日本語はダメか2

日本語はダメか2

2014.09.15
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U-21が快勝のアジア大会初戦に見せた「2つの顔」


 クウェートによる牽制は、試合前から始まっていた。メンバー表に記載されたクウェートの選手たちの身長が極端に低いことに気づく。スタメンのほとんどが160センチ台。
しょんぼりこれが確かなら、164センチの中島翔哉や168センチの大島僚太と同じぐらいの背丈の選手ばかりということになる。ところが、ピッチに現れた彼らは185センチの鈴木武蔵や186センチの岩波拓也と同じくらいの選手がたくさんいる。やはり、中東のチームはどんなところで撹乱してくるか分からない。


 14日、韓国・仁川でひと足先にサッカーから開幕したアジア大会。U-21日本代表は、連覇を狙う初戦でハーフタイムを挟み異なるふたつの表情を見せた。前半に見せたのは「慎重な表情」だ。最終ラインに5人のDFを並べ、5-2-3とも5-4-1とも言えるシステムを採用。守備に重心を置く、手堅いゲームプランでこの一戦に臨んだ。今年1月にオマーンで行なわれたU-22アジア選手権では、イランとの初戦で開始直後からラッシュを浴び、まんまと先制を許している。おそらく、その反省を踏まえてのことだったに違いない。

 このチームはベースとなる4-3-3から、システムをさまざまに変更して戦ってきた。5-2-3は4-3-3の中盤の底、アンカーを初めからディフェンスラインに組み込んだもの。「後ろに重心を置き、まずは相手がどういう出方をするのか探りたかった。相手に出て来させるプランを持とうと思った」と手倉森誠監督は狙いを語った。
 その前半、やや堅さがあってミスを頻発させたが、攻撃では狙いどおり、シンプルにロングボールを前線へと送ってクウェートのプレスをかいくぐる。攻めあぐねながらも、前半の終了間際には前線に飛び出した大島が原川力のパスを巧みにトラップして左足で流し込み、リードを奪ってハーフタイムを迎えた。

 一方、後半に見せたのは「大胆な表情」だ。両ウイングバックはポジションを上げ、両ウイングは中央に絞って3-4-2-1気味のシステムに変更。前半よりもボールをしっかり回して押し込み、コンビネーションでの崩しや2列目、3列目からの飛び出しを増やしてクウェート攻略を狙う。


「パスを繋ぎたい選手たちが多いんですけど、自分たちが支配するためにも、まずは背後を狙おうということで臨んでます。自分も含めてミスが出てしまいましたけど、前半はそれが出来たんじゃないかって。一方、後半はスペースが空いたのもあるんですけど、繋いで崩すことが割と出来たのかなって。この1試合でそれが出来たのは大きいと思います」。キャプテンマークを巻いた大島は、手応えを口にした。


 慎重に戦った前半と、攻撃的に戦った後半――。「ふたつの表情」を持つうえで大きなカギを握るのが、この日2ゴールを奪ったセンターフォワードの鈴木だ。
 前半は、ロングボールに対して競り合ったり、爆発的なスピードで相手DFの背後を脅かしたりして、相手を牽制し続ける。一方後半は、ボールを収めて起点となって、野津田岳人や中島ら2シャドーに預けたあとは、コンビネーションの中からゴールに迫る。チームの性質上、前線からの献身的な守備は当然として、スピード、高さ、懐の深さ、そして、もちろんゴールが要求される。
 ボールキープに関しては粗さがまだ目立つものの、この日は2ゴールを奪って、エースとしての責務を果たした。これまでは、スピードや高さなど、身体能力を生かして奪うゴールが多かったが、この日の2点目は違った。ニアに走り込むと見せかけ、スピードを緩めてマークを外し、マイナスのクロスを要求して決めたスマイル計算づくのゴール。「(室屋)成と目が合っていたし、ジェスチャーでも合図を出していたので。そこにちょうど良いボールが来て、理想的に入って良かったです」と本人も手応えを隠さない。

「プレスの方向付けや、コーナーキックの際に跳ね返す役目も担ってくれる」と指揮官も言うように、守備での貢献度も高い。荒削りだが、それだけに伸びしろも多く、重用したくなるのも理解できる。
「ボックスの中に入っていく迫力はオマーンの時よりも付いたなって思っていますよ」と指揮官が目を細めれば、「今のチームを見れば、あいつがエースだと思うので、武蔵が2点取れたのはチームとしても勢いが出ると思います」と岩波も期待を寄せる。
 前後半で戦い方を変える柔軟性を見せ、エースにも2ゴールが生まれた。まだまだ手探りではあるが、U-21日本代表は、上々のスタートを切った。
(文責・飯尾篤史/サッカーライター
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最終更新日  2014.09.16 02:02:12
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