最後の世界、そこはライダー同士が滅ぼしあう世界。「仲間」はその運命を打ち砕けるのか。
今回はライダーが7人、一話の中で死んでしまうという『ゲルショッカー首領の正体』の6人を越える展開・・・なのだけれどあまりそこは印象に残らない・・・再生怪人なみに軽い軽いライダーの命だなあ。
何とキバ、ブレイド、響鬼の世界のライダーたちが再登場しお互いを殺しあう・・しかも怪人と協力して・・・まあ、キバとブレイドは作品世界を考えるに共闘することにそこまで違和感はないといえばないのだが・・・。
考えるとこれら平成ライダーたちは皆オリジナルのライダーとは異なるパラレルの世界。
アマゾンもそうだがオリジナルのライダーが出ているブラック&RXさえもオリジナルとは別の世界とは言ってよいだろう。いわばこれらはオリジナルとはまた異なるパラレルな世界のパラレルワールドもの、と考えられる。さらにそこへ電王やキバ(・・の渡すらオリジナルかどうかわからないが)、ブレイドのオリジナルライダーが絡んでくるわけで・・まあ、混沌としているのだけれど、そう考えると電王も紛い物ならある意味世界観の統一はされたような気はするのだが・・。
今回登場した剣崎一真の立ち位置はどうなのだろう。
あと一話で出てくるオリジナルゲストというのも尺を考えるとアレなのだけれど彼は平成ライダー史上1,2を争う不幸な、ヒーローものとしては異色の結末を迎えたライダーであり、最後に人を捨て怪人になった(昭和のライダーは怪人、といえば怪人だが)存在だ。
その彼をどう使うか、彼もアンデッドという観点を巧く使えれば面白いのだけれど何分にものこり時間がない。
方法としては劇場版へ丸投げ・・・はやめていただきたいのだが・・・鳴滝って一体何なのだろうとか、おじいちゃんは、とかキバーラは、とか劇場版でも未解決の大量の問題や謎をかかえつつ不安とともに次回は最終回。
で本題はここからなのだ(アポロガイストなのだ)。
ライダーより怪人主義からすると今回最大の見所は
アポロガイストとファンガイアの女王の結婚に尽きる(尽きるのかよ)。
ライダーに協力していた怪人たちも大ショッカーの配下というのを考えれば今回のライダーとの共闘は茶番以外の何物でもない。
愛に準じる薄命なヒロインから女王の威厳と冷酷を感じさせる存在に変わったファンガイアの女王。
ぷになライダーヒロインを演じた芳賀優里亜がうって変わって純粋悪の怪人(今回のきつい表情もいい)としてあっけなく果てるのは残念至極。
「お前たちはアポロガイストの中で永遠に生きるのさ」
の女王様ぶりにしびれる・・のだが
もう少しぷにな女王様風をふかせてほしかった・・・ディケイド全話、なまこのファンガイア女王様スペシャルでもいい位(・・・いいすぎだ)。
今回、深央ならぬユウキ(何故この名前)の正体は同じアクアクラスとはいえ美しい真珠貝ならぬナマコである(おまえは佐野量子か)。
わざわざナマコをもってきた・・(前回のマサヒコもナマコ怪人にされそうだったし)士との絡みがなかったのはあきらかに手落ちではなかろうか。
というか士がナマコが苦手な理由は明かされないないんだろうな・・・これからのW編以降の劇場版でその謎が明かされるとか・・・。
芳賀優里亜(園田真理)/仮面ライダーファイズフォトブックCD2 園田真理(CCC
最後に今日のアポロガイスト。
世界を動かしひとつにする力を持ったTV版最大の能力者にして敵役・・でいて子供を盾にしたり騙したりする卑怯未練な小悪党のアポロガイスト。悪の大幹部の魅力を放つディケイド後半を支えた功労者といって良い。
アポロガイストの延命策をパーフェクターからファンガイアの吸命牙に求める、というしぶとさも身上だろう。
この名台詞とともに・・次回の最終回を待ちたい。
「我らの敵は未来永劫ライダーだけなのだ」
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