ブリッこVSセクシーギャル

ふた昔ほど前に日本で｢ブリッこ｣という言葉が流行ったが、昨今はこんな言葉は余り使われなくなったかもしれないが､依然として､日本の若い女子達の間では定着している一つのスタイルなのではないだろうか？
大体、日本女性が実際年齢よりも子供っぽく見せようとする仕草なり行動は、しいて言えば､男達の好みに大きく左右するものと思われる。
日本の男供というのは､自分の精神年齢が低いからか､女性に可愛らしさを求める輩が多い。
いくつになっても可愛らしさを持ち合わせた女性というのは、私から見ても素敵であると思うが､この可愛らしさを子供っぽさと勘違いしている女性ならびに男性が多いのには困りものだ。

日本の芸能界のアイドル達にしても､頭の裏側から出したような声で話し、どちらかと言うと怯えたような目をして､男性の庇護を求めるような上目遣いをしている。
そもそも、日本の芸能界の、しいてはアイドル達の低年齢化に少なからぬ抵抗を感じている私としては、まるで幼稚園のお遊戯会を見ているような気分にさせられるのである。
そんな中で一握りの実力派に出会えるとホッとした気分にさせられるのは、変わり者の私だけだろうか？

日本の女の子達に限らず、マスメディアの影響を受けるのは全世界共通だ。
よって、日本の芸能界がこうもガキの集まりになると、それらをお手本にしている一般女性も幼児化してくるのは、当然の成り行きかもしれない。
十代なら未だ許せても､ 二十歳を過ぎた本来なら大人の女性がブリッこを演じている のを見るのは､どうも私には解せないし絶えられない。

その点､欧米諸国では､女の子達は小学生の頃から､大人の女を意識しだす。
この頃は一生懸命背伸びをして、少しでも年上に見られるよう､つまりはセクシーさをかもし出せるよう研究するのである。
服装然りお化粧然り､そして一番大事なのが仕草である。
テレビやフィルムでセクシー女優や歌手達の仕草や目つきをお手本にして､それらをコピーし始めるのだ。

もう少し年齢が上になってくると､当然の如く行動や仕草が男性の好みを意識したものになる。
この点は日本の女の子達と同じ心理なのだが､違っているのは男性達の女性に対する好みだろう。
一部のロリコン趣味を除けば､ほとんどの欧米男性が女性に望むものというのは、一にセクシーさだと思う。
需要と供給のバランスからすれば、欧米では当然セクシーギャルが街なかに氾濫するわけだ。
彼女達の色っぽさは、動物本来のフェロモン撒き散らし行為とも言える。

我々日本人はその点、フェロモン分泌量が少ないのであろうか？
ウ～ン、そうではない。我々日本人の美徳、羞恥心がフェロモン分泌を妨げているのだ。
この羞恥心、つまりは「テレ」が色っぽさをかもし出すのを邪魔している。
それに、私が推測するに、日本女性は自分自身に自信がないという事も影響しているのかもしれない。

日本女性達よ！もっと自分に自信を持とう！
女性に限らず男性にしても、自信のある人は姿勢が違う。背筋をピンと伸ばし、歩き方も美しい。

欧米の男達から見て思う日本女性の三大欠点は、
一に「歩き方が悪い｣、
次に「細過ぎる｣、
そして最後に「歯並びが悪い｣だそうだ。
そんな事放っておいて！というお怒りの女性も居られることだろうが、あながち彼等の観察力も間違っていないのではないかと私は思う。

歯並びについては生まれつきの事で我々には責任はない訳だが、ヨーロッパでは特に女の子は、幼児期に親の責任で歯の矯正を行っているようだ。
｢目は口ほどにものを言う｣とは言われるが、顔の中で口元も重要な要素だ。

2番目の｢細過ぎる｣に関してだが、実際問題、日本のダイエット関心度は異常なものがあるのではないだろうか？
アメリカ文化を簡単に取り入れる日本としては、肥満大国アメリカのダイエット熱だけを取り入れて、元々の肉体構造が違っている事を忘れているのではないだろうか？
特別に太っている訳でもないのに、今以上に痩せようと努力するのは、健康面からしても、「美しさ」からしても何か間違っているような気がする。
小学生の時に習った「男女の肉体の差異」にあったように、思春期を迎えた頃から女性はふっくらと丸みを帯びてくるのが自然というものだ。丸みを帯びた肉体の方が女性らしいしセクシーであろう。
丸みの無い棒のような体は、まさしく幼児体型だ。

最後に｢歩き方｣についてだが、これは私も常日頃から感じていることで、日本では余り気にならなくとも、此方に来ている日本女性を見ると一目瞭然に判る。後ろ姿だけで欧米人か日本人か判断がつくのは、ファッションも関係が深いが姿勢と歩き方が大いに違うからである。
日本女性の歩き方の欠点は、ぺたぺた歩くことにある。
足元をつま先から地面に落とさずに踵から先に落とす事が原因だ。これまた幼児歩きと言えなくも無い。
靴選びも間違っているのかもしれない。デザインばかりを優先していたのでは、当然足に負担が掛かり綺麗なウォーキングが出来ない。
生活習慣の違いもあるが、ヨーロッパで子供達によちよち歩きの頃からしっかりとした革靴を履かすのは、幼い頃から美しい歩き方をさせるための訓練らしい。
日本のように、キャラクターものの軽い布製シューズばかりを履いていると、大人になって革靴を履くようになっても、キャンパスシューズで身に付けてしまった歩き方は中々治らないのだ。

全くの余談だが、イタリア語で｢ブリッこ BRICCO」は「ヤカン」のことだが、
「ペテン師・ずる賢い奴」 という意味もある。

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