東方見雲録

東方見雲録

2022.09.08
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カテゴリ: 政経

 東洋経済オンライン・野口 悠紀雄氏の記事より

日本が今後とも成長できるか否かは、「今後の超高齢化社会において、高齢者を支えることができるか」という差し迫った必要性を満たせるかどうかを決める最重要の条件なのである。

医療・福祉以外の産業は、就業者数で見て減少を続ける。したがって、ごく少数の例外を除いて、今後は量的な拡大を期待することができない。成長を前提とした経営戦略は成り立たないのだ。マイナス成長のビジネスモデルを確立する必要があるだろう。

今後予想される介護人材のひっ迫は、大量の移民を認めない限り解決できないだろう。日本社会がそうした問題に直面しているという意識を持ち、外国人労働者の本格導入を認めることが必要だ。
しかし、そうしたとしても、必要な人数の外国人労働者が日本に来るかどうかは、定かではない。日本の平均賃金が海外に比べて相対的に低下しているので、将来を楽観できない。日本の国際的地位の低下が続けば、海外からの介護人材に頼ることは難しくなるだろう。

医療・介護需要が増大するのだから、医療・福祉産業が拡大するのは、当然のことだ。しかし、この産業は、これまでの日本の主力産業とは、性格が著しく異なる。
他の産業の場合には、われわれの生活をそれまでよりも豊かにしたり、生産活動をより効率的にしたりするモノやサービスを供給してくれる。しかし、医療・福祉の場合は、病気を治癒するだけだ。つまり、マイナスになるのを抑えるだけのことだ。

野党は、物価対策として消費税の減税政策を掲げた。しかし、仮にそうした政策を実行すれば、将来の医療・福祉は、深刻な危機に陥る。長期的な見通しを踏まえて、責任ある経済政策が求められる。

([日本に1%成長の実現が強く求められる切実な訳]より)
成長率が0.5%か1%のどちらになるかによって、負担や受けられるサービスが大きく変わってくる。高齢者を支えるためには、成長がどうしても必要だ。

「財政支出の財源は、中央銀行が貨幣を発行して賄えばよい」というMMF(現代貨幣理論)の考えが正しいように思われた。
しかし、そうしたことは成立しない。これは、いまアメリカがインフレに襲われていることから明らかだ。
MMFは「インフレが起こらないかぎり」という限定条件付きでマネーによるファイナンスを正当化しようとしたのだが、まさにその限定条件が成り立たないことがわかったのである。
十分な供給能力を持つことは、インフレを防ぐためにも重要な課題だ。
人口が高齢化した社会はインフレに陥りやすいという議論がある。労働力不足によって供給力が落ち込むからだ。
これを克服する方法は、技術革新と労働力率の向上しかありえない。

引用サイト:東洋経済オンライン こちら





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Last updated  2023.04.12 18:09:25
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