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最近読んで共感した本
著者名:木村剛/二宮清純
出版社:東洋経済新報社
読了:2003年8月
紹介:野球と銀行―一見何の関係もない二つのジャンルにおける共通点を分析していくことで日本が失敗してきた理由を探る。
感想:以下の点に共感しました。
・ルールというのは、人を活かすためにあるはずです。世の中をおもしろくするためにあるのです。ところが日本の場合、ルールは人を縛るためにある。人にとって不都合なことが多く起きても、「これはルールだから、守れ」となります。これは逆に、ルールに対する冒涜ではないでしょうか。
・弱者には優しくして、敗者には厳しく当たる。その代わり敗者には、再チャレンジのチャンスを与えるのです。
・未来を語るには〝勇気〟と〝ビジョン〟が必要ですが、過去を語るにはちょっとした〝自己愛〟と人並み程度の〝記憶力〟さえあればいい。
・スポーツと体育は、違います。体育は体を鍛えるものであり、学校でやってもいいのですが、スポーツは本来〝楽しむ〟ものです。言ってみれば〝祭り〟です。それは学校ではなく、地域でやるものです。
・「時期尚早と言うヤツは、100年経っても、時期尚早と言う。前例がないと言うヤツは、200年経っても、前例がないと言う」川淵さんのこの言葉を聞いたとき、僕はこれぞリーダーシップだと思いました。
・自分のアイデンティティを失わない人間が、最後には勝つのです。ところが日本の企業や組織のもとでは、そういう人間は早めに削り取られ、丸くなった人間だけが生き残る。
・たしか映画『山猫』のラストシーンで、バートランカスターが「変わらずに生き残るためには、自ら変わらなければならない」(We must change to remain the same)というセリフを口にしますが、まさしくあれです。あるいは、「神は自ら助くるものを助く」という言葉にも共通するものがあるかもしれません。
・私は改革に必要なのは、決断と理念、そして勇気だと思っています。この三つで、現状を切り崩していくしかない。そして改革を断行するためにはスピードが必要です。どんなにネタがよくても二、三日放っておいたら鮮度が失われます。改革は鮮度が命です。こうと決めたら一気呵成にいくしかない。
・ものごとの成否を決めるのは、頭ではなく肝っ玉です。最後の最後は度胸に尽きるのです。ここの最後のラインを越えなければいけません。世の中にはいくら計算してもわからない部分は残るのです。その不透明なところを越えるのは、頭ではなく意思の力です。
・頭のいい人は、いい案が出てきても、「100%成功する確率がなければダメだ」と反対してしまうのです。でも、ものごとに100%ということなどありません。成功するかどうかは、やってみなければわからない。それなのに、「失敗するかもしれない」という理由で反対する。だから成功しないのです。
書籍名:人の話なんか聞くな!
著者名:堀場雅夫
出版社:ダイヤモンド社
読了:2003年7月
紹介:答えは人に聞くものではなく、全部自分の中にあると説きます。
感想:満場一致には、個人の顔も意思も見えない。それは、みんながみんな、自分が目立たないように、自分を出さないようにしているからだ。
何かの問題が起きたときに、いったい誰が責任をもって対処するのか、それが明確になっていなければ、たくさんの判は「無責任の証明」になりかねない。
日本ほど前例にこだわる国はない。いい提案をしても、「それは前例がないからダメだ」と否定される。それでは前例をたどっていって、いちばん初めにやった人はどうだったのだと言いたくなる。
といった著者の主張に共感します。
書籍名:堀田力の「やりたいことだけ」をやる。心は上天気!
著者名:堀田力
出版社:三笠書房
読了:2003年7月
紹介:人生の先輩から「ものわかりなど良くなくていい」と提案します。
感想:妙なプライドを捨てることやストレスとの付き合いかたなど、著者の経験に基づく具体的で誰でもできるアドバイスが満載されていて参考になります。
書籍名:10億円を捨てた男の仕事術
著者名:松本大
出版社:講談社
読了:2003年7月
紹介:著者の名前は以前から知っていましたが、この本についてはタイトルを見て即買いました。
感想:どんな大金よりも「クレディビリティ」(信義、信頼、信用という言葉が一番近い)を優先し、「これさえあれば、人を説得することもできるし、人もついて来てくれる。自分がもし困ったことになっても、誰かが助けの手を差し伸べてくれます。いろいろな意味で仕事ができるのです」という著者の姿勢に共感します。
書籍名:逆境はこわくない
著者名:瀬戸雄三
出版社:東洋経済新報社
読了:2003年7月
紹介:シェア9%のどん底からトップを奪還し、アサヒビールを再建した立役者が、現場の実体験から営業の心得、リーダーの要諦、経営哲学を語ります。
感想:アサヒビールの再建といえば、樋口廣太郎さんが有名だが、著者はそれまで続いた4人の住友銀行からのトップに代わり、生え抜きとして真の再建を果たした。
批評や批判が好きな訳知り顔の評論家が増える大企業病に対する警告、「賞賛文化」の提唱には共感できます。
書籍名:やればわかる やればできる
著者名:小倉昌男
出版社:東洋経済新報社
読了:2003年7月
紹介:宅急便をつくった著者が成功に安住せず、組織が大企業病やお役所病にならないために発信しつづけたメッセージです。
感想:「良いサービスの提供と口で言うのはやさしいが、具体的に良いサービスとは何かというと、難しいことになる。そこでヤマトでは、お客さまの立場に立って、お客さまがどうしてほしいかを考え、それを実行するのが良いサービスだと決めている」
「われわれがやっている運送という仕事は、正に一期一会の仕事ではないかと思う。毎日毎日、何百万という荷物を扱っているが、取り扱っている荷物のひとつひとつが、すべて初めて会う品物であり、自分の手を離れた後は二度と会うことがないからである。荷主さんは同じ、製品の種類は同じであっても、一個一個の荷物については、一期一会なのである」
「前例、前例でやっていれば、会社に進歩はないし、本人にも進歩がない。常に新しい気持ちで仕事に取り組み、やり方を見直していかなければ、一日一日社会が変わり、お客さまが変わっていくのについていけなくて、時勢に遅れた会社になってしまう」
という著者の意見はどの組織にとっても傾聴に値します。
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