ぴかろんの日常

ぴかろんの日常

リレー企画 142

カーニバル ぴかろん ※141からの続き

5階に着いて、部屋まで早足に歩く
すっとラブの首筋を撫でると肩を竦めて僕を睨む
鍵を差し込もうとしているその手が小刻みに震えている…
僕はラブを背中から抱きしめるかたちで、彼の手を掴み、鍵を奪い取る
それをすっと鍵穴に差し込む

「へたくそ…」

耳元で囁いてやった
ラブははぁっ…と息を吐き、僕に体を押し付ける

「僕のが上手でしょ?」
「…ぁ…なにが?…」
「差し込んで回すの」
「…ば…か…」

僕はその腰を抱きしめたまま、玄関のドアを開けて中に押し入る
その途端からだの向きを変えてラブが僕にくちづける…
丁寧に応えながら後ろ手に鍵をかける…

「…ん…ちょっと待って…」

ラブが僕を押し戻す

「なにさ…」
「一度こうしたかったの…」

そういうとラブは僕の背中に回って、僕の襟巻きになった

「なによ…襟巻きしたかったの?」
「くふん…ちゅ」

あっ…首筋にちうだっ…
ああ…ラブったら相当…えっちな気分なんだなっひひひん…
僕は今から繰り広げられるラブ・パレードのダンスのイメージトレーニングに入った…

「…あ…」

ラブの手がTシャツの上から僕の体を弄る…もう片方の手は、僕のジーンズのファスナーにかかる…

「…こら…」
「…いいでしょ?」

ラブの手は既にサンバのリズムを刻んでいる
ジーンズをするすると下に落とし…僕はそれを脱ごうとした
でも靴がひっかかって…

「ね…部屋に…行こうラブ…」
「いや…もう少し」

ラブの唇がTシャツの上から僕の肩先に這う
その可愛らしい歯が僕の肩を噛む…

「あ…」

思わず声が出る…

その時僕の携帯が鳴った
ラブは唇と手を止めて、ずり落ちかけているジーンズからさっと携帯を取り出し、僕に渡す
フリップを開き、電話に出ると、再びラブの唇と手が動き出した

『…ん…は…はい…あっああっ…』
「…」

ラブはカチャリと下駄箱を開けた
そして僕の体の向きを下駄箱の方に向け、また指で僕を弄んだ

「だめっラブっあっあ…」
『…お邪魔いたしました…』
「あっイ…イナ…なに?あはんっあんっ」

電話はイナからだった…
ラブは下駄箱の扉を大きく開けて僕の顔をそちらに向けた…
う…僕が鏡に写ってる…
マリリンのTシャツにマリリンのば○つを穿いて、ジーンズを下げ、マリリンの靴を履いた電話している間抜けな僕が鏡に…

僕の頭の中は真っ白になった…

『…ごめんなさい…』
「ああっああ…」

ブチッ☆

「やっ…やめ…ラブ…」
「よぉく見てごらんよ…ぶふふっ…あははっあはっあははっはははははっかっこわるーい」

ひとしきり笑った後も、ラブの指は止まらない
僕はまた翻弄されるの?!
いやだ!

ラブから無理矢理体を捩り、靴を脱ぎ、ジーンズから足を抜き、僕はなんとか床の上にのぼった
少し腹が立った…
ラブはきゃはきゃはと笑っている
僕は彼に背を向けたまま、肩で息をした

「あははは…ねぇこっち向いてよ…かわいい…」

靴を脱いで僕の背中に纏わりつくラブを、振り返って抱きしめた

「あは…ん…」

そのまま乱暴にキスをする
彼の腰のあたりに手を回し、彼のTシャツを剥ぎ取る

「…ぁん…」

ラブの瞳が誘うように輝く

「Gパン脱いで」
「…ゃ…」
「脱げよ…」
「…ゃだ…」


甘えた声で答える…
僕はラブの腕を力任せに引っ張った

「あんっ痛い!」




ちょっとからかってやった…
鏡に移ったマリリンなギョンジンは、かっこ悪くてかわいかった…
からかいすぎたかな…
ギョンジンは俺の腕を強く引くと、突然リビングのドアを開けた

「いやだ!」
「来いよ!」
「いや!リビングじゃやだ!」

冗談だよね?
俺が嫌がること、しないよね?

「じゃ、脱げよ!」
「…ゃだ…」

アンタが脱がせてよ…

「じゃあこっちに来いよ!」
「いやだ絶対や!」
「…」

ギョンジンは俺を睨み付けた

…怒った?…
…怒って…ない…よね?

「帰る」
「やだっ!」
「じゃあ脱げよ」
「やだっ」
「じゃこっちに入れ!」
「絶対いや!」
「じゃあ帰る!」
「帰っちゃやだ!」

言い争ってるうちに怖くて涙が出てきた
いつものギョンジンじゃないみたい…
怒らせたのは俺だけど…
だけど…





あら?ちっときつくやりすぎた?
泣いちゃった…

だってあんまりなんだもんラブ様ったら!
どれもこれも何もかもイヤなんだもん!
でも「帰る」って言った時、「やだっ!」て間髪いれずにゆったからへへんへへん…嬉しかったら~へへへん…

