第7話

『第7話』  作:燐歌さん



「里ということは、近くに村があるんだな!?」

マエルは弱弱しく頷いた。

―――――早いところ、村に連れて行かないと・・・
     こんなマエルをつれたまま、モンスターにあったりしたら・・・

マエルのことを気遣いながらも背負うと、森を抜けることを考え、川を探すことにした。
必ず、川の近くに人は住むものだから。

必死に森の中をかけて川を探し出した。
だが、だんだんと背負っているマエルの息が弱弱しくなっていくのがわかる・・・

―――――くそっ!このままじゃ、マエルが・・・。もたない・・・!


必死に川沿いに駆けること十数分、目の前が開け、村が現れた。

―――――助かった!

「村についたぞ!」

そう声をかけたが、マエルはかなり弱っており、答えることができなかった。

人を背負い、がむしゃらに走ったせいか、自分の体が少し重く感じた。

そんな体を奮い立たせ、マエルを助けるため、村の入り口へと向かった。

村は人こそ多くなかったが、穏やかな空気が流れていた。

ふらふらと倒れそうになりながら、たどり着くと通行人たちが駆け寄ってきた。

「まぁ!ひどい怪我!すぐにお医者様に!」

マエルを通行人の一人が背負いなおし、連れて行くのを見届けるとそのまま、その場に倒れこみ、意識を失った―――――

~続く~

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