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| * | みなさんこんばんは。 心待ちにしてくださっていた方々、お待たせいたしました。 第1話 、 第2話 、 第3話 に続きまして、最終話となりました 第4話です。 この話は 長いです。。。 怖い話が聞きたくない人はこれから先、 読まない方が良いかもしれませんね。。。 * * * * * * * * * * * * * * * * 私は高校三年生。 毎年夏休み上旬から中旬にかけて各部活では県大会の開催に向けて 部活にいそしむ学生が数多くいました。 私は運動部ではないので県大会には出ませんでしたがその代わりに ブラスバンド部が出場する県コンクールに向けて同級生の部員と一緒に 一日中楽器を吹いていました。 三年生の大会出場は最後の大会。 当然気合が入ります。 そしてコンクール当日。 自分のもてる力の全てを出し終わると、青春の部活動は その幕を閉じるのでした。 私は中学からずっとトロンボーン一筋で来ました。 高校3年生のコンクールは中学、高校合わせて6年間で トロンボーンをコンクールで吹くのが最後になる日でした。 今も忘れない、アレが起きたのはそんな県コンクール翌日。 張り詰めた空気の中で必死になって楽器を吹いた毎日の練習から 開放され、”終わった”ということが頭ではわかっていても 気持ちの整理がついていない状態の、なんともいえない気持ちの日でした。 その日は朝から家族と車でどこかに出かけようとしていました。 休日はいつも父母妹と家族四人で朝ごはんから外食、これが日課でした。 父がいつも行くレストランに向かって車を走らせながら後部座席に座っている 妹と私に向かって話しかけました。 「どこ行きたい?」 妹は当時小学六年生。 あまり社会が得意なタイプではなく、とっさに思い浮かんだ県名を 口に出したようです。 「新潟!」 私は 「は?!」 父と母は 「新潟か。じゃあ行くか。」 そんな遠いところにこれから本当に行くのだろうか? 第一、宿も何も取っていない状態です。 着替えも持っていません。 しかし、車は新潟へと向かったのでした。 どれくらい走ったでしょう、新潟に入り、日本海が見えてきました。 普段太平洋側に住んでいる私だからでしょうか。 昼過ぎの海と太陽の位置関係になんとなく違和感を感じました。 地図だけを頼りに海沿いの道を走り、行き当たりばったりの灯台などを 見物し、夕方も近くなってきたので泊まる場所を探しました。 当てもなく車で走っていると海沿いのとある民宿があり、 そこに泊まることになりました。 この民宿、風○館は海の家に部屋が付いた、といった感じの 建物でした。 お世辞にも頑丈という感じでもきれいという感じでもありません。 しかし、その時はあんな事が起こるとは思ってもいませんでした。。。 夕食までは間があったので民宿の前の海岸から海に映る夕日を 家族で眺めていました。 民宿を経営しているのは30代後半の夫婦でした。 部屋は1階。 窓は道路に面した方についているだけ。 眺めはあまり良くありませんでした。 だんなさんが言いました。 「2階が空いてるんですが、そちらにしますか? 海が見えて眺めも良いですし!」 その言葉に私たち家族は喜んで2階に変えてもらいました。 しかし、荷物を2階に運ぶ途中で奥さんが言いました。 「2階ですか?・・・2階はちょっと・・・」 何か意味ありげな言い方をしていたのですが、私たちには その意味はわかりませんでした。 そしてだんなさんが奥さんを諭し、 「良いですけど・・・」 ということで、私たち家族は2階に泊まることになったのでした。 民宿の夕飯。 座敷にテーブルと座布団が並んでいました。 座敷にはほかの部屋に泊まっている人もいました。 他のお客さんたちは皆、作業服を着ているおじさんたちでした。 家族連れは私たちだけ。 しばらくすると夕食が運ばれてきました。 その建物に似つかわしくないくらい豪勢な刺身の盛り合わせ。 その見たこともない大きさと内容に家族みんなでびっくりしてしまいました。 直径50cmくらいの丸いさらに敷き詰められた新鮮な数々のお刺身。 他に何のおかずが出たのか、正直なところ良く覚えていませんが このお刺身だけでもかなり価値のあるものだと思います。 さて、座敷で食事をしていると一匹の白い猫がやってきました。 この民宿で飼っているようです。 おとなしい猫。 他のテーブルにいるおじさんたちがなんとか猫を自分の方に 呼ぼうと、刺身を目の前にちらつかせながらおびき寄せようと しているのですが、まったく無視。 そして猫は何故か私の右横に来て座りました。 まっすぐ私のほうを向いて私の顔を見つめています。 猫とはいえ、あまりずっと見つめられているので気まずくなり、 何度も猫の方を見てしまいました。 するとそのたびにばっちり目が合いました。 周りにいた家族も、おじさんたちも、そして民宿の人も その光景にびっくりしていました。 私が苦し紛れに「食べちゃうぞ」と言ってみたり「刺身がほしいの?」と 刺身をぶら下げてみましたが、刺身にはまったく興味を示さず、 まっすぐ私の顔を見つめているのでした。 夕食後、母と妹と一緒にお風呂に入りました。 お風呂に入ると言っても、軽くて足を洗うくらいの 時間配分しかありませんでした。 夕食もお風呂も終わり、特にすることもなく、私たち家族は 2階にある布団が敷かれた自分たちの部屋でくつろいでいました。 部屋には鍵が付いておらず、悪意を持った誰かが来たら困るので 入り口付近には父が寝ることになりました。 父の布団は縦。 父に頭を向ける形で母、私、妹の順に並んで寝ることになりました。 私たち3人の足の方向には窓があります。 しかし夜の海は真っ暗で、その日は晴れていましたが窓からは 星が見えるわけではなく、窓は真っ黒でした。 しばらく横になっても家族で楽しく会話をしていました。 電気を豆電気にし、本格的に寝ることになりました。 そのうち父・母は寝てしまいました。 しかしまだ目がさえている私と妹は二人でふざけあっていました。 ふざけているのが一段落つき、私は両手の平を頭の後ろに組む形で 寝転がりました。 楽しい気分の中で自分に冗談を言うように思いました。 このままからだが動かなくなったりして(笑) な~んてね、そう思いながら体勢を変えようと思ったら 本当に体が動かない。 どうしよう!? そう思いましたが、しゃべることも出来ないので 助けを呼ぶことが出来ません。 父・母は寝ているものの、妹は隣の布団でまだ さっきの余韻を楽しんでくすくす笑っているのです。 どうして私だけ!!?? と、ちょっと悔しい気持ちに駆られましたが、そんな余裕も 次の出来事で消えました。 足元に黒い人影が私を見下ろすように 立っていたのです。 そして手元に持っている赤い光を まるでヨーヨーを回すように グルグル回し始めたのでした。 赤い光がだんだん早く回り、えもいわれぬ恐怖感が 襲ってきました。 その後、赤い光の回る速度が速くなってきました。 回転速度がピークになってしばらくすると 突然赤い光が窓から入ってきました。 何故か、黒い影の子供だと思いました。 その赤い光は背丈で言えば2~3歳くらいの子供の背丈くらいでした。 ヨーヨーと同じ色の赤い光。 その光が黒い影の横に私の方を見る形で立っているのでした。 (立っているように感じました。) 動けない中、この影に何をされるのかもわからず、 恐怖もピークに達していきました。 そして私は思いっきり頭の中で叫びました。 嫌だ!! すると光と影は ふっ と消え、体も動くようになりました。 相変わらずくすくす笑っている妹。 相変わらず気持ちよさそうに寝ている父と母。 すこし怒りを覚えました。 その後は何もなく寝つき、朝を迎えることが出来ました。 その夜あった出来事は、宿の人には告げずに帰ってきました。 そして無事、家に帰ってくることも出来ました。 今考えてもあの時の影と光はなんだったのか、よくわかりません。 あの奥さんの言葉も、あの白い猫の反応も、全てはこの陰と光が 私の前に現れたことに関係しているのかも知れません。 あれは何だったのでしょう? そして今もあの民宿はあるのでしょうか? ネットで調べた限りではまだ見つかっていません。 名前がわからないものでも大抵のものはネットで調べれば 見つけることが出来るようになってきたのですが、 この民宿は名前がわかっているのに見つからないのです。 まさか、初めからあそこには宿なんてなかった、なんてことは・・・ ないですよね? |
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