艶色艶美 毒林檎

艶色艶美 毒林檎

忘れてはいけない事件。

2003年 7月 18日 (金) の日記

今日は最高に辛いコトがあった。
ショックでショックで当分立ち直れそうにない。

今日、1学期の終業式やとゆぅのに、
全校生徒の前で校長から悲しいお知らせがある、とのことやった。

ようこの同学年の子が自殺したらしい。

別に全く知らぬ子あれば、わざわざ日記に書いたりしない。
それが今日初めて知った子であるのなら、こんなに今、目が腫れて頭がガンガン痛いわけがない。

けど、その子はようこが1年の時からずっと気になっていた子やった。
彼の名は西峯くん。
けど、この名前もついさっき知った。
気になってた、というのも、それが恋かといわれたらそうじゃない(と思う)。
気になってた、若しくは、興味をそそられていた(過去形で話すのはかなり辛い)
という方が正しいかもしれない。
なんせ、ようこは普通科、西峯くんは情報処理科。
関わりなんてなかった。
多分向こうはようこの顔すら分からんと思う。
ようこが西峯くんの名前もしらんかったから当然やけど。
とにかくうちらは何の関わりもなく、会うのは食堂ぐらい。
あと集会とかで集まった時に見かけるぐらいやった。

西峯くんはちょっと変わってるとこがあった。
それなりに男前で、髪は茶色く染めていて、ツンツン立てていてセンスもいいし、
いちびってるそのへんの男と比べたら普通にかっこよかった。
それやのに、(こんなんゆぅたら失礼やけど)地味でどっちかというと暗めの子ばっかがいる演劇部に入ってた。
イケイケ学校であるようこの高校の、たいていの子は、普通そうゆう子にあまり関わりをもたんかった。
その子たちもあまり関わりをもとうとせんかった。

別にここまではよくある話。
ところが西峯くんは、そんな子たちばかりの演劇部に入り、
普通に明るい子たちと一緒にいればモテるやろうにわざわざその子たちと一緒にいた。
当然ようこの周りの子はみんな不思議に思ってたし、ひいていた。
「何であの子らと一緒におるんやろなぁ・・・」
「~さんとしゃべっとうで!!~さんにも友達おってんなぁー。
 あの男の子、普通にしとったらかっこぃぃ系やのに・・・」
とかゆってた。
ようこもそう思ってた。
でも逆に、周りの目を気にせずに堂々と自分のしたいことをしてる姿が凄いと思った。

イケイケがたくさんおる集団の中では、一緒におる人たちの価値ってのもある。
周りが地味系やと、自分も地味系になる。
そうなるのが嫌やからイケイケと一緒におる。
要するにプライドが高い人が多いのだ。
これだけ偉そうにゆってても、ようこもその中の一人であるというのは、否定できんことである。
そんな中で、西峯くんは、周りの目を気にせず演劇がしたいから演劇部に入ったんやろう。
そんな変なプライドを持ってない西峯くんが、ようこは凄いと思えて仕方なかった。

その頃からずっと不思議に思ってたのもあり、凄いな・・・って憧れてた部分もあったんやろうと思う。
興味をひかれていた。
名前も知らん、知ってるのは情処で演劇部。
そして「変なプライド」を持ってない心優しい強い人。
ようこの情報網はこれだけやった。
(中には推測もあるが)

別にこれが恋かといえばそうではない。
西峯くんの、その人間性に興味を惹かれてたのだろうと思う。

食堂で見かけた時。
集会で集まった時。
唯一会っていたその時は、ちょうど目線上にいるからか、ようこはいつも西峯くんをぼ~っと見てた。
理由もなく。
話したこともない。
目もあったこともない。
不思議な空気を持つ人やな・・・と思いながら。

2年生の1月に修学旅行で沖縄に行った。
何日目かのコースで、「琉球村」に行ったときがあった。
その日のその時間に琉球村を選んだ人は少なく、
2年生全員(普通科・商業科・情報処理科の子全員 計320人)合わせても、
15人ぐらいしかおらんかった。
だから移動のバスはガラガラで、琉球村行きの生徒全員の顔が見渡せた。
西峯くんはそこにいた。
西峯くんは一人で座ってた。(クラスで嫌われてる、ハミらされてる、というのをきいたことがあった)
他の情処の男の子に話しかけられてはいたにせよ、一人で座ってるのがまた気になった。
ようこは初めて話しかけられるときかもしれん!!と思って、タイミングを計ろうとしてた。
でも午前中にやったマリンスポーツのシュノーケリングとドラゴンボートなどではしゃぎ疲れてたため、
そのままバスで爆睡してしまった。
一緒にいたようこの友達も多分寝てたと思う。

