2006年09月14日
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カテゴリ: 天皇・皇室関連
和

《 「天皇はどこから来たか?」連載中 》






※ 悠を中国古典の中に探す(1) からお読みください。


 新宮さまのお名前が「 悠仁 ( ひさひと ) 」と決まった。素晴らしいお名前である。あらためてお祝い申し上げます。

 今回は、“悠”の字のイメージを中国古典に探る2回目。



 『中庸』(第二十六章)では、“悠”はまるで老子の“道”のような意味で用いられている。



 故に至誠は息むなし。息まざれば則ち久しく、久しければ則ち徴あり、徴あれば則ち悠遠、悠遠なれば則ち博厚、博厚なれば則ち高明なり。博厚は物を載する所以なり。高明は物を覆う所以なり。悠久は物を成す所以なり。博厚は地に配し、高明は天に配し、悠久は疆り無し。かくの如き者は、見さずして章し、動かされずして変じ、為す無くして成る。


〔桜井和空の現代語訳〕

 誠の極致は、はたらきが止むことはない。止まないからそのまま長く続き、長く続くからそのままシンボル(象徴)となる。シンボルであれば、そのままゆったりと深遠であり、ゆったりと深遠ならば、そのまま重厚で広々している。重厚で広々しているならば、そのまま高く明るくもなる。重厚で広々しているので、物を載せることができる。高く明るいので、物を包み込むことができる。ゆったりと長続きするので、物を成就することができる。広く厚い性質は地に当てはまるし、高く明るい性質は天に当てはまる。ゆったりと長続きするものは無限である。このような性質の者は、(自らを)見せびらかさなくても 章 ( あきら ) かになるし、(他者から)動かされることが無くて(自ら)変化するし、(何事かを)なそうとしなくても(物事が)成就するのである。


 至誠は心の真実の極致といっていいかもしれない。“悠”はそのような至誠の一側面なのであり、これがあるからこそシンボルになれる。ここで徴は“効験がある”という意味らしいが、まさに真実の極致と結びついているから形だけの印ではなく、そこにつねに働きが伴っているのだと言えよう。

 歴代の天皇は、真実に向かって一点の曇りも無く心を開いているからこそその時々で優れた働きを現出させ、物事を成就させてきた。天皇は、物事と真実との架け橋の位置に立ち、その存在によってまさに真実をこの国に現出させるからこそ、象徴なのである。「天皇は日本国の象徴である」というとき、それは天皇が日本国および日本民族の根底にある真実を現出させる存在であるという意味であって、決して“たんなるお飾り”の意味ではない。そして“悠”は、そのような真実をこの国に湧きださせる性質なのである。


* * *



 最後に陶淵明の詩(飲酒 其の五)を引用するが、これがまさに現在の皇室を予言しているかのような意味にとれるのである。
  結廬在人境 而無車馬喧

  間君何能爾 心遠地自偏

  採菊東籬下 悠然見南山

  山氣日夕佳 飛鳥相與還

  此中有真意 欲辨已忘言





廬 ( いおり ) を結んで人境に在り、而も車馬の 喧 ( かまびす ) しき無し。
君に問う何ぞ 能 ( よ ) く 爾 ( しか ) ると、心遠ければ地 自 ( おのず ) から 偏 ( へん ) なり。
菊を 採 ( と ) る 東籬 ( とうり ) の 下 ( もと ) 、悠然として南山を見る。
山気 ( さんき ) 日夕 ( にっせき ) に 佳 ( よ ) し、 飛鳥 ( ひちょう ) 相与 ( あいともに ) に還る。
此の 中 ( うち ) に真意有り、弁ぜんと欲すれども已に 言 ( げん ) を忘る。





人里に廬を構えているが、車馬の音に煩わされることはない。

「どうしてそんなことがあり得るのか」とおたずねか。なあに、心が世俗から遠く離れているために、ここも自然と僻遠の地に変わってしまうのだ。

東側の垣根のもとに咲いている菊の花を手折りつつ、ゆったりとして南方はるかな盧山を眺める。

山のたたずまいは夕方が特別すばらしく、鳥たちが連れたって山のねぐらに帰って行く。

この自然のなかにこそ真実の心があり、それを説明しようと思ったのだが、もう言葉など忘れてしまった。




 う~ん、ここまでくると昔なら、悠仁という名前を付けたは秋篠宮家が東宮家から皇位を簒奪する暗示と見えて、両家の間に皇位継承争いが起こったりして?(^^; まあ現代では、皇太子殿下に男子が生まれれば、秋篠宮殿下が皇位を横取りしようにも法律的にも現実的にも無理だし、そもそもそんなことを両殿下が考えておられるはずがない。それに、もしも女系容認などという法律ができて実際に女系継承がなされる段階になったら、皇太子殿下は憲法違反と言われようともむしろ強く男系継承を要望されるのではないかと私は想像している。東宮家と秋篠宮家の確執なんていうのは週刊誌的な噂にすぎない。



 秋篠宮殿下がここまで中国の古典を知っていて“悠”の字を選ばれたとは思われないが、殿下が直感で選ばれたにしても、皇祖皇宗と感応道交していたのかもと思いたくなるような最高の名前である。





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最終更新日  2006年09月14日 23時39分00秒
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Re:悠を中国古典の中に探す(2)(09/14)  
通りすがり さん
子供の名前に悠をつかうかどうか迷っていましたが、記事を読んでスッキリできました。 (2022年02月27日 21時38分53秒)

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