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陸上・中長距離 門田、東京で金
「優しさ」力にコーチ、母へ恩返し /大阪
「300メートルダッシュ、100メートル流しを3本それを3セット。
きついけど、最初から力を入れて走るように。ええな?」
「うん!」。
コーチの指示に丁寧に返事をすると、足取り軽く駆けだした。
陸上中・長距離の門田丈幸選手(24)=八尾市=の練習はキッチリしており、
黙々と正確にメニューをこなす。
「いい走りができたら日本代表になれる。
パラリンピックに出て、1位を目指します!」
門田さんは軽度の知的障害と自閉症を持つ。
5歳の頃、医師から「自閉症とのボーダーです」と告げられた。
「確かに言語の遅れはあったが、我が子が障害児なの?と衝撃を受けた」
と母恵子さん(51)。
「小学校入学の頃、やっと丈幸の障害を受け入れました」。
親がいなくなっても、困った時は誰かに助けてもらえるように育てたい。
そんな思いとシンクロするように、人との縁が動き出した。
野球、卓球に挑戦したが、長続きせずに困っていた時、
地元公立中の陸上部顧問が受け入れてくれた。
府立八尾翠翔高校でも陸上部に所属。
そして高校3年の時
、知人を介して障害者陸上の第一線の指導者である丹波徹二コーチ(35)
と運命の出会いを果たした。
週6日、久宝寺緑地(八尾市)の周回コースで練習する。
律儀で真面目な性格が毎日のトレーニングを支え、
抜群の体幹と柔軟性を身につけた。
丹波コーチも言葉で指示が伝わらない時は、
身ぶりだけでなく、
意識すべき体の部位を軽くたたいて気づかせる。
記録はメキメキと伸び、
2013年には国際知的障害者スポーツ連盟(INAS)
世界選手権(チェコ)に出場、日の丸を背負った。
15年のINASグローバルゲームス(エクアドル)では
1万メートルで7位入賞。
しかしこの時、左アキレス腱を故障していた。
門田さんが「大丈夫です」と答えていたため、発見が遅れた。
門田さんの「大丈夫」は「頑張れる」の意思表示であり、
「痛くない」ではなかったのだ。
それ以降、練習をセーブすることを覚え、16年秋にほぼ完治した。
5000メートルの自己ベストは16分4秒23。
現在、20年東京パラリンピックで知的障害の長距離種目が入るか未定だが、
丹波コーチは
「15分0秒台を出せればパラリンピックが見えてくる」
とこの冬の成長に期待を寄せる。
アスリートとしての門田さんの弱点は「優しさ」だ。
「ここだ、というところでコースを譲ったりするんですよ」(丹波コーチ)。
しかし、それが良さでもある。
恵子さんは
「それも丈幸らしさ。元気で楽しく走り続けることができれば本望です」。
そんな思いを感じ取ってか、
門田さんはこう宣言した。
「いい記録を出して、コーチを喜ばせ、母親を大興奮させたい!」
【毎日新聞 jp/articles/20170110/ddl/k27/050/184000c#csidxe6fb28ecb86b1bc8079b3122913469c
】
人生目標ができると、その目の輝きはまた天下一品ですね。 🌠