学力向上・勉強のコツ・学習計画など受験勉強法を教えています。

<試験にのぞむとき>




 <試験にのぞむとき>





子どもたちに『この間の試験はどうだった?』と聞くと、『できると
思った問題に取り組んだものの、それが解けず、その問題に時間を
かけすぎ、他の問題ができなかった。』、「一問解くのに時間をとられ、
他の問題に手がつかなかった。」や『試験が終わってから家でやって
みたら全問解けたのに…。』などという事をよく耳にします。


そこで今日はそうならないために、何が必要なのかちょっと考えて
みる事にします。もちろんこの問題は『うっかりミス』、『思い込み
ミス』や「確認ミス」などの要素も含まれます。


しかしここではあえてこれらのミス以外のどういうことに注意を
はらえば、この問題を解決できるのかについて考えてみます。


スポーツでも練習のときと試合では様子がかなりちがってきます。
例えばテニスで練習のときにストロークのラリーがうまく続いていても、
試合になると、とたんにラリーが続かなくなり、その上ミスばかりして、
コートに入れることさえできなくなってしまう事があります。


これはどうしてでしょう。こんなたとえがあります。誰でも高さが
50センチの平均台なら駆けぬけることができます。それでは
5メートルの高さの平均台を駆け抜けるとするとどうでしょうか。


この場合は様子がぜんぜんちがってきます。中には5メートルの平均台が
10メートルのように感じてしまう人だっているはずです。この事は
ちょうど練習と試合の関係によく似ています。


それでも中には5メートルの高さの平均台であっても、50センチの
高さの平均台と同じように、走り抜けれる人だっているのです。


それではこの人のように試合でも練習のときと同じ力を発揮するためには、
何を解決していけばよいのでしょう。それは大きく分ければ、次の3つに
なるのです。



(1) 習熟度の問題

(2) 技術的な問題

(3) メンタルの問題




これら3つはスポーツの時だけではありません。、実はふだんの学習と
試験との関係でも解決しなければならない問題なのです。そこで学習に
おいて上記の3つの問題を解決するには、どうすればよいのかをちょっと
考えてみます。



(1) 習熟度の問題



これは学習した内容に関して、演習や問題を解く量が少なく、まだ理解が
浅い状態の時におこる問題です。この状態で試験を受けたとすると、基本・
標準的な問題でさえ、すらすらと解けないことがあるでしょう。

これを解決するには、ふだんの学習において、最低限、基礎と標準的な
問題は、知識として身につくまで徹底的に繰り返し演習をおこなう必要が
あります。さらには発展・応用的な問題にも目を通す事が望まれます。

一般に学習内容を定着させるには、数学・物理などの理解科目であれば
頻度としては3回の復習。社会・生物などの暗記科目であれば4回の復習が
必要です。復習は忘れる前におこなうのが鉄則です。


例えば理解科目ならはじめて学習をおこなった日から2~3日以内に
第一回目の復習をおこなう。第2回目の復習は忘れかけた一週間後、
第3回目は一ヵ月後のようにします。暗記科目なら第4回目は忘れかけた
頃の2~3週間後または2ヵ月後とします。


何度も復習をするのは面倒だと思うかもしれません。しかし学習した
内容を定着するには復習は欠かせません。またはじめて習う内容には
時間がかかっても、2度、3度目の学習はさほど時間はかからないものです。




(2) 技術的な問題



この技術的な問題とは習熟度の問題ともかかわってきますが、おもに
応用・発展的な問題のなかでパターン化できるものについての対処の
仕方です。試験中にふだんの学習で一度はおこなったことのある問題が
出されるとやる気がでてきます。


しかし実際、その問題を解きだしてみるとずいぶん時間がかかり、
結局その問題に多くの時間を費やしてしまい、残る他の問題に手を
つけることができなかったという事はよくあります。