僕は我儘なラブ様を抱きしめた

「僕がどうしてもここでしたいって言っても、リビングではだめなの?」
「…いやなの…」

泣きながら僕の胸で答える
心なしか震えているように感じる

「…震えてる?」
「…お…おこっちゃやだ…おこっちゃ…だめ…」

きゅううううん…はあああん…怒ってなんかいないでしゅううう…怒ったふりしておろろかしたらけれしゅうううきゅうううん…

愛しくて可愛くて、僕はラブを力いっぱい抱きしめた

「怒ってないよ…」
「おこったもん…」
「お前があんまりな事するからだ…」
「…ごめんなさい…おこらないで…」
「…怒ってない…」
「おこらないで…うう…」

怒ってないって言うのにぃ…
一度からだを離してラブの顔を覗き込む
怯えたように泣いている

「どうしたの?泣かないでラブ…」
「…うっううっ…」
「ごめん…怖がらせるつもりなんてなかったのに…ごめん…」
「えっえっ…」
「…ラブ?」

僕はラブを包み込むように抱きしめた
ラブが首にしがみつく
ごめんね…ごめん…

ラブの両足を抱え、お姫様抱っこをしてキスする
涙の溜まった目で僕を見つめている
僕はゲストルームに姫を抱いて行く
姫はコトンと僕の肩に額をつける

女の子じゃないから…実は重い…
でもっ…男たるものここで踏ん張らなくては決まらない!
僕は何とかドアを開けてゲストルームのベッドまで姫を運んだ

そっと…ベッドに寝かせた

つもりだったけど…ドスンと落としてしまった

「やっぱり怒ってる!」
「怒ってないってば…」
「ひどい!投げ捨てた!」
「違うって…重いんだものお前…」
「ひどいっ!意地悪っ!ばかっ」

うつ伏せになってまた我儘に泣き喚く姫を仰向けにさせて腕を押さえ込む

「やだっ!もういや!嫌いだ!ばかばか!」
「僕は好き」
「…あっち行け!もういいもん!」
「ぱく」

唇を全部食べてやった
こうすれば拗ねて喚いたりしない…
足をばたつかせて抵抗してたけど、優しく唇を吸うとその腕が僕の背中に絡みついてくる…
唇で唇をなぞると切なそうな顔でため息を漏らす
気難し屋のお姫様だ…

唇から胸の中央まで、真っ直ぐに唇を走らせる
ラブの背中が仰け反る
そこにあった美味しそうな実をそっと齧る

「くぁっ…」

うふふ…実が弾けた…
自分で脱ごうとしなかったGパンに手をかける
脱がしにかかると下肢を動かして協力してくれている…
…僕にこうして欲しかったの?
エロティックなお姫様だ…

唇をヘソの横に這わす

ヘソピしてみればって言ったよね…
お前には似合いそう…
でもして欲しくない…
痛そうだから…
肩の入れ墨だけでいいだろ?痛い思いするのは…

そう思いながらヘソの横の皮膚に歯を立てた

「っつぅ…」
「…ほら…痛いだろ?ヘソにピアスなんかするなよ…」
「誰がするって言ったよ!…ぁあっ…」

へらず口を叩くのなら今のうちにたっぷりどうぞ…
もうすぐ僕らの出番だからね…

「…ん…シャワ…」
「後でね…」
「…ゃ…」
「後でね…ん…」
「あ…ギョンジン…や…」

ラブを全部食べ尽す
体が震えてるよ…
今度は快くて?

僕は僕のマリリンに手をかけた

「…ギョンジン…待って…やらせて…」

ひえええん…そんな積極的なぁぁぁっ…
むっくりと起き上がってラブは僕と体を入れ替えた
そして僕のマリリンのところまで、僕がしたように唇を這わせた
ああん…かなりこれ…気持ちいいじゃん…はぁん…

ラブはマリリンの端を咥えた
そしてそのまま引きおろしていく…

げっ…
ちょっと待って!
…この技は…アナスターシャが使った技…

僕は思わず顔を上げてラブの方を見た
あるものが邪魔をしてラブの顔がよく見えない…
もう少し上体を上げてもう一度ラブの方を見た…

ううううう…
確かに…かつてこの技をアナスターシャにやられたんだけど…
おおおおお…
アナスターシャよりずっと色っぽいのはなぜだラブぅぅ…

そしてこいつはどうしてこんなに意地悪なんだろう…
マリリンは僕の片足に纏わりついている…

「…ラブ…取ってくれよ…」
「いや…」
「意地悪…」

妖しい光を放つ瞳で僕の体を這い登る若い豹…
僕の喉に噛みつく…
この場で食い殺されても構わない…
すっと体を上げて噛み付いたところに手を当てるラブ

「さっき何を焦ってたの?」
「へっ?」
「ぱ○つ口で降ろした時、すっごく焦ってたね」

ああラブ様は全てお見通し…
僕は喉を軽く締められながら、全てを白状した…

「ちぇ…二番煎じになっちゃった…」
「でもアナスターシャはこんなことしない…」
「こんなこと?」
「あんなとこに残しておかなかったもん…意地悪だラブは…」
「外しちゃだめだよ」
「!なんでっ!」
「…その方がなんか…いやらしいもん…」

ラブは自分の胸を僕の唇に押し付けてきた…
ああ絶対今夜のラブは誰にも見せたくない…
はっ…まさか…

「お前…こんなこと…テジュンさんとしたの?」

また体を離してペチンと僕の頬を打つラブ様

「まだそんな事言ってる!」
「してない?」
「…アンタだから…してるの…」

くはぁぁん…
ハウスした甲斐があったなぁ…ぐすぐす…

もうたまらなくなって僕はまた体を入れ替えた
ラブ様のリクエスト通り、マリリンを足首に巻いたまま、僕はラブ様の鍵を開けた

「…ほんと…上手いね…あっあっ…」
「…ん…あっ…何が?…」
「…あっはっ…鍵…かぎ…」
「ああ…はっ…鍵ね…はっ…」

とりあえずここで本番さながらのリハーサルを執り行い、僕達はスパークリングに弾けた…
暫く抱き合ってそれからそっと聞いてみた

「さっきさ、泣く程怖かった?」
「…思い出しちゃったの…あの日の事」
「あの日?」
「…初めての日…」

…僕が泥酔して無自覚にラブを抱いた日?!
そんな事を思い出させてしまったの?!

