めだまやき                    ***fried sunny-side up***

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ベニスビーチの淡い恋




私はアメリカへ、語学学校3ヶ月、その後ボランティア活動7ヶ月という

プログラムに参加して行った。

その3ヶ月の語学学校で、友達になったゆきちゃんといづみ。

学校も、放課後もいつも一緒だった。



私とゆきちゃんが最初に毎週末ビーチでロスの夏を満喫するようになり、

いづみは日焼けがキライだったので、あとから一緒にいくようになったんだが、

ベニスビーチでは、2つの大きな出会いがあった。



車のない私たちは、バスか徒歩でいける近場のベニスビーチに自然と行くようになった。

ベニスビーチは別名マッスルビーチと呼ばれるほど、

ムキムキな人たちが週末ともなればわらわらやってきて、

青空ウエイトリフティングコーナーではバーベルなんかを上げている。



ある土曜日、いつものようにビーチでころころして、

夕方になったので帰ろうかと道のほうへ歩いていった私とゆきちゃん。


その道中、ベニスビーチには青空体操器具コーナーもあるのだが、

そこを通った瞬間、ゆきちゃんが目を奪われたかっこいい男がいた。

いわゆる good looking guyである。

私たちは、彼らと並んでちょっと離れたおなじフェンスに座り、彼を見ていた。

「毎週いるのかな?」私たちはそんな話をしながら、次の日も同じ場所へと来てみた。



いた。

ゆきちゃん、大騒ぎ。

私もこういうことできゃぁきゃぁ騒ぐことがなんだか懐かしい気分。



それから私たちの、青空器械体操コーナー通いは始まった。



その人は確かにかっこいい。でも私の好みではなかった。

そのうち毎週末、だいたい同じメンバーがわわらわ集まってくることがわかった。

その中にいた、一人が私の目を奪った。ちょーかっこいい・・・。



ゆきちゃんの気になる人は、ちょっと長めの金髪だったので、私たちは「ロン毛」と呼んでいた。

私が気になった人は頭を丸めていたので「坊主」と呼んでいた。

ロン毛はどっちかっつーと、女ウケするタイプのかっこよさ。

坊主は男気な感じのかっこよさ。

エドワードノートン似といえばわかってもらえるかな?



私たちは毎週行っては、数時間ただベンチにすわり、

かなり彼らを凝視(笑)して笑ったりなんだりしていたもんだから、

当然向こうもそれに気づきだして、ある日、彼らがいつものように私たちの前をとおり帰ったとき、

ロン毛が私たちに「Are you having fun?(楽しんでるかい?)」といって、去っていった。

いわゆる、私たちは彼らの視界の中に入っていたということを、決定付けさせる出来事だった。

その日の私たち、とくにゆきちゃんの興奮といったらなかった。

ますます懐かしいこのきゃぁきゃぁ度合いが楽しくなってきた私だった。



その頃の私は、もうボランティア活動に入っていた。

その数日後、ボランティアを終えて私は一人ベニスビーチに行ったら、

なんと坊主が一人、青空体操器具で体を鍛えているではないか!!!!

向こうも私に気づき、初めて会話をした。

そして名前を知った。彼はマシューという。



次の日、ゆきちゃんといづみにランチを食べながら報告。



その数日後に、ちょっと期待してビーチへ行ったらマシューはいなかった・・・。

しかーし、今度はロン毛が一人、ビーチから歩いてくるではないか。

これも「さぁ、お近づきになりなさい」と神様が言っているに違いない。

とばかりに、初めて会話をしたわたし。

あぁ、ここにゆきちゃんがいたなら・・・と思った。

彼の名はダニーだった。





夏の間、そんなことがあった中、平行してこんなことがあった。





ベニスにはスタバが3つある。



スタバ大好きないづみは、私たちと一緒にビーチへいくから、

帰りにスタバに寄ってコーヒー買いに行こうという条件付で、一緒に行動していた。

ベニスビーチからスタバまでは、どのスタバも少し歩くのだ。

私たちも、ビーチに行きたいけど、毎回私たちの要望ばかり優先させて、

嫌がるいづみを無理に連れて行くのにも少し後ろめたさがあったので、

この条件は結構うれしいものだった。

約束どおり、ビーチでのんびりしたあとスタバへ行った。

そこの店員さん、かっこよかった。



店を出て、

ゆきちゃん「あの店員さん、悪くはなかったね」(かっこいいがゆきちゃん好みではないようだ)

