2007年09月07日
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カテゴリ: 英語
前回メーベルさんを納得させられる説明ができなかったので、再挑戦です。

問題のコミックをここに再掲します。

dilbert2003491670718.gif


その後の論争はこちら。

http://plaza.rakuten.co.jp/panatchi/diary/200707180000/
http://plaza.rakuten.co.jp/panatchi/diary/200707180001/
http://plaza.rakuten.co.jp/panatchi/diary/200707180002/
http://plaza.rakuten.co.jp/panatchi/diary/200707190000/
http://plaza.rakuten.co.jp/panatchi/diary/200707190001/

問題となったのは、この"WOULDN'T HELP."です。
説明は、このシュチュエイションのみに限定します。
他の文脈では違う意味に捉える可能性もありますから。

部長が、「我々のプロジェクトのためにコーデイネーターを採ろうかと思うんだけど・・・」
と言ったときの部下の反応です。

「最悪。」

ときて、"WOULDN'T HELP."
これは、"It wouldn't help."以外の何物でもなく、日本語にすると「助けになりっこないよ。」

どうして、ここに唐突に"would"なのかな?
というのが、私の議題でした。
何故かと言うと、日本のみなさまが、どうして"will"の過去形が突然出てくるのか不思議に思うのではないかと思ったからです。

"would"を目にする機会が多いのが、if文の主節部分。
と、この例をあげてしまったが故に、とんでもないことに話が発展し、わたしにとっては、とんでもない新しい発見、subjunctiveという知識が増えました。

さて、"would"です。この場合の"would"は"will"の過去ではありません。
そして、以下は、私の中での結論です。参考文献はありません。どこにもそのようには書いてありません。

例えば、これを
"It might not help."とか、

これを、どうして過去形?と思う人はいませんよね。
そういうことです。

わかりにくいですね

"would"はこの場合 Modal auxiliary verbs (助動詞?)だからです。



してませんよね。
では、続けます。

"It wouldn't help."を簡単に書き換えると、
"I don't think it helps."もしくは、
"I doubt that it helps."になります。

このときの"helps"ですが、他のヨーロッパ言語ですと、subjunctiveになります。
例えて言うなら、"I don't think it helpat."などと言うわけです。

ですが、現代英語はここにsubjunctiveを使うことをしなくなってしまった。
そこで発展してきたたのが、Modal auxiliary verb 。
これを、動詞の前に添えることによって、他の言語ではsubjunctiveで表現するニュアンスを込めれるようになった。
"would"一つをプラスすることによって、「今までだって役に立った例がないんだから、絶対無駄だって!」
という気持ちが含まれることになるのです。

偉いですね、Modal auxiliary verb

そして、ずっと考えていたことなのですが、ririさんのところで出てきたアルクからの例文

would が意味するもの
Q ) A spy would never talk business at a busy izakaya. では、なぜ過去形の would を使うのですか

A  この would は仮定法過去であることを示しています。過去のことを表しているわけではないことに注意しましょう。ここでは、主語の A spy に「もし~なら」という意味が含まれているのです。よって質問の文は「スパイなら、にぎやかな居酒屋では決してまじめな話をしないだろう」という意味になります


ね、ここでも、質問者はwouldを過去形と捉えているでしょ。私がwouldをテーマで取り上げた理由がここでも。
って、そんなことはどうでもよかった。

言いたかったのは、この回答の方。
これは、間違いです。
これを、言い換えれば、"I don't think a spy talks・・・"です。
「もしスパイだったら~」ではありません。
「スパイは、こんなこところで仕事の話なんかするわけないって!」です。

日本語では、この文章、「スパイ だったら 、こんなところで話してるはずがない。」と、 だったら を入れたほうが自然ですよね。
だからと言って、英語もIfで言い換えられなくてはいけないという訳ではありません。

同じ例をmegumiさんが みつけて くれたのですが、

回答者は、「仮定法(主語に条件が含まれる)です。」と、言っています。

ですが、この場合も、別に「ケネディだったら」などとは言っていません。
ただ単に驚きを表現するsubjunctiveの代わりに"would"が入っているだけのことです。
仮定法=subjunctiveという目の付け所は当たっていますが、それをifで説明する必要はありません。

その他の例を見ても、subjunctiveの日本語訳が不適当であるために、多くの言語学者が混乱していると言わざるを得ません。

もう一度ここでsubjunctiveについて説明しておきますと、



現在ある事実と反すること(if節の例で顕著なのが"If I were you"ですね)というのは、subjunctiveの中のほんの一部の使用法でしかありません。それがメインではないのです。
ちなみに、if文の主節、"would"の入っている方、これはsubjunctiveではないんですよー
この点も多くの日本人が勘違いしています。

if文の中に出てくる"would"は、subjunctiveではない。けれども、単独で使われている"would"は、subjunctive的な意味が込められている。

もう一つ説明すると、「"would"が使われているからと言って、if節の動詞がsubjunctiveであるとは限らない。」
これは、沢山のWEB辞書でヒットしますから、体力が続いたら読んでみて下さい。

その一つの例。 ガビーちゃん から教えてもらった 辞書->
この"would"の件、念のため非常に生真面目な英語をしゃべるガブリエルに確認をとったところ、この辞書の紹介をうけました。wouldの解釈は私と同じです。

(今、ガブリエルの写真に再会しましたが、やっぱり若いなー。そして、みんなのコメントが面白い

ということで、 Modal auxiliary verbs がどんな感じでsubjunctive的なのか例を挙げましょう。

希望 :I would love to go to Japan.
命令 :You should stay here.
感情 :I'm surprised you would say that.
可能性:It could be better.
必要性:You must submit an application by 5:30.

もちろん、この他にもModal auxiliary verbsはあります。


Modal auxiliary verbs


あ、今思い出しましたが、Modal auxiliary verbに続く動詞、これがinfinitiveではなくてsubjunctiveだというのは、 ririさんが説明してくれています
下の方の私へのコメントを読んでください。

とすると、「subjunctiveに代わって」ではなくて、「 subjunctive moodとして 」ですね。

megumiさん、megumiさんがそこで言っていた、" would like to~"の意味、分かりました!

上に例で挙げている通り、「"like to~"よりも、" would like to~"の方が強い願望を表現する」のは、ririさんの説明によれば、それがすでに「subjunctive mood」であるからですね。

あ、またsubjunctiveの説明が長くなってしまった。
でも、「この文脈での"would"」お分かりいただけましたよね?






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最終更新日  2007年09月08日 01時41分31秒
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