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陽炎の向こう側 浅井 キラリ
この空の下で 7
千鶴は、静岡出身で、大学時代から一人暮らしをしていた。
静岡出身らしくおおらかな性格でそれでいて頑張り強かった。一見、人に合わせているようで、自分の筋を通す。彩子からみると千鶴子は生き方が上手だと思えた。
卒業後はデパートに就職した。そのデパートは時代の先端を行くようなデパートでテレビのコマーシャルでもキャッチーなコピーを使って若者に人気だった。また、大卒女性を多く採用し、バイヤーなど専門職に積極的に登用していた。
千鶴もそのコースに入っていた。一年目は売り場担当だったが、2年目からは女性用小物の買い付けの担当になり、かなり忙しい毎日を送っていた。
先輩社員とともにあちらこちらに買い付けにいったり、新商品の企画を出したり。
早々と、リタイアーした彩子から見たら着々と進んでいるという感じだった。
翌日、彩子は一樹に千鶴から食事の件のOKをもらったことを伝えた。
彩子は仕事にも馴れ、毎日、定時に出社して定時に昼食をとりほぼ定時に退社していた。
定時に退社できるようになり時間ができたので、帰り道にあるカルチャーセンターで茶道とテニスを習い始めていた。
いよいよ約束の金曜日になった。一樹が青山のイタリアンのお店を予約していた。
ベルコモンズの前で千鶴と6時半に待ち合わせをした。
夕方になって、翔から一樹に引き継ぎが入って行けなくなったという電話が入った。その電話の会話の一樹の声が彩子にも聞こえてきた。
「森川さん、翔君仕事が入って来られなくなっちゃったんだけど。代わりに他の同期を誘ったよ。いい?」
「別にいいですよ。」
「じゃあ、6時前に出よう。」
「はい。」
千鶴に会うのは2ヶ月ぶりくらいだった。
千鶴の仕事が忙しく、なかなか会う暇がなかった。今日はよく出てこられたものだと彩子は思った。
彩子は一樹と一樹の同期の林田毅と一緒に待ち合わせ場所へ向かった。
6時半少し前に着いたが、すでに千鶴は来ていた。
千鶴はオフホワイトのスーツにベージュのバックと靴を合わせていた。
すっきりした感じでなかなか似合っていた。
まだまだ暑い日が続いていた。
彩子はベージュのコットンセーターに白のパンツ。今日の主役は千鶴。
早速、一樹が予約していたイタリアンのお店へ行く。
青山通りを渋谷方向へ少しいって脇道に入ったところにあるお店だ。
最近、雑誌などで話題になりつつあるお店だった。
一樹はそう言うところには敏感だったし、今日の力のいれ具合が選ばせたお店なのだろう。
一樹と千鶴が奥の席に向かい合わせに座り、彩子は翔の代わりに来た毅と向かい合わせに座った。
毅は結構がっちりした体格で、その体格に似合わない優しい笑顔の持ち主だった。
家が老舗の呉服屋さんとかで、育ちがそうさせるのか余裕が感じられる物腰だった。
彩子は同じ研究所にいながらこの日まで一樹と話しをする機会がほとんどなかった。
たまにある研究所の食事会とかで言葉を交わす程度だった。
他の若い女の子たち同様いい印象をもっていなかった。
ウチがお金持ちらしく、それを少し鼻に掛けた感じがあり、そのくせせせこましい感じがする。
自分の思い通りにことが運ばないと露骨に顔にだしたりすることもあった。
彩子より1つ年上だが、子供っぽい感じがしていた。
ワインで乾杯して、オードブルが運ばれてきた。
色とりどりの野菜のマリネと、生ハム、卵料理がちょこちょこと白いお皿に盛りつけられていた。
「どんな仕事しているんですか?」
一樹が口を切った。
「女性用小物の買い付けです。」
「じゃあ、出張とか多いの?」
「そうですね。先輩と一緒ですけれど。あ、女性の。まだまだ見習いっていうところです。」
「すごいね。趣味は?」
「今は、仕事が忙しくて、休日は掃除やたまった洗濯をしています。あとはショッピングとか、映画を観に行ったりするくらいです。大学時代はワインの同好会に入っていたので仕事に馴れて、時間の余裕ができたらまたワインを楽しみたいです。」
「へぇ~。ワインに詳しいんだ。森川さんってそういうのあるの?」
急に、一樹が彩子に振ってきた。何となく彩子を馬鹿にした感じの口調が気にかかる。
食事は前菜からパスタへ。彩子は、ペペロンチーノ、千鶴は、カルボナーラを頼んだ。
上品に盛りつけられたパスタが出てきた。
ペペロンチーノの辛さが絶妙。千鶴のカルボナーラも、こってりチーズが絡まっていて美味しそうだった。
彩子は、一樹のとげのある言い方に少しムッとしていた。
「私はお茶をやっています。ちづちゃんは洋物で私は和物。そういう田中さんは何か趣味があるんですか?」
彩子も少し感じの悪い口調で聞き返した。
「僕の趣味はクラシックかな?森川さんはクラシックなんて聴くの?」
またしても感じの悪い一樹の口調。
その間に、メインディッシュが運ばれてきた。彩子は、何となくお肉が食べたくて、子羊のシシリア風を頼んだ。どこが、どうで、シシリア風なのかよくわからないが。千鶴には、ブイアベースナポリ風が運ばれてきた。
「クラッシックはクラシックでもクラシックバレーはよく観に行きましたよ。最近はご無沙汰していますけど。」
「へぇ~。」
「同じ大学出ているのにどうして橋本さんはキャリアで森川さんはウチでバイトなの?」
「前の会社で体調崩したんです!」
いつの間にか一樹の質問は千鶴から彩子へ代わっていた。
何となく流れがそうなってしまっていた。でも、彩子には不愉快な一樹の口調だった。
それでも彩子は一樹と千鶴の会話が弾まないのが気にかかり、どうにかこうにか話をつなげていた。子供っぽい一樹には落ち着きのある千鶴は大人すぎる感じだったのかもしれない。
一緒に来た一樹の同期の毅も弾まない会話が気にかかるようで、その場に来られなくなった翔のことを話題にし始めた。
「今日、翔君来られなくて残念がっていると思うよ。彩子さんもすらっとした感じだから、長身の翔君とはお似合いですよ。また一緒に食事にでも行きましょう。今度は翔君も一緒に。どうして、こんな日に仕事が入っちゃったんだろう。彩子さん、テニスするんですか?」
「はい。今、習っています。まだまだサーブもろくに入らないくらいの腕前です。」
「翔君はテニス上手だから教えてもらうといいよ。」
「そうなんですか?」
「ウチの庁で持っているコートが調布の方にあるんですよ。そこによく行っているみたいだから。」
毅と彩子は翔の話題で話がはずんでいた。気がつくと、一樹も二人の会話に入ってきていた。
「翔君が移ってきたら歓迎会どこがいいかな。」
一樹はもうレストランのリストを頭の中に並べていた。
そろそろ、デザートが運ばれてくる。一樹の話だと、ここのレストランのデザートの盛り合わせがお薦めだとか。
千鶴は黙って話を聞いていた。
「来週、僕の資料の計算やってよね、森川さん。」
「はい、はい。」
「じゃあ、来週ね。」
「お休みなさい。また、機会があったらお食事しましょう。今度は翔君も一緒に。」
「おやすみなさい。」
「今日はありがとうございました。お休みなさい。」
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