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2007.01.04
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カテゴリ: ばくばく冒険小説
竹本健治が,SF作家を目指していた頃(?)の作品だ。

○ストーリー
ネコは,大量殺人テロを行なう”D種犯罪者”をターゲットとするエージェントだ。超能力を使ってテロを起こしながら,PSIセンサーに感知されないテロリスト・”サイス”を追って,惑星クラビアに下り立つ。ネコは情報屋のノイズと共に,サイスの居場所を探るが,2人は逆にテロの対象となり,街中を逃げ回ることになる。サイスの能力の弱点はどこか?

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主人公のネコは,同じ竹本健治の作品「クー」の主人公クーとよく似た,長身で,戦闘力が高く,全身傷跡だらけの美女だ。ほとんどその能力を活かさず,暴力的に蹂躙され続けたクーと異なり,今回のネコは,街のチンピラやテロリストと戦い,傷つきつつも仕事をこなす。そういう意味では,「ネコシリーズ」は,SF作品を目指しつつも,バランスの取れていない作品になってしまった「クー」の,リセットされた作品とも思える。

もっともネコも,左目の義眼に隠されたトラウマがあり,敵との対戦の真っ只中にストレスで失神してしまう,という,いかにも竹本健治キャラらしいことをやってのけてくれる。とは言え,ネコとノイズのコンビに,不幸な少女が絡んで盛り上り,小説としてはツボを押さえた展開となっている。

この作品を読むと,当時の竹本健治がかなり本気でSF作家を目指していたことが感じられる。決して悪くない作品ではないが,ある程度で見切りをつけてくれて,ミステリーに戻ってきてくれたことは,作者にも読者にも良かったのじゃないかな,と思う。







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Last updated  2007.01.05 20:54:01
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