起こされて気がつくともう琉球村に到着してて、慌てて支度して走り出した。
「帰りはしゃべれたらいいな~☆」と思いながら、琉球村を堪能していた。
普通に笑いながら楽しんでて、ふっと考える時もあった。
「あの子ちゃんと楽しんでるんかなぁ・・・」 と。

ふと気付くと友達が何かキャッキャッゆーてる。
見てみると『ヤシの実ココナッツミルク』ってゆぅ(ような名前やったと思う)飲み物が売っていた。
1月でも暑い沖縄ではノドが乾く。
うちらはほ~っと見とれて飲みたいなぁぁ☆とかゆってた。
ふと値段を見ると1000円。
「ふざけんな!!ヽ(#`皿´)ノ」
「飲み物が1000円?!高っ!!ありえん!」
「こんなん買う人おらんよなぁー!!!!!」
とかゆって、ちょっと飲んでみたかったけど、なにごともなし過ぎ去って行ってん。

またここまではよくある話。
楽しんで、つかれたぁ~っとか言いながらバスに戻ってみると、
なんと西峯くんがあのヤシの実ココナッツミルクを持っているではないか!
ようこらはびっくりして、
「ホンマに買う人おったんゃ・・・A^_^;」
とか言いながら中にはひいてた子もおったけど、
ようこはますます興味をもったわけ。
それで、チャーンス!!と思い、西峯くんの方にかけよって、
「なぁなぁ!!それ自分で買ったぁん?!」
ってきいてみてん。したら
「うん。でもまずい・・・おいしくないねん」
とかゆぅから、
「まぢでぇ!!?1000円やろ?!よー買ったなぁ!!何で買ったん~??」
って聞いたら、
「なんとなく・・・飲んでみたかったから」
とか答えてたんを覚えてる・・・。
1000円あったらもっといいもん買えるのに、
高校生が1000円も使ってただのジュースを買ったことにみんなびっくりしてたし、
ようこもやっぱ変わった子やなぁ~と思ってた。
ますます何かわくわくした。
気付くと情処の子らが、
「お前こんなんよう買うわ~!!ちょっとちょーだい??」
とかゆってて、西峯くんはようこらの前の席ぐらいにおったからようこは話きこえて、きいとってん。
「いいで~」
ってゆぅ西峯くんの声が聞こえた。
「うわ!」
情処の子の声。
「なっおいしくないやろ~?」
「ホンマゃ・・・」
とかゆぅやり取りが聞こえて、ようこも飲みたいな~って思ってたん。
そしたら周りの子にヤシの実がわたって、西峯くんの知り合いであろう女の子も飲んでて、
こっちまでまわってきてん。
で、ようこがピーンときて
「なぁなぁ!!ようこも飲んでいー??」
ってきいてん。
したら西峯くんすごい優しい子で、
「いいで~!」
って快くOKしてくれて。
飲んでみたけどやっぱり変な味がした・・・。
「もっと爽やかやと思ったなぁA^_^;」
ってゆぅてたらようこと一緒にまわってる友達も欲しい言い出して結局バス全員ぐらぃの勢いでヤシの実がまわったんょ。
その時は西峯くんいろんな子に囲まれて、あんま笑った顔は見れんかったけど、
(席後ろやったし、楽しくなかったんかもしれんけど)
ちょっとほっとして後は友達と喋ってたらすぐホテルについて解散やってん。

その後も、これを機に喋れるかなぁ?と思ってたけど、
その他は全然コースちゃうかったし、食事どきに会ったとしても普通科と情処じゃ遠すぎるし、
わざわざ話しかけに行く勇気もなかった。
まずこの気持ちを誰にもゆってなかったから。
ようこの心にだけ、しまってたから。

