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里こころ
満ちてし止まむ
湯のけぶり
絵がテーマなのに、何で、半端な俳句もどきを
ヒネっておるのかというご非難にお応えして、
比較的平気で一句ヒネッてしまいました。
そろそろ本格的な秋の訪れを ミニスカート
身に感じ、季節の移り変わりに同期するかのように、
揺れ惑う心の動揺を抑えきれず、俳句に託す 気持ちに
嘘はなく、本日はゆるやかで、 穏やかな進行をしよう。
愛媛の真面目なお父さん に請われるまま
可愛らしい日本家屋の門をくぐったと思いなせえ。
居心地の良い居間に通したまま、台所の奥様に
『おい、ちょっとひやい(冷い) ジュースだして』
と声をかけている間に、回っていた扇風機の回転数を
強にしようと、こっそり足の指を開いて伸ばしかけたが、
すぐに、真面目なお父さんが再び顔を出した。
足の指で、扇風機を強にしようと図っていたことに
気がついた様子も無く、慌てて畏まった私を見て
みかんお父さん が言った。
『そがいな遠慮せんでよばんのよ』
(そんな遠慮しなくてもいいよ)
メガネをかけた奥様が盆を片手に居間に入ってきた。
『まあ、お楽にどうぞ』
「は、はい、図々しいに呼ばれまして、 すんません」
『どちらいか』
(とんでもない)
と言いながら向かい合ったソファーに座った。
隣の みかんのお父さん が、八の字眉毛に細い目が線かと
見紛う程に目を細めて奥様に言った。
『兄さんな、自転車で九州一周して来よったんよ』
『へ~、そら、がいなこっちゃ
(すごい、頑健なことですね)
ほ~、自転車でな・・・九州ずっと回ってきたんぞな。』
奥様のへ~、ほ~という感嘆の掛け声が心地良い。
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「いや、ほんな大したこととちゃいますわ」
大したことだと、もっともっと言って欲しくて
正反対の言葉が出た。
オレンジ色の ポンジュース かと目をやると、
案に相違して、恋人の味定番の白いカルピスであった。
『あ、ま~どうぞ』
勧められるまま、一気に飲み干したかった私は、
如何にも2杯目を要求しているように見られても、
阿波の民 とはそんなに卑しんぼなのかと 思われるのが嫌で、
1/3ほどは残して、
「あ~、美味いですわ、喉が渇いとったですけん」
一杯では不足だとの、それとない要請を、
如何に上手に みかんの奥様 の 脳髄に沁み渡らせるかという
命題に心を砕いた。
『あ~、こらこら気が付かんで、
そら喉も渇きようぞ、お代わりじゃ、お代わりじゃ』
みかんの父さんが 気が付いてくれた。
「えぇえ~!ほんなに気ぃ遣わんで下さい」
目で (二杯目はまだかいな) コールを撒き散らしながら、
素早く残りのカルピスを飲み干した。
カチャカチャ音をたてる氷も、口に入れてやりたかった。
折角の好意に甘えただけで、私がいやしいのではなかった。
それを証明するかのように、再び氷が入った2杯目のカルピスは
一気に呷りたいところを、ちびちびと、無理して飲んでいる風を
装ったのである。
氷をポリポリ齧りたい衝動を抑えたのだ。
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『とわいとこまでいっちょったんね~』
(えらい遠くまで行っておったんだね)
夕餉の手を止めて、座り込んだ みかんの奥様 も前にして、
中国地方から始まって、九州行脚のひと渡りを要領よく
論旨明快、意味不明な問わず語りが済むまで30分も過ぎた頃、
「ほな、そろそろ出発しますわ・・・」
快適な家庭の味に浸りきって、 親類の叔父さんの家で
長居をして、小遣いが出て来るまで頑として腰を上げない
小僧のように 見えてしまうと思った思慮深い私は言った。
『ほうじゃ地図じゃ、忘れちょったわい。
国道11号に出る道ののぅえ、
地図描いちゃるけんの』
と自宅から国道までの詳細な地図を描き始めた。
これでもかと言わんばかりに注意書きの多い地図を片手に、
台所の奥様に、水の補給をもお願いした。
他の県民ならいざしらず、 (め、めしはまだですか?)
と聞くには 徳島県民 には無理である。
「 ほなどうもお邪魔しまして、すんません」
と料理を始めた奥様にも挨拶の声を掛けた。
『なんちゃかんまん』
(全然なんでもないよ)
(国道11号に入ったら、即、空き地を探そう)
と 考えながら、玄関を出た。
みかんが2
個
人
揃って、玄関から見送ってくれた。
『気ぃつけて帰ってないよ』
「ほんまにありがとうございます」
手を振りながら、
(
ほんまに、ええ
みかん
人らや・・・)
【お断り】
風呂を炊くにおいに、ふと里心を 掻き立てられ、
望郷の念を 新たに 募らせるこころを詠んだのであり
決して、あれ~、今入っているのは 女子かなぁあ~、
えへっ!と思って、 ヒネッたのではありません。
もうええ加減伊予弁には厭きたかいな?
これで完結なのに、生臭さ記事が多過ぎて… 2009.04.19 コメント(13)
酩酊し、泥酔し、漂泊する政治 2009.03.15 コメント(16)
それでも私は帰ってくるのよ 2009.02.10 コメント(14)