おんさま日記 onsama

おんさま日記 onsama

エコ事業=堆肥販売(JA)



<JA熊本うき>農協初の産廃業に進出 野菜くず集め堆肥化 (毎日新聞)

 JA熊本うき(熊本県松橋町)が取り組む環境プロジェクトが注目を集めている。産業廃棄物処理業の許可を取り、青果市場や食品工場の野菜くずなどを集め堆肥(たいひ)化、農産物の生産性向上につなげるリサイクル事業だ。こうした取り組みは全国の農協で初めて。近く国際標準化機構(ISO)の認証も取得予定で、自然循環型農業の確立を目指す。

 事業を行っているのは同農協の「健康土づくりセンター」(同県宇土市)。従来は牛ふんを堆肥化する施設だったが、食品関連業者にごみの一定量のリサイクルを義務付ける食品リサイクル法施行(01年5月)を契機に、新しい環境ビジネスに乗り出した。

 01年4月に試験的に地元スーパーから野菜ごみを収集し堆肥化。一昨年4月に特注の生ごみ処理機を導入し、行政と連携して宇土市の一般家庭(約3万9000世帯)で分別された生ごみの収集を始めた。昨春には産廃業の許可を得て事業を本格化。ミカンの選果場や大手飲料メーカーの工場から出る果物や茶がらなどの生ごみを集めている。

 センターでは1日約10トン前後を受け入れる。破砕・乾燥処理し酸素を送り込みながら、牛ふんとかき混ぜて4~6カ月かけ完熟させ、においのしない良質な土のような堆肥が出来上がる。キュウリ農家での実用試験では収量が約2割増加した。

 生産量は年間約1500トンだが、需要に追いつかないほど好評だ。

 リサイクル事業後、市内の家庭ごみは約2割減少。農協にとってはコスト高で「お荷物施設」だった堆肥化センターが、年間約2500万円を売り上げる優良な収益部門に生まれ変わった。利益は堆肥の価格引き下げに還元。産廃委託料も低く抑え、排出事業者にもメリットが大きい。

 食品リサイクル法は、大手事業者が06年度までに排出量20%削減に従わない場合、公表や罰金が課されることになる。中山茂樹センター長(46)は「北海道やドイツの自治体関係者まで視察に来る。今後、さらに関心は高まるだろう」と話している。【山田宏太郎】

[毎日新聞1月7日] ( 2004-01-07-01:42 )

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: