井村正勝井村屋製菓会長のお話


 平成14年8月にあずきバーや肉まん・あんまんで有名な県内のリーディング・カンパニーである井村屋製菓の井村正勝会長をお訪ねしてお話を伺うことができました。
 きっかけは井村様が三重県の教育委員をされている関係でごあいさつしたときに、拙メルマガをお渡しして、メールのやりとりをさせていただくようになったこ
とからです。
 企業経営や教育のことなどについてお話を聞くことができましたので、以下に
その概略をお伝えします。

<井村正勝さまのお話>
・東京で広い道路が整備されるとき、商売人は「広い道路ができると反対車線の客が来店しにくくなる」ということで反対したが、今では狭いと言われている。行政とはこのように先を見て、反対されても必要なことをやるのが仕事である。
・当社でオリジナルな商品も完全にオリジナルなものは少ない。同種の製品にヒントを得たりしている。そのヒントを得るのは同業種のより異業種の集まりからであることが多い。
・製品開発、販売は、会社側ではなく、市場の選択に委ねられている。
・食品メーカーとしてはとりわけ安全に気をつかうが、ISO、HACCPにしてもシステムだけでは万全ではない。金属探知機等の機械があるから安心するのではなく、人間が細心の注意を払わなければならない。
・逆説的だが、ロイヤリティ(忠誠心)の高い社員ほど、悪い情報を報告せず、自分のところで収めようとする傾向があるので、バッドインフォメーションを得るにはトップが自ら現場に降りて行くしかない。オフィスの中で私は、受付に一番近い場所に部屋を置き、外からも見えるようなドアにしている。
・中間段階で、情報、意志疎通がつまることが多い。改革はトップダウンでプッシュしないとできない。そういう意味では、フラットな組織にした北川知事はすばらしい。
・評価を受ける方は、マイナスに評価されると思いがちだが、評価する方は「こ社員はもっとやれるはずだ」という、プラスの評価を心がけている。
・学校週5日制に対して賛否があるが、もう始まっていることに対して、あれこれ
言うのはおかしい。今おぼれている者に泳ぎ方を教えるようなものだ。
・PTAの会長もしているが、大事なことは学校における主役は子どもだということ
である。
・総合学習という言葉が適当かどうかという問題はあるが、主役である子どもに自立心を育てる教育をしなければならない。
・教育委員会でも事務局の提出議案を審議するだけではなく、教育委員会の民営化も含めて積極的に議論していきたい。(以上) 



© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: