誕生

●緊急帝王切開

点滴をはずした日に陣痛がやってきました。
しかし、陣痛と赤ちゃんの心音を調べるモニターを付けてみると、
陣痛が来るたびにTOMOの心音が下がっていました。
先生はこの赤ちゃんは陣痛に耐えられないと判断し、
緊急帝王切開の準備がはじまりました。

午後10時すぎ手術室へ。
手術室では10人くらいの人が待機していました。
産婦人科の先生、麻酔科の先生、新生児科の先生、看護婦さんなどなど・・・
私は緊張で体がガタガタ震えていました。
背中に硬膜外麻酔をうち、あっという間に手術が始まりました。
しばらくすると”おぎゃーおぎゃー”と元気な産声が聞こえました。
”おめでとうございます。男の子です。あーおしっこしたよ”
良かった~元気な子が生まれたんだ~!
その後私は処置のため眠りにつきました。

~ 2006年1月末 午後11時 TOMO誕生  約1700グラムのちいちゃな赤ちゃんでした ~

この後旦那さんはNICUにTOMOに会いに行きました。



●夢であってほしい


出産当日は興奮で眠れませんでした。
旦那にTOMOはどうだった?とメールを送りました。
普段はすぐに返事が来るのに、なかなかこない・・どうしたのかな?
しばらくして”TOMOは”サルみたいでかわいかった。元気に動いていたよ”とメールが来ました

はやくTOMOに会いたい。

朝に主治医(帝王切開は違う先生がしました)がやってきて

”昨日は大変でしたね。体重も小さくて、それに腕がね・・・”

”えっ?うで?!”

先生は慌てて(私がすでに知っていると思ってた)
”でも、肺でちゃんと呼吸して元気ですよ!”

すぐに想像はできました。
たぶん手がないんだろうな・・・両方ないのかな?
なんでこんな事になってしまったんだろうか。
夢であってほしい。

●告知

旦那さんに腕のことを聞いてみると、一枚の写真を見せてくれました。
TOMOの右手は半分ありませんでした。
よかった左手がある、それに元気ならいい。

この日、小児科の先生からお話があるというので
旦那さんと一緒にNICUに向かいました。
私は麻酔がまだ効いていた状態で足が動かなかったので、
車椅子で様子を聞きに行きました。

個室に小児科の先生が真剣な顔をして座ってました。
いやな予感・・・

先生からこう告げられました。
お子さんには鎖肛(肛門の位置がずれている)があります
心室と心房に穴があいています。
そして、大動脈が狭くなっているため下半身に血がいかなくなる可能性があります。
心臓に関しては専門ではないので後で専門の先生に診てもらいましょう。
わかっているのは今のところこれだけです。

”何か質問はありますか?”
私の頭の中は真っ白になり、何も考えられませんでした。

妊娠したら9ヵ月後に赤ちゃんは五体満足で健康に生まれてくるのが普通だと思ってた。
出産したら一緒に家に帰って、忙しい育児が始まるんだと思ってた。

右手の障害に病気まで・・・
それにまだ他の病気が見つかるかもしれない・・・
ショックで私も旦那さんも言葉を失いました。


その後、TOMOに会いにNICUへ。
TOMOは保育器の中で足をばたばたさせていました。
正直彼の顔を見るのが辛かった。



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