映像四郎の百人斬り

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「裸体テロ」 実地編





 梶井基次郎の「檸檬」を買った。

 「桜の樹の下には屍体が埋まって」いたり、

 「檸檬」を「爆弾」に見立てて、

 丸善の本棚に、仕掛けたり、

 本人は、まじめなんだろうけど、

 いたって、「いたずら小僧」のような「詩心」だ。

 だって、私がよくいく、紀伊国屋書店の平置き台に、

 「レモン」が、載ってたって、

 「だから、何?」てことにしかならない。

 しかし、その情景を、想像してみると、

 確かに、「異質」なものが、

 含まれているかもしれない。

 黄色の物体が、ちょこんと、

 本と一緒に、載かって、さわやかな匂いを、

 醸し出していたら、微笑ましさもある。

 本屋は、本屋であって、

 決して、八百屋や、果物屋じゃないからだ。

 あるべきじゃない場所に、

 あるべきじゃないものが、含まれると、

 既成観念に対して、「爆発」と「爆風」による、

 揺さぶりが、生じるのだろう。

 おそらく、そういうのが、

 大好きな友人のひとりが、「ヒカルさん」だ。



 世田谷砧公園に、「ヒカルさん」と

 「トーフちゃん」の撮影に、同行した。

 天気もよく、桜も満開で、

 完全なお花見日和だ。

 衣装は、赤い着物、脱いで、裸体を晒すのが、

 楽なようにという計らいらしい。



 地面まで、垂れ下がる桜の花に、

 囲まれた写真や、桜の木の枝に、

 「ヒカルさん」が、載っている写真を

 「トーフちゃん」が、撮っていた。

 テーマは、「妖精」らしい。

 結局、よく撮れていたので、

 問題は、なかったらしいが、

 休憩兼お花見で、

 「ヒカルさん」が、何かにたいして、

 「うずうず」しているのが、わかる。

 人のいない「エアポケット」での撮影ではなく、

 周りに人がいる中での「裸体爆弾」による

 「裸体テロ」がしたくて、堪らないようだ。

 「露出狂」&「アーティスト」を称する彼女が、

 この状況に、対して、燃えないはずがないのだが、

 案の定、桜の花見客で、ごった返す、広場の中で、

 ALL NUDEすることになり、「ヒカルさん」は、

 喜々として、かけてゆく。

 目の合った、老夫婦などには、

 「これから脱ぎますけどよろしく」

 と挨拶もしたらしい。

 遠目で、カメラを構える「トーフちゃん」に対して、

 「ヒカルさん」が、赤い着物を脱ぎ、

 裸体を晒しながら、ポーズしていく。

 人体改造を施し、完全な性転換を果たした「ヒカルさん」は、

 ハリウッド女優的な、グラマラスボディなので、

 遠目でも、裸体が、映える。

 撮り終わったあとも、老夫婦から、アンコールが、

 起こるなど、周りの人は、

 「パフォーマンス」として、

 暖かく迎えてくれたのだった。

 この後も数箇所に、出没して、

 裸体撮影が、行われたが、反応は、

 うけまくりだった。

 「裸体テロ」は、桜吹雪の中に、

 女体を置いた、「檸檬」的「いたずら心」に、

 満ちていた。



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