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2009.12.18
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カテゴリ: パソコン講座

  10月22日、新OSのWindows 7が一般発売になった。パッケージの販売数は、「たった4日間でVistaの発売後1年間の数を超えた」(マイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏)と いうほど好調。店頭でのパソコン販売数も、発売開始週で前年比18%増(GfK Japan調べ)と、順調な滑り出しを見せた。

 9月1日に登場したWindows 7のボリュームライセンスに対する企業の反応も上々だ。マイクロソフトによれば、1年以内での採用を表明している企業が既に228社(11月5日時点)あ るといい、企業への導入が進まなかったVistaに比べ、移行に前向きな企業が多い。

 その背景にあるのが、企業が利用しているパソコンやOSの更新サイクルだ。本誌が実施した「企業の情報化実態に関する調査」によると、現在企業が 最も多く利用しているOSはWindows XP Professionalで、全体の87.1%。これにWindows 2000が6.8%、Windows XP Home Editionが4.2%と続いた。企業では、前OSのVistaがほとんど使われず、今となっては2世代前、または3世代前となるOSが主に利用されて いるのが実情となっている(図6)。

【企業内で最も多く利用されているOSの種類】
図 6 「企業の情報化実態に関する調査 2009」では、最も多く利用しているOSとしてXP Professionalと答えた企業が87.1%に上った。Home Editionを加えると91.3%がXPを中心的なOSとして利用しているという結果。Windows 2000と答えた企業も6.8%いた

 古いOSを使い続けている企業にとって、OSの「サポート期限切れ」は、いずれはやってくる大きな問題だ。Windows 2000もXPも既に「延長サポート」の期間に入っていて、Windows 2000は2010年7月、XPは2014年4月に延長サポートさえ終了する(図7)。その後は、セキュリティ関連の修正プログラムも無償では提供されな くなるので、OSの“使用期限”が事実上切れる。企業はそれまでに、新しいOSへの移行を済ませておく必要があるわけだ。

【2014年までには新OSに移行する必要がある】
図7 Windows 2000は2010年7月、XPも2014年4月にはサポート期間が終了する。それ以降はセキュリティ関連の修正パッチも提供されなくなるため、企業は新しいOSへの移行を迫られる

サポート切れの前に移行

 現在、Windows 2000を全社で使用している名古屋銀行では、2010年7月のサポート切れまでに、約2000台のパソコンすべてをWindows 7に置き換える予定。事務システム部システム開発グループ課長の平岡秀之氏は、「Windows 2000が使えなくなるので、何とかしないといけない。セキュリティ関連の修正が行われないOSを使うのは、企業として許されない」と移行を急ぐ理由を語 る。

 ヤマト運輸も、Windows 7の導入を表明している企業の一つだ。2010年度に基幹システムを刷新する同社は、その際に約5000台の業務パソコンをWindows 7に置き換える。代表取締役常務執行役員の金森均氏は、「現在はWindows XPを使用しているが、XPのサポートがいよいよ切れることもあり、次世代のシステムではWindows 7を採用することにした」と話す。

 Windows 7への移行支援サービスを提供するウチダスペクトラムの執行役員サービス&ソリューショングループ担当の紀平克哉氏は、「企業の場合、OS単体で はなく、システム全体の効率化やコスト削減を検討して移行タイミングを計る。その点、Windows 7はパソコンの入れ替えサイクルに当たっている可能性が高く、Vistaとは比較にならないくらい、導入企業は多いだろう」と予測する。

Windows 7自体の利点

 もちろん、Windows 7の使い勝手や新機能そのものに対する期待も大きい。Windows 7は、およそ3年前のパソコンでも快適に動くように設計されていて、「遅い、重い」と言われたVistaのように、特に高性能なパソコンを必要としない。 また、発売当初のVistaとは異なり、対応する周辺機器やソフトウエアが既に多く存在する点も、導入のハードルを下げている。

 名古屋銀行の平岡氏は、USB機器やソフトの使用を細かく制限できるWindows 7の新機能を評価。「今までもコストをかければ実現できたが、OSの標準機能でできるのが利点。内部統制の必要性が叫ばれる中、これを実現するツールは意 外と高いのがネックだった」と、コスト的なメリットを挙げる(図8)。ヤマト運輸の金森氏も、「ドライブの暗号化といったセキュリティ機能を標準装備した り、消費電力を抑えていたりと、コストダウンにつながりそうな要素がある。省電力化はCO2を削減する可能性もある」と、結果としてコスト削減やグリーン ITにも結び付く点に期待する(図9)。

【Windows 2000のサポート終了前に移行】
図 8 名古屋銀行では、全社的に使用しているWindows 2000のパソコンを、そのサポート期間が終了する前に、すべてWindows 7に切り替える計画。Windows 7については、USB機器の使用をきめ細かく制限できる点や、特定アプリの起動を禁止できる「AppLocker」(右図)を標準装備する点に期待してい る

【データ暗号化機能などに注目】
図 9 ヤマト運輸は、2010年度に予定しているシステムの更新に合わせて、約5000台のWindows XPパソコンをWindows 7パソコンに切り替える予定。「BitLocker」というドライブ暗号化機能を標準装備するなど、トータルコストの削減につながる要素がある点を評価す る

 Windows 7 Professional以上で利用できる互換性対策機能「Windows XPモード」への注目度も高い。仮想的なXP環境をWindows 7の中にまるごと構築し、XP用のソフトを動かす機能だ。松山市では、古くなったパソコンの入れ替えを機にWindows 7を導入する予定だが、現状、XPに対応したソフトを多数使用している。総合政策部電子行政課副主幹の澤田則幸氏は、「Windows 7の導入後、万一これらのソフトが動かなくなった場合は、Windows XPモードを利用したい」と、円滑な移行を望む(図10)。

【「Windows XPモード」による互換性対策に期待】
図10  愛媛県の松山市では、市内各所の出先機関や公民館などに設置されているパソコン約500台を、2010年1月にWindows 7パソコンに置き換える予定。XP上で動かしていたソフトウエアがWindows 7上で動かなかった場合に、「Windows XPモード」を使えば対応できる点にも期待する。右図は、Windows 7上にWindows XP環境を構築するXPモードの画面例







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最終更新日  2009.12.18 07:34:16 コメントを書く
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