
  4. これらが終わったら、ミサのはじめから、当日のミサの順番に練習する
  5. その際、司祭の朗唱する部分も含め、会衆の入る も図りながら行う
 と言う具合です。いかがでしょうが?わたくしもあまり、他のオルガニストの練習風景に出くわしたことがないのですが、時々、自分の所属する教会以外で、ミサの前に、オルガニストが聖歌を弾いているのを聴くことがありますが、ほとんどの場合、特に、詩編唱のところは、歌っているのを聞いたことがありません。実は、これが残念なことで、このような場合、ほとんど、 オルガンの詩編唱のはじめと先唱者の入るタイミングが合わない のです。
 ところで、上に書いたわたくしの練習方法を見たかたは、 なぜ、こんなことをするのだろう? と疑問に思ったことと思います。では、なぜするか?と言うと、
伴奏者自身が、きちんと歌える(=祈る)こと、また、伴奏がきちんと歌って(=祈って)いなければ、よい伴奏はできない
からです。
 たとえば、詩編唱の最初で、オルガンの伴奏と詩編先唱者が一緒に入るには、そのタイミングをからだと息とで、きちんと覚えておく必要がありますが、それには、自分が一緒になって歌うことが、最も大切で、最も近道です。また、対話句で、司祭の呼びかけ、たとえば「主は皆さんとともに」の後の「また、司祭とともに」が、よいテンポで、オルガンも会衆も一緒に答えるには、やはり、伴奏者も会衆の一人として、同じ間合いをもって答えなければなりません。ですから、それには、 会衆が答えるところだけではなく 司祭の呼びかけから始めなければ、その、間合いを計ることはできるはずがありません
 このような理由が、上記のような練習を取る理由なのですが、実際に、このような練習をしている人に、出会ったことがないので、わたくしの練習方法が、どれだけ、効果があるか分からりません。ですが、ぜひ、皆さんも、このような練習方法を実践していただいて、どのような効果があったかを、お知らせいただければと思います。
 ちなみに、司祭の部分を歌うことは、ミサではないので、なんら問題はありませんし、ミサ、全体の流れを把握するためにも、大変役に立つものであることを付け加えておきます。


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