<働く力になる言葉>


「働く理由」戸田智弘著 ディスカヴァーより
(■引用 ○私の意見)


■人生は長いようで短い。「人生は何事をも為さぬには余りに短いが、何事か
を為すには余りに短い」これは、中島敦「山月記」(新潮文庫ほか)に出てくる
一節だ。

 「うかうか三十きょろきょろ四十」ということわざもある。三十代ははっきりした
目的もなくぼんやり過ごし、四十代になって慌てるという意味で、人は一生を無
為に過ごしやすいこと、あっという間に老境に至ることのたとえだ。

○人生は誰にも平等に一回きりの片道切符、やり直しはききません。そうであ
るならせめて「見逃し三振」のようなやらない後悔だけはしたくないものです。


■進み続けなさい。あなたが期待していたことが、偶然につかめるでしょう。座
ったままで、偶然にチャンスを見つけたという話はこれまで私は聞いたことが
ない。
 (米発明家 チャーズス・F・ケタリング)

○竹下登元総理が好んだという、熟柿主義(熟れた柿が自然に落ちるのを待
つように時が来るのを待つ)ではその時まで自分の体力や知力が持たないし
第一そんな待ちの姿勢ではチャンスが来ても誰かに横取りされるのが関の山
でしょう。


■どんな仕事にだって苦労はある。その仕事特有の苦労がある。「やりたい
仕事」と思っていても、その中には必ず「やりたくない仕事」が含まれているは
ずだ」それで考えてみる。あなたは、その「やりたい仕事」のために、そこに含
まれる「やりたくないこと」を我慢できるか、できないのか。なんとかやり過ごす
ことができるか、できないか。我慢できないのなら、やり過ごせないのなら、
その「やりたいこと」を仕事にするのはあきらめたほうがいい。

○まさに仕事というか、職業の本質を言い当てているように思います。卑近な
例で恐縮ですが、私は実力が伴わないのに自治体の経営者(首長)になりたい
というのが夢ですが、そのために越えなければならない必須のハードルである
選挙はやりたくないのです。もちろんジョークですが、これでは首長になれっこ
ありませんね(笑)。


■人は働きながら、その人となっていく。人格を形成するといっては大げさだけ
れど、その人がどんな仕事をして働いてきたかと、その人がどんな人であるか
を、切り離して考えることはできない。
 (小関智弘「仕事が人をつくる」岩波新書)

○自己分析するに、自分自身は不器用な性格であり、仕事においても上手に
立ち回ることはできず、ついつい本音、正論を公の場で主張しています。いわ
ゆる空気を読んで上手に立ち回ることができないし、またしたくもないのです。
 しかし、これが私の生き方であり、崩したくないクレディビリティ(信条)です。
これからも「自分で考えて正しいと思ったことは損得を考えず、発言し、実行し
ていきたい」と思います。


■愚か者は、幸福がどこかにあると思い込んでいる。賢い者は、幸福を足元
で育てている。
 (米詩人 ジェームズ・オッペンハイム)

○隣の芝は青く見えても隣に行って見てみると自分の庭の方が青く見え、幸福
の青い鳥を求めてさまよってもどこにもそんな鳥はいなくて家で飼っていたみす
ぼらしい鳥が実は青い鳥だったりするのです。
 幸せは他所に求めるものではなく、自らの努力でコツコツとつくり、育んでいく
ものにほかなりません。


■もっといい時代があるかもしれないが、これはわれわれの時代なのだ。
 (仏哲学者 サルトル)

○もっといい環境、もっといい職場を求めるのは自由ですが、与えられた条件
でベストを尽くせない人が外部環境の変化で今よりプラスの成果を発揮できる
はずはありません。


■何れにせよ幸福な人生をつくりたければ、本当の自分と対決し(自己洞察)、
頭を使い(ハウツー)、そしてリスクをおかす勇気(人生との対決)をもつころで
す。
 (国分康孝 国分久子『カウンセリングQ&A』誠信書房)

○誰でも自己評価は他者評価の2割増しと言われるほど甘いので、本当の自
分と対決するのは至難の業ですが、それをやってみて初めて真のスタートが切
れるのではないでしょうか。


■正しいことをしたければ、偉くなれ
 (テレビドラマ「踊る大捜査線」より)

○出世自体が目的ではなく、自分の理想を実現するための手段の一つが偉く
なることなのです。


■仕事の95%は繰り返しのルーティンワーク。でも、残りの5%をどう膨らませる
かで仕事を面白くできるかどうかが決まる。どこかに面白い仕事がないかと探す
んじゃなく、目の前の仕事を面白くする方法を探すことのほうが重要。楽しいこと
をするんじゃなくて、することを楽しんでみる。こっちのほうが知的だし、ずっと豊
かな人生になると思うんです。
                                        松永真理
 「しびれるほど仕事を楽しむ女たち」日経WOMAN編 日本経済出版社

○仕事をリアクティブなやらされる「仕事」ではなく、主体的に工夫をこらし、自
らの色を出すプロアクティブな「志事」と捉えることで自分の色を出し、いくらで
も楽しくなり、余人をもって代えがたい成果を出すこともできます。
 「足下に泉アリ」の気持ちを忘れず、自らの足下を掘り続けることができる人
が金の鉱脈にたどり着けるのではないでしょうか。


■下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君
を下足番にしておかぬ。
 (阪急・東宝グループ創業者 小林一三)

○秀吉が信長の草履取りをしていたとき、草履を懐で温めるなどして全力で草
履取りをしたことで見出されたことが思い出されます。その仕事、担当でベスト
を尽くさないで新たな仕事、大きなステージを求めてもかなわないものです。


■才能なんか誰にもありません。全ては外部から入ってくるものです。才能とい
うのは、その人が小さい時から自分の孤独と傷を癒すために、必死で自分を肯
定しようとしてきた結果のことなんです。
 (小倉千加子「17歳。モット自由ニナレルハズ」PHP研究所)

○能力、才能についてはもちろん先天的なものもあるでしょうが、それ以上に
価値があるのは後天的に自らの努力で身に付けた能力ではないでしょうか。


■給料をもらって働いている人は辞めてください、働いて給料をもらっている人
は残ってください。

○この2つには文章の前後を入れ替えただけではない大きな違いがあります。
給料をもらうことが目的で労働は手段ではあまりに情けなくなります。少なくとも
私たち公務員、自治体職員は働いてまさに「傍(ハタ)を楽にする」(住民に役に
立つ)ことで給料をいただくようにしたいものです。


■借り物でも、毎日着ていれば身につくもの。自分が善人と思っていれば、やが
て変わっている。習慣は、その人格、品格まで変えてしまう。
 (英 劇作家シェークスピア)

○「心が変われば態度が変わり、態度が変われば習慣が変わり、習慣が変わ
れば人格が変わり、人格が変われば人生が変わる」 (スイス思想家アミエル)
のです。


■豊かな社会においては、自由になる時間がどれくらいあるかというのが、自由
になるお金がどれくらいあるかよりも、重要になる。自由になる時間とは「やりたい
こと」をしている時間である。

○お金を自由に使えることよりも、拘束されない自由な時間を使って成し遂げる
社会貢献の方がよほど重要ですね。

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