おしゃれな方ですね。もちろん、うらんかんろさんもです。チーフもアイビー世代でこのVANの事は少し知ってました。
年をとってもいつでもおしゃれに着込んでる方をみるといいなあぁ・と思ってそのセンスに見とれたりすることがります。

大阪が本拠地だったんですね。建築家の安藤忠雄とか
けっこう関西から先端の人いますよね。
文化発祥の粋な大阪にまたもどってほしいなあぁぁ。 (2005/05/29 01:34:26 PM)

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2005/05/26
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カテゴリ: エトセトラ
 5月に入って、パーシー・ヒース、モニカ・セッテルンドと、個人的に思い入れがあった方が相次いでなくなり、日記に触れた。悲しい思いをしていた矢先に、昨日の朝刊が、人気ブランド「VAN」の創業者で、服飾デザイナー&評論家の石津謙介さんの死を伝えていた。93歳。死因は肺炎。記事には「故人の遺志で献体し、葬儀は行わない」とあった。石津謙介氏

 「VAN」と言えば、60~70年代に青春時代を過ごした僕のような世代にとっては、このうえなく愛着あるブランド。英米の若者ファッションを日本に紹介し、ファッションだけでなく生活スタイルすべてに多大な影響を与え、ブランド自体が一つの文化だったと僕は思う( 写真左 =オフィスでの石津氏。 (c)石津氏のHPから

 僕自身、中学、高校生の頃から「VAN」や「KENT」など、石津さんが生み出したブランドの服のデザイン、すなわちアイビー、トラッドといわれるファッションに慣れ親しんできた。それまでの国産メーカーの洋服にはなかった、決定的な新鮮さ、ある種の洗練されたセンスを感じてきた。

 以来、ウン十年。僕にとって、ファッションのベースは、一時の流行に触発されて若干「遊ぶ」ことはあっても、常に中心線は、アイビー&トラッド・ファッションだった。だから、石津さんとVANは、僕にとって、ファッションの骨格のような存在だった。

 実は、石津さんと僕は思わぬ縁がある。新聞にも記されていたが、VAN・JACKET創業(1951年)の地は、大阪市南区北炭屋町14番地である。現在は中央区西心斎橋1丁目と地名が変わっているその地は、僕の卒業したM中学校と目と鼻の先の、歩いて1分ほどのところにあった。VAN is my life

 創業の場所には、2階建てのアパートのような建物が建っていた。VANそのものは55年に東京へ本社を移したが、その後も60年代後半まで、大阪の創業の地は社の施設として使われ続けた。

 今でもよく覚えているが、VANのあった場所は、表通りから細い路地を15mほど入ったところにあった。そして、通りには目印らしいポールが立っていて、その先にはあのVANのロゴを記した看板が吊されていた。

写真右 =VANやアイビー、トラッドがらみの本は今もなかなか捨てられない)。

 後年、石津さんのご子息の祥介さん(僕より年上だが)、僕と同じ大阪府立のK高校を卒業されていたことを知った(文芸春秋の「同級生交歓」というページで)。おそらく、創業間もない頃の大阪時代、祥介さんは家族と住む大阪の自宅から通っていたのだろう。石津ファミリーとのさらなる接点を知って、嬉しい気分になった( 写真左下 =貰ったノベルティ類や、昔使った定期入れも今も手元に…)。

 VAN倒産後の石津さんは一時期、不遇の時を過ごしたが、その存在を忘れない多くのファンの支えもあって、再びファッション・リーダーとして復活した。僕が何よりも感銘を受けたのは、つつましいなかにも心豊かに暮らした石津さんの晩年の生活だ。Van Novelty Collection

 10年ほど前、石津さんの暮らしを追うテレビ番組を観たことがある。都内の狭い一戸建てが終(つい)の棲家(すみか)だったが、そこでは、質素な食事と服装で過ごし、晩年でも台所に立って自ら料理もつくられた。小さな庭では野菜も作っておられた。番組で着ていたブレザーは、「30年前のものを、今も大事に着てるんだよ」と笑っておられた。

 唯一の贅沢が、愛車のミニ・クーパーだった。80歳を過ぎてなお、車のハンドルを握ることには賛否があるかもしれないが、それでも、僕は石津さんのおしゃれ心というか、こだわりに、「格好いいなぁー」「僕も、こんなおじいちゃんになりたいなぁ…」と番組を見ながら素直に感動していた。

