PR
New!
保険の異端児・オサメさん![]()
(古今集 読み人しらず)
恋の歌を、と思っていたら、ふと口に浮かんできた歌。
まだあった。
橋姫の片敷き衣(ころも)さむしろに 待つ夜むなしき宇治のあけぼの
(新古今集 後鳥羽上皇)(一人ぼっちの夜の橋姫)
網代木(あじろぎ)にいさよふ波の音更けて ひとりや寝(い)ぬる宇治の橋姫
(新古今集 慈円)(魚を捕る仕掛けに波はぶつかりぶつかり夜は更けていく。
ああ、今夜も橋姫は一人で眠れぬ夜をおくっているのだろうか)
どれも、来ない人をしのんで寂しく思っている歌。
きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに 衣片敷き独りかも寝む(新古今集 藤原良経)
ま、天下の太政大臣が寒い夜に筵を敷いて戸外で寝る、なんてことはないだろうから、寝ている女の横でふと戯れて作った歌かもしれない。
万葉集九には、
吾が恋ふる妹は逢はずて玉の浦に 衣片敷きひとりかも寝む (恋しいあの人は会おうとしてくれない。我は玉の浦に一人寂しく寝る)
がある。
橋姫伝説は奥が深い。女の妄執・嫉妬・悋気などを含めているようであるが、悲しみの表出でもあるか。
ロンドン橋 落ちた
落ちた 落ちた。ロンドン橋落ちた マイ フェア レディ。
とともに、橋を作っている間の犠牲者を弔って歌われた追悼の思いが込められている、と考えれば、様相が変わってくる。 ただ、恋に泣く女、などというわけにはいかなくなってくる。