今思えば、あれが最初で最後の会話やったんやと思う。
その時だけやったから、もう声も思い出せんけど、内容は覚えてる。
話せた瞬間、すっごい嬉しかったから・・・。

その後も、学校でまた見かけた時も相変わらず西峯くんは、地味系の子と話してたのを何回か見かけた。
きっと演劇部にも行ってたんやと思う。
やっぱり変わった子やな~と思いながら、
向こうはもうようこのことなんか忘れてるんやろうな~と思ってた。
そして淡々と毎日が過ぎていった。

西峯くんに対するよく分からん気持ちは、誰にもゆってなかった。
何かあればすぐ友達に相談するようこにとって、
こんなに長い間抱えてるよく分からん気持ちを自分の心の中にだけしまっているのは、とても珍しいことやと思う。

昔色々あってから、
ようこは本気で誰かを好きになる、というのができなくなっている。
それは今もである。
高校1年の時それを経験したが、それから今(高校3年)までずっとこの気持ちは変わらない。
ずっと本気になれへんようこが、約3年間も1人の人に興味を持っている。気になっている。
こんなに誰かのことを知りたいと思ったことは久しくなかった。
3年になって食堂ではあんまり見かけんようなったけど、
集会のたびに目に入った。
情処と聞けば探してしまっていた。
それ以外は忘れているのだが。

何事もなく毎日が過ぎていった。

ついこないだ、7月15日の日記にも書いたように、その日はまかと遊んだ。
語ってた時にひょんなことからそうゆう話題になって、
「そういや瑶子さぁ~・・・」
って西峯くんのコトゆっちゃったのね。
別にそれはそれでよかってんけど。
ゆぅつもりなかってんけど、何か「今言いたい!」って衝動に駆られて、ぶっちゃけてん。
まかは「ふんふん」って聞いてくれた。
だから余計しゃべってしまって、結局今の気持ち全部ぶっちゃけてもてん。
したらまかは、
「それは恋やな。」
ってゆってきた。だからようこは
「ちゃぅわぁ~!!
 恋じゃなぃねんて!何か気になるんやって!あるやん?
 気になってしょうがないとかって!」
とか必死でゆぅてて、まかにも色々ゆわれたけど、
「そりゃぁその子のこと色々知りたいって思うケドさ・・・」
とかゆったら、それは恋や!!ってゆわれた・・・。
恋なんかなぁ?!とか考えてて、その日は珍しく家帰っても西峯くんのコト考えてた。
「名前も知らん子のコト好きってなぁ・・・」
とか考えながら、
「今度18日に終業式で集会あるけど、あの子のコト見てるのまかにつっこまれたら嫌やな~(>_<)」
とか色々考えててん。
今日こんな話を聞くことも知らずに・・・。

今日、西峯くんを見れるのをちょっと楽しみにしていっとってん。
もちろんこのコトは誰にもゆわんと、自分の心の中でわくわくしながら学校に行った。
学校はめっちゃめんどくさいけど、集会の時がちょっと楽しみやった。
誰にもゆうつもりなかったから、友達も読んでるこの日記にも何も書かんかった。
学校だりぃ だけ。

今日初めに学校行ったら担任が、
「今日は悲しいお知らせがあります。全校集会で話されると思います」
ってゆってた。
全く想像つかんかった。
どうせまた「コンビニの前でうちの生徒が喫煙などしてたまってて住民が迷惑してますー」とかそんな話やと思ってた。

終業式というコトで雨やったから体育館に集まった。
早速ちら~て見てみると、
情処がおらへん??
「何でやろ?まだ教室から来てへんのかなぁ?」と思いつつ待っててもなかなか来ない。
ん~~~~~?!?!と思いながら終業式が始まって、
「えっいいんか!?」とか思ってたら校長が話し出した。

「今日はみなさんに悲しいお知らせがあります・・・」
えっ?!
情処がおらんことに結びつかせる暇もなかった。
校長の声はちっさくて、何をゆぅてるか聞き取るので精一杯やった。
頑張って頑張って聞き取れたのは・・・

情処の演劇部の子が亡くなったらしい・・・??

じょ、情処の演劇部?????!!!!
一瞬めまいが起こりそうになった。
でも、よくよく考えてみて??
演劇部ったっていっぱいおるし・・・
情処の演劇部なんて・・・。

・・・あの子しかおらんのちゃん・・・?