ああちょっと涙まで浮かべて…

ごめん…
ごめんねラブ…

申し訳ない気持ちで一杯になる…

「…ごめん…ラブ…」
「俺こそごめん…ギョンジン…」
「…もう怖くない?」
「…ん」
「僕、あの日、そんなに怖かった?」
「…そうじゃないけど…あの時みたいに…惨めな気持ちになるの…やだから…」

はうううう
そんな思いはもう二度と絶対にさせないっあうううっ
僕はもう一度、スウィートハートを力一杯抱きしめた




げ…苦しい…
ほんの一瞬本当にあの日の事を思い出したけど…その後は…演技だった…
ああ…チョロいってこういう事?イナさん…
ギョンジンは反省して同情してまた俺の言いなりになるんだろうな…
このまま涙目でくふふ…

そんな悪い事を思いながら…でも本当にギョンジンが優しい人でよかったと思う
苦しいけど抱きしめられると嬉しくてたまらない…
ギョンジンの裸の胸にキスをする…

「…シャワー浴びる?」
「うん…お風呂に入りたいな…昼間みたいに…」
「…わかった…」

俺達は手をつないでバスルームに行った
その間もマリリンはギョンジンの足元に纏わりついていた…

それにしても…アナスターシャって人…相当えっちだったんだ…
きっとギョンジンも夢中だったに違いない
ちょっと悔しい…同じ事をしてしまったなんてすっごく悔しい…

それからようやくマリリンを放り出して、二人でバブルバスの用意をした
からだを洗いっこしてバスタブに浸かった
俺は昼間と同じようにギョンジンに巻きついた

「ね…お前僕をからかいたいの?」

ギョンジンがちょっと唇を尖がらせて言った
その唇にちゅっとキスをする

「僕はお前をからかっちゃいけないの?」
「だめ…」
「どうしてさ…」
「アンタに俺をからかう余裕も能力もないでしょ?」
「…」

ふっ…
『確かに』って顔してる…
たまんない…大好き…
泡のついた指で、チョンと鼻先を弾いてやる
くしゃっと顔を歪めて俺を抱きしめる…
たまんない…怒らないでね…俺がどんな我儘言っても…
俺だって考えてるよ…アンタを本気で怒らせるような我儘なんか言わない…
だから…お願い…
俺にからかわれててよね…

でないと俺…不安だから…

「大好き…」

唐突にギョンジンが呟く
俺の体を左右に揺らしながらまた

「大好き大好き」

と言う

「…な…なによ…」
「大好きなんだ…僕はお前が…」
「俺だって大好きだよ」
「ねぇ…」
「ん?」
「リビングで…だめ?」
「だめっ!絶対だめ!」
「…じゃあお前のベッドでは?」
「…だめ…」

ギョンジンがじっと俺を見つめる
ベッドの方は…ほんとは別に構わないんだけどさ…
この人アレだから…洗濯とか考えると…ヤなんだもん…

またいつかね…
何かの記念日とかまでお預け…

長いバスタイムを終えて、俺達はもう一度ゲストルームのベッドに倒れこんだ
それからカーニバルの本番が始まった



十分な広さだ、このベッドも…
別にどこでだって構わないよ…お前さえいれば…
ラブ…愛してる…
愛してる…

永遠に続くのかと思うくらい長い長いカーニバル

「頭がおかしくなっちゃう…」
「僕だって…明日どんな顔してミンチョルさんに会えばいいか…」
「何でミンチョルさん?」
「え?…いや…へへっ」
「あんっ…誤魔化さないでっあっああっ」
「…いや…マンションに帰ったら…いるでしょ?彼が…」
「ぁん…普通に…喋りながら…ヤんないでよ…あっあ…」
「だって…お前がミンチョルさんに反応するから…」
「…アンタ興味あんの?」
「…いや…。…。別に…」
「もうっ…離れてよ!浮気者!ああっあっあんっ」
「浮気者じゃないもん!」
「俺…俺だけ?!」
「…ん…あ…ラブ…」
「ほんとに…俺だけ?…」
「…そうだよ…ラブ…」
「俺だけ…好き?」
「…ラブ…愛してる…愛してる…あっああっ」
「俺も…愛してる…あんっ」

唇を求め合い狂ったように貪り合う
僕達は夜明けまでずっと、愛を確かめ合った…

心地よい疲れを感じながらうとうとし始めたとき、ふと思った

イナ…何の用事だったんだろう…

それ以上考えられず、僕は腕の中の我儘なラブ様を抱きしめて幸せな気持ちで眠りに落ちた


替え歌 「カーニバル」 by ラブ&ギョンジン ロージーさん

   二人)愛して愛して 祭が始まる
      愛して愛して 夜が始まる

ギョンジン)のけぞる背中に まわした腕の
      指の先まで 感じ合う
      二人で刻む 愛のリズムで
      見知らぬ国へ 飛んで行こ
      僕を燃やす恋の炎 空を焦がすよ

   二人)愛して愛して 命は短い
      愛して愛して 夜も短い

   ラブ)人よりたくさん 傷つけあって
ギョンジン)人よりたくさん 悲しんだ

   ラブ)ダーリン ダーリン 踊り疲れたらどうなるの
ギョンジン)ダーリン ダーリン 二人一緒に果てるだけ

   ラブ)タロット占い Force のカード 
      二人のあしたを 映してる
      永遠なんて 信じないけど
      あなたを二度と 放さない
      流れ星がひとつ消えて 暁の空

   二人)愛して愛して 祭が終わるの
      愛して愛して 夜も終わるの

   ラブ)人よりたくさん もとめ合って
ギョンジン)人よりたくさん 命を燃やす

   ラブ)ダーリン ダーリン 唄い疲れたらどうなるの
ギョンジン)ダーリン ダーリン 小鳥のように眠るだけ

   二人)人よりたくさん いい目に遭って
      人よりたくさん 夢を見る

   ラブ)ダーリン ダーリン 恋に疲れたらどうなるの
ギョンジン)ダーリン ダーリン 朝-asita-に生まれかわるだけ


(山口百恵『 謝肉祭 』)


なえいるぎ☆じゅの 妄想省家政婦mayoさん なえいるぎ(韓語:僕の日記)

○月○日
真っ黒カラスのおとこおんなが僕のバイト先に来た..
声がハスキーでにゅーはーふ?..かと思った..
おんなとは思えない..でも胸は膨らんでいた..
天然胸..だと思う...やっぱり..おんな..だろうな..
ホ○ト倶楽部への誘い..僕にできるのか..

