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健康のために続けている四股踏みですが、依然として続いております。 で、一日30回くらい踏む程度のものですが、それでもずっと続けていると、安定感が増して来る感じがある。 最初のうちは、ぐらぐらしちゃって、四股を踏むたびにドタドタしていましたが、最近はもうそんなことはないですもんね。この調子で続けていけば、体幹もしっかりしてくるかも。そうしたら武道の方にもいい影響があるかもしれません。体幹は、どんな武道、どんなスポーツでも必須ですからね。 ところで今日は道場の日だったのですが、久しぶりにA師範に稽古をつけてもらいました。 で、今日のポイントは、地面にしっかりと立つということ。 まあ、普段、我々はしっかり立つ、なんてことにはあまり気が向いてないわけですね。でも、八光流の場合、しっかり立つ、どっしりと立つ、ということが非常に重要なんです。 足から根が生えたように、地球の上にどーんと立ち、骨盤がしっかりと両足の上に載っていて、骨盤の上に背骨がしっかりとそびえていて、その上に重い頭がずっしりと乗っていて、全部が安定しているという状態で立つ。そういう姿勢は、やっぱり意識的に修行しないと身に付かない。 で、そういう状態で立っていても、相手に技をかけるとなった場合、やはり「相手を倒す」ことに気が向いてしまうと、それにつられてこちらの体のバランスも崩れてしまう。それじゃだめなわけ。 こちらはしっかりと立つ。その上で、相手ときちんと正対し、相手が崩れる時にはそれに対応して、ついて行ってあげる。そうやって相手と常に一体化するようにして初めて、峻厳な技が成り立つわけよ。 今日はそういう、武道の根本みたいなところを勉強させてもらいました。 その際、このところ続けている四股が、少しは効果あったのなら嬉しいのですけどね。 とにかく、武道は一日にしてならず。今日の気づきを大切にして、また次の稽古に活かしたいところでございます。
April 25, 2024
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いやあ、拙著の勢いは止まりません! 今度は共同通信社からインタビュー依頼が来ました~! と言っても、これは編集者が答えるもので、私は直接は関係ないのですが、とにかく、日本中の地方新聞に記事が載るわけですから、特に地方での売り上げアップは確実。 それにしても、どういうことなんすかね? 毎回、面白くてタメになる本を書いているつもりではあるけど、今回の本だけやけに世間から持て囃されるのは一体どういうことなのか・・・。だったら他の本も買って読んでよ、という気にもなる。 まあ、とにかく売れているのはありがたい。いよいよ、夢の印税生活目前って感じですかね。早く「重版出来!」の四文字言葉を耳にしたいものです。アメリカは自己啓発本でできている ベストセラーからひもとく [ 尾崎 俊介 ]
April 24, 2024
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映画『アイアン・クロー』を観てきました。ので、心覚えをつけておきましょう。以下、ネタバレ注意です。 「アイアン・クロー」といえば、私のような往年のプロレス・ファンには懐かしいフリッツ・フォン・エリックのこと。リンゴを握りつぶす握力で、相手のこめかみを握りつぶす荒業で知られた名レスラーでございます。もっとも、役柄としてはヒールだったので、実力はありながらNWAのヘビー級チャンピオンにはなれなかった。 で、NWAのチャンピオンになれなかった、という無念さが、彼をして息子たちを鍛え上げ、自分の跡を継がせて、何としても一家からチャンピオンを出したいという執念に結び付くわけですよ。で、最初は次男(長男は若くして亡くなったので、実質彼が長男的存在なのですが)のケビンと三男のデビッドがプロレスラーとなり、次に陸上選手でモスクワ・オリンピックを目指していたものの、アメリカのボイコットで夢破れた四男のケリーも兄たちに続いてレスラーとなる。 で、いよいよタイトル戦ができるほどの実力をつけた兄弟でしたが、ベルトへのチャレンジを父から最初に許されたのは、次男ではなく三男だった。で、三男もその気になって頑張るのですが、あと少しでタイトル戦という時に、日本遠征中に急病で亡くなるという悲劇が一家を襲います。 で、次こそは次男がベルトにチャレンジと思いきや、またもや父親に許されたのは四男のケリーの方。で、この時はケリーが実際にタイトル戦に勝利してチャンピオンになるのですが、ベルトを獲ったその日、バイク事故を起こして片足を切断することに。その後彼は義足をつけてレスラーとして復活しますが、元のようには活躍できず。 一方、三男の死と四男の悲劇をみて、五男のマイクがレスラーになることを志願しますが、もともと体格的に向いていなかったのか、練習試合中の怪我がもとで昏睡状態となり、奇跡的に命拾いしたものの、障害が残ってしまう。その後、マイクはそのこともあって自殺してしまいます。 そして、さらにその後、四男のケリーも自殺。 結局、次男のケビンは、一番、父親の期待に応えたかったのにそれが出来ず、しかも仲の良かった弟たちがすべて亡くなってしまうという状況に見舞われるわけ。本当の彼は、真のファミリーマンであり、家族が一緒にいるということを誰よりも大切にしていた男だった。その男が、可愛がっていた弟たちすべてを失うという。そこがね、本当に悲しいの。 でも、この一家で唯一、生き残ったケビンには、いい奥さんがいて、いい子供たちがいて、フリッツ・フォン・エリックの息子たちの中で唯一、一家の名を後世につなぐことになるのよ。色々あったけど、ケビンが生き残って、ここを起点に4人の子供たちと13人の孫が生まれ、大家族となって今は牧場経営をしながら幸せに暮らしている。その結末がこの映画の救いになっているわけね。 『アイアン・クロー』は、そんなプロレス一家の歴史を描いた佳作だったのでした。これこれ! ↓『アイアン・クロー』公式サイト
April 23, 2024
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少し前、名古屋駅前のバナナ・レコードで中古CDを何枚か買ったという話を書きましたが、その中の一枚、ブライアン・ウィルソンのこのCDが気に入りました。これこれ! ↓【中古】 駄目な僕~I Just Was/ブライアン・ウィルソン 最初の聴いた時は、何だか素人が歌っているみたいだなと思ったのですが、ずっと聴き続けているうちに良さがわかってきた。ビーチボーイズ時代の名曲をソロとしてカバーした、という趣のアルバムなんですが、クセになる味わいです。 一方、同時に買ったクイーンの『ザ・ミラクル』は、彼らのアルバムにしてはイマイチな気が。この後に出た『インニュエンド』は傑作なんだけど。もっとも、まだ聴き込んでないので、聴き込んだらまた印象が変わってくるかもしれませんけどね。
April 22, 2024
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今日も今日とて原稿書き。なんだけど、ちょっと書くのが難しいところに入り込んでいて、なかなか原稿が進まない。苦しい、苦しい。 だけど、こちとらもベテランですから、書くのが苦しい時のやり方ってものがある。それはね、気を散らしながら書くということ。気を散らすなんて言うと、そんなんで書けるの? と思われるかもしれないけれど、我々プロのライターは、別に集中しなくたって書けるのよ。 もちろん、集中して書いてないから質は落ちる。落ちるのだけど、前には進む。 苦しい時には、前に進むことが重要なのであって、止まることが一番良くない。だから、少しくらい質が落ちても、書いている方がいい。 さて、集中せず、気を散らして書くとはどういうことかというと、今の私の場合、具体的には YouTube 動画を見ながら書く、ということになる。3分くらい動画を見て、一文だけ書き、また3分くらい動画の続きを見て、一文だけ書き・・・ということを延々と繰り返すわけ。そうしたら1時間もすれば、1パラグラフくらいは書けるわけ。苦しい時には、それで十分。 で、今、私が原稿を書きながら見ている動画がこれ。これこれ! ↓Forza Style このサイトにも色々なタイプの動画があるけれど、今はまっているのは古着系の動画ね。この前、生まれて初めて古着を買って以来、なんだか興味が湧いちゃってね。 ということで、おじさん二人が東京の片隅にあるマニアックな洋品店でウハウハしながら古着を物色している動画を見ながら、半歩ずつ原稿を書き進めている今日のワタクシなのであります。
April 21, 2024
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マジでヤバイ。一昨日、白山神社で500円玉投資したら、早くもご利益が! 日本経済新聞の書評欄に拙著の書評が出ました~!これこれ! ↓日経の書評欄 書評してくれたのは鈴木透さんというアメリカ文学・アメリカ文化の優れた研究者。さすが専門家だけあって、拙著のいいところをいい具合に引き出し、的確に評してくれております。鈴木さん、ありがとう~! で、この書評のおかげもあって、拙著も現在、めちゃくちゃ爆売れしているみたいよ。アマゾンのランキングも急上昇、ついに979位まで来ました。3ケタに入ったのは初めてかな? 今、売れています!! ↓アメリカは自己啓発本でできている ベストセラーからひもとく [ 尾崎 俊介 ] 今のところ東京新聞/中日新聞、週刊文春、週刊新潮、週刊現代、日本経済新聞に書評が出て、さらにこの先、文藝春秋にインタビューが掲載され、NHKラジオにも出演となると、ますます売れちゃうじゃん。アマゾン・ランキング2ケタ、いや、1ケタも夢じゃない?! まあ、ありがたい限りですわ。 こういう順境の時こそ、心を引き締めて頑張らねば。今日明日と、原稿書き、頑張ります。
April 20, 2024
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用があって、新渡戸稲造大先生の名著『修養』を再読しました。これこれ! ↓修養 (タチバナ教養文庫) [ 新渡戸稲造 ] これ、『修養』そのものではなく、その現代語訳なんですけど、まあ、内容が分かればいいかなと。 この本の原著は、明治44年に出版され、昭和9年までに148版を重ねたという超ロングセラー。元々は『実業之日本』という雑誌に連載されていたものを集めて本にしたもので、当時の新渡戸は第一高等学校校長で、かつ、実業之日本社の顧問も務めていた。片や若き学徒を束ねる立場にあり、その一方でジャーナリスティックな活動もしていたということで批判もされたようですが、そういうさがない批判に耳を傾けることなく、新渡戸は旧制高校などに進学できなかった非エリートの若者たちに対して修養を説き、向学心を煽ったと。 で、本書はそういう性質のものゆえ、市井の人々、すなわち、必ずしも学校教育を受ける機会に恵まれなかった人たちに向けて書いてある。だから、小難しいことは一つも書いてない。で、しばしば新渡戸稲造自身の経験、とりわけ失敗談などを元に、そうした失敗からの反省をもとに、「こういう風に心掛けたら、より良い人生になるのではないか」ということを説き起こしているので、著者に対して非常に親しみも増すわけよ。つまり、高所から論を説くのではなく、凡夫の立場でモノを言っている。そこが非常に好感の持てるところなんですな。 その内容は多岐にわたるけれども、勘所としては、「善用」ということ。人生、浮き沈みがあって、順風の時もあれば逆風の時もある。だけど、逆風の時はその失敗を反省し、その経験を善用して次へ進めばいいし、順風の時もまたおごらず、そこで得たものを善用し、さらなる成功に導けばよい。なんであれ、この世で遭遇することはすべて自分を磨くチャンスだと心掛けておれば、たとえ凡夫であろうとも真っ当な人生を充実して生きることができるよ、という話を、色々な観点から述べているのが本書、ということになりそうです。 だから、とってもまともな自助努力系自己啓発本であることは間違いない。いい本です。 それにしても、本書を読んでいて思うのは、昔の偉い人ってのは、実に色々な人の訪問を受けていたのだなということ。 見も知らぬ赤の他人が、新渡戸稲造を頼って、相談をしに直接、家に来ちゃうのよ。入学試験に失敗してしまったけど今更郷里にも帰れない、ついては先生のお宅の書生としてつかってもらえないだろうか、などと切羽詰まった顔をした若者がやってくる。かと思えば女子高生が何人か束になって自宅に押しかけてきて、『女大学』などという書物に書いてあることなど、とても実行できないが、先生はどう思うかと意見を聞きに来る。その他、就職のあっせんを頼む者だとか、そういう輩がやたらに訪問してくる。それも朝食前とかの時間から来るというのだから、何ともはや・・・。 すごいよね、昔の人って。今、たとえば岸田総理とかのところに朝食前に押しかけていって、就職のあっせんをお願いしたいとか言いに行ったら、下手したら逮捕されるんじゃね? でも昔はそういうのもアリだった、ってことでしょ。 でも、そういうのが通った時代ってのも、考えてみれば、なかなか豊かな時代だったと、言えるんじゃないですかね。人間的だよね。 むしろ、今もそれ、やったらいいんじゃない? 岸田首相とか、朝食前の30分、訪問してきた一般市民と面会するよ、何であれ相談に乗るよ、っていう風にしたら、支持率爆上がりじゃない? 映画『ゴッドファーザー』の冒頭場面みたいにするの。 新渡戸稲造の『修養』を、岸田首相にも読ませたいね。
April 19, 2024
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NHKラジオからのオファーに続き、今度はまたも大手出版社から新書本の執筆オファーがありました~! もう勢いが止まりません! しかもこれ、すべて白山宮のご利益だからね。先週、出勤前にちらっと神社に立ち寄り、大枚100円投資して、仕事の発展を祈願したんだけど、そのおかげで週刊誌に書評が次々出るわ、ラジオ出演のオファーは来るわ、新書の執筆オファーは来るわ、だもん。白山宮最強! 龍神最強! ということで、今日も出勤前に神社に立ち寄り、お礼参りと称して大枚500円、ぶっこんで来ましたよ。何と言っても、人間が生きていく上で大切なのは「お礼をすること」だからね。感謝、感謝。白山宮、サンキュー! だけどついでに「さらにいいことがあったら、次、1000円、行きますから」とお願いして来ちゃった。 もう、怖いわ。マジですごいオファー来たらどうしよう? それはさておき。 問題は、今回オファーしていただいた新書の内容よ。今度は一体、何を書けばいいのか? 自己啓発本研究に関して、既に2冊上梓しており、今は3冊目と4冊目の準備をしているところ。この4冊に関しては、全部、話題が異なります。 で、一つの話題について4冊の本を書くと、その時点で、結構言い尽くしたところはあるのよ。そうなると、5冊目に位置づけられる次の新書本に何を書けばいいのか、ちょっと悩むところはある。 打開策はなくもない。それはね、一人の著名な自己啓発本ライターに焦点を当て、そのライターについてモノグラフを書くこと。まあ、自己啓発本の世界には面白いライターが多いから、このやり方を採用すれば、ほとんど永久に書いていられる。 だけど、今回の新書に関して、担当編集者さんの思惑を推測するに、どうもそういうものを期待していないような気がするんだなあ。もっと一般的な話題について書いてもらいたいと思っているのではないかなと。 となると、1冊目と2冊目の焼き直しにならざるを得ないじゃん??? そこなのよ、問題は。編集者さんの期待を裏切らずに、どうやったら焼き直しでない本が書けるか、っていうね。 残念ながら、ちょっと考えたくらいでは、なかなかいいアイディアが出ない。 だけど、考え続けていれば、そのうちフッと意外なところから面白いアイディアの芽が顔を出すかもしれない。だから、考え続けなければ。 考えろ、考えろ。それが学者の生きる道。
April 18, 2024
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ひゃーーー! 待ちに待った日がやって参りました~! NHKからラジオ放送への出演依頼が来ました~!! いやあ、嬉しいねえ。ついにこの日が来たか・・・。 昨年、FM愛知に出演させていただきましたが、やはりローカル局。残念ながら反響は望んだほどではなかった。しかし今度は天下のNHKラジオですからね。リスナー数は200万だよ、200万!! これは結構、反響あるでしょう。 実はつい先日、例によって家の近くの白山神社にお参りして、メディアへの露出を増やしてくださいとお願いしておいたのよね。そしたら、これだもん。やっぱり神様っているのね。明日はまたお礼参りに行かなくては!! っつーことで、何だか今日は浮足立っているワタクシなのであります。さあ、これから忙しくなるぞ~!!
April 17, 2024
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先週の金曜日、いわば時間つぶしのために買ったものの、読みだしたら止まらなくなった穂村弘さんの『短歌の友人』という本、読み終わりました。すごく面白い本でした。これは確かに、賞に値する本だなと。 これは短歌にまつわる本、といって研究書ではないし、専門家のみならず一般読者に向けて書かれているので、「文学的エッセイ」と呼ぶべきものだろうと思うのですが、そういうものとしてピカ一の出来。実に面白く、かつ啓蒙的でありました。しかも、学術的な意味での文学論にもなっているという。こう言っちゃ同業者に怒られるかもしれませんが、今日日、アメリカ文学関連の学会でこのレベルの文学論に出会ったことがない。穂村さんの本って初めて読んだけれど、これほどのものだったのかと、目からウロコ状態でした。 この本に収められたどの文章も興味深いのですけど、私が一番「お!」と思ったのは、「〈読み〉の違いのことなど」と題された一文。この文章の冒頭近くに、次のようなことが書いてある。 いつだったか、永田和宏が、歌人以外の人の歌の〈読み〉に心から納得できたことがない、という意味のことを書いているのを見た記憶があるのだが、基本的に私も同感である。 歌人の〈読み〉の場合、それが自分の〈読み〉と異なっていても、〈読み〉の軸のようなものを少しずらしてみれば理解はできることが多い。大きくいえばそれは個々の読み手の定型観の違いということになると思う。 それに対して、他ジャンルの人の短歌の〈読み〉については、定型観がどうとか〈読み〉の軸がどうとかいう以前に、「何かがわかっていない」「前提となる感覚が欠けている」という印象を持つことが多い。これはあまりにも一方的な云い方で、ちょっと口に出しにくいのだが、そんな感じは確かにあると思う。 「前提となる感覚が欠けている」とはどういうことか。これをうまく表現するのはなかなか難しいのだが、例えば、「歌というのは基本的にひとつのものがかたちを変えているだけ」という感覚の欠如、という捉え方はどうだろう。実作経験のない読み手は、この感覚もしくは認識が欠けているように思えてならない。(176-177) うーん、どうよ。すごいことが書いてあるじゃないのですか! この先、穂村さんが言っていることをまとめると、実作経験のない、すなわち歌人ではない素人には「歌というのは基本的にひとつのものがかたちを変えているだけ」という共通認識がなく、むしろ漠然と「短歌にも色々なものがある」と思っているようで、その色々なタイプの短歌の中で自分の理解できるものをピックアップして、それに対して「いいな」とか、「そうでもないな」とか、適当にコメントしているだけだと。 では、歌人ならば持っている「ひとつのもの」への認識とは何か? 例えば正岡子規にこういうのがある。 人皆の箱根伊香保と遊ぶ日を庵にこもりて蠅殺すわれは この歌は、病床にあって物見遊山にも行けない自分を見つめた歌であるわけですが、ここにあるのは他人に代わってもらうことのできない、自分の人生の一回性、つまり「生のかけがえのなさ」であって、これこそが近代以降の短歌における「ひとつのもの」であると。 だから近代以降の短歌というのは、繰り返しこのことを歌っていると言っていい。それは例えば、花山多佳子という歌人の かの人も現実(うつつ)に在りて暑き空気押し分けてくる葉書一枚 という歌は、上に挙げた子規の歌の変奏であって、歌っている内容は「生のかけがえのなさ」ということである点では同じなのだと。 この「同じだ」という感覚が、歌人と素人の間では共有されていないのではないか、というのが、この文章で穂村さんが言っていることなわけ。 な・る・ほ・ど! なるほどね~。 こうなってくると、もうアレだね、実作しない短歌の批評家なんてのは、実作者からしたらお笑い種なんだろうね。 しかし、それはまた逆に、実作する者同士の批判のし合いとなると、もう、命がけということにもなる。だって、もし相手の歌が歌として通用するならば、それは即、自分の歌が全否定されることを意味するのだから。だから、そんなものは絶対に認めない。もし他の大勢の人がそれを認めるなら、自分は自害する――というようなところまで行っちゃうわけだから。実際、穂村さんはニューウェイブ歌人として名をあげ始めた頃、オーソドックスな歌人であった石田比呂志からそういうことを言われたことがあるそうで。 すごいよね。今、アメリカ文学の学者の間で、これほどの切った張ったなんてないもん。大体、実作するアメリカ文学者なんて、そうそういないですからね。 その他、穂村さんに腑分けされると、近代短歌の在り様と比べた上での現代短歌の位置づけというのもよく分かるし、著名な歌人の特色とかもすごくよく分かる。岡井隆なんて歌人・詩人の本質なんて、わずか数ページほどのエッセイにして、ズバッと核心をついているもんね。まあすごいものですよ。 というわけで、穂村弘、恐るべしということがよく分かった読書体験だったのでした。この本、教授の熱烈おすすめ!です。これこれ! ↓短歌の友人 (河出文庫) [ 穂村弘 ]
April 16, 2024
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拙著の書評、『週刊文春』と『週刊現代』に載ったという話をしましたが、実は先週、『週刊新潮』にも載っていたのね。すごくない? 主要週刊誌制覇じゃん。 それはともかく。 昨夜、アマゾン・プライムで『mr. & mrs. スミス』の第1話を観ました。そしたらね、これがめちゃくちゃ面白かったのよ。 『Mr. & Mrs. スミス』といえば、かつてブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリー主演で撮った映画がありました。これは、まあ、面白くなくはないのですが、人気者同士の夫婦が出た映画として、その話題性が際立ってしまい、内容的にはさほど・・・というところがあった。 で、その記憶があるものだから、プライム・ビデオで始まったこのドラマも、これの焼き直しなのかと思っていたわけ。 でも実際には全然違います。映画と今回のテレビ・ドラマ版は全然設定が違う。 映画版の方は、男のスパイと女のスパイがたまたま相手の本当の職業を知らないまま結婚してしまった、というありえない状況を描いたシチュエーション・コメディだったわけですが、今回のテレビ・ドラマ版は最初から男女二人のエージェントが、偽装夫婦としてスパイ活動を行うというもの。最初からお仕事で夫婦を演じるわけ。 で、昨夜観た第1話では、初めてこの二人がチームを組み、「肩慣らし」と称して、組織からある仕事を請け負うというエピソードだったのですが、非常に面白かった。男女の設定にしても、男の方が黒人、女の方が日系人という設定が実に面白い。 最近、ハリウッド映画の凋落が激しいですけど、ネットフリックスとかアマゾン・プライムとか、こっち側のドラマ制作については、優秀なものが多いんだよなあ。今や主力はこっちなのですかね? とにかく、プライムビデオの『mr. & mrs. スミス』、教授の激推し!です。これこれ! ↓『mr. & mrs. スミス』
April 15, 2024
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発売されたばかりの『週刊現代』最新号(4月20日号)に、拙著『アメリカは自己啓発本でできている』の書評が載りました~! 先週の『週刊文春』に続く朗報でございます。 しかもね、書評してくれたのが武田砂鉄さんだっていうね。そう『紋切型社会』で名高いライターさん。『週刊文春』で書評してくれた速水健朗さんといい、武田砂鉄さんといい、力ある読み手に認めてもらって、著者としては冥利に尽きますわ。 ところで、話は全然違うのですが、今日の読売新聞の書評欄を見ていたら、『世界は経営でできている』という本が書評されておりまして。で、この本、タイトルがワタクシの本とそっくり。アメリカは自己啓発本でできている ベストセラーからひもとく [ 尾崎 俊介 ] 世界は経営でできている/岩尾俊兵【3000円以上送料無料】 いや、ただそれだけの話なんですけど、『○○は○○でできている』という本がほぼ同時に世に出たというのは、何かこう、良いことの前兆かなと。 だってさ、『○○力』とか『〇〇の品格』、あるいは『○○は○○が9割』とか、タイトルかぶりの本って、どれもベストセラーになるじゃん? その伝で行けば、『○○は○○でできている』だって、そうなる可能性がなくはない・・・んじゃないの? 希望的観測だけど。 まあ、「私は希望的観測でできている」ので、すぐ期待しちゃうんだけど、実際にそうなればいいなあ・・・。
April 14, 2024
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昨日のブログで、昨日、まず雑誌の取材を受け、その後、元同僚と現在の同僚と三人で飲んだ、という話を書きましたが、この二つのイベントの間に挟まった三時間ほどの空き時間のことを書いておりませんでした。しかし、そこには私にとって大冒険と言いましょうか、それなりに大変な出来事があったのでした。 それはなぜか? 名古屋駅周辺で用もなく放り出された三時間をどう過ごすか問題。これが私に襲い掛かって来たからであります。 普通の人であれば、それこそ喫茶店に入って時間を潰すなりすればいいのでしょうけれども、私にはそういう手段がない。というのも、私は一人で喫茶店とかレストランに入れないから。 私は人生の中で一人で喫茶店とかレストランに入ったことが数回しかなく、それも針の筵的経験に数えられる。だから、一人で町中で三時間を潰すという課題を与えられた場合、すごく困るのよ~。 というわけで、昨日もインタビューを終え、記者さんと意気揚々と別れたはいいものの、さて、これから三時間どうするか、途方に暮れたのでした。 で、まず行ったのは「バナナレコード」という中古CD・レコードのお店。ここは前にも来たことがあるし、私にとっては大好きな場所。で、ここでブライアン・ウィルソンのソロ・アルバムなどを数枚買って楽しかったのですが、まあ、30分潰せたかどうか・・・。 さあ、あと2時間半、どうするか・・・。 私は意を決して名古屋駅の北の方を目指して歩き始めました。というのも、そちらの方向に「ノリタケの森」という施設があるらしいと知っていたから。陶器で有名なノリタケ関連の施設で、無料で見られるギャラリーなどもあるらしい。ならばそこへ行ってみようと。 かくしてずんずん歩くこと20分。到着したノリタケの森は、広い敷地に赤レンガの建物などが配された、なかなか瀟洒なところでした。で、ここで無料のギャラリーや、ノリタケ製品を売っているお店などを冷やかしたのですが、30分ほどで終了。さて、この後どうするか・・。 すると、すぐ隣にイオンが見える。どうやら蔦屋書店も入っているらしい。ならばあそこへ行ってみよう。 で、2フロアを占める蔦屋書店を徘徊し、穂村弘の『短歌の友人』というエッセイ集をゲットしたりして。これこれ! ↓短歌の友人 (河出文庫) [ 穂村弘 ] で、蔦屋内にあるスタバでコーヒーを飲みながら、この本を読んで時間を潰そうかと思ったのですが・・・ やっぱり勇気が出ない! だって、席が結構埋まっていて、その狭間に座るのが嫌なんだもの・・・。 いや、しかし待てよ。ここはイオンだ。イオンなら、フードコートがあるはずだ。平日の変な時間のフードコートなら、空いているのではないか? で、フードコートに行ってみたところ、思った通り、結構がら空き。よし、ここで時間を潰そう! そこで、マックのカフェラテを買おうとしたのだけれども、そこでちょっと考えを変えて、生ジュースを売る店に行き、バナナミルクを330円でゲット。そしてこれを手に、周囲に誰もいない座席に座り、先程買ったばかりの『短歌の友人』を読み始めたのですが・・・ これが面白かった! 穂村弘の本って初めて読んだけれども、すごく面白い。短歌の世界って、こういう感じなんだ、というのがよく分かる。穂村さんが紹介する短歌も面白いし、また穂村さんが他の歌人から批判されたことを書いたエッセイなどを読むと、短歌の世界ってこんなにキビシイのか・・・ということに慄かされたりして。 で、思いの他熱中して読んでしまったので、1時間があっという間に過ぎ去った。 で、そろそろ時間が来たということで、この救いの神となったイオン@ノリタケの森を離れ、名古屋駅に向かって歩き出した次第。 ということで、取材と飲み会の間に大冒険をしていたおかげで、結局、昨日は期せずして1万2千歩も歩いていたのでした。どうりで、ベッドに入った途端、爆睡してしまったわけだ・・・。
April 13, 2024
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今日は某有名月刊誌の取材があり、名古屋駅に隣接するマリオット・アソシアのロビーラウンジで記者さんからインタビューを受けてきました。 で、インタビュー受けながら思ったのだけど、マスコミの記者さんって、面白い商売だなと。 だって、取材と言えば、大抵の人に会えるわけだから。会うだけじゃなく、突っ込んだ話も聞けるわけで。 聞いた話をまとめる力量さえあれば、日本中、あちこち飛び回って人に会って取材するなんて、面白いでしょうな。ワタクシもそういうのやってみたい。 ま、それはともかく。なかなか面白い経験をさせてもらった一日となったのでした。 ところがね、今日はそれだけでは終わらなかったのであります。 前に私の勤める大学に勤めていた若手の先生で、郷里のある九州の大学に移籍したE先生が、たまたま名古屋に来るというので、同僚のN先生とも待ち合わせて三人で一緒に名古屋駅周辺で飯を食うことに。 私がE先生に会うのは、前に広島で学会があった時以来だから、6年ぶりかな? 7年ぶり? まあ、そのくらい。でも、気の置けない元同僚ですから、会えばすぐに元の調子になる。互いの近況、そして勤務先の愚痴の言い合いとか、共通の友人の噂話とか、爆笑のうちに時間があっという間に過ぎて行ったのでした。 E先生は英文学がご専門で、アメリカ文学の私とはちょっとだけ違うのだけど、英語文学という点では同じ。そういう、分野がほぼ同じ同僚が今、所属大学の同じ部署にはいないので、久々にE先生と英語文学の話もちょっとできて面白かった。 ということで、今日は取材もあり、元同僚と旧交を温めるということもありの、充実の一日となったのでした、とさ。
April 12, 2024
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今日は授業がない日だったので、大学から有給をいただいて、お昼、外食してきました。一昨日の誕生日の祝い延ばしです。 で、家内と向かったのは、一社というところにある「ジラソーレ」というイタリアンのお店。こじんまりとしたお店でしたが、料理もサービスもとてもよく、気に入りました。次は夜、行ってみようかな。 ところで、店を出てコイン・パーキングに向かう途中、「注文の多い雑貨店」という我々のお気に入りの雑貨屋さんに立ち寄ったのですが、ここでちょっと面白いことがありまして。 このお店では、世界各地から仕入れた様々な雑貨が置いてあるのですが、その中に、古着も混じっている。 以前は、そういうものは私には縁のないものと思って素通りしてきたのですが、このところちょっと古着なるものに興味が出てきたところだったので、今日はがっつり見ちゃった。そうしたら・・・ おお! なかなか可愛いセーターがあるじゃないの!これこれ! ↓ 写真だと見づらいですが、色はブラウン、ボタンがカーキで、襟の立ち方がカッコいい。これ、アメリカ軍のミリタリーもののデッドストックだそうで。実際、着てみるとサイズもぴったり! 値段も1万円以下と、まあまあお手頃。 ということで、還暦を過ぎてついに古着デビューしてしまったワタクシ。やった~! 一方、家内はというと、やはりミリタリー系で、チェコ軍やフランス軍、イタリア軍の薄手のコートなどを次々と試着、とくにロシア軍の女性兵士用スプリング・コートはデザインもよく、かなり心惹かれるところがありましたが、この手のコートは既に何着か持っているということで今回はやめておくことに。 その代わり、トカゲをリアルにデザインした可愛いリングをゲット。これは尻尾を指に巻き付けるような感じで、とてもいい。 ということで、今日は二日遅れの誕生日ランチ、そしてそのあとの古着デビューも含め、なかなか面白い一日となったのでした。
April 11, 2024
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四月、新学年が始まって数日、教授連の間では「今年の〇年生、どう?」的な会話がよくなされます。「今年の1年生は、割と反応がいいね」とか、「それに比べて2年生はぜんぜん・・・」とか。 で、今日もそんな話をしている時に、某先生から「今年の2年生に、手癖の悪い学生が何人かいる」という発言がありまして。 ん? 手癖が悪い? 久々に聞いた言葉遣いだけど、どゆこと?? その先生、自作のテキストを実費(500円)で学生に買わせているそうなのですが、最初の時間に学生から500円を徴収しながら、お金を払った学生に山積みしたテキストを一部ずつ持っていくように指示したそうなのですが、学生の中にそのテキストを2部、持って行こうとする奴がいると。 で、それに気が付いて「君、テキストは1部ずつだよ」と注意すると、悪びれもせず1部返却したのだとか。その様子から、間違って2部取ったのではなく、意図的に盗もうとしたことが明らかだったと。 しかも、そいつ一人ではなく、そいつには仲間が何人かいて、その連中も1部の代金を支払って2部持って行こうとしたのだそうで。要するに、うまいこと2部、ばれずに持っていくことができたら、仲間と山分けにして、半額でテキストを手に入れようとしていたわけですな。 なるほど、これは確かに手癖が悪いわ。 たかだか500円くらいのものだというのに、自専修の先生を騙そうとする学生が一つの学年に何人もいる。それが自分の勤めている大学だと思うと、本当に嫌になります。 もちろん、人間にはいろんな種類のヤツがいる、嫌な奴も大勢いるというのは、文学をやっているワタクシにしたら当然、認識していることではありますが、学問をしようと大学にまで来ている若者の中に、こういう卑劣な人間が混じっているとなると、なんだか身の毛がよだつような感じがする。 もう、なんだか、ますます早く引退したくなってきましたわ。
April 10, 2024
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今日はワタクシの誕生日! 誰かおめでとうって言って! たしか昨年は、9日が日曜日だったんですよね。それで休日だったので、家内と多治見の方にドライブに行って、そこでレストランで食べて、多治見の窯元を尋ねて焼き物を買ったりして楽しんだのではなかったかと。 それに比べて今年の誕生日は生憎、週のうち一番キツイ日で、3コマも授業があったのよ。しかも休み明けでまだ身体が慣れていない状態での3コマだから、もう、疲れる疲れる・・・。クタクタですわ。 こうなってくると、早く定年を迎えて、宮仕えから引退したいなあと思うけれども、どうなんだろうね、定年になったらなったで、張り合いが無くなるものなのだろうか? そうだとしたら、仕事があるうちが華なのかもね。クタクタでも、ありがたいと思わなくちゃいけないのかもしれませんな。 今週はこの先、出版社とのリモート会議あり、雑誌のインタビューありと、なかなか多忙なスケジュールですが、何とか乗り切って、週末は少しノンビリしたいものでございます。
April 9, 2024
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ちょいと用があって、ナポレオン・ヒルの著作をあれこれ読んでいるのですが、読む度に不思議に思うことがあって、それは「マスターマインド」という概念についてなのですが。 ヒルはその自己啓発本の中で再三再四、成功するのに重要なのは、マスターマインドを形成することだ、と主張している。ではそのマスターマインドとは何ぞやというと、同じ目的をもった複数の人間からなる協力体制のこと。 つまり大きな仕事を成功させるには、マスターマインドを形成してかからないとダメだと。なぜなら、一人の人間にして完全な人はいないから。人それぞれ欠点があって、それゆえ死角が発生する。だから、複数の人間が協力し合い、互いの死角を消して、それでことに当たらないと、成功への道は絶対に開かれないと。 うーん。そこが分からないんだなあ。 管見によると、世に自己啓発思想家は数多あれど、こういうことを言っている人は他にいないのよ。普通、自己啓発本って、個人の成功を指南するものを言うのであって、最初から複数で協力していけ、なんて言っている自己啓発本なんてない。ヒルは、そこが独特なんだよなあ・・・。 なぜヒルは、そういうことを言うのだろう? 何か経験的なバックグラウンドがあるとも思えないのだが・・・。 その辺り、もう少し考えてみないといかんかな・・・。
April 8, 2024
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先日、『週刊文春』に拙著の書評が出た後、書評してくれた速水健朗さんが御自身のXに「この1,2年で読んだ本の中で1番のおもしろさ」と追加ポストしてくださり、感謝感激。そう言って下さる方が一人でもいればね、この本を書いた甲斐があったというものですわ。アメリカは自己啓発本でできている ベストセラーからひもとく [ 尾崎 俊介 ] で、今日は今日で、中日新聞の読書欄に書評が出ました~。 うちでは中日新聞を取っていないので、午前中、近所のコンビニに行って中日新聞を買ってきたんですけど、著者近影つきの書評でこっぱずかしいったらありゃしない。でも、こちらも好意的に書評してくださっていて、ホント、ありがたい限りです~。 ところで・・・。 昨夜、レイトショーで『デューン Part2』を観てきました。もうそろそろ字幕版の公開終了が迫っていたので、慌てて観に行った次第。 で、前作、すなわち「Part 1」を観た時は、「ん? これって面白いのか?」と若干、疑問符が付いたのですが、今回の「Part 2」は面白かったです。映像的に迫力もありましたしね。 「Part 1」は、主人公が父親を殺され、仲間を殺され、命からがら逃げまわる話だったのですけど、「Part 2」は逆にその倍返しというか、主人公が復讐を果たし、さらに銀河帝国の皇帝にならんか、という話ですから、忠臣蔵の爽快バージョンみたいな感じですっきりする。その点、前作に倍する面白さでした。この映画、教授のおすすめ!です。これこれ! ↓『デューン』公式サイト それにしても、『デューン』も結局は陰謀と戦争の話なのよ。『デューン』だけじゃない、私が次に観ようと思っている『マッドマックス フュリオサ』だってそう。 で、これらを神話的な物語として、あるいは寓話として観るのならいいのだけど、世界を見渡せばウクライナでも戦争やってる、ガザでも戦争やっている、その他、イエメンでもティグレでもミャンマーでも内戦が進行中。もう実際の戦争ばっかりだ。 映画でも現実でも戦争ばっかりっていうね。 結局、人間ってのは、何だかんだ言って戦争が大好きなんだ、と思わざるを得ないよね。
April 7, 2024
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カレン・マクレディという人が書いた『ナポレオン・ヒルの哲学を読み解く52章』(原題:Napoleon Hill's Think and Grow Rich, 2008)を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。 これは自己啓発本の傑作として名高いナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』という本のエッセンスを抜き出し、それを現代の視点から読み解きながら解説する本でありまして、いわば『思考は現実化する』に寄り掛かった本、ナポレオン・ヒルのまわしで相撲を取るような本なんですけど、じゃあ、面白くないかというとそんなこともなく、むしろ結構面白く読むことのできる本でした。 実際、ヒルの『思考は現実化する』は1937年の本ですから、かれこれ90年近く前の本ということになる。だから記述もちょっと煩雑なところもあるし、あがっている例も少し時代がかったところがある。そこで現代の事象に照らし合わせながら『思考は現実化する』を読み解き、ヒルの主張が90年前と同じように現代にも通用するんだよ、ということを教えてくれる本書のような本があると、現代の読者としてはとっつきやすいというか、この本をきっかけに『思考は現実化する』に手を伸ばしてみようと思う人も出て来るのではないかと。 では、『思考は現実化する』を、現代風に読み解くとはどういうことか? 『思考は現実化する』の中で、ヒルは「チャンス」というものの性質について次のように述べています。曰く「チャンスは予期していたのとは違う形で、違う方向からやってくることが多い。それがチャンスのトリックの1つである。チャンスには裏口から忍び込んでくるというやっかいな性質があるのだ」と。 で、このヒルの明察を、カレン・マクレディは「アル・ゴア」という、アメリカ人なら誰でも知っている現代の著名人のエピソードを使って解説するんですな。 アル・ゴアは、クリントン政権時の副大統領であり、2000年のアメリカ大統領選に出馬した。その際、彼のアピール・ポイントたる政治的主張は「気候変動問題」だったのですが、当時はまだアメリカの一般大衆はそこまでこの問題に関心がなかった。アル・ゴア自身は、もっと若い時からこの問題に強い関心があったので、自分が大統領になれば、まず一番にこの問題に取組もう!と思っていたのでしょうけれども、残念ながら彼は大統領選に敗れ、その夢を実現することはできなかった。 しかし、「大統領選に敗れた」ということが、アル・ゴアにとっては大チャンスだった、とカレン・マクレディは指摘します。 大統領選に敗れ、政治家としてのキャリアを終えたアル・ゴアは、環境問題に取り組む活動家として活動を始め、例の『不都合な真実』というドキュメンタリーを制作して話題となり、この分野での第一人者として環境問題への発言力を強めたばかりか、最終的にはノーベル平和賞も受賞している。結局、彼は「気候変動問題」に取り組むという夢を、ちゃんと実現させたわけですよ。 つまり、彼にとって「大統領になる」ということは「夢」ではなくて、「手段」だったわけですな。で、その手段は手に入れることができなかったけれども、逆のそのおかげで、この問題について大統領になっていたらできたであろう以上の活動をすることができた。つまり、大統領になれなかったおかげで、自分の本来の「夢」を実現することができた。 カレン・マクレディ曰く、これこそがヒルの言う「チャンスは予期せぬ形でやってくる」ということの意味であろう、と。大統領選に敗れたことが、アル・ゴアにとっては予期せぬチャンスだったのだ、と。 ヒルが『思考は現実化する』の中で主張していることを、現代の事象をもって解説する、ということがどういうことか、分かるでしょ? とまあ、こんな感じで、本書は52個の現代的なエピソードを駆使して、ヒルが90年ほど前に『思考は現実化する』の中で述べたことの妥当性を証明していくわけ。そういう意味で、なかなか面白いし、『思考は現実化する』という本の、良い意味での解説書・入門書になり得ていると思います。 っつーことで、あまり期待しないで読み始めた割に、案外、ヒルの『思考は現実化する』という名著をよりよく理解する上で役に立つ本だったのでした。教授のおすすめ!です。これこれ! ↓【中古】 ナポレオン・ヒルの哲学を読み解く52章/カレン・マクレディ(著者),藤澤将雄(訳者)
April 6, 2024
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昨年11月に収録した「ほぼ日の學校」の動画が今日から公開されています。今回公開されたのは前篇で、後編に関しては4月9日公開予定とか。これこれ! ↓「自己啓発本」には、かなり奥深いおもしろさがある ご一緒した『夢をかなえるゾウ』の水野敬也さん、『嫌われる勇気』の古賀史健さんも、それぞれXで動画公開の告知をされています。水野さんのポスト古賀さんのポスト X上で水野さんもおっしゃっているように、「後にも先にもここまで自己啓発本をがっつり話すことはない」という稀有な座談会ですので、有料になってしまいますが、興味のある方はぜひ、ご覧ください。 ちなみに、今回の座談会で俎上に上がっているのが、この本です! 座談会の中で、水野さんも絶賛してくださっています。 この本、動画が公開されてから、アマゾンの在庫が一瞬で消えました。これこれ! ↓14歳からの自己啓発 [ 尾崎 俊介 ] そして、今発売中の『週刊文春』の「必読図書」として書評されているのがこちら!アメリカは自己啓発本でできている ベストセラーからひもとく [ 尾崎 俊介 ] こちらの本に関しては、今週の土日に東京新聞と中日新聞に関連インタビュー記事が出ます。こちらもぜひ!
April 5, 2024
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昨日の夜、レイトショーで『デューン Part 2』を観に行ったんですわ。 で、チケット売り場でチケットを買おうとして、ふと手が止まった。ん? これは「吹き替え版」ではないか?! 驚くべきことに、その映画館ではもはや字幕版の上映がなく、吹き替え版しか上映していなかったのでした。いやあ、洋画観に行って、吹き替え版しかやってない、なんて状況にこれまで立ち至ったことがなかったので、面食らったわ・・・。 あとで調べたら、他の映画館でも字幕版の上映が間もなく終了するところばかり。『デューン』ほどのSF大作が、今や日本ではこういう扱われ方をするのね。 とにかく、洋画を吹き替え版で観るなんて無粋なことはワタクシにはできないので、『デューン』はあきらめ、急遽『オッペンハイマー』を観ることに。まあ、いずれ近々に観る予定ではあったので、順番は逆になったけどいいかなと。 というわけで、予定外に『オッペンハイマー』を観ることになったのですが(以下、ネタバレ注意)、「原爆の父と呼ばれたオッペンハイマーの栄光と苦悩を描く」という謳い文句通りの映画でした。原爆の開発をめぐるエピソードが全体の6割くらい。後半の4割は、「ソ連のスパイ」疑惑をかけられ、檜舞台から引きずり降ろされていくオッペンハイマーの後半生のゴタゴタを描くことに費やされております。 まあ実際、オッペンハイマーも脇が甘いというか、女性関係のモラルがないし、共産主義の理想に共鳴するのはいいとして、そこを突かれて人に利用されることも多かった。まあ、天才物理学者とはいえ、オッペンハイマーはそこそこ欠点の多い人なわけよ。そりゃ、仕事上の才能が傑出している人に対しては、人間としての人格も一級品であってほしいとつい思ってしまうけれども、必ずしもそうならない、なんてことはどこにでもある話でね。 オッペンハイマーだって、ある意味、どこにでもいる普通の人なんですな。 でも、その普通の人が、大量殺人平気たる原爆を作っちゃった、というのは事実であって、その責任は重い。もちろん、それを開発している時には、それを開発しなければならない国家的・時代的な理由があったし、仮にナチス・ドイツがアメリカより先に原爆を開発していたらどうなったか、ということも考えなければならない。ユダヤ系のオッペンハイマーにしたら、なおさらそう。 しかし、原爆が完成してしまうと、もうそれはオッペンハイマーの手を離れ、アメリカのものになってしまう。そしてオッペンハイマーの意図とは関係なく、実際に使われてしまう。開発だけさせられて、その後は梯子を外されてしまうわけよ。しかし、そんな風に梯子を外されたにもかかわらず、原爆の父という倫理的責任だけは負わされるというね。 まあ、哀れなもんですわ。ある意味。その哀れな男の、茫然とした表情で映画が終わるというのも、実にふさわしい。 人間に火をもたらしたプロメーテウスは、その後、永遠の罰を受けることになる、という、映画冒頭に示されるテーマが、最後のシーンに引き継がれる。そういう感じでしたね。 というわけで、3時間の大作、非常に面白かったのですが・・・ではこの映画が映画史に残る傑作かと言われると、うーん、どうかな。 まあ、史実映画の限界というか、史実(あるいはその解釈)を超えるものではないからね。「そういうことだったんですよ」で終わっちゃうから。それ以上でもそれ以下でもないという。 それだったら、同じノーラン監督の史実映画でも『ダンケルク』の方がはるかにドラマチックだったかな。『ダンケルク』は二度観てもいいけど、『オッペンハイマー』をもう一度、3時間かけて再見したいとは思わないもんな。 っつーわけで『オッペンハイマー』、面白くはあったけれども、個人的には「大傑作」というよりは「大佳作」という評価だったのでした。
April 4, 2024
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先日、父のお墓参りをした時に、「今度新著を出したのだけど、これが広く世間の認知を受けるよう、天国から応援してよ!」とよくよく頼んでおいたのですが、早速そのご利益が出ました。伝統ある超有名月刊誌より、著者インタビューのお申し出がありまして。 やった~! ラッキー! 本というのは、出版後1カ月くらいすると、ぼつぼつ世間の反応が出てきて、行けそうかな? それともダメかな? という見当がつくようになるんですけど、今回の本の場合、割と幸先がいいのよ。もうすぐ某新聞にインタビュー記事が出るし、某有名生命保険会社の出している雑誌にも3ページにわたる紹介記事が出る。 さらに明後日5日には、「ほぼ日の學校」で行った座談会の動画が公開されるし。波状攻撃的に、販促につながりそうなイベントが続く。 やっぱりね、ご先祖様をおろそかにしないと、こういうご利益があるわけですわ。父上、ありがとうございます! さて、こうなると、否応なく気分も上がってきますが、こういう時こそ浮かれ騒がず、次の本の執筆に力を入れるのが吉。浅学菲才の身には、努力あるのみだ! っつーことで、今日も元気に筆を執るといたしますか。皆さん買ってね~ ↓アメリカは自己啓発本でできている ベストセラーからひもとく [ 尾崎 俊介 ]こっちもね~! ↓14歳からの自己啓発 [ 尾崎 俊介 ]
April 3, 2024
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最近、「四股」がマイブームでして。 もう長い事古武道をやっておりますが、今一つ、壁を乗り越えられないような気がして、あれこれ試行錯誤する日々なんですが、その中で、「体幹がしっかりしていないのではないか」と思うところがあり。 で、体幹を鍛える方法というのはあれこれあるわけですけれども、私の性格なのか、ピラティスによるものはどうも飽きてしまって、長続きがしない。 で、思いついたのが「四股」。相撲は日本の古武道だし、柔術とも通じるところがあるのではないかと。 そこで調べてみると、あるわあるわ、YouTube に関連動画が沢山ある。 例えばこんな感じ。四股の踏み方四股の踏み方(2)四股の踏み方(3) あとね、四股を応用したダイエット法もありました。四股ダイエット こういうのをあれこれ組み合わせながら、このところ毎日四股を踏んでいるのですが、上手に踏むのはすごく難しい。でも、難しいのだけど、やっているうちに少しずつ身体がぶれなくなってくるところもあって、しかも短時間に相当、きつい運動ができる。普通の、いわゆるスクワットなんかより、よほどいいような気がします。 四股は日本古来の健康法。果たして柔術の技にプラスになるかどうかは分かりませんが、とりあえずしばらく、続けてみようかなと思っているワタクシなのでありました、とさ。
April 2, 2024
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今日は、10年前に定年で大学を辞められたO先生と、2年前に辞められたK先生、それに私の三人で新横浜に集い、旧交を温めて参りました~。 かつて同じ大学に勤める同僚であったこの仲良し3人組は、最初は「助教授~ズ」というユニットを組んでいたんですが、一人、また一人と教授に昇任してしまったため、一番年下の私が教授になった時点で「教授~ズ」に名称変更し、相変わらず仲良くつるんでいたんですな。 それからO先生が定年を迎えられ、K先生も定年を迎えられ、大学に残るは私一人、という状態になりましたが、O先生が昨年、名古屋の家を引き払って横浜に移られたため、今回、三人でこちらで会おうということになりまして。私はもともとこちらが地元ですから、春休み中はこちらにいるので、K先生だけ、わざわざ名古屋からご参加ということで。 で、O先生にお会いするのは2年半ぶりかな? 最初、杖をついて登場されたO先生を見て、あらあら、ちょっと寄る年波が…と思ったけれど、話をしているうちにどんどん昔通りの印象に戻ったのでほっと一安心。 K先生は、O先生に直接お目にかかるのは本当に久しぶりだったので、根掘り葉掘り、近況を聞き出していましたけれども、それによると、O先生もいろいろなご事情があって、なかなかにご苦労をされているご様子。まあ、若い内には想像もできなかったような突発的な変化が、人生には起こるもんなんだなと。 でも、そういうこともざっくばらんに話せる元同僚がいるというのは、O先生にとっては、結構いい息抜きになったんじゃないかな。 ということで、今日は久々に仲良し同僚ユニット「教授~ズ」の再会ができて、とてもいい一日になったのでした。
April 1, 2024
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昨日は老人ホームに入居している母を見舞ってきましたが、今日は父の墓参りに行ってきました。 この前、最後にお墓参りしたのは昨年の11月13日。だからちょっと間が開いてしまったのですが、前回お墓参りをした時に、父のお墓の横に高さ1メートルくらいのムクゲの苗を植えておいたわけ。ムクゲは父の好きな花だったので。 それ以前、アジサイの苗を植えて失敗すること3年連続だったので、今度はどうだと思っていたのですが・・・ 今日、行ってみたら、なんと! ムクゲの苗はちゃんと根付いたとみえ、個々の枝の先に小さな緑の葉っぱのつぼみがついておりました! やった~! ムクゲは強い木だそうですから、ここまで来れば大丈夫でしょう。これで今年の夏から秋にかけ、父の好きなムクゲの花が父の墓の横で咲くのは間違いない! っつーことで、懸案だった「お墓の脇に何か花の咲く木を植えたい」問題はこれで解決。いい供養になったんじゃないかな。 それと引き換えに、天国の父にあれこれ願いごとをたっぷりしてきたんだけど、父も今頃、「ムクゲ一本にしちゃあ、ずいぶん、願いごとが多いな・・・」と苦笑しているかもね。
March 31, 2024
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先日の打ち合わせを受けて、次に出す本の書き直し作業を行っております。 今度の本は、古今東西の自己啓発本の傑作を私が50冊ほどセレクトし、紹介していくという類のものなんですが、最初のコンセプトでは、50位から順に1位までカウントダウンしていく形式にしていたわけ。 ところが打ち合わせの時に出た意見として、今時の読者は50位から1位までの長きに亘るカウントダウンに耐えられないだろうと。むしろ手っ取り早く「1位は何?」というのが知りたい、というのが、現代の読者像であると。 ふーーーむ! そうですか。なるほど・・・。 となると、順番を変えて1位から50位へ向けてカウントダウンしていくことになりますが、それだと50位の本は「ビリっけつ」という感じになってしまう。 ということで、コンセプトを大幅に変えて、5つくらいのジャンル建てをし、各ジャンルで1位から10位までカウントダウンする形式にしてはどうか? ・・・とまあ、そういう結論に至り、今、懸命に新規の順位付けを行なっているという次第。 ところが、そういう風に新たなコンセプトで順位付けをしていくと、それは50位から1位へのカウントダウンとはまったく違うものになるのよ。つまり、50冊の順位をそのまま、ジャンル分けしたものに移行させることは出来ないことが分かったわけ。どうしてそうならないかは分からないけど、やってみるとそうならないのよ。 っつーことで、新しい順位付けをしているんだけど、それはそれで面倒臭いけど面白い作業でね。だから、結構、楽しんで新しい順列組み合わせをやっております。 しかし、コンセプトをちょっと変えただけで、モノの見方がまるで変ってしまうと言うのは、非常に面白い経験でした。まあ、こういう経験ができたということ一つとっても、一冊の本を作るというのは、面白い作業だなと。 そんなことを思ったのでした。
March 30, 2024
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昨日、久々に都心に出て人の波にもまれたせいか、今日はちょっと疲れてしまって、雨模様だったこともあり、一日家でノンビリすることにしました。本当は、下北沢にでも行って、古本屋を何軒かあさったり、個性派のカレー屋にでも行って、美味しいスープカレーでも食べてこようかと、ちょっと思っていたのですけどね。 でも、雨が上がって気温が上がってきたら、なんとなく家にこもっているのが嫌になって、お昼を食べた後、家内を誘って家の周りを散歩してきました。 住宅地でも、それぞれの庭や、公共の空き地などに花を植えている人がいて、芝桜とかチューリップとか、わーっと咲いているところがあったりして、結構面白かった。 そして、散歩の途中にある地元の本屋さんに寄ったら、私の新著が数冊、目立つところに積んであった。新著の中にこの本屋のことが言及される個所があるので、その旨を記したポップも立っていて。まあ、嬉しいことでございます。 で、その本屋さんであれこれ本を見ていたのですが、特集コーナーに置いてあった「本についての本」をあれこれ立ち読みしているうちに、なんとなく、次の本のヒントになるようなアイディアが思いつきまして。まあ、今のところは漠然としておりますが、この先、ちょっと詰めていこうかなと。 やっぱりね、犬も歩けばなんとやら、人間、家にこもっていてはいかんですな。動き回れば、その分、アイディアが出てくるものでね。 っつーことで、今日はノンビリしつつ、それなりになにか前進することがあって、いい一日となったのでした、とさ。今日も、いい日だ!
March 29, 2024
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ひゃー、今日は都内某所、大手出版社のビルで、新著の方向性について、編集担当の方と打ち合わせをして参りました~。久しぶりに混雑する通勤電車に乗って、「出勤」しちゃった。 新著の原稿自体は既に完成しているのですが、打ち合わせの結果、ちょっと方向性を変えて、現代の読者の嗜好を考慮に入れる形で若干の修正を施すという感じで話がまとまり、とりあえず私の方で実際の変更の大まかなところだけでも考えてみて、報告するということになりました。 まあ、私は自分の考え方で書いているわけですが、それが常に正解とは限らない。編集者の方の第三者の視点と突き合わせてあれこれ試行錯誤するうちに、当初自分では思いつかなかった形に収まって、ひとりよがりで考えていた時より良いものになる、ということは、これまでにも何度か経験しておりますので、今回もそれでやってみようかなと。 もちろん、方向性を変えるなら変えるで、それに即するように全体をもう一度きっちり見直し、細部のつじつまを合わせないとね。そこはちゃんとやりますわ。 とにかく、編集担当の方と一致したのは、いい本を出すということと共に、それをちゃんと売りたいよね、ということ。いくらいい本出したって、売れ行きが悪ければ自己満足で終わってしまう。いい本を出す、そしてそれを沢山売る。その両方を満たすような本を何としても出す! それを目指して私も編集者さんも双方知恵を出し合い、一緒に汗をかきましょうと。 というわけで、1時間半ほどの打ち合わせでしたが、楽しくも啓発的な時間だったのでした。意外なところに共通の知り合いがいたりして、世間は狭いなと思うことも多く、そういう意味でも面白かったっす。 さて、その後私は総武線で御茶ノ水に出て、ディスクユニオンを何軒か回ってCDを買ったり、そのまま神保町まで歩いて行って新刊本書店や古本屋さんを回ったり。丸善では、私の本をちゃんと並べていてくれて、さすがでしたね。一方、東京堂には置いてないようだったなあ。勉強不足だぞ、東京堂。 でも、なんか、全体的に、私が学生だった頃と比べると、神保町の町全体が、なんだか落ち着かない場所になっちゃった感じでしたなあ。私の知る町ではなくなっちゃった。まあ、時代の移り変わりで、仕方ないのでしょうけれども。 っつーことで、仕事と息抜きと、あれこれ楽しんだ今日一日だったのでした。
March 28, 2024
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春休みとなり、今日から実家に帰省しております。 とはいえ、結構、仕事がらみなところもありまして。 とりあえず明日は次の本の打ち合わせで、某大手出版社の本社に行き、編集者さんと会うことになっております。 しかし、10時半のお約束なので、結構早く家を出なくてはならない。そんな時間に都内の電車に乗るなんて何年ぶりかって感じ。ひょっとしてまだ通勤時間? ひょっとして電車も混んでいるのか? まあ、しかし、普通のサラリーマンが毎日やっていることだからな。私に出来ないはずはない。頑張って乗り切るとしよう。 でも、ちょっと楽しみ。そんな大手出版社に行くことなんて、ないもんね。出版社ってどんな感じなのか、興味津々。 ということで、その体験談についてはまた明日。今日はもう寝ますわ。おやすみなさい!
March 27, 2024
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マイケル・リット・ジュニアとカーク・ランダースの共著になる『「成功哲学」を体系化した男 ナポレオン・ヒル』(原題:A Lifetime of Riches, 1995)という本を読みましたので、心覚えをつけておきましょう。 っていうか、これ、再読なんですけど、前には心覚えをつけておかなかったので、改めまして。 ナポレオン・ヒルは、泣く子も黙る自己啓発本の王者『思考は現実化する』の著者なんですが、その割に伝記が無かった。まあ、自己啓発本の著者なんて、文学史的には馬鹿にされていますから、それも珍しいことではないのですけど、ヒルの場合は、ナポレオン・ヒル財団というのが作られているので、そこがこの伝記を企画し、ようやく一応は伝記的なものが書かれたと。 ただ、そういうものとして、結局、お手盛りの伝記になっているわけですよ。悪いことは書かない。っていうか、書けない。だから、ここに書いてあることを、100%真実だと見做すのはちょっと、っていうところがある。話半分で読まないといかんわけ。 まあ、それはそうとして、ざっと見ていきます。〇ナポレオン・ヒルの実母サラは、ヒルが9歳の時に他界。そのため、ヒル少年は近所でも評判の悪ガキに。(29)〇サラの死から1年後、ナポレオンの父ジェームズは再婚。この再婚相手のマーサがいい人で、彼女のお陰でヒルは真っ当に育つことに。(31)〇ヒルが12歳の時、マーサは、銃と交換する条件で、ヒルにタイプライターを買い与え、これがヒルの文筆業を志すきっかけとなった。(34)〇ヒルは、一時期弟と共にロースクールに通うが、その際、Bob Taylor's Magazine という立身出世雑誌を出していたロバート・L・テイラーという人物の元でフリーランスのライターのバイトをする。その後ロースクールでの学習に飽き、法曹の道は断念。(56)〇結局、1908年、25歳の時に、先の雑誌会社に勤めることになり、産業界の名士にインタビューする仕事に就く。そこでインタビューすることになったのが、アンドリュー・カーネギーだった。(59)〇同じ1908年、ヒルはフローレンス・エリザベス・ホーナーと結婚。(77)〇結婚した13カ月後に、ヘンリー・フォードにインタビュー。その場でT型フォードを680ドルで購入。フローレンスの顰蹙を買う。(84)〇1912年11月11日、次男ブレア誕生。ブレアは耳の障害を抱えていた。(90)〇1913年冬、家族を置いて単身シカゴに出たヒルは、ラサール・エクステンション大学の宣伝・販売部門に就職。ここで「人に教える」ことについての自分の才能に気づく。(93)〇その後、1915年に「ベッツィ・ロス・キャンデー・カンパニー」なる菓子製造業を起こすが失敗。企業よりも教育が自分の天性であると悟り、1916年、通信教育コース「ジョージ・ワシントン・インスティテュート」を設立。(-102)〇1917年、アメリカは第1次世界大戦に参戦。ヒルは既知の間柄であったウッドロー・ウィルソン大統領に手紙を書き、何らかの貢献を志願。その結果、ウィルソン大統領からプロパガンダ資料作成の仕事をオファーされる。ヒルはこの申し出を無給を条件に受ける。(106)〇1918年11月、休戦を申し出るドイツに対し、カイザーの退位を条件にすることをウィルソン大統領に進言。(110)〇1918年11月11日、終戦の日、黄金法則に基づく資本主義の再編というアイディアを思いついたヒルは、その思いを文章にし、シカゴの印刷業者ジョージ・ウィリアムズに見せたところ、同意を得ることに成功する。(-117)〇1919年1月、『Hill's Golden Rule』なる雑誌創刊。そこそこの成功。 「この成功は、ナポレオン・ヒルの才能、忍耐力、そして彼のユニークな編集コンセプトの証明であった。 当時、アメリカには数え切れないほどの宗教関連雑誌があった。おそらく、ビジネスに関する雑誌の数はさらに多かっただろう。しかし、"Hill's Golden Rules" は、この二つの分野を統合したユニークなものだった。それは倫理的ガイダンスと成功の秘訣を統合させた、前例のない雑誌だったのだ。」(120-121)〇「すべてのストーリー、人物描写、意見は人生における二つの真実を読者に教えていた。一つは、「自分がしてほしいと思うことは、なによりもまず他人にそうしてあげることだ」という黄金律こそが、ビジネスと人生における成功の切符であるということ。もう一つは、ゴールを定め、障害物や失望をものともせず、それを追求する人物が成功するということであった」(122)●「狂乱の一九二〇年代は、ナポレオン・ヒルにとって新しい時代の到来を意味した。彼は自分のことを、成功した雑誌をつくり出した才能ある文筆家兼哲学者ととらえていた。(中略) ”Hill's Golden Rule” の誌面は毎月、ビジネスの世界で成功するよう、労働組合や社会主義といったアメリカ社会における反競争的要素と闘うよう、読者に勧める何万もの単語によって埋め尽くされていた。 当時の伝統的保守主義者たちとは違い、ヒルは資本主義の行き過ぎを正当化したりはしなかった。彼は理解しやすい哲学を構築し、放任資本主義を一般人にとってずっと魅力的で身近なものとした。それは「高い身分には道義的な義務が伴う」という、古くからあるヨーロッパの概念に二〇世紀のアメリカ独特のひねりを加えたものであった。 このヨーロッパ産に概念は、貴族には富と権力を支配する権利があるが、同時にそれらを公正に賢く運用する義務もあるというものである。「すべての人間には、成功を手に入れるだけでなく、手に入れたなら、人生と財産のある部分を他人が同じゴールに到達するのを手助けするために捧げる義務がある」とヒルは説いた。 ナポレオン・ヒルの哲学は、物質主義と道徳を、そして資本主義とヒューマニズムを統合していた。 何千人何万人ものアメリカ人にとって、彼の説明は説得力があった。彼の哲学は、苦しい状況を乗り越えようとしている人々に希望を与え、厳しい労使対立をやわらげた。彼は野心を抱く労働者に、ストライキをやめ、自由の国アメリカで彼らが見いだすことができる無限の可能性の中から、もっといい機会を見つけるよう説いたのである。」(124-125)〇Hill's Golden Rule の表紙絵あり。「A Business Magazine of a different kind」の文字あり。(127)〇この雑誌はそこそこの成功を収めたが、ジョージ・ウィリアムズと不和になり、ヒルはこの雑誌から手を引く。(127)〇1921年4月、新雑誌『Napoleon Hill's Magazine』創刊。『Hill's Golden Rule』より判型を大きくし、目立たせた。(128)〇「加えて、新雑誌は毎号、インスピレーションを与えることを目的としたフル・ページ・メッセージで彩られていた。実際に大きな活字で組まれたこれらのメッセージは額縁に入れるのに最適であった。これらの「ページ・エッセイ」は、他の雑誌における全面広告と同じ効果を生み出していた。それはグラフィックと編集の両面で、記事と意見のページに緩衝地帯を生み出していたのである。」(130)〇1921年夏、ヒルは文筆業よりも講演業に力を入れていた。 「当時、彼は二つの講演シリーズに基づいてスピーチを行っていた。 一つは”Magic Ladder of Success”と『呼ばれ、ビジネス団体を対象としたものであった。これは、ヒルが成功の基盤であると信じていた十五の原則を網羅したもので、黄金律の哲学に忠実に、ヒルが最も大切にした理想を織り込んだ。それは友好的な協力、そして人種的、宗教的不寛容、憎しみ、ねたみの追放であった。 彼のもう一つの講演シリーズ”The End of The Rainbow"は、純粋にインスピレーションの喚起を目的としたもので、市民グループや宗教団体を対象としていた。 これはヒルが「私の人生における、七つの主要なターニング・ポイント」と呼んだものに基づいていた。彼は自分の個人的、そして仕事上の成功と失敗、そしてその両方から、彼が学んだ教訓について話した。ヒルは、こうした自分が得た教訓を、人生を乗り切る上での指針としてほしいと願い、聴衆に伝授したのである。」(133)〇「ヒルの、影響力を持つ話し方をフルに活かすため、このコースには教科書一〇冊だけでなく、六枚のレコードがつけられた」(134)〇1922年、火事でそれまでのすべての記録を失う。(142)〇1926年、『カントン・デイリーニューズ』の発行者ドン・メレットと共同で、USスティールの会長の庇護の下、「成功哲学」を説いた本の出版に向けて計画を進めるが、ドン・メレットがギャングに殺害され、計画が反故になり、ヒルも隠遁生活を強いられる。(147⁻150)〇1927年、カーネギーとの約束からほぼ20年が経ち、いよいよ成果を出すことを決意。1500ページ、8分冊の成功哲学書の刊行を計画。コネティカット州の印刷業者アンドリュー・ペルトンに対し、外連味たっぷりのセールスを行い、この本の出版を引き受けさせる。それまでヒルがアプローチした出版社は、すべて文学系出版社だったが、ペルトンの出版社は自己啓発本の出版社だったことが幸いした。(-162)〇リライトは1927年の暮れから1928年3月末まで続き、その結果、完成したのが『Law of Success』。8冊の分冊で販売され、一冊4ドルでバラ売り。全巻揃えると30ドルだが、1929年当時、30ドルあれば一家四人が一か月生活できたという。それでもバラ売りの効果か、それなりに売れた。(166)〇『成功哲学』で説かれていたのは理論ではなく、事実と証拠であり、「個人のための資本主義の福音」であって、こういう種類の本が出されたのは初めてのこと。(167)〇小売り業にとって、『成功哲学』は現在の「シリーズもの出版物」の先駆け。第一巻を買った人は、第二巻、第三巻・・・と繰り返し買って行くので、書店にとってはありがたいものだった。(167⁻168)〇『成功哲学』の第一巻の主要レッスンは、「マスターマインド」。この法則は、「二人で考えるほうが一人で悩むより良い」という古来の格言を実用的に発展させたもの。ユニークではないが、ヒルはこの法則をビジネスに応用した、という点で独創的だった。マスターマインドを組むことで、ビジネス上の協力関係にある人々の間の軋轢を取り除き、すべてのエネルギーを市場にそそぐことができる点で、大きなメリットがあった。事実、当時26歳だったクレメント・ストーンは、マスターマインドの考え方を自社と自分の家庭に応用し、効果を上げていた。(168⁻169)〇また第一巻には、振動する流体である「エーテル」に関する抽象的な議論も展開している。人間の思考の波はエーテル中で永遠に振動し続ける、的な。ゆえに、この本は「狂人の戯言」とみなされても仕方ない類のものでもあった。(169⁻170)〇『成功哲学』の好評により、1929年夏、ヒルと妻は、一時的な裕福さを味わう。そしてニューヨーク州キャッツキル山脈のふもとに、成功哲学を教える学校を作らんと、夢を見た。(174⁻)〇1929年の年末、ヒルは次の作品『The Magic Ladder to Success』の執筆に入っていたが、ここで世界大恐慌勃発。(183-)〇『Magic Ladder』は恐慌のために売れず、1930年10月には、ヒル一家は再びどん底へ。(186)〇1931年4月、ワシントンDCに移ったヒルは、「Mental Dynamite」と題した講演シリーズのプロモーションを開始。その他、貧困を脱出する様々な企てを立てるが、すべて失敗に終わる。(187-)〇1933年、50歳の誕生日を迎える直前、ヒルはルーズベルト政権からアプローチされ、国家再建本部のスタッフになる。ウッドロー・ウィルソン政権の時と同じく今回も無報酬を申し出る。ルーズベルトの「私たちは、恐怖そのもの以外、何も恐れるものはない」というフレーズは、実はヒルが考案したものだった。(189⁻190)〇ルーズベルト政権が大恐慌から国を立て直すことに成功したのも、ヒルのマスターマインドの考え方を政権が取り入れ、国を挙げて不況克服のゴールに集中することが出来たからである。(196)〇1935年、多忙により齟齬の大きくなったこともあり、フローレンスと離婚。(198)〇1936年年末、ローザ・リー・ビーランドと出会い、「情欲を掻き立てられ」結婚。(200⁻201)〇しかし、ローザ・リーは、後に書いた本の中で、「金のために結婚するのは、他の動機と同じく立派なことだ」と主張していたように、ヒルを金づると見ていた。(202)〇ヒルはこの頃、『The Thirteen Steps to Riches』という本の原稿を書いていたが、ローザ・リーはこれを励まし、自らタイプを打って三回に及ぶ書き直し作業を手伝った。(203)〇ヒルの出版を担当していたアンドリュー・ペルトンは、当初、難色を示したが、ローザ・リーに押し切られる形で出版に同意、タイトルを魅力的にすることが条件となり、『Think and Grow Rich』というタイトルで出版された。当初、一冊2.5ドルで5000部だった。そして、不況下であるにもかかわらず、本書は飛ぶように売れた。(204)〇本書の成功は、理論的に『成功哲学』に基づいていたこと、カーネギーとのエピソードのユニークさ、そしてローザ・リーが本書の明確さ・簡潔さに貢献したことなどが挙げられる。性衝動をビジネスに活かすことなど、初期にはなかったものも入っていた。想像力がビジネスに重要であることを指摘していたことも、この本が初めてだった。(206)〇クレメント・ストーンは、1938年にこの本に出会い、実際に彼の会社は、この本に基づいて大きく成長した。(208⁻209)〇1940年には、ヒルの財産は100万ドルを超えていた。この年、ローザ・リーは『How to Attract Men and Money』を出版。この後、両者の関係は悪化し、裁判の末、1941年3月に離婚成立。(212)〇その後、失意のヒルは、サウスカロライナ州クリントンで織物業の広報を担当していたオーアム・プラマー・ジェーコブズに招かれ、この地で労使関係を改善するために手を貸す、という仕事をもらう。(214⁻215)〇ここでヒルは『Mental Dynamite』の改稿・執筆をしていたが、同時にアニー・ルー・ノーマンという女性と出会い、ゆっくりと二人の交際が進むことになる。(220)〇1941年末、『Mental Dynamite』出版。(228)〇しかし、この頃、第二次大戦が勃発。紙が配給になり、出版事業には痛手となる。(228)〇ところが、軍事物資の生産をしていた地元の業者ルトゥルノーに、労使関係改善のアドバイスを求められ、この分野で再び活躍。(230)〇1943年、ヒル、アニー・ルーと結婚。(240)〇ラジオ番組で、成功哲学を説くようになり、評判になる。(242)〇1949年、65歳でセミリタイア宣言。(243)〇1951年、シカゴで講演をしたヒルは、知人の紹介でクレメント・ストーンに会い、ここからヒルの晩年の活動の扉が開かれる。(248)〇1952年8月、「ナポレオン・ヒル・アソシエイツ」結成。(251)〇1953年、ヒルとストーンとの共著『Science of Success』(後の『PMA Science of Success』)の最初の一巻が出る。これは例の17の成功法則の自習紙上講座。(254)〇1953年、ヒルとストーンは『How to Raise Your Own Salary』を出版。アンドリュー・カーネギーとの対話形式で、成功原則を語るという趣向。本書は、ヒルの文才を、ストーンの販売力で売る、という形式のパワーが存分に発揮され、ストーンは様々な媒体を使ってこの本の販促を行なった。なかでもラジオ/テレビ・パーソナリティーとして活躍していたアール・ナイチンゲールがヒルの信奉者だったことから、ナイチンゲールも熱心にこの販促に協力した。(255⁻256)〇アソシエイツの発展には、デール・カーネギーやノーマン・ヴィンセント・ピールも協力。(267)〇1959(1960?)、ヒルとストーンは共著として『Success Through a Positive Mental Attitude』(『心構えが奇跡を生む』)を出版。ほとんどはストーンが書いていた。〇1961年、78歳になったヒルは、アソシエイツのフランチャイズ化を企画。これはあまりにも無茶であるということで、ストーンはアソシエイツ事業をヒルに委託して、自らは手を引いた。(271)〇1962年8月、ヒルとアニー・ルーは「ナポレオン・ヒル財団」を設立。(276)その目的は、『アンドリュー・カーネギーの協力による、ナポレオン・ヒル博士の生涯をかけた研究、著作、教義を永遠のものにすること」。(277)〇1970年11月8日、ヒルは87歳にて永眠。(287) ・・・というような感じかな。 さて、一巻を通じて学んだのは、黄金律の重要性。 黄金律はキリスト教徒にとっては非常に重要な概念であるけれども、ヒルはこれをビジネスの極意として位置付けた。これによって、キリスト教徒のビジネスマン化に貢献したということ。 それから、彼のマスターマインドという考え方が、彼の生きた時代には大きな問題であった労使関係の改善に用いられ、効果を発揮した、ということ。つまり、アメリカが嫌悪する社会主義的な発想を廃して、それでもなお労使が力をあわせることで、労使の間にウィンウィンの関係が築けることを実証したこと。これも大きかった。この意味で、実際にヒルが二つの政権に協力したかどうかは別としても、彼の思想が、政権にとっては非常に受け入れやすいものであったことは事実。だから、彼が自分の思想の政治的活用を夢想したとしても、それは納得できる。 そして、分冊方式での本の販売や、オーディオ・ブックの販売、メディア・コングロメリットによる本の販促といった、革新的なマーケットを試みた、という点も評価できる。 これらのことが納得できたことだけども、本書を読んだ甲斐はありましたね。 それにしても二番目の奥さんのローザ・リーは、したたかな女だなあ・・・。これこれ! ↓成功哲学を体系化した男ナポレオン・ヒル/バーゲンブック{マイケル・リット・ジュニア 他 きこ書房 ビジネス 経済 ビジネス読み物 経営者評伝 評伝 哲学 読み物 経営}
March 26, 2024
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たまたまYouTube で、俳優の内藤剛志さんとナイツの塙さんが話をしているのを見たのですが、これがなかなか面白くて。 どの話も面白かったのですが、例の『捜査一課長』で、笹川刑事部長がものすごくはじけた演技をし、それを内藤さん演じる大岩純一・捜査一課長が大真面目に承っているというシーンが名物になっていて、塙さんが、「あの笹川刑事部長の芝居を、よく笑わずに見ていられますね」と尋ねたのに対し、内藤さんが「だって、笹川刑事部長はもう死んでいるんだもん」と答えたところがすごかった。 内藤さん的には、笹川刑事部長は既に亡くなっていて、あの演技をしているのは幽霊なのだと。幽霊が、大岩純一・捜査一課長に、事件解決へのヒントを指し示してくれている、というのが、あの名物シーンの真意だと解釈しているのだと。 はあ~! なるほど! そうなのか! で、内藤さんが続けて曰く、「それを言ったら、『寅さん』も同じ」だと。内藤さんの解釈では、『寅さん』映画における寅さんは、既に物故していると。幽霊なんだと。で、寅屋のおいちゃんやおばちゃん、妹のサクラとかが、「こういう時、寅だったら、どうするかな・・・」と思うと、そこへ寅さんがフラっと現れる。あれは、幽霊だからできることであると。だから、寅さんの恋は絶対に成就しない。けれども、寅さんが思いを寄せる女性たちは、寅さんの幽霊に導かれて、何らかの答えを出し、人生をやり直すことができるようになる。 はあ~! なるほど! そうだったのね! 内藤さんは、この話をあちこちでされているようで、私が知らなかっただけかも知れませんが、実に面白い解釈であるなと。さすが捜査一課長、推理がすごいわ。 ということで、『捜査一課長』はもとより、『寅さん』映画全般に関しても、新たな見方を得てしまった今日の私なのであります。YouTube も、勉強になるね!これこれ! ↓内藤剛志登場
March 25, 2024
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名著『思考は現実化する』(1937)でお馴染み、ナポレオン・ヒル博士の『仕事の流儀』(原題:How to Sell Your Way through Life, 1939)という本を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。 この本は、『思考は現実化する』のわずか2年後の著書ということになるわけですが、「セールスマンとして成功するにはどうすればいいか」というテーマに特化した自己啓発本と言っていい。ヒル博士自身の言葉を使えば「マスター・セールスマンになる方法」ということですな。私自身、「良いセールスマンになる方法を教える自己啓発本こそ、アメリカの自己啓発本の王道だ」と考えているのですが、その意味ではまさに王道の自己啓発本と言っていいでしょう。 この訳本は3部構成になっていて、第1部は総論、第2部は自動車王ヘンリー・フォードに学ぶ、ということで、ヘンリー・フォードをマスター・セールスマンの最高例とみなし、そのやり方を学ぼうと呼びかける内容。そして最後の第3部は、マスター・セールスマンになるための具体的な方法論ということになる。各部ともそれぞれ目的に沿った内容で、コンパクトによくまとまっております。 で、各部において、これはと思う文章を、以下、抜き書きしておきましょう。第1部〇どの職業が一番好きかを決めること。人間は、自分が好きな仕事をしているときに最も大きな成功を収め、またその成功は最も長続きする。(12)〇最初の五年間で獲得したい収入を、毎年自分で設定すること。ここで覚えておいてほしいのは、あなたの頭脳を”資本金”に例えた場合、あなたの年収はその六%に当たるということである。例えば、年収が六〇○○ドルであれば、あなたの頭脳の中には一〇万ドル相当の資本金が存在するということだ。収入を確保すると同時に、この資本金を常に動かしておくことが重要である。(13)〇私が最も哀れに思うのは、うんざりするような単調でハードな仕事を、生涯の仕事にしてしまった人たちだ。彼らは一週間のうち六日を、好きでもない仕事に費やさなければならない。それは、自分で自分に刑を宣告して、人生の大半を刑務所で過ごすのと同じことである。(14)〇自分の好きな仕事を選ばなければならない理由は、はっきりしている。仕事が楽しければ、ハードな労働もまったく苦にならないからだ。仕事で疲れている人がいれば、それは働きすぎだからではない。やっていることに興味が持てないだけである。(15)〇人間は、習慣に支配される生き物である。習慣には心の習慣と身体の習慣がある。意識するしないにかかわらず、あたなはこれらの習慣によって、今いるところへ導かれたのである。今いるところや、もしかすると刑務所かもしれない。しかし、誰でも人生における自分の位置を変えることができる。そして、それを可能にする唯一の方法が、「自分の習慣を変える」ことなのである。(15⁻16)〇しかし現実は厳しい。多くの人は、生きていくために嫌いな仕事を強いられている。仕事に就くことすらかなわない人も少なくない。労働を強制されるのも辛いが、もっと辛いのは「働かないことを強いられる」ことだ! (17)〇一意専心――ひたすら一つのことに心を集中させること。これがないと、大きな成功を手に入れることはできない。(19)〇契約上の金額よりも質量ともに勝る貢献をする習慣――それは、ビジネス・パーソンが大きな財産を築き上げるための最も重要なノウハウの一つである。(24)〇「見返り増大の法則」を最もよく理解しているのは農民である。彼らは次のような四つのステップを踏んで、この法則を働かせている。 ①条件に適した土地を選ぶ。 ②その土地を耕し、雑草を取り、肥料を与えて、タネをまく準備を整える。 ③豊かな実りをもたらす良質のタネを選ぶ。 ④タネが芽を吹き、大きく育つまで、毎日手入れを繰り返す。来れには一定の期間が必要である。 この四つのステップの間、農民は無報酬で働く。しかし収穫のときが来れば、それまでの労働の対価として報酬がいっぺんに支払われる。しかも「見返り増大の法則」によってまいたタネの何倍もの収穫を得ることになるのだ。(26⁻27)〇生涯を通じて自分自身の働きを売り込むとき、あなたはほかの人々との摩擦を最小限に抑えなければならない。現実に摩擦を起こさず交渉できる人はめったにいないが、これは自分を売り込むのに不可欠の要素である。 そこで重要になってくるのが、「優れたパーソナリティー」という資質である。(31)〇身体を完全に休めるには八時間の睡眠が必要である。労働に当てられた八時間も、人間社会が求める最低限の時間である。この二つの八時間は、ほかの目的のために削ったり盗んだりできない”聖域”である。その点で言うと、「第三の八時間」は好きなことに使ってよい時間であり、一か八か冒険をするならこの時間しかない。 第三の八時間は、一人ひとりの将来のカギを握っている。(33)第2部〇フォード以外から得た者の総和より、フォード一人から得たもののほうが大きい、と言っても過言ではないくらいだ。これほど偉大な人間と同時代に生き、その業績を間近に見られたことに、私は心から感謝している。(76)〇ヘンリー・フォードが私に教えてくれた最も重要な教訓――それは「一意専心」、すなわち明確な目標を選び、その達成に向けて一心に努力することの大切さである。(76)〇大恐慌が始まったとき、フォードは大自然の領域には「恐慌」がないことに気づいた。彼が見たのは、同じ太陽が地球を照らし、草の根を暖めて、大地にまかれたタネに芽を出させていることであった。ウォール街の株が暴落しても、大自然はまったく変わることがなく、自分のやるべき仕事を進めている。フォードはこのとき、ある結論に達した。「大恐慌は人間がつくり出したものに過ぎない」。そして彼は、「人間がつくったものは、すべて人間が破壊できる」ことを過去の経験から知っていた。(92)〇フォードとの対比で多くの人々を観察した結果、どんな職業であっても、「決断は遅いが修正は速い」人は、たいした業績を挙げていないことが分かった。(95)〇決断とは何だろうか? それは思考を完結させることである。思考しないで決めることは、決断とは言わない。 決断力のある人は、必然的に考える人である。(95)〇ちなみに、私が今まで採点した偉人たちの中で、フォードはマハトマ・ガンジーと並んで最高得点の保持者である。(125)〇イニシャティブと粘り強さは、フォードの最も顕著な資質であり、彼が驚くべき成功を収めたのは、この二つの資質によるところが大きい。フォードは貧困と無学という厄介な敵を打ち負かして、米国一の富豪となった。彼は、次の四つのプロセスによって、それをやってのけたのである。 ①自分が望むものを正確に知る ②自分が望むものを獲得するための明確な目標をつくり出す ③目標を実現するための計画を粘り強く追求する ④目標を推し進めるために努力と財産のすべてを集中させる フォードの成功について語るなら、この四つのプロセスだけで十分である。彼には謎めいたところなど一つもない。正直に言うと、私にとってフォードほど分析しやすい人はいなかった。彼はいつも率直に行動するし、私生活も含めてすべてがオープンである。だから、誰でも意のままに、彼の人生をのぞくことができるのである。(140⁻141)第3部〇職業がなんであれ、私たちは皆セールスパーソンなのである。しかし、全員がマスター・セールスパーソンであるわけではない!(148⁻149)〇以上は、形のないものを売り込むセールス術の一例である。協力を得るために他人を説得する努力は、すべてセールス術だと言ってもよいだろう。ところが、たいていの人は、このセールス術にさほど大きな努力を傾けない。そのために、大多数の人々は、技量の劣る平凡なセールスパーソンでしかないのである。(150)〇この五つの定義は範囲が非常に広く、人間のすべての営みを網羅するほどである。そう、人生というものは、”売り込み努力”の連続であり、それは長くて途切れることのない、一本の鎖のようなものなのである。 生まれたばかりの赤ん坊もセールスパーソンである! お腹がすけば、おっぱいを求めて大声を上げ、そしてそれを獲得する。どこかが痛いときには、振り向いてもらおうと大声を上げ、これも獲得する。 地球上で一番素晴らしいセールスをするのは誰だろうか? それは女性である。女性は男性よりも敏感で、表情豊かで、物腰ははるかに柔らかい。男性はたいていの場合、プロポーズは自分の売り込みだと思っているが、実は、売り込みをしているのは女性のほうである。彼女たちは、自分をかわいらしく見せ、美しく魅力的にし、男の心を奪うことで、その売り込みを行なっているのだ。 ベルトランドの定義に加えて、私も一項目追加したいと思う。 セールス術とは、、自分に対して好意的な行動を起こしたくなるモチベーションを、相手の心に植え付ける技法である。(152⁻153)〇イエス・キリストの精神は、二〇○○年近くを経た今でも、何千万という人々に影響を与え続けている。それは、取りも直さず、キリストがマスター・セールスパーソンだったからである。キリストは一つの普遍的なモティベーションを打ち立て、その周りに自分のセールス・プレゼンテーションをくみ上げた。(155)〇シカゴ大学学長ハーパー博士のセールス術(163~)〇誕生から死に至るまで、人間の営みはすべて「感情」によって引き起こされている。感情という昨日が、世界中のすべての活動を支配していると言ってもよい。感情を通して買い手の心に訴えるセールスパーソンは、相手の理性だけに訴えるセールスパーソンの何十倍ものセールスを達成するだろう。買い手は、感情と密接に結びついた何らかのモティベーションに駆り立てられて、購入を決断するからである。(205)〇最初にマスターマインドのノウハウを私に気づかせてくれたのは、アンドリュー・カーネギーであった。彼は、このノウハウを使うことで莫大な財産を築いたという。カーネギーは、部下の役員や幹部社員約二〇名からなるマスターマインド・グループを組織していた。そして、グループ・メンバーの知識と経験が総合された結果、彼は鉄鋼の製造・販売で成功を収めた。(212)〇習慣の法則と集中力のノウハウとは、切っても切れない関係にある。習慣は集中から育ち、集中は習慣から育つのである。明確な目標に意識を集中させることで心を徹底的に鍛えれば、やがて「目標に集中する習慣」が形成される。この習慣は潜在意識に影響を与え、その結果、潜在意識に固定された明確な目標が、実践的かつ直接的な手順を踏んで現実のものに変換されるのである。(214)〇もうお分かりいただけたと思うが、「明確な目標」のノウハウと「集中力」のノウハウは相互補完的なもので、どちらか片方だけでは、その力は発揮されない。両者が並び経ち、お互いを助け合うとこで、初めて機能するのである。 人生は「習慣」という法則に支配されている。ということは、習慣を支配すれば人生を支配できるということになる。集中力のノウハウを使って自分に命令すれば、この習慣をつくり上げることが可能になる。「われわれがまず習慣をつくり、その習慣が次にわれわれをつくる」のである(218⁻219)〇人間と習慣の間には妥協点はまったくない。人間が習慣を支配するか、習慣が人間を支配するかである。成功者はこの真理を知っているので、まず自分にとって望ましい習慣をつくり出し、その習慣に心と身体を任せるのである。習慣は、一つひとつの思考と一つひとつの行為によって、一歩一歩着実に形づくられていく。(219)〇あなたのすべての思考を明確に集中させれば、あなたの潜在意識はその目標のはっきりしたイメージを捉え、そのイメージを現実的なものに変換させる。そう、思考は現実化するのである。これは、現代の心理学者なら誰でも知っている真理であり、あのイエス・キリストもそれを知っていたと考えられる。(219)〇本書の中で、私は「無限の叡知」の力に何度も言及している。この力が、目標を達成しようとする人間に働きかけると、途方もない結果がもたらされるが、それは集中力のノウハウによってのみ得られるものである。 私は「無限の叡智」を限りなく信奉している。どんな思想も宗教も、それに口をはさむことはできない。この素晴らしい宇宙の法則は、あらひゅる疑念や心配、恐怖から人々を引き離すために、利用されるのを待っている。私が繰り返し言及するのは、「無限の叡知」にもっと慣れ親しんでほしいからである。 私は「祈り」の力を固く信じている。ここで言う祈りとは、「明確な目標」に対する信念を持った集中である。信念のない集中は結果をもたらさない。そして、新年を伴った集中はまるで奇跡のような結果を達成するのである。(220⁻221)〇帽子返却可のエピソード (250) ま、ざっとこんなところかな? こうして抜き書きしてみても分かる通り、非常に健全かつ実践可能なアドバイスばかり。しかも時折挟まるエピソードなども面白く書かれていて、読み飽きないようになっております。いい本です。 さすが、ナポレオン・ヒル、自己啓発思想界のナポレオンだけのことはありますな。これこれ! ↓【中古】仕事の流儀 /きこ書房/ナポレオン・ヒル(単行本)
March 24, 2024
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春休みになって多少なりとも気が抜けたこともあり、今は仕事以外の本をよく読んでおります。で、最近読んだ本の一冊がコレ。ディアナ・レイバーン著『暗殺者たちに口紅を』。小学校以来の親友Tから勧められたもので。 本作の主要登場人物は、4人の女性、それも60歳・還暦を迎えた妙齢の女性たちでありまして、その彼女たちが、勤め先から定年祝いとして招待された豪華客船ツアーで久々に顔をそろえるというところから小説は始まります。 で、それだけだと、なんだ、定年を迎えた社員に豪華クルーズをプレゼントするなんて豪勢な会社だなと思いますが、実は彼女たちの勤め先というのは「美術館」という秘密組織、それも暗殺組織なのね。これは元々はナチス・ドイツの残党を成敗し、彼らが不当に略奪した美術品などを回収して元の持主に返却するために組織された独立組織だったんですけど、ナチスの残党が少なくなってからは、テロ首謀者とか、児童誘拐組織とか、そういう悪い連中を超法規的に抹殺することをもっぱら行ってきた。で、今回集まったビリー、ヘレン、メアリー、ナタリーの4人も長年この組織で暗殺者を務めてきて、60歳を期に引退とあいなった。まあ、暗殺ですから、年齢的なものからくる体力の減退とかありますからね。この辺が潮時だろうと。 で、今までの暗殺者としての仕事から解放される喜びと、一抹の寂しさを抱えながら、とにかく今はバカンスを楽しもうとしていた4人ですが、このクルーズ船の中に「美術館」の暗殺者がクルーとして紛れ込んでいることを発見してしまうと。 ということは、組織がこの船の中で誰かを暗殺しようとしていることは明白ですが、では誰を殺そうとしているのか、と探っていったところ、どうやら標的は自分たち4人であることが判明。定年祝いの豪華クルーズをプレゼント、などと言い条、実は組織は口実をつけて4人を集め、まとめて殺そうとしていたんですな。 もちろん、そんな罠にひっかかるタマではない4人は、暗殺者を逆襲し、客船に乗り合わせた他の一般人を避難させた上で船を爆破、一応、4人は死んだものと思わせる細工をして逃走します。 が、組織がその程度の小細工をうのみにするはずがない。すぐに次の刺客を送ってくることが予想されるわけです。そこでビリーたち4人の女性暗殺者集団は、組織がなぜ自分たちの命を狙ったのかを探ったところ、彼女たちは組織内の理事の誰かから罠にはめられ、冤罪を背負わされたことがわかった。 もうこうなったら、逆襲するしかない! 4人は、老骨に鞭うって、暗殺組織のトップの連中を片端から始末することを決意。さて、組織対還暦レディーたちの暗殺合戦、どちらに軍配が上がるか??!! ・・・というお話。まあ、コテコテとはいえ、そこそこ面白い話ではありました。これこれ! ↓暗殺者たちに口紅を (創元推理文庫) [ ディアナ・レイバーン ] ところで、先日、小説の書き方本として非常に面白い『物語のつくり方』という本を読んだばかりなので、私としては当然、「物語のつくり方」目線でこの小説を読んでしまったわけですよ。 『物語のつくり方』によれば、シナリオとか小説っちゅーのは、要するに主人公に困難な状況を与えて、主人公がそれを克服するのを描けばいいんだと。 それを『暗殺者たちに口紅を』に当てはめれば、確かに4人の暗殺者レディーが、自分たちへの暗殺指令に直面するという困難な状況が与えられ、その状況を克服できるかどうかに自分たちの命が掛かっている状態なのですから、この条件をクリアしていることが分かる。 またシナリオ・小説にはすべて「○○は、××だ」と一言で表現できるテーマがあるべきだそうですが、そう考えるとこの小説のテーマは、「女性同士の友情は、大切だ」かな。そしてこのテーマを表現するモチーフは、「暗殺者の世界」かな。 次、「素材」は天(時代)・地(場所)・人で考えるのだけど、それはそれぞれ「現代」「イギリス」「暗殺者組織に狙われているベテラン暗殺者4人」ですね。 で、物語の構成、すなわち「起承転結」ですが、「転」がテーマそのもの、すなわち「女性同士の友情は、大切だ」なんだから、「起」はその逆、すなわち「女性同士はうまく行かない」になっていればいい。つまり、同僚とはいえそれほど仲良しではない4人がバラバラに登場し、その性格や生活ぶりの違いを強調すればいい。で、その性格も生活も違う4人が、その違いを克服しながら協力しあって困難を克服する様を描くのが「承」の役目と。実際、そうなっているし。 さて、その上で、本作の構成上の問題点を指摘するとすると、多分、「主人公が多すぎる」ということだと思います。だって4人もいるんだもん。確かに、小説の語り手はビリーで、その意味では主人公は一人と言ってもいいのだけど、それでも4人の暗殺者が登場しちゃいますから、それぞれを個性的に描かなければならないところはある。そうなると、「公生活・私生活」の両方が描かれる「ラウンド・キャラクター」が4人もいることになるので、これはちょっと混乱してしまう。 実際、本作の弱みは、そこにあると思います。 っつーことで、『物語のつくり方』をベースにすると、小説なんて見事に読み解けてしまいますな。その意味でも『物語のつくり方』って、ものすごい名著だと思う。これこれ! ↓プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方 [ 新井 一樹 ] というわけで、『暗殺者たちに口紅を』を、『物語のつくり方』を参考にしながら読むという、面白い読み方が出来て、結構、楽しめたのでした。
March 23, 2024
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今日は所属大学の卒業式。 昔はね、この日は本当に特別というか。ゼミ生たちから、みんなで買いにいったプレゼントや花束や寄せ書きをもらったりして。私のような散文的な人間ですら、可愛がっていた学生たちの旅立ちを前にして、「ああ、こいつらとはもう顔を合わせなくなるんだな」と、ちょいとおセンチになったものですわ。 そして卒業式から会場を移しての謝恩会も、実に心のこもったものでした。普段の服装とは打って変わった、正装をまとった教え子たちが大人っぽく、頼もしく思えてねえ。輝くばかりの笑顔、笑顔、笑顔。抱えきれないほどの花束をもらって、帰りに地下鉄に乗るのがちょっと気恥しいくらいでした。 でも、最近はそんなこともないない。クスリにしたくてもない。 まあ、今どき、大学なんて駅の改札口みたいなものですよ。しれっと通過していくというか。 この十年ほど、コロナ禍以前でも、よく学生たちから「謝恩会って、いつやるんですか? 全然、大学から連絡がないんですけど」などと聞かれて目を白黒させたものですが、コロナ禍以降はもう、謝恩会という言葉すら、この世から消えたのかな、と思われるほど。 学生の方がそうなんですから、こちらも白けますわなあ。あ、卒業。そうですか、ってなもんです。はい、さいならと。 ということで、卒業式というものに対する感慨は、完全にゼロとなりました。 謝恩会が普通にあった時代に辞めて行った先輩の先生方は、いい時代を生きたなと。それに引き換え、私は少し、生きる時代を間違えたのかもしれません。
March 23, 2024
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それにしてもO選手の通訳の人にまつわるアレは、ちょっと衝撃的でしたね。あれだけ日常的に接していて、仕事仲間以上の存在のようでありながら、O選手を裏切るようなことをするって、どういう心境なんだろう? 「ほんの出来心」とかでは説明できないよね・・・。シーズン開幕の出鼻をくじかれるようなことになっちゃったけど、O選手にはこれにめげずに頑張ってもらいたいものでございますなあ。 さて、話は変わりまして。 先日、印刷所に入稿してあったうちの科の紀要が完成し、今日、納入されました~。 まあ、私が原稿を書き、私が編集し、私が装丁を施し、私が入稿しているわけですから、すべて自作自演乙なんですけど、それでもね、そういう形ですら、自分が書いたものが「活字」になるというのは、やっぱり嬉しいわけよ。この印刷物への愛というのは、もう、なんだろう、前世からの因縁? かと思われるほど、私の性格にしみこんでいるのね。だから、今日はとってもご機嫌ちゃんなの。 春休み前半は、ほぼこの原稿書きに費やされたようなもんだしね。それがこうして形になってみると、充実感もひとしおということで。 ま、この成果に免じて、春休みが終わるまで、ちょっと息抜きタイムということにしようかな。
March 21, 2024
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昨日のことになってしまいますが、中日新聞さんから取材をしていただきまして。 中日新聞に取材されるのはこれで2回目ですが、文化芸能部のM記者にお会いするのも2度目。だから慣れたものなのですが、前回とは異なり、今回はカメラマン(女性)の方が一緒で、研究室でバシバシ写真を撮られてしまった。 やっぱ、プロのカメラマンってスゴイんだよね! 「あー、そうですね~、ちょっと腕なんか組んじゃいましょうか。教授っぽいですよ~。レンズ見て。そうそう。じゃ、今度はちょっと目線外してみましょうか。あ、それからちょっとあごを引いて。うーん、いいですねえ。いいですよ~。今度はこの角度から撮りますね。ちょっと笑って。そうそう、バッチリです~」みたいな感じで、まるでモデルにでもなったような気にさせられるという。超恥ずかしいけどね。500枚くらいは撮っていらしたと思うけど、さて、その中に奇跡の一枚はあるんでしょうか? 取材の内容は、もちろん新著のことでありまして、1時間半くらいしゃべってたかな。とりあえず言いたいことは全部しゃべったので、あとはMさんの腕に任せて、いい記事を出してもらいましょうかね。記事は東京新聞に出て、その翌日に中日新聞の読書欄に出るらしいですが、4月上旬って言ってたかな? 3月末から4月の頭にかけて帰省するので、帰省から名古屋に戻る頃に出るのかも知れない。まあ、ちょっと楽しみでございます。 ところで取材に来てくれたMさんは文化芸能部の所属ですが、まるで遊撃隊のように結構自由にやれるような環境のようで、Mさん自身が面白いと思ったこと、記録に残しておかなければならないと思うことをどんどん取材に行って、それを記事にしていくらしい。そういう意味では、面白い職場ですよね。 学生時代、マスコミに就職しようなんて考えたこともなかったけど、ひょっとしたら、こういう職場だったら、私にも務まったかも。 大体、「取材」という行為が面白いもんね。記者という立場を利用して、一般の人には会えないような人にも会えるわけだし。そして取材準備をして、取材して、その結果をまとめるという一連の行為には、相応のテクニックが必要だろうし、今回もMさんの取材ぶりを見ていて、「これ、わしだったら、どういう風に記事にまとめるかな?」なんて考えちゃった。要点を掴んで、書き出しはどういう風にして、最後、どういう風にキレのいい終わり方にするか、なんてね。 定年後、自分もノンフィクションの分野に手を出そうかな、なんてことを考えなくもない。そういうことも含め、プロの新聞記者Mさんの仕事ぶりを、この先の自分自身の姿に重ね合わせながら、眺めていたのでした。
March 20, 2024
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ラリー・ドライバーの篠塚健次郎さんがお亡くなりになりました。享年75。 篠塚さんといえば、パリダカ、そしてパジェロですかねえ。バブル世代からすると、パジェロってのは特別な思い入れのあるクルマといいましょうか、このパリダカを制したクルマに乗って、深夜都心を出発し、苗場とかのスキー場で羽目をはずすというのが、ワタクシ世代の遊び方だったような。そういうものと共に、日本人としてパリダカを制した篠塚健次郎さんに対する賞賛の気持ちが、世代の中にはあった。 だからね、その篠塚さんが亡くなられたというニュースは、結構、ぐっとくるものがあるのよ。篠塚さん、RIP。天国で思う存分ラリーを楽しんでください。 ところで。 篠塚さんご逝去の報を読んで、一瞬、頭に「?」マークが点灯した方は多かったのではないかと。だってそこには、「義弟は俳優の三浦友和さん」と書いてあったのだから。 ン? 三浦友和さんが義弟? 篠塚さんって、山口百恵さんのお兄さんだったの? いやいや、山口さんの『蒼い時』は読んだけど、「健次郎兄さん」のことなんか、一言も書いてなかったぞ・・・。 しかし、ちょっと調べたら、篠塚さんが山口百恵さんのお兄さんなのではなく、篠塚さんの奥様が、三浦友和さんのお姉さんだったのでした。なるほど、「義弟」って、そういう意味か! そらそうだ! ふうむ。それにしても、そういう形で三浦友和・百恵夫妻の義理の兄弟になることができるわけか。 で、そんなことを家内と話をしていて、「では、なれるものなら、どの芸能人の義理の兄弟になりたいか」という話題になりまして。 「明石家さんまさん」が私の脳裏に最初に浮かんだのですが、家内が「所ジョージさん」と言うのを聞いて「それだ!」と。 そうそう、所さんの義理の弟になりたいわ、ワタクシ。なれるものなら。所さん、クルマ好きだし、音楽やられるし、絶対楽しそうだ。 いや、待て。多彩な趣味人という意味ではもう一人、「ヒロミさん」の義弟になるという案はどうだろう? そうなると、伊予ちゃんの義弟にもなれるぞ! しかし、残念! ヒロミさんは私より2歳年下だったのでした。さすがに義兄が義弟のお世話になるのではカッコつかないもんね。 ということで、所ジョージさんの義弟になるのが最善と決定・・・したんだけど、まあ、今からでは無理。アホな話で盛り上がっただけで終わったのでした。
March 19, 2024
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映画『デューン』のパート2が公開中。で、先日、これに備えて前作(パート1)をアマプラで見直して、パート2を見る準備をしたわけよ。 で、準備は整ったのだけど、その時点でなんていうか、その、疑問が出てきまして。 つまり・・・『デューン』って、面白い? っていう・・・(爆!) まあ、宇宙を支配する皇帝のおかげで、お父さんを殺され、流浪の身となってしまった若者が、復讐を企むっていう話なんだけど、まあ、大きなくくりで言えば『スター・ウォーズ』(エピソード4)と同じだよね。 だけど、『スター・ウォーズ』は、楽しいじゃん? ルークは愛嬌があるし、C-3POとかR2-D2とか、可愛い連れがいるし、レイア姫もステキだ。そして頼りになるんだかならないんだかよく分からないハン・ソロがいるし、チューバッカもいる。ルークがジェダイの騎士としての自覚を持ち、成長していく過程も面白いし、それをサポートするオビ・ワンも高貴な感じだ。 それに引き換え、『デューン』はどうよ。主人公の若者ポールは暗いばかりでルークほどの愛嬌がない。友達いなさそう。で、ヒーローなのにお母さんと一緒に旅をするというところがマザ・コンっぽい。それからゼンデイヤ演じるヒロイン・チャニも、なんとも微妙だ。レイア姫のようなチャーミングさがどこにも・・・。ハン・ソロ的なひねりの効いたサブ・キャラもいないし。 っつーわけで、『スター・ウォーズ』と比べて、なんかしんねりむっつりした映画だなと。 しかもさ、『デューン』のストーリーって、皇帝に目をつけられたポールの親父さんが、配置換えになるって話で、要するに、社内の争いに負けて子会社に出向させられたサラリーマンの悲哀みたいな感じじゃん? それで無念の死を遂げた父の仇をとるため、息子が頑張るみたいな。 ・・・これ、要するにアレじゃん。『半沢直樹』じゃん。ポールは堺雅人じゃん。 広い広い大宇宙を舞台に、描いているのは社内の派閥争いって。ストーリー自体がせこいよ! しかも、ポールとゼンデイヤがアラキスの砂漠を旅する絵は、ほとんどバルカの砂漠を彷徨う堺雅人と二階堂ふみと同じだ。『VIVANT』だよっ! 事実、ゼンデイヤと二階堂ふみは、どう見ても同一人物じゃないか! つまり『デューン』は、『半沢直樹+VIVANT』なんだ! しかも、『半沢直樹』や『VIVANT』より、よっぽどつまらない(ドラマがない)っていう。じゃ、それ見る価値ある? ということで、3時間の長丁場となる『デューン・パート2』、見に行くべきか、やめておくべきか、ちょっと考えてしまうワタクシなのでありました、とさ。ま、結局は見に行くんだろうけどね・・・。
March 18, 2024
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料理系YouTube を見るのが好きなせいか、そっち系のおススメ動画が上がってくるのですが、先日、そんなおススメ動画を見たところ、これがまた驚愕の内容でして。 その動画というのは「Country Life vlog」というもので、アゼルバイジャンのとある農家のお母さんが、何らかの料理を作る動画なのよ。まあ、百聞は一見に如かずなので、こちらを見てもらいたいのですが。これこれ! ↓アゼルバイジャンのカントリー・ライフ もうね、どの動画を見ても、画面が変わる度におもわず「え?」と声が出てしまう。もう、ほとんど目が離せない状態です。 第一、お母さんが作る料理の分量が半端ない。「これ、20人前でしょ?」というような分量の料理を、お母さん一人で、それも電動の道具を使わず、人力だけで黙々と作るわけ。例えば、洗面器というか、盥みたいにでかい器に、4リッターくらいクリームを入れ、それを人力で泡立ててホイップクリームを作るとか。50センチくらいはあろうかという、鯉みたいな魚を10匹くらい一度に調理するとか。直系80センチくらいの焼き型を4個も5個も使って巨大なキャロット・ケーキみたいなのを焼くとか。 しかも、料理を作る合間に挿入される映像が「え?」の連続で。たとえば「え? どうして野生のカラスが家の中に遊びに来て、平然と猫の隣で寝ているの?」とか。とにかく、目が点になる事ばっかりが起こるのよ。 まあ、しかし、ともかく、とんでもなく昔ながらで、とんでもなく豊かな暮らしがそこにある。驚愕につぐ驚愕よ。 で、さらに驚くのは、再生回数ね。普通に600万再生とか、そういう感じ。世界中の人が、このお母さんの一挙手一投足に釘付けになっているのだろうな、というのがわかる。 とにかく、すごい動画です。皆様も是非、ご覧いただいて、ワタクシと一緒に「え?」を連発してみてください。
March 17, 2024
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最近・・・っていうか、もうそうなってから大分経ちますが、熱中して本を読み続けることができなくなりまして。 子供の頃は、本の世界にどっぷり浸かることができたのに、最近は30分くらいですぐに浮上しちゃう。物語にある程度の進展があると、そこで少し休みたくなるわけよ。 だもので、休み休み読むものだから、一向に読み終わらないっていう。困ったもんだ。 だけど、最近、この悩みを解消するやり方を開発してしまった。 それを称して「サーキット・リーディング」。ほれ、フィットネス・クラブとかで「サーキット・トレーニング」ってあるじゃん? あれの読書版よ。 たとえば今、3冊の本を同時に読んでいるのだけど、一冊を10分くらい読んだら二冊目の本に移り、それを10分くらい読んだら三冊目に移り、それを10分くらい読んだらまた一冊目に戻る。これを延々繰り返すわけ。すると、気分が変わるので、1時間でも2時間でも読み続けられることを発見。うん、これはなかなか良いな。 ということで、今は『暗殺者たちに口紅を』と『夜のある町で』と『物語のつくり方』(再読)をとっかえひっかえ読んでいるというね。暗殺者たちに口紅を (創元推理文庫) [ ディアナ・レイバーン ]【中古】 夜のある町でプロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方 [ 新井 一樹 ] 特に一冊目と三冊目は、小説の書き方と、書かれた小説を交互に読むことになるわけだから、すごく面白い。 ということで、今年はこのサーキット・リーディング方式で、ガンガン本を読んでいこうかな!
