ぽえむのーと

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第三章「思い出」


恋愛下手なのか、そんな気持ちを持った自分から逃げているのか、今思えば逃げることが多かったと思う。確かこんなことがあった・・・・・

中学生のころ剣道部に入っていて、そこにはマネージャーが3人いた。
僕は怪我ばっかりしていてマネージャーに混じっていることが多くて、下級生の指導をしながら話していることも多かった。ただマネージャーの中でも休みがちな子が1人いたので
基本的に2人と僕という形で話していた。ある日いつも話しているマネージャーの1人からこんな手紙をもらった、

「突然ごめんなさい。相談があるじゃんね。
私ね好きな人がいるんだけどその人になかなか話しかけ  てもらえないって言うかその人はいつも私の友達に話し  かけてるんだよぉ。
仮に好きな人をA君として友達をBさんとするとA君が  Bさんにすぐ声をかけるからなんか『私邪魔かな?』っ  て思っちゃって、それにA君はBさんのこと好きっぽい  んだよ・・・。
そのことを友達に話したら『大丈夫だよ』って言ってく  れたんだけどね。
Bさんにも『私のことなんてなんとも思ってないって。  話しに入っちゃえばいいんだよ』って言われたけど絶対  無理。私から見たらA君は絶対Bさんのこと好きなんだ  よ。好きじゃなかったらあんなにしゃべらないと思う。
でもやっぱり男子のことは男子に聞くのが一番早いん   で・・・・・賢也君はどう思う?」

確かこんな内容だった・・・・・。もう1年以上も前だからうろ覚えだけど探せばこの手紙はどこかにあると思う。
読んだときにうすうす感づいてはいたけど結局そのときに逃げてたんだと思う・・・・・。後に本人から聞いた話だとやっぱりA君は僕のことだったらしい・・・・・Bさんはもちろんもう1人のマネージャー。だけど僕にとって2人はただの話し相手であって恋愛対象ではなかった。
でもそのことで相手を傷つけてしまったのは紛れも無い真実、いまさら悔やんだところで何が変わるわけでもない・・・・・今ではただの昔の思い出になってしまった。
しかし僕は何を思ったのだろう、仕事から帰ってきたばかりの紗絵にこのことを話していた。なぜ話したのか、さっぱりわからない。
話すことは何も無かったから?
それなら何も話さなければいいだけのことなのに・・・・・。
少なくともそのときの自分では気づけない、大きな心の変化がそうさせたんだと思う。
結局本題の「自分の中での彼女の存在」なんて忘れて自分の思い出話を淡々と彼女に話してその日は寝てしまった。

その日もまたあの夢を見た・・・・・本当に、僕の中で彼女はどんな存在なんだろうか・・・・・。
光に包まれそう思った・・・・・。

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