東方見雲録

東方見雲録

2026.10.11
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カテゴリ: 科学


© 共同通信
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関連日記:2024.11.10の日記  国富が過去最高3999兆円 7年連続増加   こちら

米プリンストン大の清滝信宏教授

清滝信宏(Nobuhiro Kiyotaki)は、金融市場と実体経済の関係を研究してきたマクロ経済学者です。現在はプリンストン大学のHarold H. Helm ’20 Professor of Economics and Bankingを務めています。その研究を理解するうえで重要なのが、「資産価格は景気の結果であるだけではなく、次の景気変動を生み出す原因にもなる」という考え方です。

土地などの資産価格が下がれば、それを担保に借りられる金額も減ります。企業が資金を借りにくくなれば投資が減り、景気が悪化します。そして景気悪化が資産価格をさらに下げれば、信用収縮が一段と強まる可能性があります。ジョン・ムーアとの共同研究では、こうした担保価値、借入、投資、資産価格の相互作用によって、小さなショックが大きく持続的な景気変動へ発展する仕組みを理論化しました。代表的な研究が「Credit Cycles」です。
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米ハーバード大のアリエル・ペイクス教授



企業は、今日の利益だけを見て研究開発や設備投資を決めているわけではありません。現在の投資が成功すれば、将来の製品品質や生産性、費用が変わります。競争相手が投資するか、退出するか、新しい企業が参入するかによっても、自社の将来利益は変化します。

こうした企業同士の相互作用を考えるには、市場をある時点の価格や販売量だけで見るのではなく、時間とともに変化する仕組みとして捉える必要があります。ペイクスは、企業の投資や参入・退出を組み込んだ動学的な産業モデルを発展させるとともに、現実の市場データから需要や企業行動を推定する研究を進めました。
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米カリフォルニア工科大のコリン・キャメラー教授

コリン・キャメラー(Colin F. Camerer)は、人が戦略的な場面で実際にどう考え、経験からどう学ぶのかを、実験、数理モデル、神経科学を組み合わせて研究してきた行動経済学者です。現在はCalifornia Institute of Technology(Caltech)のRobert Kirby Professor of Behavioral Economicsで、T&C Chen Center for Social and Decision NeuroscienceのLeadership ChairとDirectorを務めています。

標準的なゲーム理論では、各プレイヤーが相手の行動を予想し、その予想に対して最適な選択をする均衡を分析します。しかし、初めて出会うゲームで、人は本当に相手の相手まで何段階も考えるのでしょうか。繰り返しプレーすると、実際に得た報酬だけで学ぶのでしょうか。それとも、選ばなかった手を選んでいたらどうなったかまで考えるのでしょうか。

キャメラーは、こうした心理過程を単なる「非合理性」として片付けず、実験データから予測できるモデルへ変えてきました。その研究は、合理的選択を否定するのではなく、どの場面で、どの程度、どのような方向にずれるのかを測る試みです。
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シカゴ大のジョン・リスト教授

ジョン・リスト(John A. List)は、実際の市場、慈善団体、学校、企業などを実験の場にし、経済理論や政策の効果を無作為化によって検証してきた経済学者です。現在はUniversity of ChicagoのKenneth C. Griffin Distinguished Service Professor in Economics and the Collegeで、Becker Friedman InstituteのDirectorを務めています。

実験室では環境を細かく統制できます。しかし、学生が抽象的な課題で示す行動が、経験豊富な取引者の実際の売買や、寄付者の本当の寄付行動と同じとは限りません。リストは、統制を保ちながら現実の人、財、制度、利害の中へ無作為化を持ち込み、フィールド実験を経済学の主要な実証手法の一つへ発展させました。
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パリ経済学校のトマ・ピケティ教授

トマ・ピケティ(仏: Thomas Piketty、1971年5月7日 - )は、フランスの経済学者。経済学博士。パリ経済学院 (仏: École d'économie de Paris、EEP) 設立の中心人物、教授。社会科学高等研究院の研究部門代表者。


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ピケティ氏は先進国の税務統計を分析し、経済成長に伴う賃金の上昇率よりも、株式や不動産といった資産から得られる利益の伸びのほうが大きいことを明らかにした。

著書「21世紀の資本」はベストセラーとなり、格差に関する議論が社会的なブームになるなどの「ピケティ現象」が巻き起こった。ノーベル経済学賞に詳しい政府関係者は「米国の税制が富裕層に有利である実態を指摘したことで有名な米カリフォルニア大バークレー校のエマニュエル・サエズ教授や、パリ経済学校のガブリエル・ズックマン教授と共同受賞する可能性はある」と予測する。
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スイス・チューリッヒ大のエルンスト・フェール教授

エルンスト・フェール(Ernst Fehr)は、公平、互恵性、協力、社会規範といった社会的な動機を、経済学の実験と理論によって研究してきた経済学者です。現在はチューリヒ大学のProfessor of Economicsを務めています。



フェールは共同研究者とともに、こうした行動を条件を統制した実験によって測定し、公平性、互恵性、社会的選好を取り入れた理論と結び付けてきました。研究対象は、公共財、労働関係、契約、組織、インセンティブ、神経経済学などへ広がっています。
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宇沢弘文・東大名誉教授

宇沢 弘文(うざわ ひろふみ、旧字体: 宇澤 弘文󠄁、1928年〈昭和3年〉7月21日 - 2014年〈平成26年〉9月18日)は、日本の経済学者。専門は数理経済学。意思決定理論、二部門成長モデル、不均衡動学理論などで功績を認められた。シカゴ大学ではジョセフ・E・スティグリッツを指導した。東京大学名誉教授。
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森嶋通夫・大阪大名誉教授

森嶋の業績には3つのカテゴリーがあり、一番目はデヴィッド・リカードの体系に基づく均衡理論の動学化である。二番目は経済学に社会学的アプローチを加味した交響的経済学を提唱したことである。三番目はレオン・ワルラス、カール・マルクス、デヴィッド・リカード、ジョン・フォン・ノイマンの経済学の学説史研究である[1]。数理経済学者としてワルラス、マルクス、リカード、フォン・ノイマン等の理論の動学的定式化に業績を残している。最も影響力を持つ研究はワルラス理論だが、マルクス理論を数理化させた「数理マルクス経済学」を手掛けている。弟子の小室直樹によれば、森嶋はノーベル経済学賞の候補として何度か名前が挙がっており、最も受賞に近かった日本人だという。

森嶋の経済学が注目された理由は、アメリカの経済成長理論は一部門または二部門を扱うモデルに過ぎなかったが、森嶋とヒックスは多部門セクターを扱う産業全体に対する一般均衡分析を動学化したことにあった
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新古典派の成長理論を数学的に定式化し、二部門成長モデルや最適値問題の宇沢コンディションも構築した。新古典派経済成長モデルではその成長経路が安定的とされてきたが、宇沢は「安定的」なものではなくむしろ不安定なものである、また経済はケインズ的な失業を伴うという点に着目した[19]。不均衡動学理論の展開により、アメリカ・ケインジアンたちに挑んだが、自らの着想の定式化に苦心した。国際経済学の分野では、関税による保護の下で資本を流入させると厚生が悪化し得るという宇沢=浜田の命題を示した。
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Last updated  2026.10.11 20:40:10
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