信じがたかった。
信じられんかった。
まさかなぁ?
まさか、あの子が・・・
黙祷してるときも必死で考えてた。

情処のクラスの子は、その子のお葬式に行くということで今教室にいるらしい。

それも聞こえた。
そこからは何も聞こえんかったし、聞いてなかった。
頭がパニクって、心臓がどっくんどっくん早鳴りした。
手が冷たくなって、冷や汗をかいてきた。

もし、あの子やったらどうしよう・・・

暑いと思って持ってきたタオルをぎゅっと握って、
今にも溢れそうな涙と叫びたい気持ちをぐっとこらえた。
今思えばよくこらえられたと思う。本当に思う。

その後もずっと嫌な気持ちが心の中をもやもやしてた。
氷の塊が胃の中に滑り込む感じ。そんな感じもした。

今日は雨で、体育館はジメジメとしてむし暑かった。
先生が情処の子の話をしてるとき、何人もの生徒が次々にバッタバッタと倒れた。
情処の子の話のせい?暑さのせい?
周りのようこらは分からんまま見るだけやった。
前でも横でも後ろでも、男も女も5人以上が運ばれて行った。
みんなびっくりしてたしようこもびっくりした。
それを見て笑ってる男がいて、「みんなよわっちぃなぁ。」とかゆってた。
殺してやりたくなった。
見てるようこも、情処の子のコトを考えたら倒れそうになった。
というより、むしろ倒れたかった。

終業式が終わり、なんとか涙が出そうなのと気分が悪いのをこらえて、教室に帰ると
みんな情処の子の話でもちきりやった。
ようこは亡くなった子が誰なのかを知りたくて、みんなの話に入って行った。
その時きいた話が、自殺やったらしい。
校長が遠まわしにゆってたらしいけど、ようこきいてなかったみたい・・・

じ さ つ ・・・??

また頭の中がくらくらするのを感じた・・・
あの子が自殺?!

みんなの話を聞いてると、どうやらあの子らしい・・・
「何が苦やったんやろなぁー・・・」
「なんで自殺なんか・・・」
「ほんま可哀想・・・」
とかみんなはゆってた。
もう今にも涙が溢れそうになってその場におれんかった。
みんなと一緒に「可哀想」なんてゆえんかった・・・。

したらまかが来て、二人で輪の中抜けて窓際で
「なぁ、あんたが前ゆぅてた子って・・・」
「情処の演劇部。」
「やっぱそうやん!!
 ・・・こんな終わり方って・・・」
それ聞いた瞬間、もう我慢できんくなった。
「トイレついてきて」ってゆってトイレ入った途端めっちゃ泣き出してもた。
ホンマはもっと大声出して泣きたかった。
でも他の子に聞こえてまうし、何の面識もないようこが泣くなんて・・・
みんなに色々つっこまれるのが恐かったし、きっと耐えられんと思った。
だから涙出ても頑張ってふいて、えりとさぉりが先生くるでーって呼びに来てくれて、
頑張って作り笑いして帰っていった。
笑っとかな今にも大声出して泣き喚きそうやったから・・・

その後通知表とか貰った。
そんなんどうでもよかった。
いいのか悪いのかもちゃんと見てない通知表をかばんにつっこんで、
一人でぼ~っと考えてた。
もしようこの気になってるあの子やったらどうしよう・・・
せめて名前が分かればいいねんけど・・・
でもその子みたいにみんなゆってるしようこもそうやと思う・・・
考えてたらまた涙が出てきそうになったから、友達とこ行って、笑ってた。

今日は、英語の補習があった。
こんなことあった後に勉強なんかしてられるかょ・・・
と思ってさぼろうと思った。
まかに2人で帰ってってゆったけど、無理やった。
だから頑張って出ようと思った・・・
その子が気になるからって受験生のこの大事な時期に授業さぼるなんてアカンと思った。
それで教室行ってなぁちんとまたその子の話なったとき、いよいよ耐えられんくなって、
早く家に帰って一人で泣きたいと思った。
なにより、一人でゆっくり考える時間が欲しかった。