○月○日
サンヒが肉を持ってきてくれた..その時だけカンアジは尻尾を振ってサンヒに甘える..
レーサーの実入りがいいサンヒは貧乏な僕にしょっちゅう肉を持ってきてくれる..
「また一緒にレースやろうよぉ~~アタシの車使っていいからさぁ...」といつもの話..
今の僕はレースなんかしてる余裕ないんだ..
彼女は友達以上に思ってくれるけど..僕にその気はない.
何故か?サンヒは背が高い##..
いつもちょっと強引なサンヒをかわすのは面倒くさい..
肉を持ってきてくれるのは嬉しいけど..

*サンヒ=イ・スンシン@オールドボーイ:催眠術師ヒョンジャ、@中毒:女医師

○月○日
ヨンジンに電話をしたらオモニム(白夜@ホン領事)に居留守を使われた..
貧乏な僕はオモニムに未だに歓迎されてない..ヨンジンの妹のヘジン(チョン・ドヨン)も僕に冷たい...
妹のヘジンの声はキンキンと耳に響く..うるさい家族..

○月○日
ヨンジンに別れを告げた..
僕の側にいたらヨンジンを不幸にする..だから別れようと言った..
あんぱんみたいなギチョルと一緒なら留学もさせてもらえるし..
彼女が好きだから..彼女の幸せを思って..僕はあんぱんに譲った..

○月○日
ばぁちゃんが.....逝った..
僕がもっと早く目の手術出来る様にすればよかったんだ..
目の手術をしたら一緒に暮らす約束してたよね..
一緒に行きたいところも..見せたい物も食べたいものも..たくさんあったのに..
ごめんね..ばぁちゃん..ごめん..僕のこと許してくれる?..

○月○日
ばあちゃんが逝って僕は何も手につかない..
窓ふきのバイトも休んだままだ..
危険な仕事して..お金を貯める理由がなくなったから..
休学している大学にも復学する気力も今はない..

部屋に閉じこもって真露(韓国焼酎)とキムチだけの日々...
飲みたくなったら飲む..寝たいとき寝る..
カンアジが僕を心配してじゃれてくる..僕の側にいるのはカンアジだけだね..
残された者は寂しくても生きてかなくちゃ駄目なの?..ばぁちゃん..

○月○日
テヒョンのバイト先のビルに行った..屋上でテヒョンと話をした..
テヒョンに僕の通帳を渡した..ばぁちゃんの治療費を貯めたものだ..
テヒョンは通帳を突っ返し..大学への復学を勧める..
元々僕はばぁちゃんの希望で大学に進んだ..
ばぁちゃんが逝った今の僕にはもう目的がないように思えた..

○月○日
近くの雑貨屋へ買い物に行った..
そこの店はいつもばあさんが店番をしている..
じいさんが伏せっていて配達をする人がいなくて..僕が手伝うことにした..
ばあさんは「コマウォ..コマウォ..」と僕の手を握った..

○月○日
大家さんの処で新聞を見て下宿を飛び出した...
テヒョンが酔っぱらい運転の車に突っ込まれて大怪我をした..意識不明..
新聞を見たヨンジンもテヒョンを心配して病院に駆けつけてくれた..
ヨンジンは僕の事も心配してくれた..会えて嬉しかった..

○月○日
テヒョンの意識が戻った..
頸椎と脊椎損傷..明後日エベレスト登頂に出発するはずだったのに..

「足の感覚がない..」

首を固定され..顔を覆う事も出来なくて天井を見つめたまま涙を流すテヒョン..

エベレストに出掛ける前に渡そうと思っていた聖書をベットに横たわるテヒョンの胸に置いた..

「もう必要ないよ..頂上にも登れないんだ..」
「贈る理由がある..お前はエベレストよりも険しい嶺に向かって出発するんだ..
 エベレストより厳しい..必ず乗り越えて..頂上に聖書を埋めるんだ..」
「僕はもう歩けない..」
「決めつけるなよ..歩くための治療をするんだ..僕も医学を調べてみる..」

僕は精一杯の励ましをテヒョンに告げた..

ばぁちゃんも助けられずに..テヒョンの力になるにはこれからどうすればいいのか..
心がずたずたで何も考えられない僕は助けて欲しかった..
病院の帰りにヨンジンに電話をかけた..会いたかった..
ヨンジンと川べりを散歩した..

ヨンジンはすべてから逃げようとする僕を諫めた
今のテヒョンに必要なのは生きる勇気だと言った..

「勇気が無ければ人に勇気を与えられない..
 勇気が無くて好きな女から逃げる人が人に勇気を与えられる?」
「見送るのも勇気だ#」
「その勇気のせいで私は幸せになれない#」

立ち上がろうとするヨンジンの手を引っぱった..
ヨンジンは僕をじっと見つめて言った

「助けが欲しいなら言ってよ#」

僕はヨンジンを抱きしめた..放したくなかった..
離れていた時間を取り戻すように..また散歩をして..晩ご飯を食べた..
家に送っていく途中の公園の隅で..
僕はヨンジンの頬に手を添え..僕はヨンジンと唇を重ねた..
長いくちづけの後..僕は頭からそっとヨンジンを抱きしめた..

