東方見雲録

東方見雲録

2026.04.01
XML
カテゴリ: 政経
ナフサ不足が各産業に及ぼす影響と深刻化の時間軸



日本はエチレン原料の95%をナフサに依存し、その4割超を中東から調達している。石油備蓄は放出前の時点で国家・民間・産油国共同を合わせて240日分あるが、ナフサの在庫はシティグループ証券の推計で20日分しかない。石油には数か月単位の政策バッファーがあるが、ナフサには数週間しかない。

この格差は制度に起因する。石油備蓄法は原油とガソリン・軽油・灯油・重油といった燃料製品を備蓄の対象にしている。ナフサは法律上は石油製品に含まれるが、備蓄の実務では燃料が優先される。政府が26日に始めた国家備蓄の放出でも、元売り4社に引き渡された原油はまず製油所でガソリンや軽油に精製される。国民の生活と物流を支える燃料が先で、化学原料のナフサは後回しになる。本誌が14日付で報じた通り、備蓄原油が軽油として末端に届くのは4月中旬以降だ。ナフサへの配分はさらに遅れる。

結果として、備蓄を放出しても、ナフサのひっ迫は緩和されない。石油は国家・民間備蓄という制度上のバッファーが厚く、政策で時間を買える。ナフサの在庫は20日分で、封鎖から1か月が経過した今、在庫面の余裕は極めて限られる。政府が24日の関係閣僚会議でナフサを明示的に対策対象に加えたのは、この制度の弱さが政策課題として浮上したことを示す。

エチレン生産設備は国内12基のうち6基がすでに減産に入った。残る6基のうち3基は定期修理で停止中で、そのうち京葉エチレン(住友化学・丸善石油化学の合弁、千葉)は再稼働時期を延期した。減産も停止もしていない設備は3基にとどまり、供給余力は大幅に細っている。
引用サイト: こちら

関連サイト:高市総理が赤沢経産大臣を「中東情勢に伴う重要物資安定確保担当大臣」に任命 こちら
中東情勢の緊迫化で世界的なエネルギー危機が懸念されるなか、高市総理は30日、自身のXを更新し、供給に制約が生じる可能性がある重要物資を安定的に確保するための総合調整を行う必要があるとして、赤沢経済産業大臣に対して、「中東情勢に伴う重要物資安定確保担当大臣」を発令したと明らかにしました。

そのうえで赤沢大臣には、「国民の皆様の命と暮らしを守るため、石油製品を始め、中東情勢の影響を受ける重要物資の供給状況を総点検し、海外を含めたサプライチェーン全体を踏まえた、重要物資の安定確保のための具体的対応方針の検討を進めてもらう」としています。

関連サイト:「小野田大臣は何してる?」高市総理の「中東情勢に伴う重要物資安定確保担当大臣」発表に素朴なツッコミが  こちら





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2026.04.01 09:00:04
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: