お霊参り2

お霊参り2

久田樹生の著書




久田樹生


「第九スタジオ」
ベッドで眠るシーンを撮影しようとしている。
演じるのは少女、彼女が撮影直前に起き上がった。
天井の通路(キャットウォーク)に人が歩いていたとのこと。
撮影を中断し、全員が上を向くが誰も居ない・・・・

アクションシーンを引き受ける体育会系の人たちがスタジオ脇で深夜の酒盛り。
ふと見ると、仮眠室入り口まえに見知らぬ女性が立っている。
『誰だ、お前は』 『いっしょに飲むか?』と声を掛けたが、仮眠室の方向へ行ってしまった。
誰かが見に行ってみると、そこには誰も居なかったとのこと。
仮眠室は入り口も出口も1ヵ所しかないので、居ないはずはないのだが・・・



「ぶぅらぶら」
キャンプ場を目指して車を走らせていたが、なかなか目的地にたどり着けない。
それどころか、だんだんと道幅が狭くなって来た。
イライラしながら、前方のカーブミラーを見ると托鉢僧がミラーの下に立っている。
道幅が狭いので十分にスピードを落としてからすれ違う。
ふと見ると、托鉢僧の腰の辺りに大きいヘチマがぶら下がって見えた。
再度バックミラーで確認すると、ヘチマと見えたのは尻尾で
今、まさに尻尾が『ぐい~ん』と上を向いたところだった。
”たぬきに化かされたのですね。
私の友人も、渓流釣りへ行く途中で似た体験をしたと言うとりました。
歩いて1時間で行ける道のりを3時間半かかったそうです。”



著者が偶然に知り合った、お爺さんの旅先での体験。
ある路線バスに乗っている時のこと。
隣の席に、母と息子と思われる親子連れが座っていた。
「おばあちゃん、喜んでくれるかな~」
これから祖母の家に行くのかな、と思いながら見ていると
子供が降車ブザーを押した。
二人は次の停留所で降りていった・・・・
すると、バスの運転手が「お降りの方は誰もいませんか?」とアナウンスしている。
『今、親子が降りて行ったろうに』と思い隣の席を見てみると、降りて行ったはずの
親子が座っている・・・・
そして、お爺さんがバスを降りるまで、それは繰り返された・・・・。
”その後、しばらくはその親子の霊に付き纏われたと続きが書いてありました。
体験談、本に載せていいかと尋ねたら即答でOK。
出来た本を送ると言うと『自分で買うからいいよ』と言われたとか。
お爺さん、優しいから、霊にも好かれるんですよ。”

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