....こんな僕でもホ○トできる?
~~~~~~~~~~~
僕はため息をついて..日記のノートを閉じた..


恋愛中毒2  れいんさん

一人取り残された部屋でのろのろと身支度をする
憂鬱顔の鏡の中の僕
エジュさんとの約束・・正直あまり気乗りがしない
ウンスさんのことにしても、わだかまりがないと言えば嘘になる
物分りのいいスハ・・
いつも優しいスハ・・
僕はただそれを演じているだけ

いつまでこうしていてもしかたがない
蛇口をひねり冷たい水で顔を濡らす
滴り落ちる雫も拭わず鏡を見る
「どうしたスハ。いつものスハに戻るんだ」
僕はそこにいる自分に呟いた


それから僕は昨日と同じ待ち合わせの場所へと向かった
秋の陽射しが心地良いカフェテリア
昨日と同じその席に彼女はいた
僕に気づいて笑みを浮かべる
胸元が開いたキャミソール
細身のパンツ
肩にふわりとかけたカーディガン
誰が見てもきっと彼女は美しい
彼はこの女性に想いを寄せられているんだ・・

「また呼び出したりしてごめんなさいね」
「いえ、大丈夫です」
「今日はなぜだか思いっ切り買い物したい気分。一人で行くのもつまらないし、スハ君の事思い出しちゃった」
「僕なんかでよかったんですか?」
「ええ、もちろん。スハ君がいいの」
「はぁ・・」
「テジンはどうしてるの?」
「あ・・急用ができて出かけました」
「そう・・私の事はまだ秘密?」
「・・はい・・なんとなく話そびれてしまって・・」

今朝の出来事が頭をよぎる
僕の心の底に沈んでいる澱は、時々浮かび上がってきては僕を不安にさせる

「どうかしたの?元気ないみたい」
「いえ、別に・・」
「私には話したくない事?」
「そんなわけでは」
「スハ君ったら水くさいわ。私は何でも話したのに。・・テジンの事で何かあったのね?」
「いえ・・ほんとに何も」
「本当に?・・あいつったら悪い男ね。スハ君をいつも悩ませて」
「いえ、だから、その・・テジンさんは悪くないんです」
「じゃあ、悪いのは誰?」

すっかりエジュさんのペースに乗せられて、僕は今朝の事を白状した
本当にふがいない僕・・
こんな些細な事一つ自分の中で処理できない・・

エジュさんは苛つきながら煙草に火をつけた
「ああ!もう、まったく!誰が悪いってわけでもなくて、誰にも気持ちをぶつけられなくて・・
そんな風によく耐えられるわね、スハ君」

やはり話さなければよかったと思ったがもう遅い
「いえ、それは・・元はと言えば僕達が悪いんですから」

「・・ねえ、スハ君。差し出がましいのは承知の上で言ってもいいかしら」
「え・・?」
「・・そんな辛い恋、もうやめなさいよ。これからもそういう事がある度に・・スハ君それに耐えていける?
もっと楽な恋をしたらどう?・・これは恋敵の私の意見」
「エジュさん・・」
「もう一つ、友人として言わせてもらうなら・・スハ君はいい子になりすぎ。優しすぎるの。
もっと我儘言って、もっと自分を曝け出してもいいんじゃないの?
行ってほしくないって、泣いて叫んでみなさいよ」
「それは・・」
「そんな事したら彼が離れて行きそうで怖いのね」
「・・」

エジュさんの言葉は容赦なく的確で、返す言葉さえ見つからない

「スハ君・・テジンの事本当に好きなのね。悪かったわ、余計な事言って。
さ、もうこの話は終わり。気晴らしにショッピング行きましょ!」

それから僕はさんざん彼女に振り回され、買い物に付き合った
どこかのお店に入る度、手荷物がどんどん増えていく
もちろん持つのは僕だ
彼女は、丁寧に辞退したにも拘らず、僕用に秋物の服も幾つか見つくろってくれた

やっと気が済んだのか、僕は両手いっぱいの荷物を、彼女の車のトランクに納める事ができた
この辺で区切りをつけて、お店に出勤するにもいい頃合だ

「エジュさん、僕はこれで失礼します」
「もう時間?お店まで送って行くわ。乗って」
「いえ、今日はもう」
「トランクにスハ君の荷物もあるでしょ。いいから乗って」

助手席のドアが開かれ、僕はまたそこに乗り込む事になった
車が軽やかに走り出したところでふいに携帯が鳴った
テジンさんからだ
なんてタイミング・・!
車内に緊張感がはしる

「もしもし・・?」
「僕だ」
「はい・・」
「今から店に出るから」
「あの・・大丈夫だったんですか?」
「うん。熱も下がってもう心配はない」
「よかった」
「少し遅れそうだけど・・おまえ今どこ?」
「えっと・・僕もお店に向かっているところです」
「そうか。わかった。じゃ、後で会おう」
「はい。気をつけて」

彼からの電話だとエジュさんはすぐにわかっただろう
僕は間の悪い時に鳴る携帯電話をパタンと閉じた
エジュさんは何も聞かなかった
気まずい沈黙のまま、車は店の近くで静かに停車した

「ありがとうございました。じゃあ僕はこれで」
車を降りドアを閉め言葉をかけた

「待って」
「・・?」
「これからお店に行ってもいい?」
「え?」
「いいでしょ?」

お客様として来店すると言うのだから
断る理由はもちろんないけど・・

さすがに同伴出勤するのは気が引けたので、僕は通用口から入り、彼女には時間を置いて来てもらう事にした
テジンさんが遅れて来る事に、今日は感謝したい気分だった


Love me tender   ぴかろん

ラブのシャツをまたまた借りた…
僕のシャツは乾いていたけどアイロンがなくてさ…
え?クリーニングに出さないのかって?
勿体無い!!
自分で出来ることはやらなきゃ!
僕はアイロンがけは…下手ではない!
弟のシャツも僕がアイロンかけていたんだ!
そんな事はどうでもいい!
ラブんちには変なものが一杯あるのに庶民の生活必需品がないっ!

「だって俺の服、アイロンいらないもん…」

ふんっ!坊ちゃまはこれだから!

「なによ、また膨れてる…もう…。ちゅ」

でへでへでへ~