だからもう帰るわ・・・ってゆって先生にいいに行ったら、なぁちんも一緒に帰るってゆってくれた。
先生はすぐ帰らせてくれた。
ようこの顔が病気並みに死んでたんやろうと思う。

帰り道なぁちんに、ようこが今まで話してなかった情処の子の話を洗いざらい話した。
それから今は学校やめたけど、元情報処理科で元演劇部のえんぐりにメールしてみた。

やっぱり自殺したのはようこが気になってた子やったらしい・・・

名前は西峯くん。
このとき初めて知った。
この世にいなくなってから知るなんてあんまりやわ・・・。
電車の中でまた泣いた。

やっと家に着いた。
今日も家に一人やから誰もおらん。
家に一歩入ってカギ閉めて、座り込んだ瞬間、
やっぱり大量の涙が出た。

体育座りして、ひざに顔うずめてずーっと泣いた。

自殺する程西峯くんを追い込んだのは何?
やっぱハミらされてたからクラスのこと?
そんなに悪い子ばっかのクラスには見えんのに・・・
でも自殺する程なんて・・・
それほど何かあったんかなぁ・・・?
周りは誰も話きいてくれる人おらんかったんかなぁ?
おらんかったとしてもようこがなんぼでも話きいたんのに・・・
はみらす奴なんかしばいたんのに・・・
ようこがもうちょっと勇気出して西峯くんに話しかけてれば、
もしかしたらようこが何かしてあげれたかもしれんのに・・・
てかまずようこが西峯くんと友達にでもなってあげれてたら、死ぬなんて絶対止めたのに・・・
自殺なんて・・・
痛かったやろう?
苦しかったやろう??
でも生きてる方がもっと痛くて辛かったんやろなぁ・・・
助けてあげたかった!!
ほんのちょっとでも力になってあげたかった!!!
自分の無力さに涙が出る・・・

だから悔しくて涙がとまらんかった・・・

昼ごはんも食べずに2時間ぐらい一人で泣きまくった・・・
泣いてもどうにもならんのは分かってるけど、止めようがなかった。
気付いたら2時で、泣きすぎて目は腫れるわ、頭はガンガンするわで気分が悪かった。
もう化粧が完璧にとれて目の下真っ黒やった。
そんなんどうでもよかった。
西峯くん・・・・
最後に話したのが今年の1月。
最後に見かけたのが10日のテストの後の集会の時。
なんて寂しすぎるよ・・・
もっと話したかった・・・
もっと見ていたかった・・・
こんな終わり方ないやろう??

思ったらまた涙が出てきて・・・
何もせずにぼ~っと空を見つめて泣いた・・・
鼻がつまって息ができんかった。
もっと苦しかったんやろなぁ、西峯くんは・・・
もう空に昇ってっちゃったんかなぁ、西峯くんは・・・
かっこいいのに、燃えちゃうなんてもったいないなぁ・・・
とか考えてた。
最後に食べたもんって何やったんやろうなぁ・・・とか
最後に思い出した人って誰やったんやろなぁ・・・とかも考えた。

自らの命を絶つなんて、相当なことないと出来んと思う。
ようこも何度も何度も死にたいと思ったけどそんな勇気ない。
かといって死ぬのは強いことじゃない。
なんで・・・??
何がそんなに嫌やったんやろう?
もっと西峯くんのコト知りたいって思った時に、色々調べればよかった・・・
友達になりたかったよ・・・

ここまで考えてここまで泣けるなんて、「普通の同級生」の感覚じゃないと思った。
で、今気付いた事がある。
やっぱり、ようこは、西峯くんが好きやったんやと思う。
しかも本気で。
てか今も。
また当分こんな恋は出来んと思う・・・
でもいいねん。
辛くなったら西峯くんを思い出す。

ようこがしてあげられること。
えりに教えてもらってん。
絶対西峯くんを忘れへんこと。
絶対に忘れへん。
ずっと覚えてる。一生覚えてる。
ようこは、頑張って生きようと思った。


ここまで読んでくれてどうもありがとうございました。
3時間かけて書いた甲斐があります。
これを読んでくれたみんなも、西峯くんの冥福を祈ってください。

西峯くん、安らかに眠ってな。
次の人生で楽しく過ごせますように。
それから、おつかれさま。

ようこから
3年間、夢を、ありがとう。



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