聖歌は生歌

聖歌は生歌

聖週間と復活節


 聖週間の典礼は、まず、受難の主日(枝の主日)から始まります。受難の主日では、普段のミサと大きく異なる点が二つあります。その第一は、開祭です。主なミサでは、参加者一同は、聖堂から離れたところ、あるいは、聖堂の
入り口近くに集まり、まず、司祭は枝を持った会衆を祝福します。続いて、一同は主のエルサレム入城の福音を聴いたあと、司祭と奉仕者を先頭に、ふさわしい交唱を歌いながら聖堂へと行列します。なお、主なミサ以外のミサでは、
通常の開祭(枝を持った行列は行わない)でミサを始めます。この日が別名、枝の主日と呼ばれているのは、この、枝の行列があるためです。
 もう一つの特徴は、受難朗読です。元来、主の受難の朗読は、聖金曜日の「主の受難の祭儀」で行われていましたが、第二バチカン公会議では、「主の生涯のおもな出来事を、主日の福音朗読で記念する」ことが原則として決め
られたことから、復活の主日の前の主日に、受難朗読が行われるようになりました。この日のミサの福音朗読の基本は、この受難朗読にあることから、この日の正式な名称は受難の主日とされています。
 受難の主日と主の受難の祭儀で受難朗読が行われる前の詠唱は、必ず317 キリストは人間の姿で が歌われるのも特徴の一つです。

【聖香油のミサ】
 聖木曜日の午前中ないし、それに近い日には、聖香油のミサが行われます。これは、各司教座聖堂で、司教とその教区のすべての司祭が集まり、また、できるだけ多くの会衆の参加のもとに、この一年間に使われる、洗礼志願者の油、病者の油、聖香油が司教によって聖別されるのです。通常、信徒には参加の義務はありませんが、秘跡で用いられる三種類の油が聖別されますし、司祭職の更新の約束もあるので、一度は参加することをお勧めします。


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