ひひん…ちっと膨れっ面すると『ちゅ』してくれるので嬉しいひひん

で、また…ラブには似合いそうだけど僕にはなぁ…みたいな…白地に薄いブルーの花柄テレテレシャツを貸してくれた…
マイケルさんあたりなら、これにネクタイ締めて堂々としていそうだ…

「これにゼニアのスーツ合わせるのぉ?」
「ミスマッチでいいじゃん、アンタらしくて」
「どういう意味?」
「そのまんま」
「どういううぐっ…」

でへでへ…ちっと言い争いになるとすぐ『ちゅ』される…でへでへ…

で、僕達は外でランチを食べて、またまた早めに出勤する事にした
今日はカフェで軽くランチセットだ
少しずつ色々な料理が乗っかってるので、ラブは満足らしい…
僕?僕はひひひん…なんだっていいの…ラブさえいればふふへほん…

「ねぇ…どうしてリビングでえっち禁止なの?」
「しいっ!声がでかい!」
「…どうしてさ…教えてよ…」
「んー、穢されたくない…」
「…」

ひどい!僕にとっては神聖な行為なのにっ!

「あ…また膨れた…」
「だって…」
「…それとね…、ちょっと、部屋、今後使うかもしれないから…」
「は?」
「…あのね…時計をさ…」

ラブが急に時計レンタルに絡めた今後の仕事の可能性について語りだした…
それはmayoさんとかミンギとかが絡んでいて…雑誌がどうのとかスタイリストがどうのだとか…
僕のあまり得意でない分野の話でチンプンカンプンだった…
とにかくその時計がらみで雑誌を作るとしたら、ラブのあの奇妙な部屋は、格好のスタジオになるらしい…

「だから…穢されたくないの…」

まぁ…解る気もする…でも…

「そんな仕事するって聞いてない!どうしてすぐに教えてくんないのさ!」
「アンタに話しても意味解んないだろうと思って」

確かにっ!解んないけどもっ!れもっちっとぐらい話してくれてもいいじゃないっ!

「…僕だって協力できる事あるかもしんないのにっ…」
「ないもん」

即座に答えなくったっていいじゃんっ!

「あるもんっ!部屋の掃除したりっ時計の持ち運びのガードマンしたりっお前のボディガードしたりっ!」
「こんな危険なボディガード、いらない」
「…」

僕は膨れた
膨れた上に釣り目になった

「うわぁ…可愛くないなぁフグとチンギス・ハンの合体は…」

ふんっもういいもんっ!
僕はバクバクと食事を平らげ、先に席を立って会計を済ませ、ラブを放って歩き出した
追いかけてくるかな…
少し先で立ち止まり、物陰に隠れて張り込んでみた
ラブは悠然とご飯を食べている
雑誌なんか持ってきてゆっくりしてる…
携帯電話を取り出した
くふん…僕に電話だな?

僕はラブの寝顔を待受けにしてある自分の携帯をスタンバイして、ラブからのコールを待った

遅い…
ラブの方を盗み見る
電話をかけて誰かと談笑中…

画面ですやすや眠っているラブにイーっをして、僕はため息をつく…
君よりも僕のほうがずっと君にイカれてるんだ…ああ…
君は一体どこ向いて走って行っちゃうのさ…ああ…

諦めてとぼとぼ歩く
ふとCDショップに立ち寄る…

なんか…明るくなるような音楽が聞きたい…
ボンヤリとCDの棚を見つめる

急に懐かしい音楽がフロアに流れ出した

8. 'Til There Was You (1964...The Tribute)

ザ・ビートルズの初期作品か…
シンプルで力強い曲ばかり…
これだな…

店で聞いてみよう…
どうせ古臭いとか言われるだろうな…ラブに…
でも…古くても新しく感じるんだよ…これ…

少し気分が晴れて、僕は顔を上げて店までの道のりをゆっくりと歩いた

「もぉぉっどこに行ってたのさぁっ!」

ラブが腕に巻きついてきた
膨れっ面で僕を睨んでいる

ちゅ

先制攻撃

「あっ…もおっ!」
「もぉっ!は僕のセリフですっふんっ」
「…怒った?」

なんだよ!怒らせるくせに
ラブが酷く不安気な顔をしている…
昨日の夜からこの顔が気になっている…

「どうしたのさ、なんで不安?」
「…。アンタに嫌われたくないもん…」

ふふへへほぉぉん…なによう…僕がお前を嫌いになるはずないじゃあああん

ぎうぎうぎうちうちうちう
ばっちーん☆

「はあはあ…道の真ん中でこんなことすんなよっ!ばかっ!」

だぁってぇん…つい…へへほほん…
プンスカ怒って先を行くラブを追いかけて並んで歩く
前を見たままラブに声をかける

「僕はお前が大好きって言ったでしょ?」
「…」
「見てて解んない?嫌いになるはずないじゃぁん…」
「…アンタ…俺の事よく知らないからそんな事言うんだ…」
「知らなくても解るもん、お前がどんなに優しくて可愛くてセクシーでえっちで浮気者で」ばっちーん☆
「浮気なんかしてないもんっ!」
「…したじゃんか…」
「またテジュンの事言うっ!」
「らって…」
「しつこい!くどい!大きらいっ!」
「ああん待ってよぉぉ…」

僕は我儘なラブの首に今日も巻きつく

「…何これ…」
「ん?CD…ビートルズの初期作品集…。結構いいんだぜ…店で聞こうよ…」

耳元で囁くとラブはCDを取り上げて

「…初期…」

と呟いた
そして急に早足で歩き始めた
もうっ!またなんか思いついたんだこいつ…
僕はラブに追いつくだけで精一杯…
僕を置いていかないでよねっもうっ…


La mia casa_23  妄想省家政婦mayoさん

俺はオルシン邸へ向かうついでにヨンジュンを送っていくことにした..
はるみは助手席に座っているヨンジュンが抱いている..

「先輩..店..完成間近?.」
「ん..観たのか..」
「さっき2階に上がる前に..外ぐるり回ってみました..」
「ぷっ..そっか..」
「でもさ..」
「何だ..」
「看板..ないですよね..」
「ん..ない..」
「店の名前は?決まったんですか?」
「名前もない..」
「先輩..何それ..」
「いいんだ#..ウィンドゥだけでかなりのインパクトだ..」
