おしゃれ手紙

2018.02.09
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テーマ: 読書(8628)
カテゴリ: 読書

大坂の町に、将軍家治のご落胤「天六坊」なる者が現れた。
すわ天下を揺るがす一大事!
のはずが、こんな時でも大食漢の西町奉行・大邉久右衛門の頭の中は美食の探究一辺倒。
貧乏飯屋「業突屋」のトキ婆さんからもらったハゼを天ぷらにしたのだが、どうにも口に合わない。
実は大坂と江戸の天ぷらには大きな違いがあって…(「ご落胤波乱盤上」)。
他、型破り奉行が大活躍の2編を収録。
シリーズ第4弾。

【目次】(「BOOK」データベースより)
ご落胤波乱盤上/浮瀬騒動/京へ上った鍋奉行
:::::::::::::::::::::


ということは、かつての大坂のようすが分かるだろうと思い図書館で借りた。
当時のことが分かるところをメモしておこう。
●油にはほかに、椿油、エノ油、ごま油、綿油(わたあぶら)などがあるがどれも菜種油に比べると高価である。
もっとも菜種油もそれほど安いわけではなく、「 菜種一升で米二升 」といわれるほどであるが(略)。

*■ 大阪茶屋町・鶴野町周辺 ■は、その昔、一面の菜の花畑の広がる土地でした。
何のために植えられたかというと、菜の花の実である菜種から採れる菜種油を採取するためで、近世以降、灯明用の油の需要が高まり、その頃から多く植えられるようになったようです。

●「 つけ揚げやったら知っとりま。
うどん粉を水で溶いてぼってりしたやつを魚につけて、菜種油か胡麻油で揚げたやつだすわ。
江戸ではあれを天ぷら言いまんのか。」

●ここは 上町の崖のうえで、遮るものはなにもなく、松原の向こうに、海をゆく白帆が遠望できる。
沈む夕日はことのほか美しく、浪花の地の絶景の一に数えられている。

*地名に「夕日丘」というのがあるが、大坂の夕日の名所だったところだ


●奉行所での裁きは毎日行われるわけではない。
毎月、二日、五日、七日、十三日、十八日、二十一日、二十五日、二十七日の八度だけ開かれる。
これを「御用日」といい(略)。
●源八の渡しあたりで船は左岸に寄り、舵取りと手替わりの船頭が束ねた綱を携えて堤に降りた。
そこに三人の人足が待ち構えていて、 五人でその綱を川上に向かって引きはじめた。
川の流れに逆らって京を目指すには、四人の漕ぎ手の力だけでは足りぬ。
二十八人の客と四人の船頭、それに多くの積荷を合わせた重みはかなりのものだ。
それゆえ 伏見に至るまでの九ヵ所で、「引き子」が帆柱に結び付けた引き綱で船を引っ張るのだ。


 ■ 鍋奉行犯科帳
 ■ 浪花の太公望:鍋奉行犯科帳
「鍋奉行犯科帳・道頓堀の大ダコ」
鍋奉行犯科帳:お奉行様の土俵入り
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Last updated  2018.02.09 19:42:52
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