ポンポコのひみつきち

名前




それでもたまに東はうちの家に来た。



ピンポーンピンポーン。ドキッッとはする。

けど前よりかはドキドキしなくなった。




学校が始まって1週間くらいたったある日。東がきた。





うちはそのとき友達と違う部屋で遊んでいた。



東が来てるって知らんかった。




友達が帰ってリビングに行くと東がおった。




めっちゃビビった…。




そして東も帰ろうとしていた。





うちと東は一言も言葉を交わさんかった。



別に東はうちのことはなんも思ってない。ただ話す話題がなかった。



それで、うちはゴミを捨てに行こうとした。




そしたら、




「コンコルドってどうかなぁ。」






東はうちのお母さんと話していた。近所の女の子の誕生日プレゼントを何にするか迷っているらしい。




うちは思わずこういった。




「コンコルドって結構するで?」




「は?それが何?」






言わんかったらよかった。どう返事していいか分からん…。





「え…えっと…金持ちやなぁ…と思って・・・。」



何言ってるねん…。うち。




「ふぅん。」





うちはゴミをすてに行くとき、東の言葉が頭の中でずっとこだましていた。





そしてゴミ捨てからかえってきてもまだ東はいた。




玄関でうちのお母さんと話していた。





うちは何も言わずに東の横を通った。



それで手を洗うために洗面所に行った。






「皐月、皐月。」






東…?東がうちを呼んでる…。しかも名前で…。





「な、何!!??」






「コンコルドっていくらぐらいするん??」






「えっと…○○○円くらぃ。高いのやったら○○○円かな。」







「そっかぁ。」






それだけ言って終わった。けどうちは笑みをこぼした。





だって半年ぶりくらいに東がうちの名前をよんでくれたねんもん。





いつも「おい。」とか「お前。」やのに…。





ん?うれしい??あれ?



うちって東のこと諦めたはずやん。



喜んでるし…。









やっぱ無理やったんやん。東のこと諦めるとか…。





簡単なことやと思ってた。





前ほどじゃないけど、またうちは東のこと好きになったんや。





え、ちゃうんかな。諦めてなかったんかな。前までも。



やっぱり引きずってたんやわ。うん。



いいや。また積み木は土台から作ろう。









          築いていこう。














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