「チラッと見えたけど..カバー掛かってるヤツ?」
「ぷっ..ん..」
「開店までお預け?」
「んまぁな..名前が無くても..路地裏の変なウィンドゥのパン屋...で通じるだろ..」
「たはは...それもいいかもね..」
「ん..」
「ついでに言うと..変なおやじと可愛い仔猫のパン屋...ってとこ?」
「おい!!..変な..はよけいだ#..」
「^^;;..」

ンッケッケッケ(>▽<)..
顔をクシャっとしたはるみの背中をヨンジュンがナデナデする..

「調査はキツかったか..」
「ん~~..今回は固かったですね..だからちょっと遅くなりました..」
「ぷっ..ん..」
「完璧じゃないけど..結構いいとこ突いたと思うけど?..」
「ん..あそこまで金の流れが解れば充分だ..」
「今回高いですよ..先輩..」
「解ってる#..」
「よろしくぅ~^^..」

「ガイドの仕事はしてるのか?」
「女性客限定ツァーが僕に回ってくる..」
「だはは..お前らしくていいじゃないか..」
「でも大変ですよ..結構..我儘な客多いしさぁ..」
「お前でも手こずる時があるのか..」
「そりゃありますよぉ..抱きつかれるし..一緒に寝よぉーとか..」
「ぷはは..おいしいな..それ..」
「先輩もやる?」
「ぃゃ...止めとく..」
「ぷっ..テスに怒られちゃうか..」
「ん..」
「ぁ..持ってきた蟹..早めに食べてくださいよ..」
「ぉ..わかった..」

ヨンジュンは今日手土産に上海蟹を持ってきた..
大方..何処ぞのおなごからの物が俺等に回ってきたのだろう..


「ぁ..此処です..先輩..」
さほど大きくないがモダンな外観のマンション前で車を止めた..
@@..@@..俺とはるみは車の中から建物を見上げた..

「お前の最近の寝座は此処か..ヨンジュン..」
「先輩~~^^;....ぁ..そういえば..ここ..BHCのメンバー住んでますよ..」
「ん?..誰だ..」
「ほらぁ...ここ(生え際指す)危ない...」
「ぷっ#..ソヌか?..」
「そうそう..」

>>@_@<<...はるみの耳が立った..

「ぷっ..お前は見つかったか..」
「んなヘマしませんよ..僕も面割れてますし..先輩仕込みですから..」
「はは..一応な..」
「でね..一度見かけた..(小指立てる..).一緒のところ..」

>>>>@_@<<<<<...はるみの耳..最高潮

「で?..ど..どんな感じだ..」
「ん~~..モデルっぽい感じだなぁ..ぁ..僕の知り合いじゃなかった..」
「ぷはは..そっか..」
「今度ちゃんと見ておきます..ちょっと興味あるし...」
「ぷっ#..ん..」
「じゃ#..ワイン..サンキュ..先輩..」
「ん..」

車を降りたヨンジュンは車の窓に前足を乗せて見送ったはるみに
「じゃねぇ~」とバイバイと手を振った後..
ワインを持った手を掲げて俺等の車を見送った..

窓から足を外したはるみはパワーウィンドゥのボタンを押した..

「はるみょぉ~~..」
「みゃ?」
「ヨンジュンに撫でられて気持ちよさそうだったな..」
「んみゃぁ..(*^_^*)」
「ふん#..」
「^^;;...」

今日のオルシンはフカヒレの土産を持っていったせいか大層機嫌が良く..
俺とはるみはちゃっちゃと帰ってきた..


London  オリーさん

「ギョンビン、すっげーっ!ビッグ・ベンだよ!」
ドンジュンさんはさっきから興奮状態
シースルーのカプセルの中を飛び回ってる
「騒がないでくださいよ。他の人に迷惑ですよ」
その度僕は注意しなくてはならない
僕たちはロンドンの新しい名物ロンドンアイに乗っている
ウォータールー駅でユーロスターから降りてきたドンジュンさんは
僕を見つけると手を振って駆け寄り人目もはばからず思いっきりハグ
「何だかすっごく懐かしいっ!」
僕はあわてて体を離した
「人が見てます」
「いつもやってる事じゃんかっ、気にするなよ」
彼はちょっと膨れてから思い直したように言った
「さあ、行こう」
「どこに?」
「ロンドンアイ!」
「やっぱり・・」
「何、やっぱりって?」
「言うと思った、乗りたいって」
「ここウォータールーだろ、徒歩5分だってよ!」
彼はとっとと歩き出していた

なんだか初デートみたいにときめいちゃってる僕
今朝もどき君がホテルのロビーにいた時には驚いた
駅まで送ってくれると言う
ロンドンの地図や観光案内も準備してくれて手抜かりなし
ほんとの秘書にしたいなあ
改札口では悲壮感漂う顔で念を押された
「今日中に絶対!必ず戻ってくださいね。明日も大事な打ち合わせですから」
「信用ないなあ。ちゃんと帰るよ」
「お願いしますっ」
もどき君はまた例のお辞儀をして僕を送り出したのだった
やっぱ信用されてない?
でもおかげで3時間もの乗車時間をロンドン観光のプランを練り上げた
駅に着くや、ちょっとテンション低いギョンビンを引っ張って
もどき君のイチオシ、ロンドンアイに直行した
ロンドンアイは世界最大の観覧車
何が最大かって、すべて!
高さもそうだけど、座席がすごい
一度に25人くらい乗れるんだ
車一台らくらく入るような大きなカプセルみたいで全体が透明ときてる
高所恐怖症の人はまじ怖いらしい、ふふ

「遠くに見えるあれってもしかして空港?」
「ヒースローです。晴れた日は見えるって」
「じゃ、あっちのお城は?」
「ウインザー城です」
「すごいな。見てよ、国会議事堂、あんなに小さくなっちゃったよ」
はしゃぎまくるドンジュンさんの回りには太陽の日差しが集まっているような気がする
特に今日は
「絶対スヒョンにも乗せたい!怖がるかな?」
「天使だから平気でしょ」
「だよね。あいつポーカーフェースだし。ミンチョルさんは面白いかも。
問題ないとか言ってウルウルしながら乗って、降りるとき足カクカクしたりして、ひひっ」