 生前、石津さんは「私は流行は作らない。風俗をつくってるんだ」と口ぐせのように語っていた。その言葉通り、VANは未来へ続く風俗の礎をつくった。VAN創業の地が大阪であったことは、今も僕ら関西のトラッド・ファンの自慢でもある。石津さんの服飾文化への貢献に感謝するとともに、同じ時代に生きることができた幸せを心から喜びたい。合掌。





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Last updated  2005/05/26 09:36:19 PM
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Re:VANが先生だった/5月26日(木)(05/26)  
こんばんは。
私もVANに対する思い入れは強く、訃報を聞き、大変残念でしたが、大往生でした。=合掌=。
石津謙介さんの話は、私も3/12日の日記に書きましたが、服装の決め事(ねばならぬ式の)だけでなく、アメリカの文化まで教えて貰いました。私の青春は、VANに支えて貰いました。50を過ぎた今でもボタン・ダウン・1型スーツ・プレーントウで勤務しています。
石津さんがこの世に現れなかったとしたら、日本の若者はどんな格好をしてたんでしょうね。
VAN、そして石津さん本当にお世話になりました。

-PS-
懐かしい本を大切にされてますね。私も大分かぶっていますが、大切な宝物です。これからもお互い、大切にしたいですね。
(2005/05/26 11:34:36 PM)

きんちゃん1690さんへ  
 きんちゃん、こんばんはー。

>私もVANに対する思い入れは強く、訃報を聞き、大変残念でしたが、大往生でした。

 そうですねー。永遠のアイビー青年みたいなきんちゃんなら、
さぞかし、強い思い入れがあったでしょうねぇ…。
僕は、とくにVANが倒産してからの石津さんの生き方が好きでした。
あんな風ないい歳のとり方がしたい、と今でも願っています。

>石津謙介さんの話は、私も3/12日の日記に書きましたが、服装の決め事(ねばならぬ式の)だけでなく、アメリカの文化まで教えて貰いました。私の青春は、VANに支えて貰いました。

 ほんとにそうですね。石津さんに教えてもらったのは、ファッションだけでなく、
トータルなライフスタイルだったような気がしています。ほんとに感謝です。

>50を過ぎた今でもボタン・ダウン・1型スーツ・プレーントウで勤務しています。

 僕もいまだに、シャツはボタン・ダウンがほとんどですよー。

>懐かしい本を大切にされてますね。私も大分かぶっていますが、大切な宝物です。これからもお互い、大切にしたいですね。

 大切にしたいけれど、僕が死んだら、この貴重な本はどうなるんだろう?と、
今から悩んでいます。どこか、寄贈できるような公的施設があればいいのですが、
だれか、「アイビー&トラッド博物館」みたいな施設を作ってくれないかなぁ…。

(2005/05/28 01:27:09 AM)

Re:VANが先生だった/5月26日(木)(05/26)  

まつもとちあきさんへ  
 ちあきさん、こんばんはー。

>おしゃれな方ですね。チーフもアイビー世代でこのVANの事は少し知ってました。

 VANの成長は、僕の青春とほぼ重なっています。石津さんのつくったVANは倒産して、
今の再生したVANの路線は、ターゲットを10~20代に絞りすぎていて、
若干違和感もあります。おしゃれなんて、歳にはあまり関係ないはずだから、
30代以上のことも考えた商品も出してほしいのですが…。

>年をとってもいつでもおしゃれに着込んでる方をみるといいなあぁ・と思ってそのセンスに見とれたりすることがります。

 そうですね。60歳、70歳になっても、おしゃれな人って、きっと心も若い人が多いはずです。
「老け込むということは、まず精神的なや服装から始まる」と、
石津さんがよく言っていましたが、僕もまったく同感です。

>大阪が本拠地だったんですね。建築家の安藤忠雄とかけっこう関西から先端の人いますよね。
>文化発祥の粋な大阪にまたもどってほしいなあぁぁ。

 VANの最初の本社が大阪・ミナミにあったことは、関東人に自慢できる話ですし、
個人的にも、今でもとても嬉しく思っています。
大阪発の文化がもっと花開いてくれたら、というちあきさんの思い、僕も同じです。
(2005/05/29 06:20:07 PM)

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