水彩画紀行  スペイン巡礼路 ポルトガル 上海、蘇州   カスピ海沿岸からアンデスの国々まで

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安くておいしいコーカサス料理



キリスト教のアルメニア、ギリシャ正教のグルジア。

隣り合ってるのに、国民性や性向はまったく違う。

たとえば、料理の創意工夫度、楽しみ方。

アゼルの料理は、いわば春の七草のような生の草を切らずにそのまま皿に盛ってきて

塩をかけて食べろっと言った風。

まことに素っ気無い。

肉はさまざまあるが、どれも炭で焼いたのを塩で味付けしたキャバブが主流。

たまには変わった料理ない?っていきつけのレストランに聞くと

どうしたらいい?と向こうが聞いてくる。

しかし、国民性は人懐っこくてあったかい。

グルジア人は、素っ気無くて、人との距離が遠い。

いろんなことを親切に教えたりしてくれない。

グルジア料理の店もこれがレストランかと思うほど、ひっそりして宣伝もしない。

しかし、料理に関しては、創意工夫たるや天下一品。

ほうれん草とくるみを練ったサラダは柘榴の赤い粒が彩りに添えてある。

かりかりと歯ごたえがしておいしい。

肉詰めの焼きなすのサラダはやわらかく口にとける。

サラダひとつとっても、とにかく多様。

逸品は肉料理。

鳥の骨付き肉をたっぷり土鍋に入れて、胡桃をつぶしてさまざまな香辛料を加え、

オリーブオイルと秘伝のスープに漬してじっくりオーブンで煮込んだ鳥鍋料理のおいしさ。

その味を知って以来、アゼル料理が味気なくなってしまった。

毎日、グルジア料理の店へ足茂く通っている。

しかも中華料理のショウロンポーに似た口に広がる汁気を含んだ

大きな蒸し餃子がこれまた美味だった。

ハウスワインも甘くなく辛くなく味が濃く飲みやすい。

しかしビールを頼むと、外に買いに行っているほど、商売っ気がない。

今日は、直径30cmの土鍋にたっぷりの鳥鍋、大きな汁気たっぷりの蒸し餃子10個、

それに数個のサラダ皿とボルシチ風肉スープとワイン1リットルをふたりで楽しんだ。

勘定はふたりあわせて全部で1500円。えっ?間違いかと思った。

明日から30くらいあるメニューのひとつひとるを順に味わうことに決めた次第。

ちなみにアルメニア料理もどんな料理かコメントしたいところだけど、

アゼルに戦争を仕掛けてきて占領したままの紛争当事国なので

ここには一軒もなさそうですが。

見つけたら必ず食べて報告します。こういうことが大好き!

美味しいものを食べる国民はいい音楽を生み出すとか。

だから草履のようなステーキを食べるイギリスには大作曲家はひとりも生まれなかった。

神様はそのおわびにビートルズを遣わしたそうです。

さて、その夜食べたのは、くるみ入り骨付き鳥肉の土鍋煮込み料理!

直径30cmの皿にふんだんに鶏肉が焼いてあって、600円でした。

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