ドンジュンさんにつられて笑った
胸の奥がうずいた
「タワーブリッジが見える。色塗り直してロンドン子に不評だったらしい。
確かに幼稚なブルーだなあ。てことはあれがロンドン塔で、こっちがバッキンガムね、ふむふむ」
「詳しいですね」
「ユーロスターの中で大勉強よ。秘書が資料を揃えてくれたんだ」
彼は忠実なもどき君のお辞儀の仕方まで教えてくれた
僕はそんなドンジュンさんを羨ましく眺めていた

「次はどこ行きます?近場でナショナルギャラリー?」
ロンドンアイをすっかり堪能した僕にギョンビンが尋ねた
「それもいいけど、ウェストミンスター寺院を覗いていこうよ」
「じゃ、そっち回ってからバッキンガムに出ましょうか」
僕らは肩を並べて歩き出した
「パリはどうです?」
「もう、パリ~って感じ!」
「何ですか、それ」
「街が艶っぽいのよ」
「艶っぽい?」
「夕映えの凱旋門なんかぶっ倒れそうなくらいセクシーだよ。
エッフェル塔にいたっては気絶するね」
「そうなんですか」
「ロンドンはロンドン!って感じだろう?」
「は?」
「こう気をつけしてロンドン!パリはパリ~」
僕は気をつけしたり、しなを作ったりしてギョンビンに説明してやった
「その様子だと仕事も順調みたいですね」

「もうばっちり!言いたいこと言ってさ。ギスにもピシパシって」
「秘書つきでVIP待遇?」
「そのとおり。すっかりパリが好きになったよ」
僕はわざとハイテンションでギョンビンに話した
だってこいつ、今日ちょっと変
最初に駅でハグした時、心の奥が渦巻いてた

イギリス式ゴシック建築の傑作と言われるウェストミンスター寺院
英国王室の戴冠式と埋葬の場として有名だ
以前ここで仲間と接触したことがある
戻ってきたらパブで一杯やろうと言い残し彼は砂漠の国へ旅立った
でもそれきり一緒に飲むことはできなかった
僕が席を立ってからも、礼拝堂の椅子に腰掛け
正面のステンドグラスを見つめていた姿を今でも忘れられない
あの仲間に比べたら、僕は命を賭けろと言われているわけではない・・
「ギョンビン、どうかした?」
「あ、いや別に」
「ここってやっぱ、すごいね」
寺院の中に入るとその厳かな雰囲気にドンジュンさんもちょっと静かめ
「石の文化の象徴って感じしない?戴冠式とかをやる所なんだろ。
あちこち凄い人の墓碑もあるしなあ・・アイザック・ニュートンっ!彼のお墓ここなんだ」
「科学者は皆彼の近くに入りたがったそうですよ」
「ふうん、僕はスヒョンの隣っ!なんちゃって」
「縁起でもない事言わないでください」
「冗談だよぉ、目を吊り上げるなよ。それより知ってる?」
「何を?」
「ニュートンは生涯童貞だったって」
「そうなんですか」
「僕は天才でなくてよかったよ」
「神聖な場所でまたそんなことを」
「はいはい、失礼しました」
「返事は一回!」
「はい・・」
無名戦士の墓が花に囲まれて入り口近くにある
僕はちょっとの間立ち止まって心の中で祈りを捧げた

セント・ジェームス・パークの中を斜めに横切ってバッキンガム宮殿へ急いだ
「衛兵交代始まっちゃってるかな」
「そんなに見たいですか?」
「もちっ!」
ちょっと息を切らせてパレスに近づくと人だかりがあって衛兵交代が始まってた
衛兵と騎兵の行進が終わって、宮殿の前での演奏が始まっている
ギョンビンが僕の腕を引っ張った
「クイーンビクトリアメモリアルからよく見えます」
でも登っちゃだめですよ、ガードマンに叱られます
ギョンビンは僕に注意した
わかったよっ!
なるほどパレスの中で護衛している近衛兵と新しく来た一団とが交代している
手足のばして歩いてみたり、敬礼したりで超面倒くさそう!
僕にはとうてい覚えられそうにない
「あの帽子は邪魔じゃないのかな」
「邪魔でしょう」
「服も重たそうだなあ」
そうこうしているうちに儀式は終わって交代した一団が引き上げていった
「よくあんなの被ったまま馬に乗るよな」
「慣れなんじゃないですか」
「そうだけどさ、ああいうの苦手だわ」
ギョンビンとぐちゃぐちゃしゃべりながらパレス前に行ってみた
衛兵はぴくりともせず、気をつけしている
ハ~イ、なんて挨拶しても知らんふり
勝手に並んでギョンビンに写真を撮らせた
「さすが女王様の家来だね。よく教育されてるわ」
ユニオンジャックは掲げられていない
女王陛下はお出かけのようだ
「せっかく僕が会いに来たのに、つれないなあ」
「アポ入れとけばよかったですね」
「だよな。次回は頼むよ」
「イエッサー」
僕らのジョークにも衛兵は平然と前を向いて立っていた
お見事!
「ギョンビン、そろそろハラ減った~。どこかしゃれたとこでランチしようよ」
「それが、僕お弁当持ってきちゃいました」
「弁当?」
「宿の奥さんが持っていけって」
「はあ?お前、弁当つきの宿に泊まってるの?」
ギョンビンがその日初めてうれしそうに照れくさそうに笑った


替え歌 「美しい昔」 ロージーさん

赤い地の果てに あなたの知らない
明日があることを 教えたのは誰?
いっそ知らないで いてくれたならば
全てが他人-hito-事と 思えるのならば…
あなたはきっと あの人のそばで
生命-inoti-つきるまで 夢みてたのに
今は地の果てに 何を求めて
風に誘われて 消えて行くあなた

来る日も来る日も 雨は降り続く
あなたの胸にも 果てしない道にも
青空待たずに 花はしおれて
ひとつまたひとつ 道に倒れていく
誰が誰が 雨を降らせるのよ
この空にいつまでも いつまでも
雨よ降るならば 思い出流すまで
涙のように この大地に降れ

あなたはきっと あの人のそばで
生命つきるまで 夢みてたのに
今は地の果てに 何を求めて
闇に誘われて 消えて行くあなた

美しい昔 ) 












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