これはなぜかというとふだんの学習で、その問題を理解したに
とどまっているからです。その問題をパターン化して記憶の中に
定着させていないからです。


そのため試験中には、パターン化できる問題でもほぼ一から考えて
解かなければいけなくなってしまうのです。

ところがこれらをあらかじめパターン化して頭の中に定着させていれば
どうでしょう。計算問題と同じように試験中でもすらすら解く事が
できるのではないでしょうか。




例えば数学で中学受験や中学生の「文字と式」のところで学習する
『きまりを見つけて解く問題』です。

 (問題1)

  マッチ棒で三角形をかさならないように連続して作っていくと、
 10個の三角形をつくるのにマッチ棒はいくつ必要ですか。

 (解答1)

 3+2×(10-1)=21(本)


 (考察1) 

  この問題のパターン化ができていれば、他の多角形でも同様の
 計算で求める事ができます。またこれは小学生で学習する「並べて
 植えられた木の本数と間の数」や高校で学習する『数列』の考え方にも
 適用されます。





  次に高校受験によく出てくる『点の移動に関する問題』、これも
一から考えてとくと時間がかかってしまうけれども、パターン化して
記憶していると時間の限りがある試験中でも、さほど時間をかけずに
解いてしまう事ができます。

 (問題2)

  たて5センチ、横10センチの長方形ABCDがあります。この
 長方形の周上を動点PがAからDまで毎秒1センチの速さで動くとき、
x秒後の三角形APDの面積y平方センチを表す式を求めよ


 (解答2)

 (1) xが0以上5以下のとき y=5x

 (2) xが5以上15以下のとき y=25

 (3) xが15以上20以下のとき y=5(20-x)


 (考察2)

  これはここでは図に示してないので、ちょっとわかりにくい
かもしれません。しかしこの問題も図式化しパターン化する事で
記憶しておけば、試験中に時間がかかる問題ではないのです。
もちろん一から考えて解こうとすると、時間はより多くかかって
しまいます。


 これと同じように高校で学習する変域が移動する二次関数の
最大・最小の問題などもパターン化して記憶しておけば、試験中に
解く時間を大幅に短縮する事ができます。



 この他、ちょっと難しめで時間がかかりそうな問題でも、
パターン化して記憶に残せる問題は多数あります。このパターン化し
記憶するというテクニックを使えば、時間の制約がある試験中でも、
その問題をわずかな時間で解いてしまう事ができるのです。


 ふだんの学習のような時間に余裕があるときに、試験中でも
あわてないように、じっくり問題のパターンを認識しておく事です。
そうすれば高さ5メートルの平均台の上でも難なく走り抜ける事が
できるようになります。事前にしっかりパターン化をおこなう
テクニックを使い、あらかじめ準備をしておくことです。






(3) メンタルの問題



 この問題は高さ50センチの平均台では走り抜ける事ができるのに、
5メートルの高さの平均台になると、駆け抜ける事が困難になる事に
たとえられます。これは試験では心理的なプレッシャーがかかる事に
よるのでしょう。


 また習熟度や技術的な問題とも大きくかかわります。さらに
失敗によるあせりからうっかりミス、思い込みミスや確認ミスを
してしまう事とも関係します。それではこういったメンタル面の
克服はどうすればよいのでしょう。


 それはふだんの学習においても試験中と同じように、緊張感を
持ち集中して学習に取り組む事です。そして逆に試験はふだんの
学習のときのように、リラックスして望む事です。


 ふだんの学習において問題を解くとき、最初ほとんどまちがいを
おかしてしまうのに、まちがった所の見直しをさせると、ほぼ全問
正解するような人がいます。そのためこの人は自分では一応この
単元を理解したと思っている事でしょう。


 しかしこの人が試験を受けるとどうなると思いますか。結果は
見えています。ふだんの学習でまちがいが多いのに、試験では
ほぼ正解するというわけにはいかないのです。なぜなら試験中は
5センチの平均台から5メートルの平均台へとハードルが上がって
いるからです。


 つまり試験でもふだんの学習どおりの成果を出すには、ふだんから
集中した学習の取り組みが必要になるのです。それが5メートルの
平均台を難なく走り抜けることができる力になってくれるのです。




                      以上




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