メキシカン・アメリカンな暮らし

メキシカン・アメリカンな暮らし

メキシコ人とは

メキシコ人とは


夫の実家へ初めて訪ねに行った時の事であったが、
ふと、家族全員の肌の色や目の色などが違う事に気付いた。
夫の父親は肌が茶色に近く、瞳はヘーゼル色で黒髪なのに対し、
夫の母親は肌が白く、瞳はグレー色で黒髪、
夫は肌が黄色っぽく、瞳と髪は茶色、
そして夫の弟は肌が白く、
瞳は濃い茶色で黒髪という感じであった。


単一民族国家に近いと俗に言われる日本で育った私にとっては
真新しい発見でもあり
(沖縄、アイヌ、在日朝鮮・韓国人、または在日同胞、
そして、諸外国から日本へ移民してきた人達の事を視野に入れると
実は多民族国家なのだと思うのだが、
この場合、単一民族国家に近いというよりは
「民族的同質性が高い」日本と言った方が適切かもしれない)、
その違いは顕著であった。
それに比べ日本では、家族全員ほとんどが
同じ色の肌、瞳、髪をしている事が多いのではないかと思う。


メキシコはかつて先住民族だけであったはずなのだが、
征服、奴隷制度などの歴史を経て現在に至り、
メキシコ国民の肌の色も瞳や髪の色も多様である。
(プラス、現在では国際結婚なども
少なからず影響していると思う。)
夫は家族の紹介を終えた後に、
『民族がアメリカ合衆国やメキシコほど多様ではない
日本にはない光景でしょ? 
親父はいわゆるインディオなんだ。
そして、お袋はメスティソの部類に入るんだ。』
と説明してくれた。
メキシコ人には、大まかに以下のような呼称がついている。


先住民族は、インディオ(Indio)、またはインディヘナ。
黒人(アフロメキシカン)はネグロ(Negro)。
メキシコで生まれたスペイン人は、クリオーリョ(Criollo)。
先住民族と白人(特にスペイン人)の血を受け継ぐ者は、メスティソ(Mestizo*)。
黒人(アフロメキシカン)と白人(特にスペイン人)の血を受け継ぐ者は、ムラート(Mulato)。

、、、などである。


先程も少し触れた通り、
征服そして奴隷制度などの出来事が
現在の国民の構成に影響しているが、
いつかその事にもより詳しく触れたいと思う。


*MestizoやMulatoなども含め、
これらの呼称を嫌う人も多いので
使用する際は余程の注意が必要である。
また、一般的にはわざわざ『私はメスティソです』、
『彼はインディオです』などとは言わない事も
認識して頂きたい。


*在日同胞・・・Gateway U.S.A.で『シリーズ 在日とは』というエッセイを書いていらっしゃったリョウ・ケンショウ氏によると、「一般的には戦前より日本に居住していた韓国、朝鮮人またはその子孫を指す」そうで、『在日朝鮮・韓国人』と『在日同胞』は明確に分けて認識する必要があるとも述べていらっしゃった。
『在日朝鮮・韓国人』と『在日同胞』を一括する事は、米国生まれの日系人と日本で生まれて育った日本人とを一緒にまとめて考えるようなものと分かりやすく説明しておられたが、私はリョウ・ケンショウ氏の意見を支持したい。(参考資料:Gateway U.S.A. P.7 『シリーズ 在日とは 第35回韓国と日本の間には ~在日同胞のさまざまな背景~』)


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