いづみ「ん?そうだっけ?あ、後ろ姿かっこいーかも」

わたし「えー私はかっこいいと思ったよー」


てな会話をして、店をあとにした。



それからというもの、「ビーチ → そこのスタバ」 か 「そこのスタバ」 → 「ビーチ」 が当たり前になり、

そのうち、放課後にわざわざベニスのスタバまでコーヒーを飲みにくるようになった。

私は前述のとおりボランティアが始まっていたので、

ゆきちゃんといづみが放課後に二人でよくそこへ行っていたのだが、

久しぶりに彼女らの話を聞くと、あの時のあの店員さんを、今いづみが気にしてているらしく、

お兄さんはよく、休憩で外に出てくるから話しかけたい とまで、

話が発展していた。私たちはその人を「スタバのお兄さん」と呼んでいた。



彼女らにとっては私が一番英語が話せるから(ホントはたいした話せないんだけど)っていって、

彼に話しかけて と言われた。

そんなもん、自分でやったほうがいいよー

と言いつつも、

アメリカ人の友達はたくさん欲しかったので、結局私が話しかけた。



その日のことを今でも覚えている。

結論からいうと、彼は私のことを良く思っていてくれた(=恋愛感情)

↑はもっともっと後々のことなんだが、振り返ってみると、このときから彼は私を良く思っていたんだ。



さてさて、話しかけてお近づきになりましょうかー と意気込んで3人でスタバへ行った。

お兄さんが出てきた。近くの花壇の隅に座って一服している。

「どうするー?」「話しかけなよー」「なんて声かけるー?」「かっこいいー」

などと言い、タイミングを見計らっている私たち。


いづみは、お兄さんの方を意識して全く見ない。

こっちの会話は日本語だから、当然お兄さんに聞こえていても気づかれてない。



私の席は、彼に半分背を向けるような場所だったので、

私はお兄さんの方にぱっと顔の向きを変えた。

お兄さんと目が合った。

こっちを見てた。

しかもお兄さん、目が泳いだ。

見てるの見られた てな感じ。

この時、私は「ん?」と思った。

だって、明らかに「私」を見ていた???

(ごめんなさい、うぬぼれでもなんでもないんです。なんとなくピンときたんです。正直に書かさせてもらってます)



で、普通に話しかけ、ちょっと話をして、それからというもの、

スタバへ行くたびに話をする中になり、そのうちそこのスタバの店員さん全員と仲良くなり、

そのうち一緒に遊んだりご飯食べに行くようにもなった。

彼の名はビリーという。



ちょうどダニーやマシューと、ビリーとのことが平行してしばらく進んでいた。

そのうち、ダニーやマシューたちがいる青空器械体操の、

いわゆる「彼らの島」的スペースで一緒に話したり遊んだり、体操器具したり

徐々に仲良くはなったものの、こっちはなかなか一線が消えなかった。



そうこうするうちに、いづみの帰国が近づいてきた。

最後のほうは、ビリーのことをかなり本気で好きになっていたいづみ。

でも、ビリーは、仲良くなればなるほど、私に気があるとめちゃめちゃ表に出すようになっていた。

正直、困った。

最後までいづみは自分の気持ちを伝えなかったし、

私がいるときは、まず自分からビリーに話しかけることはなかった。

いつも会話は私にまかせ、自分はただ居るだけだった。

そんなんじゃ気持ちは伝わらないし、むしろ自分は相手にされてないんだって思われるだけだよ?

って言っても、私の前では絶対彼に話しかけない。

いづみが帰国するからって、ビリーが私たち3人をランチに誘ってくれたときもそうだった。

きっと、ビリーがらみで私のことを嫌っているんだな と、感じた。

早い話、嫉妬。



私もビリーを良く思っていたし、ビリーの事は好きだった。

でも、いづみは友達だからそれは表に出さなかったし、

そうならなっちゃいけないと思っていた。

結局いづみはそのまま帰国。

帰国前にゆきちゃんに、

嫉妬心から私に嫌な思いをさせてしまったことを悪く思っているって話し、

私はそれをゆきちゃんから聞いた。



帰国後、数週間していづみから変なメールが届いた。

簡潔に言えば、「友情と恋愛どっちをとる?」ってな内容。

かなりむかついた私。

私の気も知らないで、膨らんだ想像で突っ走っている彼女の失礼な内容に、もうどうでもよくなった。



時期は重なるもので、その3週間後、ゆきちゃん帰国。

ゆきちゃんは、いづみがまだいた頃、いづみづたいで彼女の気持ちを伝えたものの、

ダニーには彼女がいたので断られてしまった。

でも、ゆきちゃんは伝えたことに後悔してはいないようだった。



2人が帰国したころには、ビリーとも、ダニーやマシューだけじゃなく

ビーチの”島”の人たちとも仲良くなっていた。



そして私は一人になり、新しい友達や生活を始めなければならなかった。





・・・ところで、この期間中の私の英語力の上達具合?

ダメにきまっているでしょう。

日本人だけと終日毎日一緒に行動してはいけません。

上達しませんから。これ、ホント。









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