英国駐妻記録4





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* ☆なるほどね☆

イギリス人と話していて、食事の話題になった。

『日本人はなぜだか、大きなパーティーや結婚式などではフランス料理を出すんだよね。
 皇室が国賓を招いたときでも、フランス料理だよ。』
ちょっと自嘲気味にわたしは言った。
『日本ってね、なんでも欧米がかっこいいと思っているんだよ。
本当は負けないくらいの実力があるし、
人間の勤勉さでは勝っていると思うのに、真似をするんだよね』

だって、本当のことだもん。
イギリス人はもちろん素敵な人達だし、
日本人よりも紳士的であったり、心に余裕があることは、絶対にそう。

でも、勤勉さや正確さにおいては、大きく引き離してリードしている。
これははっきり主張せねば!と思いながらも、
やっぱり、欧米の真似をする日本は変だとわたしは思っている。
国賓を招くとき、天皇家の方々は何故にイブニングドレスを着るのでしょう?
何故、着物じゃないのでしょう?(もちろん着物のときもありますが)

と、だんだん、イギリス人相手に、愚痴を言い始めてしまっていました。

そしたら、ちょっと考えていたそのお友達。
「日本人は相手を敬うんだよ。
その気持ちを表すという意味を込めて
欧米風にイブニングを着るんじゃないのかな。
食事だって、日本食はやっぱり特殊だから、
欧米人にはフランス料理を用意してくれるんだと思うよ。」

日本人は相手をリスペクトする。だから、相手にあわせる。
なるほどね。そういう風に言うと聞こえがいいな。そうか、そうか。

それでもわたしは公式外交のときは美智子さまにはお着物で出席して欲しい…
日本文化の代表なのだから…。

わたしは昔から、頭が固い。
自分の国の文化は意識して自分達で守るべきだと思っている。
欧米風に踏み荒らしてしまっていいのだろうか…

みんなぁ~もっと自分の国を大事にしようよぉ~

なぁ~んて言いながら、
日本の伝統的文化を何一つ、身につけていない女…それは私です。

よくまぁ、えらっそうにこういうことが言えたものです…ごめんなさいm(__)m
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* ☆ほうずき☆

イギリスのほうずきは食べられるのですよ。
ドイツでも食べられたと聞きましたから
きっと、ヨーロッパでは食用に作られているのでしょう。

もちろん、日本のものは食べられませんので、
みなさま、お気をつけくださいませ(^^ゞ

食用のほうずきはシトラス系の味、でも、すっぱくなくて、甘くもない。
あと味すっきりの後をひく感じです。
友達にだまされたと思って食べてごらん!と
差し出されてこわごわ食べて以来、病みつきに。
でも、これも季節の味です。春を逃すのなくなってしまいます。

それから、びっくりするほどすっぱいのがいちご!
高級スーパーで色といい、香りといい…
もう、よだれがでるくらいおいしそうないちご…
結構なお値段の割に、少しも甘くないです。美味しくないです!
日本の甘い味になれてしまった私たちの責任でもありましょうが、
2年我慢して試して、2度と買わなくなりました。
イギリスに長く滞在で、
いろいろエッセイを書かれている某なにがし様には、
大きく期待を裏切られること数知れず…
季節の路地もの
イチゴの甘さと言ったら、この世のものではない!と
書かれている! わたしは一度でいいからこの世のものではないいちごを
イギリスで経験したいと、ずいぶん、買わせていただきましたが、
いつもこの世のものではないすっぱさと青臭さで悔し涙にむせんでいます。

いえいえ、某なにがし様、お責めしているのではないのです。
もし、よろしければ、どこのどのあたりと
ちょっとだけヒントをいただければ、
私、あなたの汚名を挽回に車で駆けつけ、
この世のものではないいちごさまに会いにいきますのに…
どこで買ってもまちがいなし…と書かれましても…
今のところ、まちがいだらけでございます。

わたくし的には…たっかくてすっぱくてまずいいちごに比べたら、
ほうずきのほうがずっとお勧めです。
ヨーロッパにお住まいで、まだ試されていない方は、
是非是非、だまされたと思って、お試しあれ♪
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* ☆ごみ問題☆

一時帰国するたびに実家のあたりのごみの規則も厳しくなっていて、
私にはちんぷんかんぷん!

ここいらのごみの分別…義務的には…ないです。
信じられないことに、全く、ないです。
自分の良心次第で、ところどころにおいてある分別ごみの大きなごみ箱に
リサイクルできるもの(衣類、ダンボール、ビンなど)を捨てに行きます。
それから、2週間に一度、缶を家の前まで集めにくることになっていますが、
それもすっぽかしありです。

で、今まで一軒家に住んでいたので、当たり前のように、
分別ごみ捨てを遂行してきたわけですよ。
そして、ウィンザーに越してきて、フラットになり、
ごみ箱も一軒家の倍くらいの大きさの箱3つをみんなで共有することになった…ら
…あららら…びっくり!
このごみ箱の中にビン、ダンボール、衣類に新聞紙に缶に…
お~い、分別って言葉知っていますかぁ~

確かにヨーロッパでも一部のところでは分別はかなり厳しい。
ドイツのフランクフルトなどはその代表かもしれない。
同じドイツでもデュッセルになるとてんで甘いらしい。

日本人はなぜか欧米信仰があって、欧米はすごい、欧米を見習わなければ!
追いつけ追い越せ!っていうが、
日本のごみ分別は…その細かさ厳しさ、うっとうしさ…世界一に違いない…
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vol.1





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