ランジェリーショップの男達

ここイタリアの各街中の商店街には【ランジェリーショップ】が結構多い。
ランジェリーと言うと、婦人物のレースいっぱいセクシー下着を想像しがちだが、これらの【ランジェリーショップ】は、婦人物だけでなく紳士物・子供物全ての下着類・パジャマ類を揃えている、いわゆる【インナーショップ】下着屋サンだ。
デパートなどの大型店では、日本と同じくレディス・メンズ・子供と各売り場は独立している。

日本の【ランジェリーショップ】やデパートのレディス下着売り場では、店員は女性というのが通常だが、此処イタリアでは男性店員も見かける。
色気(?)の無いシャツや靴下を買う時には、別に男性店員でも全く気にはならないのだが、ブラジャーやパンティを選ぶ際に男性店員と共に商品を手に取りながら何だかんだと会話を交わすのは、我々日本人にとっては少々の気恥ずかしさや戸惑いを感じるものだ。
特にレースいっぱい透け透けブラジャーなどセクシー感満載の商品を購入したい時など、店員が男性だと相手に余計な想像を働かされるのでは・・・と要らぬ心配をしたりする。

その点イタリア女達は、我々日本人が感じる余計な羞恥心など全く抱かないのか、また逆に、男性の好む下着選びには男性店員の意見を聞くのが一番と思っているのか、平気のへの字で男性店員達と共に商品選びに熱心だ。

日常身に着ける下着類と異性に見せる為の下着は別なのだ。異性に見せる為の下着選びは異性の意見を聞くのが間違いが少ないのは確かだが、店員ではなく【見せる相手】本人、つまり彼氏や夫の意見を聞くのが一番確実だ。
この【見せる相手】本人が自ら【身に着ける本人】彼女や妻の為にランジェリーを購入している光景も、ここイタリアなど欧米では良く見掛けられる。

私が若かりし頃、日本のランジェリーショップでブラジャー選びをしている際に、偶然にもそのブラジャーのメーカー男性営業マンがその小さな店内に居り、私の試着や意見に大変興味を示し私の元を離れず、こちらからお願いして店外に出て行って貰った事がある。
この男性営業マンはあくまで仕事に熱心だっただけの事だろうが、プライベートで一生懸命ブラジャーやパンティを選んでいる男性に、初めは少なからずも抵抗感を持ったものだ。
しかし何事にも[慣れ]はあるもので、イタリア男達がランジェリーショップやランジェリー売り場で【身に着ける本人】に着せた姿を想像しながら一人真剣に商品を選んでいる光景を、昨今は微笑ましく思えるようになった。

日本ではまだまだ男性が一人、女性下着を選んでいたり売り場をうろついていると多くの女性が変な目で見る為か、なかなか実現しにくい光景ではある。

イタリアで彼氏や夫がセクシーな下着をプレゼントしてくれた際には、女性達はパートナーが自分に望んでいるものが判ると同時に、自分がこれらのセクシー・ランジェリーを身に着けるにふさわしい魅力ある女性だと認めて貰ったということで嬉しくなるものだ。

日本の女性達も変な羞恥心は捨てて、パートナーと共にランジェリーを選ぼう!、そして男性諸君も堂々とランジェリーショップに足を踏み入れられますように!


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