March 16, 2024
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家内の愛車、フォルクスワーゲン・ポロを、そろそろ買い換えようかという案が出ておりまして、次の車検までの1年間をかけ、少しずつ愛車選定をしていこうかなと。 で、今日はちょっと散歩がてら、オートプラネットというところまで行ってきました。ここは外車の中古車がたーくさん置いてある、私にとっては天国のようなところなんですけれども。 で、あれこれ見て回ったのですけど、やっぱりね、外車って魅力的なのよね。 シトロエンC4の新型も、かっこよかった~。あとC3も、ポロと同じくらいの大きさだし、これはこれで可愛いかなと。 あと、フィアットのチンクエチェント。それの屋根が開くヤツ。めちゃ可愛い! プジョー208も、可愛いけど、シトロエンC3と比べると後部座席が狭い! 同じプジョー2008だと、後席はまあまあだけど、今度は値段が高い! でも、今日一で良かったのは、DS4かなあ。内外装ともめちゃカッコいい。ポロよりは大分大きくなるけど、美しいクルマだったねえ・・・。 というわけで、眼福、眼福。 性能からいうと、国産車で不満はないけど、デザイン面からいうと、やっぱり外車はいいんだよね。ちょうど、パソコンのマックとウィンドウズみたいなもので。ウィンドウズ・マシンだって、過不足なく何でもできるけど、マックを買う時のトキメキはないんだよなあ。 まあ、まだ1年あるので、この1年のうちにあれこれ比較検討して、納得の愛車選定をしたいと思っております。
March 15, 2024
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今日は所属大学の「古本カフェ倶楽部」の年一の会合があり、古本とカフェに春休みの一日を楽しんで参りました。 「古本カフェ倶楽部」とは、うちの大学内で古本をカフェをこよなく愛する同僚で結成したグループなのですが・・・って、要するに私が勝手に作ったクラブなんですが、会員を募って、現在会員数4名。今日はそのうちの3名が参加ということで、3人で大学からちょっと離れたところにある古本屋に行き、各自、獲物をとった後、洒落乙なカフェにしけこんで雑談してきた次第。 ちなみに、私は池田満寿夫の『池田満寿夫の陶芸』という本を1000円で、また荒川洋治氏の『夜のある町で』というエッセイ集の美本を500円でゲット。他の会員もそれぞれ何らかの獲物があったようで、良かった。 で、その後、カフェで雑談してきたのですが、会員の中には日頃の鬱憤が溜まっていた人も居り、いいガス抜きになったと喜んでおりました。 まあ最近、プライバシーがどうちゃらこうちゃらで、同じ大学に勤める同僚同志、あまり個人的な話をすることもなくなってしまい、何年も一緒の職場にいるのに、その人がどこに住んでいるのか、結婚しているのかどうかすら知らないということがままある。そういうのを望んでいる人もいるでしょうから、一概にそれを否定しませんが、私は個人的には、それはちょっと寂しい。たまにはこういう同好会を開催して、互いに親しくなって、多少はそれぞれの事情を共有しておくのもいいかなと。 というわけで、今日は同僚と一緒に遊べて、楽しい時間を共に過ごすことができて、なかなか有意義な日となったのでした。
March 14, 2024
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アカデミー賞授賞式の際のロバート・ダウニー・ジュニアとエマ・ストーンのふるまい、ご覧になりました? プレゼンターであったキー・ホイ・クァン、そしてミシェル・ヨーのことを完全無視した奴。 あれは、ないわ~・・・。完全無視だもんね。そこにいないかのよう。全世界注視の中で、あのアジア人差別は、引くわ~。 少なくとも、あの場合、彼らは「公人」なのだから、百歩譲って心の中でアジア人を蔑視していたとしても、それを露骨に態度に出すなんて、下品にもほどがある。 まあ、一言で言って、調子に乗ってんじゃないよ、って感じだよね。 私は『メン・イン・ブラック』以来、ウィル・スミスのファンだったのだけど、アカデミー賞受賞式での暴力沙汰ですっかりイメージ・ダウンしてしまった。もう、なんか、映画の中でウィル・スミスがいい人の役を演じていても、「いい人ぶってたって、本当はすぐ暴力に訴えるんだろ」っていう風にどうしても思えちゃうので、しらけるのよ。 人は人、役は役、人としては最低でも、役者として良いならいいじゃないか・・・と思うことができればいいのだけど、なかなか、そう思えないんだなあ・・・。 それと同じ理由で、今回のあの授賞式のシーンをみたら、もう『アイアンマン』を見直す気もなくしたし、エマ・ストーンの映画なんて一生観なくていいわ。 それに引き換え、『オッペンハイマー』で主演男優賞を獲ったキリアン・マーフィーの受賞態度は素晴らしかった。プレゼンターの一人一人にちゃんとしっかり目を見て挨拶して。前述の二人とは、まさに人間としての格が違いますな。 まあ、そういう人の出ている映画を観たいものでございます。クズの出る映画じゃなくてね。
March 13, 2024
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イェーイ! 中日新聞から取材申し込みがキターーーーーーー! 名古屋地区は、中日新聞のシェアが大きいからね。ここに拙著についての記事が載れば、愛知県内制圧できるんじゃね? やった~。 こういうPRの機会をこまめに拾っていって、少しでも売り上げアップに貢献しないとね。中日新聞を読んで拙著の存在を知った人なり企業なりから、また何らかのアプローチがあるかも知れないしね。 なんでも一足飛びにことが運ぶなんてことを期待しちゃいけない。出来ることから少しずつですよ。一歩一歩、チャンスの芽を育てていかないと。 ま、頑張って取材されますわ。アメリカは自己啓発本でできている ベストセラーからひもとく [ 尾崎 俊介 ]
March 12, 2024
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マシュー・ヴォーン監督の映画『アーガイル』を観てきました~。以下、ネタバレ注意です。これこれ! ↓『アーガイル』公式サイト ヒロインのエリー・コンウェイはスパイ小説の作者。凄腕スパイ「エージェント・アーガイル」の活躍を描く小説ももう5作目なんですが、最後のシーンが決まらず、その相談をしに母親に会いに行く途中、列車の中で謎の組織に襲われ、間一髪のところ、これまた謎のスパイ、エイダンに助けられる。なぜエリーが組織に狙われたのかというと、彼女の書く小説が、現実のスパイ組織の活動をそのままなぞったようなものだったから。つまり、エリーの描くスパイ小説の通りに現実が動いていたと。 となると、エリーの次作に、実在の組織が追い求めている秘密ファイルの行方が描かれるに違いない。そこで組織はエリーを捕まえることに躍起になっていたわけ。 さて、期せずして組織に追われることになったエリーの運命やいかに? そして謎のスパイ・エイダンとエリーの関係は? ・・・というようなお話。 まあ、何と言っても傑作『キングスマン』シリーズの監督であるマシュー・ヴォーンのこと、一筋縄ではいかない筋書き。なかなか面白かったっす。笑えるシーンも数々あり、結構楽しめたかな。教授のおすすめ!です。 しかし、この先も観たい映画が目白押し。まずはアカデミー賞を総なめにした『オッペンハイマー』を観なくては。そして『デューン』の続きも観なくてはいけないし、そうなると『デューン』の前半を思い出すために、復習しておかなくてはいけない。忙しい、忙しい。映画好きとしては、嬉しい悲鳴ですわ。
March 11, 2024
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鳥山明さんが68歳で亡くなり、TARAKOさんが63歳で亡くなり、このところ60代の人が次々と鬼籍に入られて、同じ60代の人間としては、何と言うか、非常にコワい。えー、わしもあと数年で死んじゃったりするの? 死なないか。そんな命を削るような仕事ぶりもしてないし。 まあ、でもね。この先、無限に生きられるわけでもなし、せいぜい一生懸命、悔いのないように生きないといけませんな。メメント・モリ、メメント・モリ。 というわけで、今日も今日とて原稿書き。大手出版社から頼まれていた『ぼろ着のディック』の解説文(結局、原稿用紙で23枚分くらい書いちゃった)を書き上げて送付し、それにプラスして「論文の書き方指南」みたいな本の原稿の推敲をしておりました。こちらの方はまだ出版社が定まっていないのだけど、この先、先に公刊した拙著の書評がメディアに出るようになった頃を見計らって、出版社行脚をする予定。 まあ、ぼちぼち頑張っております。
March 10, 2024
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デニス・ボック著『オリンピア』という短編連作小説を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。 中身に言及する前に外見、つまり本の装丁について一言したいのですが、本書の判型は少し変わっていて、通常の単行本のそれと比べてやや縦長というか、新書判の縦横比をそのまま単行本に当て嵌めたような形になっている。この縦長の判型が案外手に馴染むわけ。で、中の印刷面もページ下部の余白が大目にとられていて、ページを開いた時に両手の親指が印刷面にかぶらない。だから読みやすい。 そして表紙のデザインがまたとても美しい! この小説の重要なモチーフは「水」と「風」なんですが、表紙デザインの彩りが、まさに水色と風色なのよ。「風色」って何だよ、と思うでしょうけど、実際に現物を手に取れば、私の言っている意味が分かると思います。これこれ! ↓オリンピア [ デニス・ボック ] さて、外見は分かった、では中身は? ということなんですけど、これ、『オリンピア』というタイトルから予想されるような話ではないのね。たしかに1972年のミュンヘン五輪、1976年のモントリオール五輪、1988年のソウル五輪、1992年のバルセロナ五輪が、本作を構成する各短篇の背景として描かれるものの、別にオリンピックに直接関係する話ではない。しかし、ではオリンピックとはまるで関係がないかというとそういうことでもなく、たとえば本作の主人公・・・というか語り手であるピーターの父方の祖父母は共にオリンピック選手で、まさにオリンピックで出会って恋に落ちたという経緯がある。その意味で、オリンピックがなければ生まれなかった一族の話なわけ。しかもピーターの父親もオリンピック選手(ボート)で、その後、ボートを作る仕事で生計を立てている。 しかも、ピーターの妹のルビーは体操の才能があり、もう少しで祖国カナダはモントリオールで行われたオリンピックに出場できそうなところまでいった。だから、この一族にとってオリンピックというのは、単に他人事として見て楽しむものではないんですな。もっと身近なものであり、かつ、メダルを獲って栄光を勝ち得たとかそういうことではないので、ある意味では屈辱の歴史でもある。とにかく、無視することのできない、生生しいものなんですな。 で、そういう、オリンピックと少なからぬ縁のある一族三代の歴史が、一番若い世代であるピーターの視点から描かれると。そういうファミリー・ヒストリーみたいな小説なわけ。 といって、特に派手なヒストリーがあるわけではなく、彼らのヒストリーというのは、言ってみれば、どこの家庭にもあるような、平凡なヒストリー。でも、平凡だろうと何だろうと、当事者にとってはそれなりの痛みを伴うような、そしかもその痛みから逃れることのできない類のヒストリーではある。 たとえばピーターの祖父母世代は、ナチス時代のドイツに暮らしていたわけで、カナダに移住したピーターの両親世代にとっても、一族が背負ったドイツ時代の嫌な記憶というのは、それなりに色濃く残っている。でまたそのドイツ時代の負の遺産というのが一様ではなく、父親の一族と母親の一族で若干受け取り方が違う(母方の一族の方がより重荷が大きい)。で、実はこのバックグラウンドの違いが、ピーターの両親の間の密かな溝(溝は言い過ぎだとしても、火種のような感じ)になっていたりもする。だから、ピーターの家に、父方、母方、それぞれの親戚が訪れて来るたびに、何かひと騒動持ちあがることにもなる。もちろん小さい子供であるピーターにもそういう両親の不和が何となく分かるので、それに応じて彼の心も波立つし、その様子を見ている読者の方も、なんとなくゾワゾワしてしまう。 で、そのゾワゾワがこの連作短篇の中で少しずつ反響を強め、拡大していくのですが、その最初の例が、本作第一話である「結婚式」という短編の中で描かれるピーターの父方の祖母の死。孫も出来たほどの年齢になってから二度目の結婚式をしようと思いついた老夫婦の、その結婚式の当日に、花嫁である祖母が溺死するという悲劇。 しかし、それ以上にこの一家にダメージを与えたのは、ピーターの妹、ルビーの死。オリンピック出場も夢ではない有望体操選手だったルビーは、まるで重力の影響を受けていないかのように軽やかに跳躍することができたのですが、本当にそうやって高く飛んだまま、空中に消えてしまった。 そして空中に消えた娘を探すかのように、ピーターの父親は竜巻というものに異様に惹かれていくわけ。竜巻ウォッチャーとして、竜巻が発生したと聞けば、おっとり刀でそこに行ってしまうという。まあ、そういう人はどこにもいるけれど、特にピーターの父親は、まるで竜巻に取りつかれたようになってしまう。無論、それは亡き娘に対する鎮魂の行為でもあるのだけれど、それは妻には理解し得ないもので、このことが元で、ピーターの両親は別居することになってしまう。一方、ピーターはピーターで、大学は出たものの、その後、その先の人生で迷うところがあり、複数の女性と関係を持つようになるなど、収拾の付かないものになっていく。この時点で彼の家族も、ピーターの人生も、空中分解しそうになってしまうんですな。 だけど、その危機は、乗り越えられる。小さな齟齬の積み重ね、そしてそれほど小さくはない悲劇の数々、そういうものに引き裂かれそうになっていたこの家族は、しかし、それでも家族として立ち直る。そしてその一家の再生は、ピーターの両親の二回目の結婚式という象徴的なイベントの中で、しかも奇跡的な偶然にも助けられながら、成し遂げられていくと。 ま、そういうお話。 ストーリーとしては決して平穏ではなくて、むしろダイナミックな話ではあるんだけれども、それが「静謐」という言葉がぴったり来るような筆致で綴られるもので、印象としては非常に静かなものを読んだなという気がする。なんて言うのかなあ、本当はそれなりに騒々しいドラマなのだけど、それをガラス越しに、音もなく見させられているという感じ。それでいて、ガラスの向こう側のことが自分とは無関係とも思えず、なんだか妙にヒタヒタと琴線に触ってくるものがある。 個人的な印象だと、このドラマとしてはそこそこ騒々しいのだけど、ガラス一枚かました静謐さがあって、なんかヒタヒタくる、という感じは、ルシア・ベルリンの『掃除婦のための手引書』にもちょっと通じるところがあるのではないかと。とにかく、なんとも不思議な、妙に心に残る読後感でございました。新興の「ふたり出版社」である「北烏山編集室」が満を持して世に問うこの小説、教授の熱烈おすすめ!でございます。越前敏弥氏の訳文も格調高く、美しい!オリンピア [ デニス・ボック ]
March 9, 2024
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白山神社、まじヤバイかもしれない・・・。 昨日に続いて、今日もまたいい話が飛び込んで来たんだよね。 実は昨年の夏に書いていた原稿を、某大手出版社に送っておいたのだけど、今日、その反応があって、編集者の人から、前向きに検討したいというお返事をいただいちゃった! まあ、若干の修正は必要のようだけれども、それはどの原稿にも言えることだからね。出した原稿がそのまま通るなんてことは、めったにない。出版社の編集サイドと練っていって、実現するのがほとんどだから。 っつーことで、ワタクシのモチベーションも爆上がりよ。まだ完全に決まったわけではないけど、日本で大手5社の中に入る出版社から本を出すとなると、ちょっとね、こちらの株も上がるじゃん? とはいえ、これで満足するワタクシではないのよ。実は、売ろうと思っている完全原稿が手元にもう一つある。これは自己啓発研究とは関係がないのだけど、これも大手に売り込んでみようかなと。 2024年中に3冊本が出せたら、ちょっとしたもんだよね~。 もうこうなったら、毎日、白山神社にお参りに行かなくちゃ!
March 8, 2024
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先日、白山神社にお参りしたら、即効でいいことがあった、と書きましたが、いいことがあったので、今日、通勤の途中にお礼参りに行ったんですわ。 そうしたら・・・ またまたいいことがありまして。 某生命保険会社が、自社の雑誌で3ページにわたって私の新著を取り上げてくれるとのこと。この雑誌、4万部くらい出回るらしいので、こちらがお金を出すことなく、大々的に宣伝してもらえるような感じになるじゃないですか! やった~! いや~、しかし、白山神社、すごいな。明日もまたお礼参りに行っちゃおうかな・・・。お参りする→いいことがある→お礼参りする→またまたいいことがある→・・・の無限ループじゃん。 おーし。明日も行こう。毎日行こう。お百度踏もう。売れるためなら何でもしよう!
March 8, 2024
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